eMAXIS Slimシリーズとは?メリット・デメリット・信託報酬や実質コスト・おすすめの証券会社について徹底解説

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金融ライターの大西カツシです。

「資産運用を始めたい」と思ったときに、選択肢のひとつになるのが投資信託ではないでしょうか。

投資信託は1本で日本や世界の株式、債券、不動産などに分散投資できるので、資産形成に最適ですよ。

しかし、証券会社で販売されている投資信託はたくさんあるので、どれを買えばいいか迷ってしまいますよね。

投資信託選びで迷ったら、「eMAXIS Slim(イーマクシススリム)」がおすすめです。

eMAXIS Slimは低コストで運用できる上に商品ラインナップが豊富なので、投資方針に合わせて商品を選べます。

私もeMAXIS Slimで積立投資に取り組んでいますよ。

そこでこのページでは、eMAXIS Slimの信託報酬や実質コスト、商品特徴、メリット・デメリットなどについて説明していきますね。

eMAXIS Slimシリーズとは?

eMAXIS Slimとは?

eMAXIS Slimとは、三菱UFJ国際投信が設定・運用を行うインデックスファンドです。

eMAXIS Slimはコストへのこだわりが特徴で、名前にある「スリム」には「コストをスリム化する」という意味が込められていますよ。

また、ファンドの運用方針として「業界最低水準の運用コストを将来にわたって目指し続ける」ことを掲げています。

2018年6月30日に、ニッセイアセットマネジメントが運用する購入・換金手数料なしシリーズ信託報酬を大幅に引き下げることを発表しました。

しかし、eMAXIS Slimもすぐに反応し、数日後にはニッセイと同じ水準まで信託報酬を引き下げると発表したのです。

このできごとから、eMAXIS Slimが本気で業界最低水準の運用コストを目指しているのがわかりますね。

eMAXIS Slimは購入時手数料や信託財産留保額も無料ですよ。

eMAXIS Slimの商品一覧

eMAXIS Slimの商品を一覧にまとめました。

eMAXIS Slimの商品一覧(2020年3月現在)
ファンド名信託報酬(年率:税込)純資産総額
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)0.154%約124億円
eMAXIS Slim国内株式(日経平均)0.154%約37億円
eMAXIS Slim先進国株式インデックス0.1023%約652億円
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)0.0968%約576億円
eMAXIS Slim新興国株式インデックス0.2079%約189億円
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)0.1144%約145億円
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)0.1144%約159億円
eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)0.1144%約11億円
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)0.154%約374億円
eMAXIS Slim国内債券インデックス0.132%約83億円
eMAXIS Slim先進国債券インデックス0.154%約84億円
eMAXIS Slim国内リートインデックス0.187%約5億円
eMAXIS Slim先進国リートインデックス0.22%約5億円

信託報酬は、ほとんどのファンドが年率0.1%台とかなり低く設定されていますね。

eMAXIS Slimの商品特徴

ここでは、eMAXIS Slimシリーズ全13商品それぞれの特徴をざっくりと紹介していきますね。

eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)

eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)は、東証株価指数(TOPIX)と連動する投資成果を目指すファンドです。

1本で東証一部に上場しているすべての銘柄に分散投資できますよ。

日本の株式市場全体に投資したいときにおすすめです。

eMAXIS Slim国内株式(日経平均)

eMAXIS Slim国内株式(日経平均)は、日経平均株価と連動する投資成果を目指すファンドです。

1本で東証一部上場企業のうち225銘柄に分散投資できますよ。

TOPIXに比べると投資対象が絞られており、日本の主要企業・人気企業に投資したいときにおすすめです。

eMAXIS Slim先進国株式インデックス

eMAXIS Slim先進国株式インデックスは、eMAXIS Slimシリーズの中で最も人気が高いファンドです。

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2018」では第1位を獲得しました。

1本で米国を中心に、日本を除く先進国22か国の大型株・中型株に分散投資できますよ。

日本を除く先進国の株式に分散投資をしたいときにおすすめです。

eMAXIS Slim新興国株式インデックス

eMAXIS Slim新興国株式インデックスは、1本で中国をはじめとする新興国株式に分散投資できるファンドです。

投資対象は新興国24か国の大型株・中型株で、上位5か国(中国、韓国、台湾、インド、ブラジル)で全体の70%以上を占めています。

新興国株式はTOPIXや先進国株式に比べるとリスクが高くなりますが、その分高いリターンを狙えますよ。

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)

eMAXIS Slim米国株式(S&P500)は、米国の代表的な株価指数であるS&P500に連動する成果を目指すファンドです。

S&P500は米国市場の時価総額の約80%をカバーしており、1本で米国の代表的な上場企業500銘柄に分散投資できますよ。

世界の株式に分散投資するのではなく、米国株に絞って投資をしたいときにおすすめです。

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)

eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)は、1本で日本を除く先進国、新興国の株式に分散投資できるファンドです。

