億万長者になるにはどうすればいい?6つの方法と大切な4つの考え方を解説

こんにちは!
金融ライターの大西カツシです。

「億万長者になりたい」と思ったことはありませんか。

「なりたい」と思ったことはあっても、「億万長者になれる」と考えたことはないかもしれませんね。

億万長者になれるのは、芸能人やプロスポーツ選手のように、高額な収入を得ている人だけだと思っているかもしれませんが、そんなことはありません。

日本では億万長者の人数が年々増えており、やり方次第では、普通の人でも億万長者になれる可能性はありますよ。

どうすれば億万長者になれるのか、気になるのではないでしょうか。

そこでこのページでは、億万長者の定義や人数・割合、なる方法、考え方について説明していきますね。

億万長者になるには?方法と大切な考え方

億万長者とは?人数・割合はどれくらい?

億万長者とは、1億円以上の資産を保有する人のことで、「億り人(おくりびと)」と呼ばれることもあります。

世界有数の金融グループであるクレディ・スイスが発表した「2019年グローバル・ウェルス・レポート」によると、100万ドル(約1億円)以上の資産を保有する日本人は約300万人です。

日本の人口が1億2,000万人とすると、人口全体の約2.5%が億万長者ということになります。

2018年に比べると、日本の億万長者は約7%増加していますよ。

300万人も億万長者がいるとは思っていなかったので、私は正直びっくりしましたね。

日本で億万長者が増えているのは、株式や不動産の価格が上昇し、資産の含み益が増えていることが理由のひとつだと考えられます。

普通の人でも億万長者になれる

「億万長者になれるのは、高い収入を得ている一部の人だけ」と思っているかもしれませんね。

しかし、平均的な収入を得ている普通の人でも、億万長者になれる可能性はありますよ。

独立行政法人 労働政策研究・研修機構が発表した「ユースフル労働統計2018」を参考に、平均的な会社員(大学・大学院卒)の生涯収入をまとめました。

  • 男性:2億7,000万円
  • 女性:2億2,000万円

これらは、学校卒業後60歳まで正社員を続けた場合の金額で、退職金は含まれていません。

退職金に加えて、60歳以降も働いて収入を得れば、共働き世帯の生涯収入は夫婦合計で5億円~6億円になります。

仮に5億円20%を貯蓄できれば、それだけで1億円(5億円×20%)貯まりますよ。

また、貯蓄率が15%でも7,500万円(5億円×15%)貯まるので、投資して利回り3%~5%で運用できれば、資産1億円を達成することは十分に可能です。

最近は、働き方やライフスタイルが多様化しているので、この数字が全ての人に当てはまるわけではありません。

それでも、「普通の人でも億万長者になれる可能性はある」と思えるのではないでしょうか。

お金を増やす方法は3つだけ

世の中には「お金を増やす方法」がたくさん出回っていますが、シンプルに考えると、お金を増やす方法は以下3つに集約されます。

  • 収入を増やす
  • 支出を減らす
  • 資産運用する

収入を増やし、支出を減らすことで、多くのお金を手元に残すことができます。

しかし、現在の日本は低金利が続いているので、銀行預金だけでお金を大きく増やすのは難しい状況です。

1億円以上の資産を築くには、貯めたお金の一部を資産運用に回して、より効率的にお金を増やす必要がありますよ。

▼お金を増やす3つの方法については、こちらの記事で詳しく説明しています。

億万長者になる方法

億万長者になるには、具体的にどんなことに取り組めばいいのか、気になりますよね。

ここでは、億万長者になる方法を6つ紹介していきます。

収入よりはるかに少ない支出で生活する

億万長者は贅沢な暮らしをしていると思っているかもしれませんが、それは間違いです。

高額な収入を得ても、全部使ってしまったら手元にお金は残りません。

億万長者の実像を描いた古典的名作「となりの億万長者」の序文には、以下のように書かれています。

広告業界や映画業界は、お金持ちになればお金を湯水のごとく使うものだと、私たちの頭に見事に刷り込んでしまった。だが、何度も言っているようにお金持ちの多くは、資産額に比べてはるかにつつましい生活をしている。

