大阪から東京への新幹線のきっぷ、片道・往復・日帰り・宿泊付きなど安く買う方法総まとめ

大阪から東京へ行く方法はいろいろあり、いつも悩むのですが、やはり高頻度の運転と移動の速さと楽さで私は新幹線を使うことが多いです。

ただ新幹線を使うとなるとそれなりにお金もかかるので、少しでも安くできたらいいですよね。

ここでは大阪から東京への新幹線のきっぷを安く買う方法をまとめてみました。

現金が使えてかんたんなもの

金券ショップで株主優待券を買う(株主優待券の購入は現金のみ)

チケットショップ
新幹線の格安きっぷを手軽に買えた金券ショップ

大阪駅周辺、とくに南側にある駅前ビル地帯には新幹線のきっぷを取り扱う金券ショップが数多くあります。

以前は新幹線回数券が主だったのですが、2022年3月に新幹線回数券の発売が終了、2022年6月には利用自体も終了し、現在は取り扱いがありません。

現在メインとなっているのは、有効期限が長めになっている普通乗車券と特急券のセットと、1枚あたり1,000円前後のJR東海の株主優待券

金券ショップで取り扱っている普通乗車券と特急券のセットは、誰かが買った有効期限長めのものを金券ショップが定価以下で買い取って販売。

そのきっぷを金券ショップで買った人が、みどりの窓口で自分が乗りたい日時の列車や区間に変更をしなければなりません。

この変更をしたあとは二度と列車の変更ができなくなり、手続きも面倒なので個人的にはオススメしません。

いっぽう株主優待券は1回の購入につき10%割引の株主優待券が2枚まで利用でき、自分で日時を指定して購入できます。変更も1回に限り可能です。

新大阪−東京の場合、通常期の乗車券が8,910円、指定席特急券が5,810円で合計14,720円ですが、20%割引で乗車券が7,120円、指定席特急券が4,640円で11,760円。

株主優待券を1枚1,000円で買った場合、総額は13,760円で960円安くなります

ただし気をつけないといけないところもあります。

通常の新大阪−東京で新幹線のきっぷを買うと、大阪市内と東京都区内の駅でも乗り降りができますが、JR東海の株主優待券で買ったきっぷは、新大阪駅周辺のJR西日本の在来線と東京駅周辺のJR東日本の在来線の乗り降りはできません

また株主優待券の利用はJR東海の有人きっぷうりば、もしくは無人駅などにあるサポート機能付きの自動券売機のみとなります。

JR東海の株主優待券が使えるのはJR東海のきっぷうりばのみ
JR東海の株主優待券が使えるのはJR東海のきっぷうりばのみ

安くはなりますが、金券ショップで株主優待券を買い、JR東海の有人きっぷうりばで購入手続きをしなければならず、大阪駅から利用するさいは、新大阪駅までの料金は別で支払わないといけないなど、わりと手間がかかってしまうのがデメリットです。

参考:JR東海の株主優待の使い方や書き方を解説!東海道新幹線グリーン車の運賃を2割引きにしてみた

JR東海ツアーズをはじめとする旅行会社の旅行商品(カードも利用可能)

JR東海グループの旅行会社「JR東海ツアーズ」をはじめとする旅行会社の旅行商品を利用することで、新幹線に安く乗ることができますよ。

新幹線の旅行商品を多く取り扱うJR東海ツアーズの店舗
新幹線の旅行商品を多く取り扱うJR東海ツアーズの店舗

新幹線が関連する商品は基本的に1人でも利用できるので、使い勝手は普通のきっぷとそれほど変わりませんが、予約時に指定した列車以外への変更ができないので、予定の変更がないときに使いましょう。

また旅行会社が取り扱うのはホテルとセットになったものが多いですが、JR東海ツアーズの「ぷらっとこだま」は片道での購入もOK。「のぞみ」「ひかり」に関しては「日帰り1day」で新幹線往復だけでの購入も可能です。

