お金について真剣に考えるようになると、これから投資や資産運用を始めようかという選択肢も出てくるかと思います。
そのときに必要になるのが証券会社の口座。
今はネットだと気軽に証券会社の口座を作れます。
その中でも楽天証券は、私の印象だとユーザーにとってうれしいサービスがどんどん出てきていて、年々改善している印象です。
そんな楽天証券ですが、実際に中で働いている人はどう思っているのだろうという疑問がありましたので、話を伺ってきました。
取材日:2018年3月7日
楽天ポイントで気軽に始める「投資信託」
――2017年8月から、投資信託が楽天ポイントで買えるようになりました。ぼくも実際に使っていますが、すごくいいサービスですよね!
ポイントを使えるようになってから、反響はいかがですか?
黒川さん(以下:黒川):
はい。おかげさまで、今まで投資にご縁がなかった方もどんどん利用してくださっています。
ポイントを使って買われている方は、ほとんどが「ポイントのみの投資」なんです。
「お金で買うのはちょっとハードルが高いけど、ポイントならいいかな」といった気持ちでしょうか。
今まで投資をしてこなかった方が、投資商品を買うきっかけになれているようでうれしいです。
お金という枠の外で投資ができる。
これは他社さんにはない、楽天証券の強みのひとつだと思っています。
――今は通常ポイントのみですが、期間限定ポイントを使えるようになる予定はありますか?
黒川:
お客様からのご要望はありまして、検討はしていますが、まだ具体的には決まっていません。
というのも、システム上の仕組みがかなり難しいため、さらに「期間限定ポイント」という制約が加わると、法的な整理も含めた仕組みづくりがかなり大変そうです。
楽天グループとしては、楽天ポイントをもっと広めたい、たくさんの人に使ってほしいという気持ちは常にあります。
楽天ユーザーさんに満足していただけるよう、「証券・カード・銀行・生命」と、楽天グループ同士で連携したサービスを今後も増やしていく予定ですので、楽しみにしていてください。
楽天ならではの優遇金利「マネーブリッジ」
――「銀行」というワードが出ましたが、楽天証券と楽天銀行が連携できる「マネーブリッジ」は利用者にとってうれしいサービスですよね。
土井さん(以下:土井):
ありがとうございます。
マネーブリッジは、楽天銀行と楽天証券、両方使っていいただいてる方にとっての一番のメリットだと思っています。
――0.10%の金利ってなかなかないですよね。この優遇金利はこれからも続くのでしょうか。
土井:
そこは、とにかく「頑張ります!」といったところでしょうか。
お客様に好評をいただいてるポイントですので、ビジネスとして立ち行かなくなったりしない限りは、ウリのひとつとして頑張り続けますよ!
※ 2022年4月からは口座残高300万円までが0.1%、300万円を超えた分は0.04%になります。
とことん初心者向けな「楽ラップ」
――ロボアドバイザー「楽ラップ」についてもお聞かせください。数多くのサービスがありますが、その中で「楽ラップ」がウリにしているところってありますか?
黒川:
そうですね、他社さんも手数料や最低投資金額などはなるべく低いところに合わせてきているので、そのあたりの差別化はできないのですが。
「目標は決まっていないけど、なんとなく投資やりたい」という、投資初心者の方に使いやすい作りになっているのが特徴です。
例えば「野菜を買う時に、どのように選びますか?」など、投資にまったく関係ない、誰にでも答えられる質問に答えていくだけで、最適な金融商品の組み合わせを提案できるんです。
なので、なんとなくふわっと”投資やりたい”と思ってる方にも始めやすいサービスだと思います。
――実際に使ってみて、楽ラップは株や為替が下落したときの影響が少ないように感じたのですが。
黒川:
他社さんのロボアドサービスはETFが多いのに対し、楽ラップは投資信託を対象としているので、為替の下げには強くなっています。ただしその分上がったときの上げ幅も少ないですね。
あんまり値動きが大きいと、始めたばかりの方は気持ちが落ち着かないと思いますので、その点でも初心者に合っていると言えますね。
あとは、ETFってなかなか情報がとりにくいじゃないですか。
投資信託のほうが馴染みがあって分かりやすいので、安心感があるというのもあります。
すでに別の投資信託をやっている方にとっても、追加で始めやすいと思いますよ。
これからの時代は「iDeCo」がおすすめ!?
――楽天証券さんのiDeCoは、楽天ポイントが貯まるキャンペーンがあっていいですよね。ああいったキャンペーンは今後も続きますか?
