こんにちは!
金融ライターの大西カツシです。
株式投資は、配当金や値上がり益だけでなく、株主優待をもらえるのも魅力ですよね。
株主優待は個人投資家から人気があり、中には株主優待だけで生活する有名人もいるほどです。
しかし、株式投資の経験がないと、どうすれば株主優待をもらえるかわからないのではないでしょうか。
また、株主になると株主優待をもらえることは知っていても、株を買ってから株主優待が届くまでの流れはよくわからないかもしれません。
そこでこのページでは、株主優待の始め方ともらうまでの流れ、注意点、いつ届くかについて説明していきますね。
株主優待をもらうには証券口座が必要
株主優待をもらうには、株主優待を実施している企業の株を買わなくてはならないため、証券口座の開設が必要です。
証券会社はたくさんあるので、どれがいいのかわからないかもしれませんね。
これから口座開設するなら、手数料が安く、パソコンやスマホから簡単に取引できるネット証券がいいですよ。
店舗型の証券会社もありますが、手数料が高いのでおすすめしません。
欲しい株主優待を見つける
証券口座が開設できたら、欲しい株主優待を見つけましょう。
2019年11月現在、株主優待を実施している企業は1,500社以上で、自社製品や優待券、金券、お米など、さまざま商品・サービスをもらえます。
株主優待を調べるときは、ネット証券の株主優待検索が便利です。
株主優待の内容や権利確定月、最低投資金額、優待利回り、株式指標などの条件を指定して、希望に合った株主優待を見つけられますよ。
▼SBI証券の株主優待検索の画面はこんな感じですね。
▼【ノマド的節約術】でも株主優待情報をまとめており、株主優待の種類や権利確定月から株主優待を探せますよ。
参考:株主優待データベース
株主優待で確認しておきたい5つのポイント
株主優待では、何がもらえるのかはもちろん、他にも調べておいたほうがいいことがありますよ。
ここでは、株主優待で確認しておきたいポイントを5つ紹介しますね。
株主優待取得に必要な株数
株主優待では、優待取得に必要な株数を確認することが大切です。
株は通常100株単位で取引されますが、100株買えば必ず株主優待をもらえるわけではありません。
100株で株主優待をもらえる銘柄もあれば、1,000株買わないともらえない銘柄もありますよ。
また、保有株数によって優待内容が変わる銘柄もあります。
たとえば、吉野家ホールディングス(9861)の株主優待では、1枚300円の買物優待券をもらえますが、保有株数によって以下のように優待内容が変わりますよ。
- 100株以上:10枚×年2回(年間6,000円相当)
- 1,000株以上:20枚×年2回(年間12,000円相当)
- 2,000株以上:40枚×年2回(年間24,000円相当)
株主優待を確実にもらうためにも、株を買う前に優待取得に必要な株数を確認しておきましょう。
最低投資金額
株主優待取得に必要な株数と合わせて、最低投資金額を確認することも大切です。
株主優待株は数万円で購入できる銘柄もあれば、100万円以上用意しなくてはならない銘柄もあります。
ネット証券の株主優待検索では、最低購入金額を指定して検索できるので、用意できる資金に合わせて株主優待を探すのがおすすめですよ。
権利確定日・権利付き最終日
株主優待をもらうには、権利付き最終日までに株を購入する必要があります。
権利付き最終日は、権利確定日の2営業日前です。
権利付き最終日までに株を購入すると、権利確定日に株主としての権利が確定し、株主優待がもらえます。
権利確定日は月末の会社がほとんどですが、中には15日や20日が権利確定日の会社もあるので注意が必要です。
権利付き最終日は、ネット証券の株主優待検索や銘柄情報で確認できますよ。
長期継続保有特典
株主優待の長期継続保有特典とは、株を長期間継続して保有すると、株主優待の内容がアップするサービスです。
たとえば、明光ネットワークジャパン(4668)の株主優待では、100株以上の保有で年1回1,000円相当のクオカードをもらえます。
さらに、株を3年以上継続保有すると、優待内容が3,000円相当のクオカードにアップしますよ。
株価の変動を気にせずに長期保有したい場合は、長期継続保有特典がある銘柄を選ぶのがおすすめです。
優待利回り
優待利回りも、株主優待で確認しておきたいポイントのひとつです。
優待利回りとは、投資金額に対して1年間にもらえる株主優待の価値がどれくらいあるかを表した数値で、以下の算式で計算します。
- 優待利回り(%)=株主優待の価値(円)÷投資金額(円)
たとえば、株を10万円分購入すると1年間に株主優待を1,000円分もらえる場合、優待利回りは1%(1,000円÷10万円)です。
優待利回りの数値が高いほど、その株主優待はお得だと判断できますよ。
また、株主優待と配当を合わせた「配当+優待利回り」を計算するのもひとつの方法です。
優待利回りが高い銘柄であれば、株価が下がって元本割れしても、株主優待や配当を含めた運用成績はプラスになる可能性が高くなりますよ。
証券口座に購入資金を入金する
欲しい株主優待が決まったら、証券口座に株の購入資金を入金しましょう。
証券口座に入金するときは、銀行口座との口座連携サービスが便利です。
証券会社と提携している銀行口座に入金しておくと、証券口座の買付余力に反映されるので、株を購入するたびに入金手続きする必要がありません。
口座連携サービスを提供している証券会社と銀行をまとめました。
- SBI証券と住信SBIネット銀行(SBIハイブリッド預金)
- 楽天証券と楽天銀行(マネーブリッジ)
- GMOクリック証券とGMOあおぞらネット銀行(証券コネクト口座)
- 大和証券と大和ネクスト銀行(ダイワのツインアカウント)
口座連携サービスは、普通預金に優遇金利が適用されるのもメリットのひとつです。
特に楽天銀行は年0.1%、GMOあおぞらネット銀行は年0.11%と金利が高く設定されています。
取引回数が多くなってきたら、資金移動の手間を省くためにも、口座連携サービスを利用するのがおすすめですよ。
権利付き最終日までに必要株数を購入する
証券口座に入金できたら、権利付き最終日までに優待取得に必要な株数を購入します。
ただし、購入するタイミングには注意が必要ですよ。
人気が高い株主優待株は、権利付き最終日にかけて株価が上昇し、権利落ち日(権利付き最終日の翌日)に株価が大きく下落する傾向にあります。
権利付き最終日が近づくと、株主優待が欲しい個人投資家の買い注文が増えるからです。
権利付き最終日の直前に買うと、株主優待をもらえても、株価下落で大きな含み損を抱えてしまうリスクがあります。
状況によっては、権利付き最終日が過ぎて、株価が下落したときに購入することを検討しましょう。
株主優待が届くのを待つ
権利付き最終日までに株を購入したら、あとは株主優待が届くのを待つだけです。
株主優待はすぐに届くわけではなく、権利確定日から3か月程度かかります。
複数の優待品から欲しいものを選ぶ場合は、事前に送られてくるはがきで回答が必要な場合もありますよ。
はがきの返送を忘れると、欲しい優待品をもらえないこともあるので注意してくださいね。
さいごに
このページで説明した手順通りに手続きすれば、株主優待をもらうことができます。
株主優待株への投資は、株主優待を楽しみながら投資に取り組めるので、初めての株式投資に最適です。
私も初めて株を買ったのは、株主優待をもらうことが目的でした。
株式投資に興味があるなら、まずは株主優待を実施している企業の株を買ってみるのがおすすめですよ。
株主優待の情報は、姉妹サイトの「ゆうはい」でもまとめています。
参考:ゆうはい