引用:となりの億万長者

億万長者は収入よりはるかに少ない支出で生活し、多くのお金を貯蓄や資産運用に回しています。

彼らは常に倹約を心掛け、支出を減らす努力をしたからこそ、億万長者になれたのです。

億万長者になりたいなら、できるだけ支出を減らし、収入よりも少ない支出で生活する必要がありますよ。

節税に取り組む

収入には所得税や住民税がかかるので、収入がすべて手元に残るわけではありません。

2019年12月現在の所得税率をまとめました。

所得税の速算表(2019年12月現在)
課税所得金額税率控除額
195万円以下5%0円
195万円超330万円以下10%97,500円
330万円超695万円以下20%427,500円
695万円超900万円以下23%636,000円
900万円超1,800万円以下33%1,536,000円
1,800万円超4,000万円以下40%2,796,000円
4,000万円超45%4,796,000円

たとえば、課税所得金額が500万円の場合、所得税額は572,500円(500万円×20%-427,500円)です。

所得税に加えて、住民税が一律10%課税されるので、課税所得金額に応じて15%~55%の税金がかかります。

課税所得金額が大きくなるほど税率も高くなるため、収入が増えても手取り額はそれほど増えません。

そのため、億万長者は可能な範囲で節税対策をして、税負担を軽減することで資産を増やしています。

資産を増やすには節税に取り組み、所得税や住民税などの税負担をなるべく減らすことが大切ですよ。

結婚している場合は共働きで稼ぐ

専業主婦(夫)世帯と共働き世帯では、生涯に得られる収入が大きく違ってきます。

先ほど紹介した平均的な会社員の例で計算すると、専業主婦(夫)世帯より共働き世帯のほうが、生涯収入は2億円以上多くなります。

正社員ではなく、パートやアルバイトで働いたとしても、共働きなら世帯収入を大きく増やすことが可能です。

また、共働きで稼ぐことで、夫婦のどちらかが病気などで一時的に働けなくなっても、当面は生活できるメリットもあります。

結婚している場合は、可能であれば共働きがおすすめですよ。

独立・起業する

会社員は毎月決まった額の給与がもらえて、会社によってはボーナスも支給されます。

また、有給休暇を取得できますし、社会保険などの保障も充実しているので、「安定している」というイメージがあるのではないでしょうか。

しかし、仕事で成果を出しても給与が大きく上がることは少なく、勤務先が倒産するようなことがあれば、収入が途絶えてしまうデメリットもあります。

これらのデメリットに備えるなら、独立・起業も選択肢のひとつです。

独立・起業すれば、成果が出た分だけ収入は増えますし、複数の顧客と取引することで、収入が途絶えるリスクを軽減できます。

ただし、独立・起業は、経営が安定するまでに時間がかかります。

いきなり会社を辞めるのではなく、まずは副業を試してみて、やっていけそうなら独立・起業に挑戦するのがおすすめです。

お金を生み出す資産に投資する

億万長者は効率よくお金を増やすために、お金を生み出す資産に投資しています。

株式投資信託不動産などに投資をすれば、保有中は配当金分配金、家賃などを得られますし、価格が上昇すれば売却益を得ることもできますよ。

投資で得られた利益を再投資していけば、投資元本が雪だるま式に増える複利効果によって、資産を大きく増やすことも可能です。

投資は元本保証ではないので、価格が下落して損をするリスクもあります。

それでも、億万長者の多くは投資先を慎重に判断し、リスクをとって長期的に値上がりが期待できる金融商品や、定期収入を得られる不動産などに投資していますよ。

億万長者を目指すなら、一定のリスクを受け入れて資産運用に取り組むことが大切です。

借金をうまく活用する

「借金」と聞くと、あまりよいイメージがないかもしれませんね。

