わたしは今までにさまざまな片づけ本や雑誌の片づけ特集を読んできました。片づけ上手な人になりたくて、実践できそうなものは片っ端から実践してきました。
そんなわたしの一番のお気に入りは、何といっても「人生がときめく片づけの魔法」です!
でも、誰にでもおすすめできる本ではありません。
こんまりこと近藤麻理恵さん流の「片づけの魔法」は、合う人と合わない人がハッキリ分かれる本なんです。
せっかく買ってみても自分に合わなければムダになってしまいますよね。
そこで、わたしなりにこの本のポイントをピックアップして、このページで紹介していきます。
- こんまり流のポイントを解説
- わたしが実践した結果・感想
- こんまり流が合わない人へのアドバイス
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こんまり流のポイントは7つ
近藤麻理恵さんが提唱する片づけの方法、「片づけの変態」を自認するほどの方ですから、片づけに関する情報がギュギュっと詰まっています。
厳選するのは本当に大変でしたが、「だいたいこういうことですよ」と要約すると、7つのポイントに絞ることができました。
- 「ときめき」はモノを擬人化する視点
- 残すモノを選ぶ
- モノ別に片づけることの重要性
- モノの定位置を決めれば自動で片付く
- たたむ・立てるが基本の収納法
- 収納はとにかくシンプルにする
- 「モノを大事にすること」の定義
「ときめき」はモノを擬人化する視点
「ときめき」というと、近藤麻理恵さんの代名詞とも言えるキーワードです。
そして、この「ときめき」という言葉のせいで、変に身構えてしまうこともあるのではないでしょうか。
本当に残しておくべきモノにはときめきを感じるはずだから、実際に触ってみてときめきを感じるかどうかを実践すべき、というやり方です。
彼女は、モノを擬人化して見ているはずです。
本書の中には、モノを擬人化している表現がたくさん出てきます。
わたしがすごく腹落ちしたのが以下のフレーズ。
モノにはそれぞれ違う役割があります。すべての服が、完全に着倒されるためにあなたのところに来るわけではありません。これは、人のご縁と同じです。出会ったすべての人が、親友になったり、恋人になったりするわけではないですよね。「この人はちょっと苦手だな」とか「気が合わないな」という人がいるからこそ、「やっぱり私は、この人が好きなんだな」とあらためて感じられて、ますますその人のことが大切に思えます。
たしかに、人間関係で考えれば疎遠になる人もたくさんいます。
モノは勝手に疎遠になってくれるわけではないので、自分からサヨナラしないといけないというだけ、ということです。
また彼女は、神社が好きだったり実際に巫女として働いていたこともあるという経験から、「自宅をパワースポットにする」というテーマを持って片づけをしておられます。
ただモノを減らすというわけではなく、自宅を自分にとってのパワースポットにするという視点で片づけていくというのも特徴的ですよね。
残すモノを選ぶ
片付けというのは、ただモノをきれいに収納するということではなく、不要なモノを手放すというプロセスが欠かせません。
ただ、近藤麻理恵さんの場合は、モノを減らすことを重視しているのではなく、「ときめくモノだけを残す」というやり方で片づけをされています。
わたしはもともとモノへの執着が少ないのであまり「捨てられなくて困る」という経験はしてこなかったです。
その後、「ときめくモノだけ残す」というやり方を知ったことで、「ときめくモノ以外は要らないんだ!=手放してもいいんだ!」と思えるようになりました。
その結果、義務感や義理で残していたモノもすっきり手放すことができましたよ。
モノ別に片づけることの重要性
「今日はリビング」、「今日は洗面所」といった場所別の片づけはダメで、モノ別に片づけるのが正しい方法、といったことが書かれています。
たいていの家では、同じカテゴリのモノなのに収納場所が分散されていることが多いから、というのが理由です。
