ブル型ファンドとは?買える商品の一覧を証券会社ごとに紹介・買う時のポイントや注意点まとめ

投資信託のファンドの中で、ブル・ベアという言葉が入っているものを見たことはありますか?

「他のファンドと何が違うの?」「どんなしくみなの?」「リスクはあるの?」いろんな疑問を持っているかもしれませんね。

このページでは、ブル型ファンドの詳しい解説をしていきます。

もしも、ベア型ファンドについて知りたいなら、下のぺージを読んでみてください!

ブル型ファンドは、一般のファンドよりもやや高リスクですが、上手に買えば大きな利益も見込めます。

知識だけでも持っておいたほうが、今後の投資に役立つはずですよ!

ブル型ファンドとは?買える商品の一覧を紹介

ブル型ファンドとは?

ブル型ファンドは、上昇相場のときに大きな利益が出る投資信託です。

近年では、ETFでも取り扱われるようになり、株式市場でも売買できるようになりました。

ただ、「なぜ、大きな利益を出せるの?」と疑問に感じますよね。

その理由は、ブル型ファンドが先物取引や信用取引を利用しているからです。

とくに、ブル型ファンドは信用取引のメリットが生かされています。

信用取引では、保証金を担保にすれば元手よりも大きな金額の売買ができますよね。

ブル型ファンドも同じで、本来の基準指数よりも大きな金額の運用成果が期待できるのです。

ちなみに、ブルという呼び方は、牛が角を突き上げて攻撃するしぐさが由来になっていますよ。

ブル型ファンドの特徴は?

ブル型ファンドには、他の投資信託にはない特徴があります。

  • 株価に連動して上がる
  • 市場より大きく上がる
  • レバレッジが効く

ここから、詳しく解説しますね!

株価に連動して上がる

先ほども書きましたが、ブル型ファンドは、上昇相場のときに大きな利益が出る投資信託です。

投資対象の株価や指数が上がれば、それに引っ張られるように値段が上がっていきます。

ただし、手数料や買うタイミングの影響があるので、必ず株価や指数とピッタリ連動する訳ではありません。

また、ブル型ファンドは大きなリターンが見込める分、リスクもやや高いです。

それでも、できる限り大きなリターンが欲しいという一部の投資家の間では、よく売買されているファンドになります。

市場より大きく上がる

ブル型ファンドの値動きは、具体的な数字で説明するとわかりやすいですね。

たとえば、倍率が3倍のブル型ファンドを買って、その後、10%前後の株価変動があったら下のようになります。

価格変動運用成果
10%上昇約30%プラス
10%下落約30%マイナス

もちろん、株価や指数が下落してしまうと、倍率の分だけ値下がりしてしまいます。

ブル型ファンドは、良くも悪くも値動きが激しく、ハイリスク・ハイリターンな投資商品です。

レバレッジが効く

倍率が上がることを、「レバレッジが効く」とも言いますよね。

株や投資信託では「レバレッジ」という言葉をよく使うので、覚えておくと便利かもしれません。

ブル型ファンドでは、投資対象はもちろんレバレッジも選ぶ上で大切なポイントです。

そうなると、具体的に、どんなファンドがあるのかが気になりますよね。

次から丁寧に説明していきますよ!

会社別ベア型ファンド一覧

証券会社ごとに、どんなファンドを取り扱っているのかをチェックしてみましょう。

すでに投資信託の口座を持っているところなら、すぐにブル型ファンドを買えますよ!

楽天証券

楽天証券は、ブル型ファンドが豊富ですね。

米国株が投資対象になっているファンドもあるのが特徴ですよ。

ファンド倍率対象
iFreeレバレッジ S&P5002倍米国株
iFreeレバレッジ NASDAQ1002倍米国株
楽天日本株4.3倍ブル4.3倍日本株
SBI 日本株4.3ブル4.3倍日本株
楽天日本株トリプル・ブル3倍日本株
日本トレンド・セレクト ハイパー・ウェイブ2倍日本株
楽天日本新興市場株ダブル・ブル2倍日本株(新興市場)

レバレッジも投資対象も同じブル型ファンドが複数ある理由は、運用・管理している会社が違うからです。

条件が同じでも、会社の違いによって運用成果が変わります。

各ファンドの資料や説明書をよく読んで選ぶようにしましょう。

SBI新生銀行

SBI新生銀行は、ベア型ファンドのラインナップが楽天証券と同じでした。

ブル型ファンドはどうでしょうか?

