小学生・中学生の平均お小遣い金額とは?教育学を学んだ母のお小遣いの決め方

小学生・中学生の平均お小遣い金額は? 決め方について

小学5年生の息子がいるなつみとです。
我が家では、毎月500円のお小遣いと、さらにお手伝いに応じた歩合制のお小遣いを渡すことにしています。

小学生・中学生のお小遣いはいくらが妥当なのか、そもそも固定金額がいいのか変動制(歩合制)がいいのか。

平均や相場を調べたり、昔学んだ教育学のことを思い出しながら、お小遣いについて真剣に考えてみました。

※ わたしは2年前まで教育学部に在籍していました。

そもそも子供のお小遣いは必要なのか?

小学校の入学式

我が家では、子供が小学校に入学してからお小遣い制にしました。

それからは毎月定額を渡したり、子供のやる気に火をつけるために歩合制にしてみたりといろいろ試してきました。

子供の場合、文房具など必要なものは親が買いますし、遊びに行くときだけお小遣いをあげるという方法もあると思います。

それでもわたしが子供に毎月お小遣いを渡しているのは、お金の使い方を学んでほしいと思っているからです。

必要なとき必要な分だけお金がもらえるよりも、定期的にお小遣いをもらうほうが計画性が身に付きやすいはず。

さらに、お手伝いや学校の成績を基準とした歩合制にすると、がんばりに応じてお小遣いも増えるため、「お金を稼ぐ」という感覚も身に付くかな、と思いました。

ただ、うちの息子の場合は、歩合制だとはじめはうまくいきませんでした。遊びたい・だらだらしたいという欲求が勝ってしまい、勉強もお手伝いもあまりしなかったんですね。

そこで、「定額のお小遣い+お手伝いによる歩合制」というスタイルにしています。

5年生になってからは徐々にお手伝いをしてくれるようになったので、歩合制のお小遣いも増えてきています。

ただ、お小遣いの渡し方に正解はないと思っています。家庭の方針や子供の性格によっても最適な渡し方は異なるはずですよね。

そこで、まずは一般的なデータから確認してみましょう。

定額制お小遣いの相場(平均)は?

500円玉

我が家の定額制お小遣いは、100円×学年にしています。息子は今5年生なので500円ですね。それに、歩合制お小遣いがプラスされます。

小学生、中学生、高校生の平均お小遣い額は以下の通りです。

年間収入別小学1・2年小学3・4年小学5・6年中学生高校生
300万円未満1,4501,1881,3113,2045,544
300~500万円未満8448731,0522,2635,104
500~750万円未満9301,0051,3052,4355,386
750~1,000万円未満4714751,0625,1175,708
1,000~1,200万円未満1,0004677292,0564,500
1,200万円以上7501,0001,0602,5715,455
全体8939751,1212,7835,337

※ 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」〔二人以上世帯調査〕(2013年/平成25年)より

年収ごとにばらつきがありますが、小学校高学年なら1,000円強が相場のようです。

年収750万~1,200万円未満の世帯では意外とお小遣い額が少ないですね。
逆に、年収300万円未満の世帯では高めの金額になっているのは興味深いところです。

もし定額制お小遣いの金額で迷っているなら、まずはこの平均額を参考に決めてみてもいいかもしれませんね。

定額制お小遣いのメリットは「計画性が身に付きやすいこと」

預金通帳

毎月決まったお小遣いが入ってくることにより、子供は見通しを立てやすくなります。

子供が低学年のうちは、親がアドバイスするのもおすすめですよ。

使い方を決めるという意味ではなく、「この300円を3か月使わずに置いておくとどうなる?」と聞いて貯金のことを教えるといったことを実践してみてはいかがでしょうか。

駄菓子やガチャガチャなど、少額の出費でもお小遣いはすぐになくなってしまいます。

我が家の場合、お小遣いを使いすぎて本当に欲しいものが買えなくなってしまったときにヒントをあげると特に効果的でした。

その都度お小遣いを渡すやり方だとどうしても計画性は身に付きにくいので、毎月決まった金額をお小遣いにして、子供の計画性を伸ばすことも意識してみてくださいね。

お小遣いの使い道・範囲も決めておこう

駄菓子やマンガ雑誌

我が家では、学用品など必要なものは親が支払い、子供のお小遣いはゲームやマンガなど、自分の好きなものに使えることになっています。

お小遣いの使い道は、各家庭で決めておくといいでしょう。

たとえば小学校高学年や中学生になってくると、子供が使うお金も増えてきます。

  • 友達と遊びに行くときの交通費
  • 友達と映画に行くときなどのレジャー費
  • おしゃれのために頻繁に行くようになった美容院代

すべて含めたお小遣いを渡して「この範囲でやりくりしなさい」と言うのか?
最低限のお小遣いだけを渡し、高額な出費に関しては都度払いにするのか?