投資対象に日本が含まれていないため、資産の一部を日本株で保有しているときに、投資先を分散する目的で購入するのがおすすめですよ。

eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)

eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)は、1本で日本を含む先進国・新興国の株式に分散投資できるファンドです。

投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2019」では第1位を獲得しました。

投資対象は米国が約50%を占めており、2番目に多いのが日本の約8%となっています。

1本で世界中の株式に投資できるので、リバランス(資産配分の調整)が不要で、手間をかけずに投資を続けられるのがメリットです。

eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)

eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)も、1本で日本を含む先進国・新興国の株式に分散投資できるファンドです。

投資割合が日本、先進国、新興国それぞれ33.3%ずつと均等になっているのが特徴ですよ。

同じ全世界株式でもオールカントリーとは投資割合が異なるので、日本や新興国の投資割合を増やしたいときは3地域均等型を選ぶといいでしょう。

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)

eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)は、1本で日本を含む世界中の株式、債券、不動産(REIT)に分散投資できるファンドです。

eMAXIS Slimシリーズの中では、先進国株式の次に人気がありますよ。

債券や不動産も投資対象に含まれているので、リスクを抑えて運用したい場合や投資に手間をかけたくない場合におすすめです。

eMAXIS Slim国内債券インデックス

eMAXIS Slim国内債券インデックスは、日本の債券市場の値動きに連動する投資成果を目指すファンドです。

株式とは異なる値動きをするため、資産の一部に組み入れるとリスク分散効果が期待できますよ。

eMAXIS Slim先進国債券インデックス

eMAXIS Slim先進国債券インデックスは、日本を除く先進国の債券市場の値動きに連動する投資成果を目指すファンドです。

株式よりも値動きは小さくなりますが、国内債券に比べるとリスクは少し高くなりますね。

国内債券と同じく、資産の一部に組み入れることでリスク分散効果が期待できますよ。

eMAXIS Slim国内リートインデックス

eMAXIS Slim国内リートインデックスは、東証REIT指数に連動する投資成果を目指すファンドです。

1本で国内の不動産に分散投資できるため、資産の一部に組み入れるとリスク分散効果が期待できます。

2019年10月31日に設定されたばかりの新しいファンドですよ。

eMAXIS Slim先進国リートインデックス

eMAXIS Slim先進国リートインデックスは、S&P先進国REITインデックスに連動する投資成果を目指すファンドです。

1本で日本を除く先進国の不動産に分散投資できるため、資産の一部に組み入れるとリスク分散効果が期待できます。

eMAXIS Slim国内リートインデックスと同じく、2019年10月31日に設定されたばかりの新しいファンドですよ。

eMAXIS Slimの実質コストについて

投資信託には信託報酬のほかに、保管費用や監査費用などがかかるため、実質コストは信託報酬よりも高くなります。

eMAXIS Slimの実質コストは、決算を迎えたあとに発行される「運用報告書」で確認できますよ。

▼eMAXIS Slim先進国株式の運用報告書に記載されている費用明細を確認すると、信託報酬が0.117%に対して費用合計(実質コスト)は0.193%になっています。

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つまり、信託報酬のほかに0.076%(0.193%‐0.117%)のコスト(その他コスト)がかかっていたことになりますね。

ただし、信託報酬の0.117%は引き下げ前の数字なので、現在のeMAXIS Slim先進国株式の実質コストは運用報告書の数字よりも低くなりますよ。

eMAXIS Slimの実質コスト一覧

運用報告書をもとに、eMAXIS Slimの実質コストをまとめました。

eMAXIS Slimシリーズの実質コスト(概算)
ファンド名信託報酬(年率:税込)その他コスト実質コスト
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)0.154%0.005%0.159%
eMAXIS Slim国内株式(日経平均)0.154%0.008%0.162%
eMAXIS Slim先進国株式インデックス0.1023%0.076%0.1783%
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)0.0968%0.07988%0.17668%
eMAXIS Slim新興国株式インデックス0.2079%0.177%0.3849%
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本)0.1144%0.09238%0.20678%
eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)0.1144%0.09692%0.21132%
eMAXIS Slim全世界株式(3地域均等型)0.1144%0.09351%0.20791%
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型)0.154%0.066%0.22%
eMAXIS Slim国内債券インデックス0.132%0.003%0.135%
eMAXIS Slim先進国債券インデックス0.154%0.016%0.17%
eMAXIS Slim国内リートインデックス0.187%
eMAXIS Slim先進国リートインデックス0.22%

