食費のやりくりはどのように行っていますか?
お金を使いすぎないためには、あらかじめ予算を決めておき、その範囲内でやりくりすることが大切です。
実際、「食費の予算は月5万円」だとか、「食費は週1万円と決めている」というように、予算を立ててやりくりしているのでは?
でも、それでも予算では足りずはみ出してしまったり、うまくいかないこともあるのではないでしょうか?
そこで、今回は私がおすすめする食費予算の立て方を紹介していきますね。
食費とは?調味料や外食は含むのか
食費とは、文字通り「食事をするのに必要な費用」のこと。
ただ、一口に食事にかかる費用といっても、「外食や調味料は食費に含むのか」など、どのように分ければいいのか悩みますよね。
「食費を管理しやすくする」という観点から考えた場合、以下のような分け方がおすすめです。
- 外食費は別で予算を作る
- お米と調味料・保存系食材は別予算として分ける
ここから、それぞれ解説していきますね。
外食費は別で予算を作ろう
厳密には、外食も食費に含まれるものです。
でも、外食費は別にすることをおすすめします。
なぜなら、外食費を含めてしまうことにより、浪費の原因が外食なのか、そうでないのか分からなくなるからです。
「食費は4万、外食費は2万」といった予算を決めておくほうが、外食のしすぎも防止でき、食費は食費で適切に使うことができるでしょう。
ちなみに、外食費は株主優待やクオカード・ジェフグルメカードをうまく活用すると、安くすることができますよ。
【我が家の場合(夫婦+小4男子)】
具体例として、我が家の場合を紹介します。
外食費は2万円ほど確保。
だいたい、家族での外食は月に3~4回です。
月に1~2回は焼肉やお寿司など、1回あたり7,000~10,000円程度。
それから、休日のランチとして月に1~2回ファーストフードなどの安い外食が入るかな、というぐらいです。
また、夫の休みが平日メインなこともあって、子供が学校に行っているあいだに夫婦で出かけるときの外食は、お互いの小遣いから支出しています。
一人で出かけたときのランチなんかも、お小遣いからです。
お米と調味料・保存系食材は別予算にする
外食費の予算を別にしても、「食費は1か月あたり〇万」といったざっくりとした計算では、思うように管理できません。
人によっては、予算をさらに週ごとに分割したりしますが、それだけではまだ難しいです。
ではどうするか。
お米と調味料・保存系食材は別予算として分割する!
これに尽きます。
週予算制は1週間ごとに予算を区切ることによって使いすぎを防止することができますが、お米を買えばその週だけかなりひもじくなってしまいますよね。
調味料のまとめ買いをしたときも同様です。
だから、以下のようにお米や調味料などは別予算にしてしまうのです。
お米代
1か月に消費するお米の量から、1か月あたりの予算を算出してください。
たとえば、「平均するとだいたい毎日3合食べてるかな」という人なら…
と計算できます。
次に、今購入しているお米の値段から、13.5kg分だといくらになるのかを計算しましょう。
今、5kgで2,000円のお米を買っている家庭であれば、
400円 × 13.5kg = 5,400円
1か月あたりのお米予算は5,400円、ということになります。
まずはこの予算で1か月やってみて、実際に使った金額が違えば、翌月から修正してください。
調味料・保存系食材
保存系食材とは、缶詰や乾物のことを指します。
要は、「安いときにまとめ買いしておける食材」と思っていただいて構いません。
こちらは実際に1か月でどれぐらいお金を使っているのかを計算しにくいので、まずは実際に買い物に出かけてみることをおすすめします。
今家にある調味料やストック食材を確認し、「来月までに買い足しが必要なもの」をリストアップ。
それらを、まとめ買いしに行きましょう。
そこで実際にかかった金額を、翌月以降の予算として設定してください。
目安としては、我が家のような3人家族で5,000円もあれば足りるかと思います。
【我が家の場合(夫婦+小4男子)】
お米は1か月5kgです。一般的に見ると、かなり少ない方です。
私があまりお米を食べないようにしていることと、夫の昼食は社食があり、夕食しかお米を食べないことなどで、これだけの量で済んでいます。
調味料や保存系食材については、特売のときにネットスーパーで買ったり、業務用スーパーで買ったりしています。
基本的には、業務用スーパーで買うのが安いです。
ただ、私は車を持っていないので、重たいものをまとめ買いするのが難しく、タクシー代を考えれば少し割高でもネットスーパーの方が安いという結論になっています。
いくら業務用スーパーのまとめ買いで得しても、そのために車を買えば本末転倒ですからね。
食費は収入や手取りの何割が目安?
外食費などは別に予算を作るとして、それ以外の食費の割合をどれくらいに抑えればいいのか気になりますよね。
「食費は、家計の〇割(〇%)に抑えると良い」といったことがよくいわれます。
家計に占める食費の割合は、だいたい15~20%の範囲内でやりくりするのがいいとされているようです。
収入(給与の場合は手取り) | 理想の食費 |
---|---|
10万円 | 15,000〜20,000円 |
15万円 | 22,500〜30,000円 |
20万円 | 30,000〜40,000円 |
25万円 | 37,500〜50,000円 |
30万円 | 45,000〜60,000円 |
35万円 | 52,500〜70,000円 |
40万円 | 60,000〜80,000円 |
45万円 | 67,500〜90,000円 |
50万円 | 75,000〜100,000円 |
55万円 | 82,500〜110,000円 |
60万円 | 90,000〜120,000円 |
しかし、これには大きな落とし穴があります。
それは、家計によって支出の内容は違う、ということ!