「ぷらっとこだま」

「ぷらっとこだま」のパンフレット
「ぷらっとこだま」のパンフレット

ぷらっとこだま」は新大阪−東京を含む東海道新幹線各区間を安く移動するのによく使われる旅行商品です。

片道での購入も可能で、新幹線駅構内の売店で使える1ドリンク引換券が付いているのが特徴となっています。

新大阪−東京は通常期の普通車指定席用が10,800円、通常期のグリーン車指定席用が12,300円です。

連休や年末年始などの繁忙期は少し値段が上がり、普通車指定席用は12,400円、グリーン車指定席用は13,900円となります。

なおいままではJR東海ツアーズの店頭でも販売されていましたが、2022年12月からはJR東海ツアーズのホームページのみの販売に変わります。

出発前日の22時まで申し込みができ、乗車日7日前からはJR東海の駅にあるQRコード読み取り付き指定席券売機で引き換えができますよ。

「ぷらっとこだま」は2022年12月からはWeb申し込み専用に
「ぷらっとこだま」は2022年12月からはWeb申し込み専用に

「日帰り1day」

新幹線往復のみの「日帰り1day」のパンフレット
新幹線往復のみの「日帰り1day」のパンフレット

日帰り1day」はその名のとおり、宿泊のない日帰り利用の商品で、新幹線指定席の往復に東京駅・品川駅構内にある東海キヨスクの売店やお弁当売店または東京駅の東京駅一番街で利用できる1,000円分の電子クーポンがついている商品です。

新大阪−東京は22,900円。商品券分1,000円を引いて2で割ると片道分の料金は10,950円。通常期の普通車指定席の料金が14,720円なので、片道だけでも3,770円も安くなります。

「ぷらっとフリープラン」

ぷらっとフリープラン」はJR東海ツアーズのスタンダードとなる商品です。そのうち「ダイナミックぷらっと」に関しては価格変動型で平日などの需要の少ない時期の旅行だと安価で利用できる場合があります。

この記事を書いている2022年11月現在だと「ダイナミックぷらっと」よりも「新幹線ダイナミックパック」のほうが安いので、ここでは金額は割愛します。

「新幹線ダイレクトパック」

新幹線ダイレクトパックはWebで予約できて、乗車日7日前からJR東海の駅の券売機で受け取れる。
新幹線ダイレクトパックはWebで予約できて、乗車日7日前からJR東海の駅の券売機で受け取れる。

通常の旅行商品は乗車票や旅程表を郵送か店舗で受け取る必要があるため、3日前の14時(一部の商品は1週間前)までに申し込む必要があります。

新幹線ダイレクトパック」はWebのみの受付で、乗車票や旅程表の受け取りを省略。JR東海の駅にあるQRコード読み取りができる指定席券売機で乗車票の発券を行うことで、出発前日の22時まで予約が可能な商品です。

新大阪−東京は大人1名1泊2日食事なしで「こだま」利用の場合、24,600円〜26,600円で、1乗車につき1枚、往復で合計2枚の1ドリンク引換券がつきます。

1ドリンクを160円のペットボトルのお茶とした場合、2本で320円と考えると差し引きした片道分の料金は12,140円〜13,140円となります。1泊ついて新幹線の片道料金以下なので破格ですね。

「新幹線ダイレクトパック」は「のぞみ」の選択も可能です。

その場合は「こだま」でついてくる1ドリンク引換券がなくなり、乗る時間帯によって1乗車あたり800円〜2,900円の追加料金が必要となります。

追加料金を足すと合計金額は26,200円〜32,400円で、片道で換算すると13,100円〜16,200円

通常の新大阪−東京の片道14,720円を考えると、往復運賃に3,260円の追加で1泊できると考えれば、これも安いのではないでしょうか。

「ずらし旅」

「ずらし旅」は分散した旅行推進のためにできた新しい旅行商品。「選べる体験」がセットになっている。
「ずらし旅」は分散した旅行推進のためにできた新しい旅行商品。「選べる体験」がセットになっている。