借りたお金は返さなくてはなりませんし、返済できなくなったら、最悪の場合は自己破産につながる恐れもあります。

しかし、億万長者は借金をうまく活用して資産を増やしていますよ。

たとえば、金融機関でローンを組み、マンションなどの不動産を購入して入居者に貸し出せば、家賃収入からローンを返済できます。

自分ではなく他人がローンを返済してくれて、返済が終われば不動産は自分の資産となるので、借金をうまく活用すれば資産形成のスピードを高めることが可能です。

ただし、借金にはリスクもあるので、いざとなったら自分で返済できる金額にとどめておきましょう。

億万長者になるための考え方

億万長者になる方法を紹介しましたが、億万長者がどのような考え方をしているのかも気になるのではないでしょうか。

ここでは、億万長者になるための考え方を4つ紹介しますね。

資産はライフスタイルから作られる

億万長者は、資産はライフスタイルから作られると考えています。

どうしたら金持ちになれるか。この点でも、普通の人は勘違いしている。幸運、遺産、高学歴、頭の良さが条件なのではない。勤勉、我慢、計画性などのライフスタイルから、資産は形作られていくのだ。そして自分を律する強い精神力を持つこと、これが何よりも重要なのだ。

引用:となりの億万長者

高い収入を得ても、すべて使ってしまったら手元にお金は残りません。

億万長者になるには、収入が増えても生活水準を上げず、少しでも多くのお金を貯蓄や資産運用に回す必要があります。

そのためには、自分を律して、着実に資産が増えていくようなライフスタイルを構築しなくてはなりません。

億万長者になるには、現在のライフスタイルや行動を変える覚悟が必要ですよ。

お金の心配をしなくて済むことを第一に考える

「なるべく支出を減らすような生活が楽しいのか」と疑問に思うかもしれません。

しかし、億万長者は、お金の心配をしなくて済むことを第一に考えています。

多くの億万長者は、お金をたくさん使って贅沢するよりも、将来お金の心配をしなくて済むことを優先して、節約や資産運用に取り組んでいますよ。

ただし、考え方は人それぞれなので、「今を大切にするためにお金は使いたいだけ使う」という考え方も間違いではありません。

大切なのは、何を優先するかを自分で決めることだと私は思います。

世間体や周りの評価を気にしない

億万長者になるには、世間体を気にしないことも大切です。

世間体や周りの評価を気にしていると、身の丈に合わない高額な自宅や車、服などを購入してしまいがちです。

収入に見合わない高額な買い物を続けている限り、お金を増やすことは難しいでしょう。

自分の価値は所有物で決まるわけではありません。

億万長者になりたいなら、世間体を気にせず、支出をコントロールする必要がありますよ。

資産運用は長期で取り組む

FXや仮想通貨のような短期取引で資産を大きく増やし、1億円以上の資産を築く人もいます。

しかし、短期取引は勝者がいれば敗者もいるゼロサムゲームなので、ギャンブルとあまり変わりません。

多くの億万長者は短期取引ではなく、長期の資産運用でお金を増やしています。

複数の資産に分散投資を行い、長期的な値上がり益や配当などを目的に運用すれば、資産を大きく増やせる可能性が高くなりますよ。

実際に資産運用に取り組むときは、手数料が安いネット証券で、運用益が非課税になるiDeCoつみたてNISAを活用してインデックスファンドを積み立てるのがおすすめです。

さいごに

このページで紹介した、億万長者になる方法や考え方を実践すれば、普通の人でも億万長者になれる可能性は十分にあります。

もちろん、億万長者になっても幸せになれるとは限りません。

しかし、お金の心配をしなくて済むようになれば、今までよりも確実に生きやすくなるはずです。

億万長者を目指すなら、まずは支出を減らすことから始めてみましょう。

そして、ある程度の貯蓄ができたら、少しずつ資産運用にチャレンジするのがおすすめですよ。