たとえば、割り箸がカトラリー用の引き出しに入っているかと思えば、紙コップや紙皿があるボックスの中にも入っていて、掃除用具の中にもいくつか入っている、みたいなことってありますよね。
・・・これは我が家のことですけどね。
場所別ではなく、モノ別で「今日は服を片づけよう」、「明日は本を片づけよう」と分けることにより、片づけの手間も減るし、自分が持っている総量も把握しやすくなりますよ。
モノの定位置を決めれば自動で片付く
朝起きたらトイレに行って、歯を磨いて顔を洗う、という行動を無意識レベルでするのと同じで、定位置さえ決まっていれば片づけも習慣の一つになってしまいます。
実際、近藤麻理恵さん自身も、一時的に部屋が散らかってしまうことはあるとおっしゃっています。
でも、定位置が決まっているから、片づけるときには短時間で、しかもあれこれ考える必要なく簡単に片づけることが可能になるんです。
たたむ・立てるが基本の収納法
こんまり流の片づけでは、とにかく「たたむ」と「立てる」の2つの方法で収納していきます。
服も、あきらかにハンガーにかけるべき服以外は、すべてきれいにたたみます。そして、たたんだ服が自立するぐらいにコンパクトにたたむのもポイントです。
服が自立することによって引き出しの中でぐちゃぐちゃになりにくくなるんですね。
これはスーパーの袋も同じで、くるっと結ぶのではなく、すべてたたんでおられます。
わたしもこれを実践していますが、習慣になってしまえば面倒くさくありません。
そして、消しゴムや乾電池といったモノも、すべて立てて収納していきます。
すると、こんなメリットがあるんです。
- 省スペースでたくさん収納できる
- どこに何があるのか一目でわかる
とにかくたたむ・とにかく立てる。
「ときめき」ばかりが注目されがちなこんまり流ですが、こういった収納のノウハウもいろいろ載っているんですよ。
収納はとにかくシンプルにする
もともと収納グッズが大好きだったと言う近藤麻理恵さんですが、収納は「極限までシンプルに」とおっしゃっています。
これはわたしも「そうそう! そのとおり!」とうなずきながら読んでいました。
ややこしい収納をするほど、片づけるのが面倒くさくなるんですよ。
面倒くさい収納にしていると、結局片づけなくなってしまいます。
だから、便利な収納グッズは不要で、基本的には家にある収納をそのまま使う。
区切ったりまとめたりする必要がある場合も、靴箱などあるもので足りる、と、といったことが書かれています。
「モノを大事にすること」の定義
いちいちわたしと気が合うこんまりさんですが、ここでも激しくうなずきすぎて、わたしの首は取れそうになりました。
たくさんのモノを抱え込んで捨てずに持っているからといって、モノを大事にしているわけではありません。むしろ、その逆です。
どうですか!
押入れに押し込められて、カビたりホコリをかぶったりしているモノたちは、「大事にされている」といえるでしょうか。
定期的に押入れを換気したり、天日干ししたり、磨いたり、といったケアをしているなら「大事にしている」と言えるでしょうが、モノの量が多いほど、お手入れにかかる手間も膨大になります。
モノの量が多いほど、すべてのモノをきちんとお手入れすることは難しくなるのです。
だから、大事にできないものはさっさと手放した方が、そのモノにとってもいいのではないでしょうか。
片づけの魔法はわたしにもじわじわ効いています
わたしが初めてこの本を読んだのは、今から3年ほど前です。
何度も読み込んで、要点をまとめて、それから「片づけ祭(※こんまりさんはそう言っています)」を始めました。
結果、一部ですがこんな感じです。
これは以前の家でおこなった片づけですが、これだけのモノを手放すことになりました。
捨てたモノは以下の通りです。
- ごみ袋24袋分
- 大型ごみで机とイス、衣装ケース1個
売った本はこちら。
もともと持ち物が少ない方だと思っていたわたしでも、これだけの変化がありました。
もし、買い取ってもらうのなら、ジャンル別におすすめの宅配買取サービスがありますので、家から出ることなく家がスッキリしますよ!