世相の影響により旅行需要が減り、混雑回避のための分散した旅行推進のためスタートしたのが「ずらし旅」です。

土日祝日や年末年始・GWなどの連休を避けた平日の旅(一部土曜日出発もあり)を対象に、到着地周辺で楽しめる「ずらし旅選べる体験」がセットになっているのが特徴です。

基本的には新幹線往復と宿泊がセットになったプランですが、JR東海ツアーズでは新幹線往復だけの「日帰り1day」も対象となっています。

大阪−東京の金額は、新幹線往復だけの「ずらし旅日帰り1day」が20,600円〜21,400円で、片道で換算すると10,300円〜10,700円

新幹線往復と宿泊がセットになった「ずらし旅東京・横浜スペシャル」の大人1名1泊2日食事なしの場合、24,000円〜27,900円で、片道で換算すると12,000円〜13,950円となっています。

この金額で往復そして宿泊ができて、さらには「選べる体験」もできるのはかなりおトクですね。

私もこの「ずらし旅」を使って大阪から東京へ行き、東京駅にあるワークスペース「EXPRESS WORK-Lounge」を「選べる特典」としてチョイス。

金曜日の夕方で大混雑する東京駅の構内を避け、Wi-Fiとコンセントのある環境でゆったり過ごせました。

ここではJR東海ツアーズを代表に紹介しましたが、JTB、日本旅行、近畿日本ツーリスト、東武トップツアーズ、名鉄観光などの各旅行会社でも取り扱いがありますよ。

現金も使える裏技的なもの

ここからは現金も使える裏技的なものを2つ紹介します。

乗車券を分割する

乗車券を分割して買ったきっぷ
乗車券を分割して買ったきっぷ(2022年7月当時は高槻で分割すると70円安かった)

JRの運賃は基本的に乗った距離で決まりますが、大都市の私鉄との競合区間には特定運賃というものがあり、通常の乗った距離で決まっている金額よりも安くなっています。

これを活用することで、乗車駅から降車駅まで1枚の乗車券で買うより、複数枚に分けて買ったほうが安く買えることがありますよ。

大阪−東京(8,910円)の場合、「大阪−京都(580円)」「京都−大津(200円)」「大津−横浜市内(7,700円)」「川崎−東京(320円)」の4枚に分けて買えば8,800円で、1枚のときよりも110円安くできます(特急券分を足すと14,610円)。

ただし4枚の乗車券を買うのに時間がかかりますし、4枚も乗車券があると自動改札機は通れません。

またJR東海では少ない印象ですが、買うときや有人改札を通るときに「1枚のきっぷじゃないとダメ」と言われる可能性がある(ちなみに区間が連続しているので、違反にはなりません)ので、そこがネックになります。

そこで私は「高槻割」と勝手に名付けて2枚の乗車券を買っていました。

ところが2023年3月から4月にかけて鉄道駅バリアフリー料金制度の導入により運賃が変わり、現在はJR総持寺駅で分割する「総持寺割」が最安に。

「大阪−JR総持寺(280円)」と「JR総持寺−東京都区内(8,580円)」と2枚の乗車券に分けると8,860円で50円お得になりますよ(特急券分を足すと14,670円)。

しかもこの場合、特急券と合わせて3枚のきっぷを自動改札に通すことができるんです。

安くなる上に自動改札を通れるのでよく使っています。

新大阪駅乗換改札を出たあとの高槻→大阪の乗車券。新幹線の自動改札を通ったので「新大阪 出場」の印字がある。
新大阪駅乗換改札を出たあとの高槻→大阪の乗車券。新幹線の自動改札を通ったので「新大阪 出場」の印字がある。

当日だと別の駅出発のきっぷが買えないことがあるのと、JR西日本のみどりの窓口では乗車する区間の特急券と同一の区間でないと発券してもらえないので、乗車前日までにみどりの券売機できっぷを買っておきましょう。

乗車券を601kmを超える駅に指定して往復割引で買う

JRの乗車券には601kmを超えると1割引になる「往復割引」の制度があります。

ちなみに大阪ー東京の営業キロは556.4kmで601kmには50kmほど足りません。

大阪から601kmを超える最初の駅は、東北本線の新白岡駅、高崎線の北本駅、常磐線の藤代駅などが該当します。

そこまでのきっぷを買えば、通常9,790円×2で19,580円の往復運賃が1割引の17,620円に。片道になおすと8,810円。

通常の大阪−東京8,910円より100円安くなるので、特急券を合わせた片道分の金額は14,620円となります。

もし東京都区内を超えてその先まできっぷを買う場合、601kmを超える駅までのきっぷを往復で買うとお得になるので、覚えておきましょう。

ちなみに東京都区内の駅で確実に降りる場合は、きっぷの乗車駅を山陽本線朝霧駅に指定すると東京駅までの距離が601kmを超えるので、往復割引の対象となります。

本来は2駅手前の垂水駅が東京駅から601kmを超える最初の駅なのですが、垂水駅とそのひとつ先の舞子駅の2駅は神戸市内の駅で、神戸駅までの距離で運賃が決まっています。

