ノーロードの投資信託とは?仕組みや手数料、メリット・デメリットについて解説

投資信託を探しているときに「ノーロード」という言葉を聞いたことがありますか?

投資信託を利用して資産形成を目指すなら、ノーロードの意味を理解しておくのがおすすめです。

ノーロードの意味がわかると資産形成に最適な投資信託を選べるようになりますし、運用成績が良くなる可能性もありますよ。

このページでは、ノーロードの仕組みや手数料、メリット・デメリット、注意点などについて説明していきますね。

ノーロードの投資信託とは?仕組みや手数料

ノーロードの投資信託とは

ノーロードの投資信託とは、販売手数料が無料の投資信託のことです。

投資信託の販売手数料のことをロード(load)と呼ぶことから、販売手数料が無料になることをノーロードと呼んでいますよ。

投資信託を購入するときは、証券会社などの販売会社に販売手数料を支払うのが一般的です。

しかし、販売手数料は販売会社がある程度自由に設定できるので、中には販売手数料が無料の投資信託もありますよ。

また、たとえ同じ商品であっても、販売会社によって販売手数料が異なる場合もあります。

投資信託をノーロードで販売できる理由

投資信託をノーロードで販売できる理由は、インターネットを通じて投資信託が購入できるようになったからです。

銀行や証券会社の窓口で投資信託を購入する場合、担当者が商品説明や事務手続きを行うため人件費がかかります。

その人件費をまかなうために、販売会社は手数料収入を確保する必要がありました。

しかし、最近ではネット証券を利用すれば、わざわざ窓口に行かなくてもインターネットを通じて簡単に投資信託を購入できます。

販売会社は商品説明などに必要な人件費を削減できるので、投資信託をノーロードで販売しても採算が取れるようになったのです。

ノーロードのメリット

ノーロードのメリットは、販売手数料無料で投資信託を購入できることです。

投資信託を100万円分購入する場合にかかる費用を、販売手数料ごとにまとめました。

投資信託を100万円分購入する場合にかかる費用
ノーロード販売手数料1%販売手数料2%販売手数料3%
0円1万円2万円3万円

ノーロードなら0円で購入できますが、販売手数料3%の場合は3万円かかります。この差は大きいですよね。

販売手数料3%は、いきなりマイナス3万円から運用をスタートすることになります。

運用成績が+3万円で、やっとプラスマイナスゼロという状態です。

投資信託は販売手数料が高ければ運用成績がよくなるわけではないため、さらに損失が広がる可能性もありますよ。

それに対して、ノーロードは100万円から運用をスタートできるので、運用成績が同じならノーロードのほうが利益は大きくなります。

ノーロードのデメリット

ノーロードには、特にデメリットはないですね。

投資で利益を出すには「安く買って高く売る」ことが大切なので、販売手数料が無料になるノーロードにはメリットしかありません。

私は「ノーロードの投資信託しか買わない」と決めています。

株価や為替はコントロールできませんが、コストは意識して減らせるので、投資信託を購入するときはノーロードの銘柄を選ぶのがおすすめですよ。

ノーロードの投資信託を選ぶときの注意点

販売手数料がかからないのは大きなメリットですが、ノーロードであっても選ばないほうがいい投資信託もありますよ。

投資信託には販売手数料以外に、以下のようなコストもかかります。

信託報酬は、投資信託の保有中にかかる管理費用のことで、運用資産から自動的に差し引かれます。

信託財産留保額は、投資信託を解約するときに運用資産から差し引かれる費用です。

たとえノーロードであっても、信託報酬が高い銘柄や信託財産留保額がかかる銘柄もあるので、購入する前に確認するのがおすすめですよ。

また、ノーロードの投資信託を選ぶときはコストだけでなく、純資産総額を確認することも大切です。

純資産総額が小さい銘柄は安定運用が難しく、運用が終了してしまうリスクがあるので、できるだけ純資産総額が大きい銘柄を選びましょう。

つみたてNISAやiDeCoの投資信託はノーロード

SBI証券からイデコの書類到着

ノーロードの投資信託を購入するときは、つみたてNISAiDeCoを利用するのがおすすめです。

つみたてNISAとiDeCoは資産形成を支援する制度で、ノーロードの投資信託が投資対象になります。

運用益が非課税になるなどの税制優遇が受けられる上に、信託報酬などの運用コストが低い銘柄がそろっているので、資産形成に最適ですよ。

投資信託で資産形成に取り組むなら、つみたてNISAとiDeCoの利用を検討しましょう。

ノーロードで購入できる主な投資信託一覧

ここまでノーロードについて確認してきましたが、実際にどんな投資信託がノーロードで購入できるか気になりますよね。

ノーロードで購入できる主な投資信託をまとめました。

  • ひふみプラス
  • ニッセイ外国株式インデックスファンド
  • ニッセイ日経225インデックスファンド
  • eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
  • 楽天・全米株式インデックスファンド
  • ニッセイTOPIXインデックスファンド
  • ニッセイ日経平均インデックスファンド
  • eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
  • 世界経済インデックスファンド

ここで取り上げたのは、SBI証券のつみたてNISA対象銘柄のうち、販売金額上位10銘柄(2018年12月4日時点)になります。

低コストで運用できるインデックスファンドだけでなく、ひふみプラスなどのアクティブファンドも含まれていますね。

ノーロード投資信託の購入におすすめのネット証券

ノーロードの投資信託を購入するなら、SBI証券と楽天証券がおすすめです。

SBI証券は、つみたてNISAはもちろん、iDeCoもセレクトプランの導入によって商品ラインナップが充実していますよ。

どのネット証券を利用すればよいかわからない場合は、SBI証券を選んでおけば間違いありません。

また、楽天証券はポイントサービスが充実しており、楽天ポイントを使って投資信託が購入できる「ポイント投資」が魅力です。

楽天サービスをよく利用するなら、楽天証券がおすすめですよ。

さいごに

投資信託の販売手数料は運用成績に影響を与えるので、ノーロードの投資信託を選ぶのがおすすめです。

私はノーロードの投資信託しか買わないようにしていますよ。

ただし、たとえノーロードであっても、信託報酬や信託財産留保額などのコストが高い銘柄もあるので注意してくださいね。

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この記事を書いた人

1979年生まれ、千葉県在住の金融ライターです。もともとはお金が苦手で、まったく貯金できませんでしたが、結婚をきっかけにお金について勉強するようになりました。保有資格は2級FP技能士・AFP。投資経験は10年以上で、インデックス投資と不動産投資で資産形成中。ノマド的節約術では、資産形成に関する記事を中心に執筆しています。

大西カツシのプロフィール