新興国株式の実質コストは0.3%台まで増えていますが、その他は0.1~0.2%台と低コストに抑えられています。

ただし、あくまでも運用報告書をもとに計算した概算値であることに注意してくださいね。

なお、国内リートと先進国リートの実質コストは、第1期の決算を迎えた後に追記します。

eMAXIS Slimのメリットとデメリット

eMAXIS Slimのメリットは、とにかく運用コストが低いことです。

業界最低水準の運用コストを目指すと宣言していますし、実際に他社が信託報酬を引き下げたときにはすぐに対応していますからね。

また、eMAXIS Slimは商品ラインナップが豊富なのも魅力ですよ。

TOPIXや先進国株式のようにひとつの資産クラスに投資できるものから、1本で複数の資産クラスに投資できるバランス、全世界株式まで幅広く取り扱っています。

デメリットは全世界株式(3地域均等型)のように、純資産総額が少ないファンドが一部あることくらいですね。

長期投資に取り組むなら、eMAXIS Slimを選んでおけば問題ないと私は思います。

つみたてNISAやiDeCoでも購入できる

eMAXIS SlimはつみたてNISAiDeCoでも購入できます。

つみたてNISAとiDeCoは、運用益が非課税になるなどの税制優遇が受けられるので、eMAXIS Slimを購入するならぜひ利用したい制度ですよ。

つみたてNISAでは、以下のネット証券で取り扱いがあります。

また、iDeCoで取り扱いがあるネット証券は以下の通りです。

つみたてNISAは、どのネット証券も取扱数に大きな差はありません。

iDeCoは、商品ラインナップが最も充実しているSBI証券のセレクトプランがおすすめですよ。

取扱金融機関の一覧とおすすめの証券会社

eMAXIS Slimの取扱金融機関をまとめました。

この中で一番おすすめなのは、つみたてNISAとiDeCoの両方に対応しているSBI証券ですね。

どこで購入するか迷ったら、SBI証券を選んでおけば間違いないですよ。

利用するのがつみたてNISAだけなら、ポイント投資ができる楽天証券もおすすめです。

実際に投資してみた感想と個人的ランキング

私は、つみたてNISAでeMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)を購入しています。

まだ運用期間が短いので運用成績については何とも言えませんが、低コストで運用できるところにはとても満足していますよ。

リバランスが不要で、手間がかからないのもいいですね。

また、eMAXIS Slimの中で、個人的におすすめのランキングも紹介しておきますね。

  1. eMAXIS Slim全世界株式(オールカントリー)
  2. eMAXIS Slim先進国株式インデックス
  3. eMAXIS Slim国内株式(TOPIX)

個人的には、1本で世界中の株式に分散投資できる全世界株式(オールカントリー)だけで十分だと思います。

自分で資産配分を決めたい場合は、先進国株式インデックスや国内株式(TOPIX)を中心に、複数のファンドを組み合わせるのがおすすめですよ。

さいごに

eMAXIS Slimの運用コストは業界最低水準なので、長期投資に最適です。

どの投資信託を買えばいいかわからない場合は、eMAXIS Slimシリーズの中から選べば間違いありません。

また、税制優遇が受けられるつみたてNISAiDeCoを利用すれば、資産を増やせる可能性がより高まります。

つみたてNISAやiDeCoでeMAXIS Slimを購入するなら、商品ラインナップが豊富なSBI証券がおすすめですよ。

この記事を書いた人

1979年生まれ、千葉県在住の金融ライターです。もともとはお金が苦手で、まったく貯金できませんでしたが、結婚をきっかけにお金について勉強するようになりました。保有資格は2級FP技能士・AFP。投資経験は10年以上で、インデックス投資と不動産投資で資産形成中。ノマド的節約術では、資産形成に関する記事を中心に執筆しています。

大西カツシのプロフィール