東京駅から神戸駅までの距離は589.5kmで601kmに足りず、垂水駅も舞子駅も実際には東京駅から601kmを超えているにも関わらず、神戸市内の駅ということで往復割引の対象になりません。

舞子駅のひとつ先の朝霧駅は兵庫県明石市なので、神戸市内の駅から外れ、はじめて往復割引が適用できる駅となります。

朝霧駅からの乗車券でも大阪駅は経路上にあるので、問題なく乗り降りすることができますよ。

クレジットカードが必要で申し込み要

ここからはクレジットカードがあると安く買える方法を紹介します。

「スマートEX」・「エクスプレス予約」

駅に設置されている「スマートEX」と「エクスプレス予約」のパンフレット
駅に設置されている「スマートEX」と「エクスプレス予約」のパンフレット

東海道・山陽・九州新幹線の予約サービス「スマートEX」と「エクスプレス予約」を使うと安く新幹線に乗れますよ。

「スマートEX」は登録が無料ですが、通常のきっぷと同じように閑散期には減額、繁忙期には増額し、通常のきっぷに対する割引額はおおよそ200円。

新大阪−東京は通常期のきっぷが14,720円なのに対して、「スマートEX」は14,520円となっており、大阪−新大阪の170円を足すと14,690円となります。

いっぽう「エクスプレス予約」は年会費が1,100円かかりますが、閑散期や繁忙期の減額や増額もなく、年末年始、GW、お盆などの多客期を含めて一定の価格で一番安く、新大阪−東京は13,620円。

通常期のきっぷとの差額がちょうど1,100円で、片道分で年会費のモトがとれてしまいます。

「エクスプレス予約」・「スマートEX」は2023年9月30日予約分から値上げされます。

「エクスプレス予約」では、いままでかからなかった「のぞみ」「みずほ」の特別料金やシーズン別(通常期・閑散期・繁忙期・超繁忙期)の料金が設定される予定です。

「エクスプレス予約」の東京―新大阪の通常期の「のぞみ」指定席は13,620円から14,230円となり、「スマートEX」との差額は290円となります。

予約混雑時のサイトへのアクセスも「エクスプレス予約」のほうがつながりやすいので、年に1回でも新大阪−東京で新幹線に乗ることがあるのなら、「エクスプレス予約」がオススメですよ。

「スマートEX」・「エクスプレス予約」での注意点は、ICカードで乗車するさいはJR東海の株主優待券同様、新大阪−東京のみの料金になるということ。

大阪−東京では13,620円に大阪−新大阪の170円が加わり13,790円となります。

「エクスプレス予約」では、特急券だけが予約できるので、大阪市内−東京都区内で発券できる通常のきっぷと組み合わせて利用するのがいいですよ。

「スマートEX」・「エクスプレス予約」の早特商品

「スマートEX」「エクスプレス予約」であらかじめ乗る予定が決まっているなら、多彩な「早特商品」がおすすめ。

とくに21日前までに予約ができる「EX早特21ワイド」の新大阪−東京は12,370円。

通常の運賃14,720円よりも2,350円も安く「のぞみ」の指定席に乗車できます。

大阪−新大阪の料金は別になるので、大阪−東京では12,530円となります。

また2023年9月30日からは28日前までに予約ができる「EX早特28ワイド」が登場。

予約の変更ができないかわりに新大阪−東京は12,240円と「EX早特21ワイド」よりも安くなります。

ゆったり移動したいのなら、乗車3日前までに予約でき、「のぞみ」「ひかり」のグリーン車にお得に乗れる「EXグリーン早特3ワイド」。

新大阪−東京は15,940円と通常の普通車指定席の料金に1,220円プラスするだけで速く快適に移動ができます。

こちらも大阪−新大阪は別料金になるので、大阪−東京では16,100円となります。

ゆったり移動したいけど、高いのはいや。のんびり行きたいという場合は、こちらも乗車3日前までの予約で、「こだま」のグリーン車にお得に乗れる「EXこだまグリーン早特3」。

