買い物して現金で支払ったとき、意外と出番が多い硬貨(コイン)は1円玉ではないでしょうか?
消費税があるので、支払金額が一の位まである場合が多いですよね。
そんな1円玉ですが、よく考えたら以下のような疑問がわいてきませんか?
- 1円玉はいつからあるのか?
- どちらが表でどちらが裏?
- 描かれている絵柄は何?
- 今まで何回デザインや絵柄・材質が変わったのか?
- そもそもなぜ変えるのか?
- 次回はいつ、どんなデザインや絵柄・材質になる?
実は1円玉には、たくさんの技術や工夫などが盛り込まれているんです。
そこで、このページでは1円玉の特徴や次に変わる時期・表裏はどっちか・歴代のデザインや絵柄・サイズ・材質などについて詳しく紹介していきますね。
1円玉とは?日本で一番低額な硬貨
まず、1円玉はどんなお金かについて紹介していきます。
1円玉は、日本の硬貨(コイン)の一種です。
日本で発行されている硬貨の中では、一番低額になります。
また、現在発行されている硬貨の中で、一番古いのも1円玉です。
もともと、明治時代に一円札(一円紙幣)・1円金貨・1円銀貨が発行されていました。
1円銀貨は、おもに海外との貿易で使われていたんですよ。
一円札は四代目まで、1円金貨は初代のみ、一円銀貨は二代目までありました。
その後、戦後の1948年(昭和23年)に初代1円玉が登場。
初代1円玉の時代は、一円札と並行して使われました。
しかし、初代1円玉の素材だった黄銅(おうどう)の価格が高騰します。
1円玉が黄銅素材の材料として使われる恐れが出てきたので、1950年(昭和25年)に発行停止、1953年(昭和28年)に初代1円玉は廃止になったんです。
そして、1955年(昭和30年)に現在使われている二代目の1円玉が発行されました。
現在私たちが使っている1円玉のデザインは、60年以上変わっていないんですね。
意外ですが、二代目1円玉の表・裏のデザインは一般公募によって選ばれたものなんです。
なお、一円札は2代目1円玉が発行されたあとの、1958年(昭和33年)に発行が終了しました。
初代1円玉は、発行期間が約3年と短いので、希少です。
ちなみに、一円札は初代〜四代目のすべてが、現在でも買い物で1円として使えるお金ですよ。
ただし対面での支払いに限られます。
また、1円金貨・1円銀貨・初代1円玉は、買い物では使えません。
一円札や1円金貨・1円銀貨・初代1円玉を持っている場合、質屋やネットオークション・フリマなどを利用すれば、予想外の収入が得られるかもしれません。
▼一円札や1円金貨・1円銀貨・初代1円玉を売る場合、おすすめのサービスは以下のとおり。
また、1円玉には製造年が刻印されていますよね。
昭和64年や平成31年に製造された1円玉は、期間が短いので希少です。
1円玉の「1」と大きく書かれている面は裏面
硬貨には表と裏がありますよね。
1円玉はどちら表面なのか知っていますか?
▼実は、1円玉の表面は、中央に大きく絵柄が描かれているほうです。
▼中央に大きく金額の「1」の数字があるほうは裏面なんですよ。
私は、逆だと思っていました…
1円玉はいつ変わる?
さきほど、現在の1円玉は1955年(昭和30年)から変わっていないと紹介しました。
2021年(令和3年)には500円玉、2024年(令和6年)には千・五千・一万円札がそれぞれ変更される予定です。
では、1円玉は、いつデザインや材質の変更がおこなわれるのかが気になりますね。
実は、2019年(令和元年)現在で1円玉のデザインや材質を変更する予定はありません。
500円玉以上の高額なお金は偽造されやすいため、定期的に変更して、新しい偽造防止技術を取り入れる必要があります。
でも1円玉は低額なお金のため、偽造の対象になることが稀です。
だったら、わざわざ変更する必要がないですよね。
▼歴代の1円玉は、以下のとおり。
代 | 発行時期 | 表面 | 裏面 | 材質 | 色 | 直径(mm) | 厚さ(mm) | 重量(g) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
初代 | 1948年(昭和23年) | 金額・タチバナ(橘) | 金額・国名・製造年 | 黄銅(真鍮) | 薄金 | 20 | 不明 | 3.2 |
二代(現行) | 1955年(昭和30年) | 若木・国名・金額 | 金額・製造年 | アルミニウム | 銀 | 20 | 1.5 | 1 |
1円玉の表面のデザイン・絵柄
ここからは、1円玉の表面のデザイン・絵柄について紹介していきますね。
初代1円玉の表面のデザイン・絵柄は、中央に大きく縦書きで金額の「一円」とあり、それを囲むようにタチバナ(橘)の花と葉が描かれていますよ。
タチバナは年中青々としていることから、古くから長寿の象徴とされてきました。
そのため、さまざまな紋章や家紋に使われていますよ。
▼二代目1円玉の表面のデザイン・絵柄は、若木が大きくデザインされています。
そして、上側に国名の「日本国」、下側に金額の「一円」と小さく書かれてありますよ。
二代目の1円玉のデザインは、一般公募されたものなんです。
なお、若木は特定の植物を描いたものではありません。
1円玉の裏面のデザイン・絵柄
次は、1円玉の裏面のデザイン・絵柄について紹介していきますね。
初代1円玉の表面のデザイン・絵柄は、中央に大きく金額の「1」、1のすぐ下に横書きで「YEN」とあり、円で囲まれています。
さらに上側に国名の「日本国」、下側に製造年が和暦(元号)で書かれてありますよ。
▼二代目1円玉の裏面のデザイン・絵柄は、中央に太い円があり、その上に大きく金額の「1」が描かれています。
そして、下側に製造年が和暦(元号)で書かれてありますよ。
この二代目のデザインは、表面と同じく一般公募で選ばれました。
ちなみに、表面と裏面を考えたのは別々の人です。
1円玉の材質
つづいて、1円玉の材質について紹介しますね。
初代1円玉の材質は、黄銅(おうどう)というものでした。
黄銅とは、銅と亜鉛の合金です。
黄銅は、真鍮(しんちゅう)と呼ばれることもあります。
真鍮のほうがなじみのある呼び名かもしれませんね。
1948年(昭和23年)に初代1円玉が登場しましたが、黄銅の価格が高騰。
1円玉が黄銅の代わりに材料として使われる可能性が考えられたため、1950年(昭和25年)に発行を停止しました。
さらに、1953年(昭和28年)に初代1円玉は廃止になったので、初代1円玉は短命に終わったんですよ。
こうした事情があったため、現在初代1円玉を持っていたとしてもお金として使うことができません。
ちなみに、2019年(令和元年)現在で黄銅を使った硬貨は、5円玉です。
初代1円玉の代わりに、1955年(昭和30年)に二代目1円玉が登場しました。
二代目1円玉の材質は、アルミニウム(アルミ)です。
日本の硬貨の中で一番軽いのが1円玉です。
また、1円玉は水に浮く唯一の硬貨ですよ。
さらに、2019年現在、1円玉は銅を使っていない唯一の硬貨でもあります。
1円玉の入手法にはどんなものがある?