本・CD・DVD・ゲームなどを買取してもらうなら、バリューブックスやVabooがおすすめ。
でも、これだけ片付けてもまだ「終わった」という感じは正直していません。
- まだ定位置がちゃんと決められていない
- カチッとポイントが来ていない
- 家族にイラつくことがある
まだ定位置がちゃんと決められていない
すべてのモノに定位置を決めるのがこんまり流ですよね。
でも、そのときはちゃんと全部に定位置を決めたつもりでも、少し甘かったみたいです。
その後買ったモノやもらったモノについては定位置を決めないまま放置してしまったりして、未だにけっこう散らかることもあります。
とは言えある程度は自動でお片付けできる状態にはなっているので、あと少しかな、という感じです。
カチッとポイントが来ていない
こんまり流の片づけをしていると、「適正量のカチッとポイント」というモノがあり、自分の適正量が分かる瞬間が来るのだそうです。
わたしは初めてこんまり流の片づけをしてからも、何度も片づけをやり直しています。が、まだカチッとポイントが来ていません。
自分自身、「まだ減らせるモノはあるな」ということも自覚してしまっています。早くカチッとポイントを体験したいです。
家族にイラつくことがある
主婦の方に多いと思うのですが、「わたしはこんなに頑張って片づけているのに、家族が散らかす!」と怒ってしまったりしますよね。
わたしも同じことがあります。
でも、他人を気にしているうちは、まだダメなんだそうです。
そういう怒りが湧いてくるとき、改めて自分の持ち物を見てみると、まだまだ要らないモノを持っているものなんだそう。
自分自身の片づけをしっかりできるようになると、2つの変化があります。
- 1つは、家族に対してイライラしなくなるという変化
- 2つめは、家族も自然と片づけをしてくれるようになる、という変化
わたしも以前に比べると、家族に対して片づけのことを言うことはなくなっています。
それに、夫も自分のモノを減らす努力をしてくれていました。
あれ? 最近どうかな……。
本を読んだあと行動して効果を感じている
このように、わたしはこの本を読んで片づけ祭を実践し、ある程度の効果は感じています。
でも、完璧にマスターした、とは言えない状況です。
少しずつ前進はしているので、引き続き精進していきたいところですね。
そもそも、わたしは近藤麻理恵さんのファンでもあります。
見た目はふんわりとした、なんとなく不思議ちゃん系?な女性ですが、言っていることはかなり面白いのです。
ライターという職業上、「このネーミング、センスいいな~」とか「この言い回しマネしたいな~」と思うところもいくつもありました。
また、おそらく性格がわたしも似ているところがあるため、親近感を持っているという部分もあります。
合う・合わないはありますが、合う方にとっては片づけの神聖なバイブルになること間違いナシ!
読んだ本はどんどん売ってしまうわたしでも、この本はまだ大切に本棚に入れてあります。
こんまり流の片づけが合わない人は断捨離しよう
世界的にも売れている近藤麻理恵さんの本ですが、やはり合わない人にはまったく合いません。
「ときめきとか意味不明」
と思ってしまう人は、読むべきではありません。
その代わり、別の本を読みましょう。
片づけ本はいろいろありますが、3つほどピックアップしてみますね。
- 断捨離:やましたひでこさん
- わたしのウチには、なんにもない。:ゆるりまいさん
- 無印良品とはじめるミニマリスト生活:やまぐちせいこさん
断捨離は哲学的・ヨガ的
「断捨離」
整理収納・片づけに関する本は昔からいろいろありますが、大きく流れを変えたのは、この断捨離という言葉だと思っています。
ただの「家事」だった片づけを生き方や考え方という自己啓発的なジャンルに昇華させています。
ざっくり分ければ近藤麻理恵さんと同じジャンルではありますが、アプローチの仕方が全然違いますよ。
ゆるりまいさんは(いい意味で)捨てたい病
「わたしのウチには、なんにもない。」
元汚部屋住人であるゆるりさんが、モノを捨てることに目覚めて、そこからどんどんモノを捨てていく……という流れが漫画で手軽に読めます。
また、東北の震災を経験されており、「多すぎるモノが地震のときには凶器になる」といったことや、「災害に備えて防災グッズだけはストックしておく」といった独自の視点も特徴的です。
ミニマリストという考え方
「無印良品とはじめるミニマリスト生活」
すみません、未読です。
2016年2月に出た本ですが、読んでみたいな、と思って。
ミニマリストという言葉はまだまだ浸透していませんが、本当に最低限のモノだけを持って生きていく、という「生き方」です。
ミニマリストの方のブログを読んだりしてモノが少なすぎる部屋の画像でうっとりできる方にはおすすめしたいです。
一方、ほとんどの方には「極端すぎる」とうつるはずですので、これも読者を選ぶ本になります。
さいごに
近藤麻理恵さんの「人生がときめく片づけの魔法」は、わたし的には本当におすすめの良書です。
「ときめきでモノを選ぶ」というだけでなく収納法に関する記述も多いですし、考え方の部分と実践的な内容が両立しているのもポイント。
わたしと同じように、ハマる人にはかなりハマる面白い本だということは間違いありませんよ。
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また、オーディオブックのAudibleでも本を楽しめます!