新大阪−東京はグリーン車なのに11,410円とかなり安くできますよ。大阪−東京では11,570円です。

2名以上で「こだま」に乗るなら「EXこだまファミリー早特3」。

新大阪−東京の「こだま」普通車指定席が10,080円と早特の中では最安です。

大阪−東京では10,240円となります。

2名以上で「のぞみ」の普通車指定席・グリーン車に乗るなら「EXのぞみファミリー早特3」。

新大阪−東京は普通車指定席なら12,570円、グリーン車指定席は14,670円で乗ることができます。

大阪−東京は大阪−新大阪分の160円がプラスされ、普通車指定席が12,730円、グリーン車指定席用が14,830円となります。

なお、これらの早特商品には設定除外日があります。年末年始やGW・お盆の帰省や旅行には利用できないので注意しましょう。

2024年度の設定除外日は以下のとおりです。

時期エクスプレス予約スマートEX
GW4月26日(金)~5月6日(月)4月26日(金)~5月6日(月)
お盆8月8日(木)~8月18日(日)8月8日(木)~8月18日(日)
年末年始12月27日(金)~1月5日(日)12月27日(金)~1月5日(日)

エクスプレス予約「e特急券」とのあわせ技

エクスプレス予約で特急券のみ発券できる「e特急券」。これを乗車券を安くする方法と組み合わせることでさらにお得になりますよ。

分割乗車券+e特急券

乗車券を分割して買ったきっぷ
乗車券を分割して買ったきっぷ(再掲)。特急券が「エクスプレス予約」で発券した「e特急券」になっている。

すでに紹介した分割乗車券「総持寺割」(大阪−東京8,860円)とe特急券4,910円を組み合わせると13,770円とエクスプレス予約のICカードで乗るより20円安くなり、東京都区内の駅で乗り降りができるようになります。

(JR東海・JR東日本の駅券売機での購入限定)e特急券+えきねっと(JR東日本のビューカードが必要)

JR東日本の予約サービス「えきねっと」。

JR東日本のグループ会社が発行している「ビューカード」を使って「えきねっと」で予約時に決済すると通常のビューカードで1,000円につき3%、ゴールドカードでは1000円につき8%のポイントが付与されます。

また「えきねっと」が受け取れる駅の券売機できっぷを受け取ると、さらに1,000円につき2%のポイントが付き、通常のビューカードでは5%、ゴールドカードではなんと10%のポイントが付きます。

大阪−東京の乗車券をビューカードで買った場合、8,910円なので400ポイントが付与され、実質8,510円。エクスプレス予約で購入したe特急券の4,910円が加わると13,420円となります。

ビューゴールドプラスカードで買った場合は800ポイントが付与され、実質8,110円。e特急券を加えると13,020円となりかなり安くなりますよ。

いっそのこと特急券を含めて「えきねっと」で購入してもいいのですが、ビューカードでは実質14,020円、ビューゴールドプラスカードでは実質13,320円となり、エクスプレス予約のe特急券との組み合わせのほうが安くなります。

