IPO株(新規公開株)を購入するには、証券会社で口座開設をして抽選に参加する必要があります。
多くの証券会社では、抽選に参加する時点で抽選資金を用意しなくてはなりません。
IPO抽選に参加したことがないと、抽選資金をいくら用意すればいいのかわからないですよね。
中には資金不要で抽選に参加できる証券会社もあり、うまく活用すれば当選する確率を上げられますよ。
このページでは、IPOの抽選資金として必要な金額の目安や抽選資金が少ない場合の対処方法、資金不要の証券会社について説明していきますね。
IPOの抽選資金はいくら必要?
多くの証券会社では、IPO抽選に参加する時点で口座に入金しておく必要がありますよ。
抽選参加に必要な金額は、銘柄によって異なります。
たとえば、2018年12月19日に上場したソフトバンク(9434)の場合、ブックビルディング(公募価格を決めるための手続き)の仮条件は1,500円でした。
もし100株申し込む場合、抽選参加に必要な資金は15万円(1,500円×100株)になります。
IPO抽選では仮条件が提示され、仮条件の価格によって必要な抽選資金が変わる仕組みです。
2018年の実績では、用意できる資金が20万円なら半数以上、50万円あればほとんどの銘柄の抽選に参加できました。
IPO抽選に参加する場合、まずは50万円を目安に用意するのがおすすめですよ。
IPOは証券会社ごとに抽選資金が必要なので、用意できる資金が多いほど、抽選に参加できる証券会社が増えて当選確率が上がります。
抽選資金が少ない場合の対処方法
用意できる資金が少ない(50万円以下)の場合は、当選しやすい証券会社で抽選に参加することが大切ですよ。
抽選資金が少なくても当選しやすい証券会社には、以下のような特徴があります。
- 取扱数が多い
- 公平抽選
- 主幹事証券会社
IPOは、どの証券会社からでも抽選に参加できるわけではありません。
証券会社によってIPOの取扱数に違いがあり、取扱数が多い証券会社で口座開設するほうが抽選に参加できる回数は増えますよ。
公平抽選は申込株数に関係なく、1人につき1つの抽選権が与えられる抽選方法です。
取引実績や預かり資産を考慮せず、機械的に抽選が行われるので、参加者全員に平等に当選のチャンスがあります。
また、IPOで中心的な役割を果たす主幹事証券会社には、IPO株全体の8~9割が割り当てられるため、主幹事証券会社で抽選に参加するほうが有利です。
資金が少ない場合は、ここで紹介した条件に当てはまる証券会社から1~2社選んで抽選に参加するのがおすすめですよ。
用意できる資金が増えてきたら、利用する証券会社を増やして当選する確率を上げていきましょう。
抽選資金が少ない場合におすすめの証券会社
抽選資金が少ない場合の対処方法について説明しましたが、具体的にどの証券会社がおすすめなのか気になりますよね。
ここでは、抽選資金が少ない場合におすすめの証券会社を5つ紹介します。
マネックス証券
マネックス証券は、割り当てられたIPO株をすべて公平抽選で配分するので、参加者全員に当選のチャンスがありますよ。
また、IPOの取扱数が多いので、抽選に参加できる機会も多くなります。
抽選資金が少ない場合は、マネックス証券を優先して利用するのがおすすめです。
SBI証券
SBI証券はIPOの取扱数が証券業界No.1で、多くの銘柄で主幹事証券会社を務めています。
抽選に外れてもポイントが貯まる「IPOチャレンジポイント」が特徴で、抽選参加時にポイントを利用すると当選する確率が上がりますよ。
抽選方法は資金が多いほど有利な口数比例抽選ですが、取扱数が多いので、抽選に参加できる機会が増えるのがメリットです。
SBI証券は、マネックス証券と併用するのがおすすめですよ。
SMBC日興証券
SMBC日興証券は、大手総合証券の中でもIPOの取扱数が多く、主幹事証券会社を務めることも多いですよ。
IPO株の90%は店頭窓口で配分されますが、残り10%はネット取引(ダイレクトコース)で配分されます。
ネット取引では公平抽選で当選を決めるので、抽選資金が少なくても当選のチャンスがありますよ。
基本的にはマネックス証券と併用し、SMBC日興証券が主幹事証券会社の銘柄は優先して利用するのがおすすめです。
みずほ証券
みずほ証券もIPOの取扱数が多い大手総合証券で、主幹事証券会社を務めることも多いです。
IPO株の90%は店頭窓口で配分されますが、残り10%はネット取引(ダイレクトコース)で配分されます。
ネット取引では公平抽選で当選を決めるため、抽選資金が少なくても当選のチャンスがありますよ。
SMBC日興証券と同じように、基本的にはマネックス証券と併用し、みずほ証券が主幹事証券会社の銘柄は優先して利用するのがおすすめです。
大和証券
SMBC日興証券、みずほ証券よりは少ないものの、大和証券もIPOの取扱数が多い証券会社です。
IPO株の80%は店頭窓口で配分されますが、残り20%はネット取引(ダイレクトコース)で配分され、5%は取引実績を考慮したチャンス当選、15%は公平抽選で当選が決定されます。
大和証券が主幹事証券会社の銘柄で利用するのがおすすめですよ。
抽選資金不要の証券会社もある
IPOは、抽選に参加する時点で資金が必要になる証券会社がほとんどです。
しかし、中には資金不要で抽選に参加できる証券会社もありますよ。
当選したときだけ購入資金を用意すればいいので、用意できる資金が少ない場合はメリットが大きいですよね。
具体的には、以下の証券会社がおすすめです。
野村證券は主幹事証券会社を務めることが多く、ネット取引は公平抽選なので、特におすすめですよ。
また、岡三オンライン証券も取扱数が多く、口座開設しておけば、抽選に参加する機会を増やせます。
用意できる資金が少ない場合は、資金不要の証券会社を積極的に活用して当選確率を上げていきましょう。
資金移動はネット銀行が便利
限られた資金で少しでも多くのIPO抽選に参加しようとすると、証券口座間を資金移動する回数が多くなります。
資金移動は手間がかかるイメージがあるかもしれませんね。
しかし、ネット銀行の口座があれば、パソコンやスマートフォンを使ってかんたんに資金移動できますよ。
また、証券会社のリアルタイム入金に対応しているネット銀行を利用すると、手数料無料で証券口座に入金できます。
IPO抽選に参加するときは、以下2つのネット銀行を活用するのがおすすめです。
住信SBIネット銀行は、ネット証券のリアルタイム入金に対応しており、マネックス証券やSBI証券への入金に便利ですよ。
ランクに応じて振込手数料は月1回~15回、ATM手数料は月2回~15回まで無料になるのもメリットです。
PayPay銀行は、野村證券やSMBC日興証券など、大手総合証券のリアルタイム入金に対応していますね。
振込手数料はかかりますが、提携ATMの入出金手数料は月1回無料で、2回目以降も3万円以上の入出金なら無料になりますよ。
さいごに
IPOの抽選資金として50万円用意できれば、ほとんどの銘柄の抽選に参加できますよ。
また、資金が50万円より少なくても、抽選に参加できる銘柄はたくさんあります。
少ない資金でも当選できるように、マネックス証券のようにIPOの取扱数が多く、公平抽選を実施している証券会社を利用しましょう。
野村證券や岡三オンライン証券など、資金不要で抽選に参加できる証券会社を積極的に活用するのもおすすめです。