同じ手取り30万円の人でも、独身の方もいれば、結婚している人もいます。
小さな子供がいる人もいれば、食べ盛りの男の子が3人いる家庭だってあるわけです。いろいろな家計の人がいますよね。
東京に住んでいて家賃が10万円の人と、地方暮らしで家賃が2万円で済む人では、食費の平均的な金額も変わってきます。
「食費は家計の15~20%」というのはたしかに目安にはなりますが、実態に合っていない可能性もあるため、参考程度に考えておきましょう。
食費の予算を立てる方法
それでは、具体的な予算の立て方について解説していきます!
まず、先ほど紹介したポイントは以下の2つ。
- 外食費は別で予算を作る
- お米と調味料・保存系食材は別予算として分ける
さらに、もう1つ大切なポイントは「残った可処分所得」から食費を設定すること。
この考え方を知っておくと、「手取りの何割」という計算方法で食費を決めるよりも、やりくりしやすくなりますよ。
「残った可処分所得」から食費を設定する
「残った可処分所得から食費を決める」というと、難しく感じるかもしれませんが…そんなことはありません!
手取り月収から支払うべきものを引いていき、残った金額をもとに設定するだけ。
毎月の収入からは、まず健康保険料や年金といった社会保険料、それから所得税などの税金が引かれますよね。
そこで残ったお金が「可処分所得(=自由に使えるお金)」となりますが、そこからさらに、家賃、通信費、水道光熱費、子供の学費、などが引かれます。
こうした支払をすると、実際に手元に残る金額は数万円程度になる家庭も少なくありませんね。
その残金から、さらに先に引いておきたいのが貯蓄です。
毎月の貯蓄額を先に引いてしまいましょう。
総支給額 – (社会保険料 + 税金) = 可処分所得
300,000円 – (35,000円 + 20,000円) = 245,000円
可処分所得 – 必要経費 = 自由に使えるお金
245,000円 – 140,000円 = 105,000円
自由に使えるお金 – 貯蓄 = やりくりするお金
105,000円 – 30,000円 = 75,000円
やりくりするお金を食費・日用品代・雑費に分割します。
食費11:日用品代1:雑費3
55,000円:5,000円:15,000円
ここではじき出した食費から、さらに外食費、お米代、調味料・保存系食材代を引きます。
さらに週数で割ると、日々の買い物で1週間あたりに使える金額が確定しますよ。
たとえば、外食で10,000円、お米代10,000円、調味料・保存系食材5,000円という予算であれば、残りは30,000円。
5週で割ると1週あたり6,000円です。
お米代や調味料代を気にすることなく、日々の食材を6,000円分自由に買えることになります。
改めて計算してみると、「意外と食費に回せる金額が少ない…」と感じる場合が多いかもしれません。
余裕を増やしたいなら、必要経費となる固定費を下げる工夫もしていきましょう。
【我が家の場合(夫婦+小4男子)】
我が家の場合、例として挙げた数字に近い割合になっています。
こまかく家計管理するのが苦にならない方はもっと細かく分けるといいと思いますが、私のようにフルタイムで働いている上にずぼらなタイプの人は、これぐらいざっくりでOKです。
雑費は、急な支出があったときに使うものですが、10,000~20,000円確保しておくとなんとかなります。
急に子供のサッカーの合宿が入ったりと、子供関連の支出が多いですね。
日用品代に関しては、我が家の場合は食費と一括管理しています。
なぜなら、ドラッグストアで食品を買ったり、スーパーで日用品を買ったりすることも多いから。
分けていると不便ですし、日用品は比較的ムダ遣いしにくい費目なので、食費と一括管理するのはおすすめですよ。
- 外食費は食費と別予算に!(さらに、夫婦のデートや一人で外出の際の食費は小遣いから)
- お米代と、調味料・保存系食材の費用は別予算に!
- 支払うべきものを払った「残金」から食費を設定するべし!
食費のやりくりがうまくいくと気持ちいい!
食費がいつも予算オーバーしてしまう、という方は、ぜひこのやり方で、管理方法の見直しをしてみてください。
予算通りに家計がまわると、本当に気持ちいいものです。
現在、クレジットカードで買い物をするという人も、今一度、手元の現金でやりくりしてみましょう。
クレジットカードだといちいち明細を確認しながら管理することになるので面倒です。
慣れてきたら、クレジットカードを使ってもOK。
さらに慣れてくると、いちいち明細を確認しなくても、ぼんやり買い物しているだけで、キレイに予算通りの買い物ができるようになります。
家計簿アプリのマネーフォワードで管理するのもいいですね。
私も、毎月現金を封筒に小分けしてやりくりなんてしていません。
もう慣れているので、クレジットカードと現金の支払いが混在していても、振り返ってみるとキレイに予算に収まっているんですよ。
このやり方でやりくりしていると、だんだん「これぐらいのグレードのものを買うといい」、「贅沢はこれぐらいの頻度がちょうどいい」ということも分かってきますから、計算しなくても上手に食費を使えるようになってくるのです。
食費のやりくりが苦手だという人は、この方法を試してみてくださいね!
おまけ1:【家族の人数別】食費の節約のコツは?
今回は3人家族でのケースを具体例として紹介しましたが、「他の家族構成での食費節約術が知りたい!」という場合もあるかもしれません。
ノマド的節約術では、家族の人数別に食費の節約のコツをまとめていますよ。
おまけ2:食費以外を節約するコツは?
食費とあわせて気になる水道光熱費の予算の立て方も、以下のページで紹介しています。
食費の節約に関しては、他の項目を安くしてからという考え方もありますね。