なお「えきねっと」が受け取れる指定席券売機は、JR東日本とJR東海の駅にしかありません。

大阪駅周辺のJR西日本の駅で「えきねっと」は受け取れず、関西で受け取れる駅は新大阪駅、京都駅、米原駅のみです。

大阪駅から利用するさいは一旦新大阪駅まで行ってJR東海の指定席券売機を使って受け取る必要があるので、注意しましょう。

「えきねっと」が関西で受け取れるのは東海道新幹線の券売機だけ
「えきねっと」が関西で受け取れるのは東海道新幹線の券売機だけ
画面枠が青い受取機でも「えきねっと」で予約したきっぷが受け取れる
画面枠が青い受取機でも「えきねっと」で予約したきっぷが受け取れる
「えきねっと」の受け取りは赤枠の「予約したきっぷの受取」から「えきねっと」を選ぶ
「えきねっと」の受け取りは赤枠の「予約したきっぷの受取」から「えきねっと」を選ぶ
画面枠が緑のものはJR西日本のもの。「えきねっと」で予約したきっぷは受け取れない。
画面枠が緑のものはJR西日本のもの。「えきねっと」で予約したきっぷは受け取れない。
JR西日本のきっぷうりばも「えきねっと」受け取り不可。「JR東海株主優待券・ぷらっとこだま・えきねっとはJR東海側へ」との案内がある。
JR西日本のきっぷうりばも「えきねっと」受け取り不可。「JR東海株主優待券・ぷらっとこだま・えきねっとはJR東海側へ」との案内がある。
JR東海の有人きっぷうりばも「えきねっと」の受け取りは不可。JR東海の指定席券売機でしか受け取れない。
JR東海の有人きっぷうりばも「えきねっと」の受け取りは不可。JR東海の指定席券売機でしか受け取れない。

利用に条件があるもの

ここからは条件にあてはまる人が使える割引を紹介します。

学生割引乗車券(学割)

JRが指定した中学・高校・大学・専修・各種学校の学生・生徒で片道101km以上乗車するさいに、運賃が2割引となります。

大阪−東京は8,910円なので、2割引で7,120円となり、新幹線の特急券(特急券の割引はなし)と合わせると12,930円となります。

購入には学校が発行する「学生・生徒旅客運賃割引証」を窓口やサポート機能付き自動券売機で提示が必要です。

65歳以上は20〜30%割引の「ジパング倶楽部」

「ジパング倶楽部」に入ると送られてくる冊子
「ジパング倶楽部」に入ると送られてくる冊子

男性65歳、女性60歳以上の人が入会できる「ジパング倶楽部」。

年会費が個人会員3,840円、夫婦会員は2名で6,410円となっており、夫婦会員の場合はどちらかが65歳以上であれば加入が可能です。

年会費はかかりますが、全国のJR線を片道、往復、連続で201km以上の区間を加入して最初の2回は20%割引、それ以降は年に20回まで30%割引で乗ることができるので、乗る機会が多く加入対象になる人は入っておくとお得ですよ。

大阪−東京で20%割引の場合は乗車券が7,120円、特急券が4,640円で11,760円。30%割引の場合は乗車券が6,230円、特急券が4,060円で10,290円となり、かなり安くできます。

ただし「ジパング倶楽部」の割引は「のぞみ」の特急券(自由席も含む)には適用されません。「ひかり」か「こだま」での利用になります。

またこちらもJR東海の株主優待券同様、有人のきっぷうりばやサポート機能付き自動券売機での対応となるので、気をつけましょう。

障害者割引

障害者手帳の所持者が片道101km以上乗車するさい、運賃が5割引となります。

なお手帳に「第1種」の記載がある場合は同行の介護者も割引の対象となり、「第2種」の記載がある場合は本人のみが割引の対象となります。

大阪−東京は8,910円が4,450円となり、特急券(特急券の割引はなし)を合わせると合計金額は10,260円です。

なお障害者割引が適用された場合、601km以上の往復割引とは併用できません。

安くはならないが往復とほぼ同額で金沢も寄れちゃう1周きっぷ

安いとは少し違う観点ですが、大阪−東京往復の料金で金沢にも寄れたらかなりおトクに感じませんか?

JRの乗車券は距離が長くなればなるほど1kmあたりの料金が安くなっていきます。

また新幹線と在来線特急を指定された駅で乗り継ぐと乗り継ぐ在来線特急が半額になる「乗継割引」があります。

これを組み合わせることで、大阪−東京の往復分の料金で金沢にも寄ることができてしまいますよ。

大阪−東京−金沢−山科とくるっと1周する乗車券を買う

大阪から東京、金沢を経由した1周乗車券(2015年当時の運賃です)
大阪から東京、金沢を経由した1周乗車券(2015年当時の運賃です)

