おつり投資とは何?サービス比較・口座選びのコツ・おすすめ口座3つについて解説

投資を始めるには、まとまった資金が必要だと思っていませんか。

おつり投資を利用すれば、まとまった資金を用意しなくても、毎日の買い物のおつりで投資を始められますよ。

しかし、おつり投資がどんな仕組みなのかよくわからないですよね。

また、どんなサービスを選べばよいかも気になると思います。

そこでこのページでは、おつり投資の仕組みやおすすめのサービス、口座選びのコツについて詳しく説明していきますね。

おつり投資とは何?

おつり投資とは?

おつり投資とは、毎日の買い物のおつりで投資ができるサービスです。

家計簿アプリの買い物データから自動でおつりを計算し、毎月1回おつりの合計額を登録した銀行口座から引き落として資産運用に回します。

おつり投資を提供しているサービスで口座開設すると、すぐにおつり投資を始められますよ。

買い物のおつりで投資をするので、まとまった資金を用意する必要がなく、少額ずつコツコツ投資できるメリットがあります。

また、おつりの計算から資産運用まで自動化されており、最初の設定を終えてしまえば、時間や手間をかけることなく投資を続けられますよ。

おつり投資の仕組み

おつり投資の仕組みをざっくりとまとめてみました。

  1. クレジットカードや電子マネーで買い物をする
  2. 投資したいおつりを選ぶ
  3. 選択したおつりが自動で資産運用に回る

おつり投資に提携している家計簿アプリで登録したクレジットカードや電子マネーで買い物をすると、家計簿アプリから買い物データが取り込まれ、おつりが自動計算されます。

100円・500円・1,000円など、設定した金額の端数がおつりになりますよ。

たとえば、360円の買い物をした場合、おつりの設定額が100円なら40円(400円-360円)、500円なら140円(500円-140円)、1,000円なら640円(1,000円-360円)がおつりになります。

どのおつりを投資するか1件ずつ選択できるので、毎月投資するおつりの金額は調整できますよ。

投資したいおつりを選ぶと、月1回おつりの合計額が登録銀行口座から引き落とされて自動で資産運用に回ります。

最初に家計簿アプリとの連携やクレジットカード・電子マネーの登録などが必要ですが、一度設定してしまえば、毎月投資するおつりを選ぶだけで運用を続けられますよ。

おつり投資のサービスを選ぶときのポイント

おつり投資はサービスによって、運用コストや最低投資金額、各種サービスに違いがあります。

ここでは、サービスを選ぶときに確認しておきたいポイントについて解説していきますね。

運用コスト

おつり投資のサービスを選ぶときに必ず確認しておきたいのが運用コストです。

おつり投資では、以下のような運用コストがかかりますよ。

  • 利用手数料
  • 出金手数料
  • 運用手数料

利用手数料や出金手数料は、なるべく無料のサービスを選ぶのがおすすめです。

運用手数料は投資額に応じてかかる費用で、投資額から直接差し引かれますよ。

たとえば、10万円を運用するときに運用手数料が年率1%なら、年間1,000円(10万円×1%)が投資額から差し引かれます。

直接支払う費用ではありませんが、コストには変わりないので注意が必要です。

運用コストは投資成績に大きく影響するので、運用コストが安いサービスを選びましょう。

運用資産

おつり投資では、月1回おつりが自動で資産運用に回されますが、どんな資産で運用されるのか確認しておくことも大切ですよ。

特に確認しておきたいのが、運用資産の信託報酬(経費率)と純資産額です。

ETF投資信託の信託報酬は、運用資産から直接差し引かれるので、実質的には投資家が負担するコストになります。

おつり投資のサービスに支払う運用手数料とは別に、ロボアドバイザーが運用するETFで年率0.2%、投資信託で年率0.3%程度のコストがかかりますよ。

また、運用資産の純資産額が小さいと運用成績が安定せず、途中で運用がストップしてしまうリスクもあります。

サービスを選ぶときは、運用資産の信託報酬が低く、純資産額が大きいサービスを選ぶのがおすすめですよ。

最低投資金額

おつり投資は少額からコツコツ投資できるのが魅力なので、最低投資金額も確認しておきたいですね。

5円から投資できるサービスもあれば、最低投資金額が1万円のサービスもあります。

どのサービスも比較的少額から投資できますが、予算に合わせてサービスを選ぶことが大切ですよ。

ポイントサービス

おつり投資の中には毎月ポイントがもらえたり、ポイント投資ができたりするサービスもあります。

ポイントサービスの内容を比較して、利用するおつり投資を選ぶのもひとつの方法です。

運用コストや運用資産を確認したうえで、ポイントサービスも参考にするのがおすすめですよ。

おつり投資ができるサービス一覧

ここまでおつり投資の仕組みやサービスを選ぶときのポイントについて確認してきましたが、具体的にどんなサービスがあるのか気になりますよね。

ここでは、おつり投資ができるサービスを紹介していきます。

トラノコ

トラノコは、5円から資産運用を始められるおつり投資です。

連携できる家計簿アプリの種類が多く、ポイントサービスが充実していますよ。

トラノコ連携サービスを利用すると、投資額に関わらず毎月nanacoポイントANAマイルなどがもらえます。

また、トラノコではおつりだけでなく、Gポイントなどの提携ポイントを使って投資をすることも可能です。

月額手数料が300円かかりますが、当初3か月間は無料で、学生ならだれでも23歳まで月額利用料が無料になるサービスもありますよ。

トラノコでは3種類の投資信託が用意されており、運用方針に合わせて投資家が選択できるようになっています。

運用手数料は年率0.3%(税抜)ですが、その他コストとして監査費用等が純資産額の年率0.1%(税抜)、ETF売買手数料等が年率0.06~0.1%(税抜)かかるので、実質コストは年率0.5%程度です。