1円玉の特徴やデザイン・歴史などについて紹介してきました。
ここからは、1円玉を手に入れる方法を紹介しますよ。
▼1円玉の入手法のおもな方法は、以下のとおり。
- 一の位以下が0以外の買物で5円玉以上を出して支払う
- 預金をおろす
- 仕事をしたりものを売ったりして稼ぐ
- 銀行で両替する
- 宝くじやギャンブルで当てる
- もらったり借りたりする
順に紹介しますね。
一の位以下が0以外の買物で5円玉以上を出して支払う
一番かんたんなのが、支払額の一の位以下が0以外のとき、10円札以上を出して支払うことです。
たとえば、481円や2,326円などの場合ですよ。
このようなときにお釣りが出るような金額で支払えば、お釣りとして1円玉が手に入ります。
預金をおろす
次に、銀行で預金から1円をおろす方法もあります。
時間や手間がかかるので、銀行窓口でおろすより、ATMを使っておろすのがおすすめです。
ただし、引き出し手数料がかかるのが難点です。
うまくやれば引き出し手数料が無料にできますが、1円玉を手に入れるために無料サービス利用するのはおすすめしません。
また、1円玉を扱えるATMと扱えないATMがありますので、事前に確認しましょう。
▼なお、銀行の引き出し手数料については、以下のページを見てくださいね。
仕事をしたりものを売ったりして稼ぐ
つづいて紹介するのは、仕事などで1円を稼ぐ方法です。
正社員やパート・アルバイトなどで雇われて働いたり、物やサービスを売るなどの商売をしたりしますよ。
雇われて働いた場合、給与は銀行口座へ振り込まれる場合が大半です。
あとで銀行でおろしたり、おろしたお金で買物や両替したりすれば1円玉が手に入りますよ。
また、なにかものを売るのもおすすめです。
1円なら稼ぎやすいのではないかと思います。
家に不用品がないか、探してみてくださいね。
銀行振込やカード払いのときは、自分の銀行口座にお金が入ります。
雇われて働いたときと同じように、口座からおろしましょう。
▼質屋やネットオークション・フリマのおすすめサービスは以下のとおり。
銀行で両替する
次は、銀行で両替する方法を紹介しますよ。
銀行でお金を両替することで、1円玉を手に入れることができます。
ただし、両替機では1円玉に対応していないモノが多いです。
そのため、窓口で両替をしてもらいましょう。
▼銀行での両替については、以下のページを見てくださいね。
宝くじやギャンブルで当てる
宝クジやギャンブルで当てるという手もあります。
ただし、当てるには運が必要です。
確実性はかなり低いので、あまりおすすめしません。
▼宝クジについては、以下の記事が参考になります。
もらったり借りたりする
最後に、人からもらったり借りたりする方法を紹介しますね。
何かのお祝いなどがあれば、家族や友達から祝い金がもらえるかもしれません。
たいていはお札ですので、あとで両替することで1円玉が手に入ります。
また、家族や仲の良い友達などに「1円を貸して欲しい」といって借りる方法もあります。
ただ、1円くらいなら、借りるのではなく、もらえる可能性が高いかもしれません。
しかし、たとえ1円といえども借りたりもらったりするのは信用を失うこともあります。
注意してください。
さいごに
私が小学生だったとき、初めて消費税が導入されました。
それまで私は、1円玉の存在など気にしていませんでしたが、一気に必要不可欠な存在になりましたよ。
「一円(一銭)を笑う者は、一円(一銭)に泣く」という言葉がありますが、慣れるまでは消費税分が払えずに泣く泣く買い物をあきらめたこともありました。
消費税は増税し、キャッシュレス化が進んでいますが、それでも現金で支払う場面は多いでしょう。
1円玉は日本で一番低い金額のお金ですが、とても重要なお金ですね。
また、二代目1円玉のデザインは一般公募されたもの。
親近感がわいて、大事に使いたくなりました。
おまけ:ほかの貨幣についての記事
ノマド的節約術では、いろいろなお金の特徴についても紹介しています。
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