方法は意外とかんたんです。大阪−東京−金沢−山科をくるっと1周する乗車券を買えばOKです。

大阪・新大阪から東海道新幹線で東京。

東京から北陸新幹線で金沢。

金沢から特急サンダーバードで大阪…なんですが、山科で1周したことになるので乗車券はここまで。

特急サンダーバードをそのまま乗り通して大阪まで行くには、山科−大阪の乗車券が必要なので、1周する乗車券を買うときに一緒に買っておきましょう。

駅の窓口で伝えれば、有効期限を通算した連続乗車券という形で発券してくれますよ。

もちろん逆回りで大阪から先に金沢に行く方法でもOKです。

これらの場合、乗車券は「大阪市内→(東京・金沢経由)→山科(14,410円)」・「山科→大阪(860円)」もしくは「大阪→山科(860円)」・「山科→(東京・金沢経由)→大阪市内(14,410円)」のいずれかになります。

「大阪−山科」の乗車券は途中下車できませんが、「大阪市内−(東京・金沢)−山科」の乗車券は201km以上あるので、大阪市内の駅と山科駅以外の駅で後戻りしない限りは何回でも途中下車ができます。

この乗車券の有効期限は9日間あり、途中泊まったりもできるので充分楽しめますね。

ただし金沢駅での北陸新幹線から特急サンダーバードへの乗継割引は当日しか適用されません。反対に特急サンダーバードから北陸新幹線への乗継割引は翌日まで適用可能なので、個人的には金沢にも1泊できる金沢先回りプランをオススメします。

気になる料金は?

さて気になる料金ですが、1周の乗車券が15,270円。

東京−金沢の北陸新幹線の特急券が6,900円。金沢−大阪のサンダーバードの特急券は通常2,950円ですが、乗継割引で半額になり1,470円で、合わせると8,370円。

これに新大阪−東京の東海道新幹線の特急券5,810円を足すと14,180円。

乗車券の15,270円を足せば29,450円となります。

ちなみに大阪−東京を東海道新幹線「のぞみ」で単純往復した金額は29,440円。その差なんと10円!

東海道新幹線の特急券部分を「エクスプレス予約」にしたり、北陸新幹線とサンダーバードの乗り継ぎを「えきねっと」やJR西日本の予約サービス「e5489」にするとさらに安くできますよ。

「乗継割引」は2024年3月16日をもって終了。金沢での途中下車はプラス3,110円。

新幹線と在来線特急を乗り継くと在来線特急券が半額になる「乗継割引」は、2024年3月16日をもって終了となります。

また同日に北陸新幹線の金沢−敦賀が開業。乗り継ぐ駅が敦賀駅に変わります。

乗車券の運賃は変わらないものの、特急券は東京−敦賀の通常期普通車指定席が7,230円、敦賀−大阪の在来線特急券が2,390円で9,620円となり、乗車券と新大阪−東京の特急券を足した金額は30,700円。

差額は1,260円となり、金沢での途中下車ができなくなり、少々高くなってしまいます。

金沢で途中下車する場合は、東京−金沢の通常期普通車指定席が6,900円、金沢−敦賀−大阪の新幹線+在来線特急が4,570円で11,470円となり、乗車券と新大阪−東京の特急券を足した金額は32,550円と3,110円も高くなってしまいます。

ただ、乗継割引がなくなることで、かならずしも当日(在来線特急から乗り継ぎの場合は翌日も)に乗り継ぐ必要がなくなるので、乗車券の有効期限内であれば、金沢での滞在日数を伸ばすことが可能です。

