子どもを育てるって、お金がかかる。
ましてや、育てる子どもの数が増えるほど、生活費もかさむもの。
世の中の親御さんたちは、どうやって生活費を工夫しているのだろう?
そんな風に思ったことはありませんか。
私自身も子どもが3人いますが、これから先、入学や進学のことを考えるといくらお金があっても足りない気がします。
そこで気になるのが、子ども3人育てていくには大体どれぐらいの生活費がかかるのかということ。
目安となる生活費を知った上で、節約できるコツなどがあれば把握しておきたいものです。
今回は、シングルマザーとして子どもを3人育てている現役ママ・sachikoさんに、リアルな生活費についてや節約のコツについて聞いてみました。
sachikoさんインタビュー
── まず最初に、簡単な自己紹介と家族構成をお願いします。
sachikoさん:
はい。シングルマザーとして、3人の子どもを育てています。
子どもは高校2年生、中学3年生、小学6年生です。
── お子さんと4人暮らしなんですね。1ヶ月、大体いくらぐらいあれば生活していく上で困りませんか?
sachikoさん:
およそ30万弱ほどかと思います。
30万あれば、今のところ生活は出来ていますね。
── なるほど!収入はsachikoさんの給与が主ですか?
sachikoさん:
そうですね。今、かけもちで2つの仕事をしてます。
ひとつはアパレルのデザインと販売で、こちらが月に4~5万円。
もうひとつはパーソナルトレーナー。
今年の2月からはじめたばかりですが、月に10万円ほど。
そのほか、ブログなどで2万円ほどの収入があります。
あとは児童手当25,000円、児童扶養手当(いわゆる母子手当)が49,720円。
こちらは4ヶ月に1回の振り込みです。
今年度はまだ審査待ちで結果は出ていませんが、就学援助金と高等学校支援金もあります。
これも4ヶ月に1回の振り込みですね。
── 詳しくありがとうございます!仕事をかけもちするようになったきっかけはありますか?
sachikoさん:
そうですね…シングルになってからはずっとアパレルの仕事1本だったのですが、今年の2月にシフトを半分以下に減らされることになってしまいました。
シフトが半減するということは、収入が半分以下になるということ。
「それでは子どもたちを育てていけない!」となり、もうひとつの仕事を探しました。
食べ盛りになるほどかさむ「食費」、私立だと「授業費」も高い
── 収入が半分以下になるのはつらいですね…。ちなみに、生活費で一番かさむのはどんな出費でしょうか?
sachikoさん:
食費は本当にかさみます…!
子どもたちが食べ盛りなので仕方ありませんが、恐ろしいです。
あとは塾代。
そして長女が私立高校に通っているので、これもかなり厳しいです。
無償化と言えど入学金はいりますし、あとから多少は返ってくるといえど、授業費は恐ろしいですね。
── 食べ盛り…恐ろしい…!食費や塾代って月にどれぐらいかかるものなんでしょう?
sachikoさん:
今は夏休みのため、毎日3食必要です。
お米だけで、月に50kgはいきますね。
約2万円はかかります。
長女が中学3年生だった頃、塾に通っていた時は月に5万円ほどかかりました。
そして、夏期講習だけで27万円という恐ろしい思い出があります。
息子がいま中学3年生なので、そろそろ塾を検討していますが、また出費が増えるのかと思うとちょっと怖いですね…。
子どもに強要しない・制限しないためにする節約
── 食費や塾代にかかる費用の負担を少しでも減らすよう、気をつけていることなどありますか?
sachikoさん:
食費は質より量なので、安い鶏肉やもやし、豆腐などを上手に利用し、美味しくボリュームを出すように工夫しています!
食で子どもにガマンはさせたくないと思って、なるべく考えていますね。
学費については、長女は希望する学科のため私立高校になりましたが、息子はできれば公立高校にいってほしいかな…とはいえ、これもまた子どもの将来のためなので強要はしません。
習い事についても、子どものやりたいことを親の収入が少ないことで制限はさせたくないと思ってます。
── 素晴らしい考え方ですね…!
sachikoさん:
いえいえ。
偉そうなことをいってますが、そんなことはないんです。
ただ、元旦那との離婚の決め手が子どもの習い事のことだったので、こういった考え方をするようになりました。
── 夫婦の価値観って大事ですね。ほかに、家計の中で節約しているところなどありますか?
sachikoさん:
家計の中での節約としては、通信費(スマホの乗り換え)や、光熱費の工夫(電気とガスの一本化)などでしていますね。
── スマホは格安スマホなどですか?おすすめ機種があったら教えてください。
sachikoさん:
スマホはSIMを変えて、ソフトバンクからワイモバイルにしました。
これだけで月に1万円は減りましたよ!
子どもの将来に向けての貯金対策
── 上のお子さんが高校生とのことですが、大学進学などする場合、今後より学費がかかってくるかと思います。将来に向けての貯金対策など、なにかされていますか?
sachikoさん:
積み立て貯金はしています。
しかし、来年春に息子の高校入学と末っ子の中学入学があるので、そちらで先に消えそうです。
もっと貯蓄スピードを上げなければ…!
── 入学が重なるとつらいですね…。積み立て貯金は学資保険でしょうか?
sachikoさん:
実は、学資保険はやめてしまいました…。
今は月々、給料の先取りで貯金していますね。
給料の残りを貯金する方法では貯まらなかったので、先に取りよけてしまい、残りで生活する方法をとっています。
子育てはお金がかかる。でも、幸せはそれ以上。
── 子どもを3人育ててみてのリアルな感想や、これから進学などでお金がかかる子育て世帯に向けて、こうしておいたほうがいいよというアドバイスなどあればお願いします!
sachikoさん:
「子どもは小さい時は手がかり、大きくなるとお金がかかる」
これは本当だなと思います。
貯金はあるにこしたことはないですね。
ですが、私は子どもが3人いることも離婚したことも全く後悔はありません。
お金はかかりますが、それ以上の幸せがあります!
インタビューした感想
私自身も子どもが3人いますが、上が小学生になったばかりなので、この先どれぐらいお金がかかるのだろうという不安は常にあります。
小学生1人と未就学児2人の生活費だとそこまで食費はかかりませんが、今後は食費に学費に…とよりお金がかかっていくのでしょうね。
私も習い事や、子どもが「やりたい!」といったことはなるべく尊重してあげて、お金の面で断念することがないようにと思っています。
そのためにも、固定費を下げる努力をしたり、貯金にまわせるようお金の使い方を考えたりしていかなくてはなりません。
今回、sachikoさんにお話を聞くことで、子どもが大きくなったときの生活費やどんなことにお金がかかってくるのか、目安となる金額がわかりました。
目安となる金額が少しわかるだけでも、不安はだいぶ安らぎますね。
貯金することも大事ですが、それよりも大切なのはお金との向き合い方。
sachikoさんからは、子どもの生き方を強要しない・制限しないための節約方法のコツを教わりました。
お金がかかってもそれ以上の幸せがそこにはあるから、真剣に子どもとお金に向き合っていく。
そんな真っ直ぐな生き方をしていきたくなるようなお話でした。
インタビュー日:2018年8月9日(木)