おつり投資の中では運用コストは低く設定されていますが、純資産額が2億円~800万円と小さいこと、出金手数料が300円/件かかる点には注意が必要ですね。

とはいえ、5円からおつり投資を始められますし、当初3か月間は月額手数料が無料なので、おつり投資を試してみたい場合におすすめのサービスです。

マメタス

マメタスは、ロボアドバイザーのウェルスナビ(WealthNavi)が提供するおつり投資です。

おつりはウェルスナビで運用され、運用プランの決定や商品の購入、リバランス(資産配分の調整)など、資産運用をすべてロボアドバイザーにおまかせできますよ。

ウェルスナビは運用資産が1,000億円を超えており、安定した運用が期待できます。

マメタスでは、以下の条件をすべて満たすと資産運用が開始されますよ。

  • WealthNavi、WealthNavi for 住信SBIネット銀行、WealthNavi for ソニー銀行、WealthNavi for 横浜銀行のいずれかで口座開設
  • マメタス引落口座の申し込み
  • 1万円以上の入金

ウェルスナビの最低投資金額は10万円ですが、マメタスなら毎月のおつりの合計額が1万円に達した時点で運用が開始されます。

マメタスのおつり設定は100円・500円・1,000円の3つで、利用手数料や出金手数料は無料です。

運用手数料は預かり資産の年率1%(税抜)で、ETFの信託報酬も考慮すると実質コストは預かり資産の年率1.2%程度になりますね。

マメタスでおつり投資に慣れてきたら、投資額を増やしてウェルスナビで本格的に投資に取り組むのもおすすめです。

THEO+docomo(テオプラスドコモ)

THEO+docomoはドコモユーザー向けの資産運用サービスで、おつり投資も提供しています。

ロボアドバイザーのTHEO(テオ)で運用が行われるので、ウェルスナビと同じように、入金するだけ資産運用をすべておまかせできますよ。

THEO+docomoでおつり投資を始めるには、以下3つの条件をすべて満たす必要があります。

  1. 本人名義のdカードまたはdカード GOLDを契約中
  2. 本人名義のドコモ携帯回線を契約中
  3. 1.2およびTHEO+docomoの証券口座の名義がすべて同じ

最低投資金額は1万円からで、THEO+docomoの口座で運用が開始された後、おつり投資を始められます。

THEO+docomoのおつり設定は100円・500円の2つで、利用手数料や出金手数料は無料です。

運用手数料は預かり資産の年率1%(税抜)で、ETFの信託報酬を考慮すると年率1.2%程度になりますね。

THEO+docomoでは、運用額に応じてdポイントがもらえるポイントサービスがあり、預かり資産1万円につき毎月1.5ポイントもらえますよ。

投資をしながらdポイントを貯められるので、ドコモユーザーでdポイントを貯めている人におすすめのサービスです。

THEO+docomoを使うなら、dカードやdカード GOLDを持っておきましょう。

おつり投資はどのサービスがおすすめ?

おつり投資は、個人的にはマメタスが一番おすすめですね。

利用手数料や出金手数料がかかりませんし、運用資産額も1,000億円超と安定しているからです。

おつり投資で慣れてきたら、ウェルスナビで本格的に資産運用を始めることもできますよ。

ドコモユーザーでdポイントを貯めている場合は、THEO+docomoがおすすめです。

利用手数料や出金手数料が無料なので始めやすく、運用額に応じてdポイントが貯まるのがいいですね。

トラノコは利用手数料や出金手数料がかかるのと、投資信託の純資産額が小さいのが少し気になります。

ただし、当初3か月間は利用手数料が無料になりますし、最低投資額が5円~とハードルが低いので、少額でおつり投資を試してみたいならトラノコを検討しましょう。

さいごに

おつり投資は毎日の買い物のおつりで投資できるので、まとまった資金を用意することなく、すぐに投資を始められるのがメリットです。

ただし、投資額が少額になることが多く、利用するサービスによっては運用コストが割高になるので注意が必要ですよ。

おつり投資で資産運用に慣れてきたら、本格的に資産運用を始めることを検討しましょう。

ネット証券でつみたてNISAiDeCoを活用して、インデックスファンドを積み立てるのがおすすめですよ。

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この記事を書いた人

1979年生まれ、千葉県在住の金融ライターです。もともとはお金が苦手で、まったく貯金できませんでしたが、結婚をきっかけにお金について勉強するようになりました。保有資格は2級FP技能士・AFP。投資経験は10年以上で、インデックス投資と不動産投資で資産形成中。ノマド的節約術では、資産形成に関する記事を中心に執筆しています。

大西カツシのプロフィール