3,000円ちょっとで金沢も寄れると考えれば安いのかもしれません。

さいごに

大阪から東京への新幹線のきっぷを安く買う方法を紹介しました。

たくさん紹介したので表でまとめておきましょう。

方法・商品名商品構成購入に必要な金額
(大人1名)
片道分の実質金額
(大人1名)
備考
通常期の乗車券・特急券片道¥14,720¥14,720繁忙期は200円増し、閑散期は200円引き
JR東海株主優待券片道¥13,760¥13,760株主優待券を1枚1,000円で購入し2枚利用した場合
「ぷらっとこだま」片道¥10,800
(¥12,400)
¥10,800
(¥12,400)
前日22時まで予約可能
(カッコ内は繁忙期の金額)
「日帰り1day」往復¥22,900¥10,9501,000円分の電子クーポン付き
片道分は電子クーポン分を除いた金額
「新幹線ダイレクトパック」
(「こだま」の場合)
往復+宿泊¥24,600〜¥26,600¥12,140〜¥13,1401泊2日食事なしの場合
前日22時まで予約可能
「新幹線ダイレクトパック」
(「のぞみ」の場合)
往復+宿泊¥26,200〜¥32,400¥13,100〜¥16,2001泊2日食事なしの場合
前日22時まで予約可能
「ずらし旅日帰り1day」往復¥20,600〜¥21,400¥10,300〜¥10,700前日22時まで予約可能
「ずらし旅
東京・横浜スペシャル」
往復+宿泊¥24,000〜¥27,900¥12,000〜¥13,9501泊2日食事なしの場合
乗車券を分割する片道¥14,670¥14,670JR総持寺で分割した場合
往復割引往復¥29,240¥14,620有効期限は最初の乗車日から8日間
「スマートEX」片道¥14,690¥14,690大阪−新大阪の170円を含む
「エクスプレス予約」
(ICカードでの乗車)
片道¥13,790¥13,790大阪−新大阪の170円を含む
「エクスプレス予約」
(e特急券+通常の乗車券)
片道¥13,820¥13,820大阪市内・東京都区内での乗降が可能
「EX早特21ワイド」片道¥12,540¥12,540大阪−新大阪の170円を含む
21日前までに予約が必要
「スマートEX」「エクスプレス予約」への登録が必要
「EXグリーン早特3ワイド」片道¥14,840¥14,840大阪−新大阪の170円を含む
3日前までに予約が必要
「スマートEX」「エクスプレス予約」への登録が必要
「EXこだまグリーン早特3」片道¥11,580¥11,580グリーン車指定席
大阪−新大阪の170円を含む
3日前までに予約が必要
「スマートEX」「エクスプレス予約」への登録が必要
「EXこだまファミリー早特3」片道
2名以上
¥20,500〜(大人2名)¥10,250大阪−新大阪の170円を含む
3日前までに予約が必要
「スマートEX」「エクスプレス予約」への登録が必要
「EXのぞみファミリー早特3」土休日の片道
2名以上
¥25,480〜(大人2名)¥12,740大阪−新大阪の170円を含む
3日前までに予約が必要
「スマートEX」「エクスプレス予約」への登録が必要
e特急券+分割乗車券片道¥13,770¥13,770JR総持寺で分割した場合
e特急券+「えきねっと」片道¥13,420
(¥13,020)
¥13,420
(¥13,020)
ポイント分を差し引いた金額
(カッコ内はビューゴールドプラスカードの場合)
受け取りはJR東海・JR東日本の駅にある券売機のみ
(関西では新大阪駅・京都駅・米原駅のみ)
学生割引乗車券(学割)片道¥12,930¥12,930JRが指定した学校の学生・生徒のみ
往復割引も適用可能
「ジパング倶楽部」片道¥10,290
(¥11,760)
¥10,290
(¥11,760)
(カッコ内は2回目までの20%割引の金額)
男性65歳以上、女性60歳以上
もしくはどちらかが65歳以上の夫婦が加入条件
障害者割引片道¥10,260¥10,260往復割引適用不可

私はあらかじめ予定が決まっている場合はJR東海ツアーズの旅行商品、予定は決まっているけど時間が読めない場合は「エクスプレス予約」のe特急券+分割乗車券で、分割乗車券部分をビューカードで買っていました。

それぞれにメリットとデメリットがあるので、自分に合う最適な方法を見つけてみてください。

ノマド的節約術の裏話

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この記事を書いた人

「豊かな移動」を突き詰める移動自体を楽しむ人。小学生のときにゆうちょの定額貯金の存在に気づいたわりには、その後お金の使い方に苦労。今はさまざまなクレジットカードや予約サービスを活用し、移動費の節約や料金をかけずにゆったり移動する「豊かな移動」を志向。2023年からは「移働家」として家なし生活してます。