黒川:
はい。可能な範囲でやっていきたいですね。
iDeCoをきっかけに、NISAや株の取引などにも興味を持っていただければと思っています。
iDeCoで積み立てのメリットを学んでいただいて、投資への入口になればいいな、と。
まだまだ世の中全体で見るとiDeCoが浸透していないので、もっと認知度を上げていきたいですね。
――実際のところ、iDeCoっておすすめですか?
黒川:
iDeCoはおすすめです!
なかなか証券会社って「これがおすすめです」って言えないんですが、iDeCoは絶対おトク!って言える制度ですよ。
――おトクだけど引き出せるのが遅いんですよね。
黒川:
それが唯一の弱点なんです。
でも「60歳まで割れない貯金箱」と思ってもらえれば。
――なるほど。ばくは30歳で始めましたが、それまでにかなり迷いました。
黒川:
始めるタイミングもあるかもしれないですね。
20代の人に60歳は想像できないけど、30過ぎるとそろそろ現実味があるかな、とか。
最近では「人生100年時代」なんていわれてますから。
自分が長生きすることを考えると「なんとかしなきゃ」って思いますよね。
――「60歳からが本番!」みたいな感じですね(笑)
黒川:
そうです、そういう時代になってきてますね。
iDeCoは途中で止められる
黒川:
あまり知られてないですが、iDeCoは「途中で止められる」っていうのも安心なポイントです。
――そうなんですか?いったん止めたら再開できないんじゃ…?
黒川:
それができるんです。
積み立てた分の引き出しはできませんが、月々の掛金をゼロにしたり減らしたりするのはOKなんですよ。
生命保険だと「40歳までに解約すると元本割れしちゃいます」なんてことがよくありますよね。
iDeCoは途中で一旦止めたからといって積み立てたお金がなくなるってことはないので、「止める・減らす」などのオプションをうまく使って、とりあえず始めてみてほしいです。
資産づくりの裾野を広げたい
――楽天証券さんとして、今後はどのジャンルをおすすめしていきたいですか?
土井:
会社として掲げているのは「資産づくり」の裾野をもっと広げていきたいと思っています。
今まで「貯蓄から投資へ」と言われてきたものが「貯蓄から資産形成へ」という流れに変わってきています。
資産づくりという観点でいくと、NISAやiDeCoをきっかけに、今まで投資に縁がなかった方たちに興味をもってもらうのが大事になってきますね。
もちろん、もともとのネット証券のはしりであった株やFXにもニーズがあるのは分かっているので、そちらの商品性や使い勝手を上げていきつつ、より幅広い層に利用していただけるよう、始めやすいNISAやiDeCo、楽ラップなどをおすすめしていきたいです。
画面の使いやすさにこだわっています
――ここだったら楽天証券が一番!というところを教えてください。
土井:
楽天ポイントが貯まる・使える、というのが一番分かりやすいでしょうか。
「取引するとポイントがたまる、ポイントで投資ができる」というのは、楽天証券にしかないメリットだと思っています。
あとは、もとがネット系企業ですので、パソコンやスマホの画面デザインには力を注いでいます。
使い勝手にはとことんこだわっていますね。いかに直感的に操作できるか、という。
専門の部署もちゃんと設けているんですよ。
――専門の部署があるんですか!たしかに、ひととおり口座を持ってますが、楽天証券さんはとくに使いやすいです。
土井:
ありがとうございます。
外部テストを繰り返し行うなど、制作段階でお客さん目線を取り入れるようにしているんです。
楽天のほかのサービスを使ったことがあるお客様が多いので、その前提にたって「ボタンがどうであれば使いやすい」だとかを考えて作っています。
なので、楽天市場や楽天銀行など、楽天グループのサービスを使ったことがあれば、初めてでもすんなり操作していただけるようになっていますよ。
――なるほど。使いやすさにそんな秘密があったとは。
作る側からすると、時間や手間がかかるというデメリットもあるんですが、その分自信を持っておすすめできる部分ですね。
初心者の方にもやさしい作りになっていますので、まずは楽天証券から、投資を始めてみていただければと思います!
編集後記:楽天証券に取材した感想
自分自身がそこまで投資に詳しいというわけではありません。
楽天証券の場合は、そんな自分でも身近に使いやすく感じています。
画面の使いやすさへのこだわりは、楽天証券ならではという印象でした。
まったく投資のことがわからないし、わかりやすいところがいいと思っているのであれば、楽天証券から初めてみるのがおすすめだと改めて思いましたよ。