おすすめは、子供と話し合って決める方法です。

親から「こうしなさい」と決められると、子供は納得できなかったり、反発したくなったりするもの。

それよりも、子供と話し合った上で、まずは子供に決めさせてみましょう。自分で決めたことですから、お金を使いすぎて失敗しても子供自身が反省し、次に生かせますよ。

変動制(歩合制)でお小遣いをあげる方法

草むしりをする子供

変動制(歩合制)お小遣いのメリットは、やる気を出させやすいことです。労働の対価を得る、ということを教える機会にもなりますね。

定額制のお小遣いは計画性が身に付きやすいというメリットがある反面、何もしなくてもお金が入ってくるという感覚を身に付けてしまう可能性もあります。

我が家ではお手伝いに応じた変動制お小遣いを導入しています。お手伝いごとに金額を設定し、シールを貼るようにしていますよ。

子供のお手伝い表

また、「今度のテストで100点とったら臨時でお小遣いをあげる」といった渡し方もあります。

勉強や家事のお手伝いをがんばることでお小遣いがもらえるので、子供のやる気が出やすいのはあきらかですね。

歩合制は「お金が目的になる」リスクも

ただし、歩合制にもデメリットはあります。
それは、お金が目的になってしまう可能性があること。

そもそも家事や勉強は、お金をもらってやるものではありませんよね。

家事なら「家事に参加するということで家族の一員だという意識を育む」、「家事スキルを身に付ける」といった意義があるはずです。

勉強なら「知識が増えることが楽しい」とか「将来の夢を叶えるために勉強する」といった意識をもってもらうという意義があります。

それが、歩合制のお小遣いによって「お金をもらうことが目的」にすり替わってしまうことがあるんですね。

子供のやる気を引き出すためにご褒美を設定すること自体は1つの方法としてアリです。

お金が目的になってしまわないように、以下の点に注意してみてください。

歩合制のお小遣いは多用しない・子供に任せない

  • ここぞというときにご褒美を設定する
  • タイミングや金額は親が決める

テストのたびにご褒美をあげるなど、頻繁に臨時お小遣いを渡していると子供も慣れてしまいますし、自分のがんばりがお金とイコールになってしまいます。

お手伝いで少額を積み重ねるならまだしも、大きい金額や高額なおもちゃなどのご褒美はここぞというときだけにしておきましょう。

また、いつ臨時おこづかいをあげるのか、金額をいくらにするのかは、親が決めるようにしてください。

子供から「今度の試験に合格したらいくらくれる?」なんていう言葉が出てきたら、お金が目的にすり替わってきている証拠です。

子供に言われて渡すのではなく、必ず親が決めてくださいね。

お小遣いの金額や渡し方は人それぞれ

子供の財布と小銭

必要なお小遣いの金額は、環境によって変わります。また、子供の性格によっても定額制がいいのか、歩合制がいいのかが異なりますよ。

環境、周りの状況を考えて金額設定を

我が家は郊外の住宅街にあり、周りにはあまりお店がありません。コンビニやスーパーぐらいです。

でも、お住まいの地域によっては、「電車通学で行動範囲が広く、子供が立ち寄れるお店が多い」という場合もあるでしょう。

もちろん、お金を使う場面が多いからと言ってお小遣いを多くしなければならないわけではありません。基本的には「よそはよそ、うちはうち」でいいはず。

ただそれでも、大都会の小学生を見ていると「うちの息子と全然違うなぁ」と思ってしまうこともあります。

保護者同士で話してみるのもいいでしょう。周りの子がどれぐらいのお小遣いをもらっているのかを参考にしても悪くはありません。

子供の性格に合わせたお小遣いの設定を

ママ友と話をしていると、同じ学年でも全然違うなぁと思うことがよくあります。

歩合制にしたことで毎日バリバリお手伝いをしている子もいれば、うちの息子のように「それよりやっぱり遊びたい」と滅多にやる気が出ない子もいます。

ちなみに、うちの息子は定額制のお小遣いが学年×100円で500円、歩合制のお小遣いがだいたい月300円ぐらいになっていますよ。

わたし自身はお金が目的になりやすいタイプだったので、定額制のお小遣いにしてもらっていて良かったですね。

また、使う金額も子供によって違います。
「よくお金を使うからお小遣いを増額する」という意味ではありません。

たとえば「漫画を描くのが好きだからよく画材を買う」とか、趣味によってはお金がかかりやすいものもありますよね。

親自身がどの程度許容するかを考えた上で、子供が自由に使えるお金の範囲を決めてあげればいいと思います。

平均に合わせる必要もないので、いろいろ試した上で決めていくといいと思いますよ。

子供のお小遣いはいくらがいいのか、どのように渡せばいいのか悩んでしまうもの。きっと誰でもそうでしょう。

だからこそ、子供の性格やお金の使い方を見ながら、真剣に考えて決めていきたいと思っていますよ。

おまけ:お金についてより詳しく学ぶ

お小遣いについて考えているということは、いろいろとお金について考えることがあるのではないでしょうか。

ノマド的節約術では、いろいろとお金について詳しく書いていますので、気になる記事があれば参考にしてみてくださいね。