ファンド倍率対象
楽天日本株4.3倍ブル4.3倍日本株
楽天日本株トリプル・ブル3倍日本株
日本トレンド・セレクト ハイパー・ウェイブ2倍日本株

楽天証券と比べると、米国株がなく、数も少ないですね。

SBI新生銀行でブル型ファンドを買うなら、レバレッジに注目して選びましょう。

岡三オンライン証券

岡三オンライン証券では、米国株も投資対象のブル型ファンドがありましたよ。

ファンド倍率対象
iFreeレバレッジ S&P5002倍米国株
iFreeレバレッジ NASDAQ1002倍米国株
楽天日本株トリプル・ブル3倍日本株
楽天日本株4.3倍ブル4.3倍日本株
SBI 日本株4.3ブル4.3倍日本株

ただし、日本株は3倍からとやや高リスクなファンドばかりなので、注意が必要ですね。

PayPay銀行

PayPay銀行には、ブル型ファンドが2種類しかありません。

ファンド倍率対象
楽天日本株4.3倍ブル4.3倍日本株
楽天日本株トリプル・ブル3倍日本株

レバレッジも高いのでややハイリスクですが、運用会社が楽天投信投資顧問のファンドばかりなのは安定性があっていいと思います。

auカブコム証券

auカブコム証券のブル型ファンドも、日本株が投資対象になっているものだけになります。

ファンド倍率対象
楽天日本株トリプル・ブル3倍日本株
楽天日本株4.3倍ブル4.3倍日本株
SBI 日本株4.3ブル4.3倍日本株

同じレバレッジのファンドでも運用会社が違うので、説明書をよく見比べて選んでくださいね!

ソニー銀行

ソニー銀行では、日本株のレバレッジが2倍から選べます。

ファンド倍率対象
楽天日本株トリプル・ブル3倍日本株
楽天日本株4.3倍ブル4.3倍日本株
日本トレンド・セレクト ハイパー・ウェイブ2倍日本株

「日本トレンド・セレクト ハイパー・ウェイブ」は、ブル型ファンドの中でもリスクが低く、はじめてならとくにオススメです。

LINE証券

LINE証券では、2種類のブル型ファンドを取り扱っています。

ファンド倍率対象
楽天日本株4.3倍ブル4.3倍日本株
楽天日本株トリプル・ブル3倍日本株

LINE証券は、2018年にできたばかりの新しい証券会社です。

今後も、ブル型ファンドのラインナップが増えたらいいですね。

SBI証券

SBI証券は、種類が豊富で選びがいがありますね!

ファンド倍率対象
iFreeレバレッジ S&P5002倍米国株
iFreeレバレッジ NASDAQ1002倍米国株
野村ブル・ベア セレクト8(米国株スーパーブル8)2倍米国株
NZAM・レバレッジ 米国株式2倍ブル2倍米国株
野村ブル・ベア セレクト8(米国国債4倍ブル8)4倍米国国債
SBI 日本株4.3ブル4.3倍日本株
楽天日本株4.3倍ブル4.3倍日本株
楽天日本株トリプル・ブル3倍日本株
日本トレンド・セレクト ハイパー・ウェイブ2倍日本株
One 日本株ダブル・ブルファンド2倍日本株

投資対象が米国国債になっているブル型ファンドがあるのは珍しいです。

また、日本株も2倍のレバレッジがあるので、比較的リスクも低くはじめやすいと思います。

大和証券

大和証券では、下のブル型ファンドを取り扱っていますよ。

ファンド倍率対象
ブル3倍日本株ポートフォリオⅤ3倍日本株

これは、運用会社が大和アセットマネジメントで、他の証券会社ではなかなか買えないファンドになります。

ブル型ファンドの注意点は?

ブル型ファンドは、レバレッジが効くぶん、損失も大きくなりやすい投資商品です。

買う前には、下のような注意点を必ず確認してから申し込みましょう。

  • 必ずしも指数と一致しない
  • 損失が大きくなる
  • 長期保有には向かない
  • 信託報酬が割高

どうして気をつける必要があるのか、ここから丁寧に解説していきますね!

必ずしも指数と一致しない

ブル型ファンドの運用成果は、絶対に投資対象に連動する訳ではありません。

正確には、指数との連動を目指しているという特徴があります。

値動きが一致しない理由は、下のようなものが投資期間中に入ってくるからです。

  • 手数料
  • 配当
  • 金利
  • 約定日や受渡日による日程のズレ

さらに、後で詳しく説明しますが、ブル型ファンドは長期保有するほど基準価額が下がるという特徴を持っています。

ブル型ファンドを買った後は、できるだけまめに投資対象の指数と見比べておきましょう。

損失が大きくなる

ブル型ファンドは、レバレッジを効かせることで大きな利益を狙えるところがメリットです。

反対に、指数が極端に下がってしまったら、大きな損失を出す恐れもあります。

そういう意味で、ブル型ファンドはハイリスク・ハイリターンな投資商品なのです。

ただし、信用取引や先物・オプション取引とは違って、投資金額以上の損失は出ませんし、追加保証金の心配もありません。

ブル型ファンドは、一般の投資信託よりもハイリスクではありますが、信用取引などに比べればローリスクなしくみになっています。

長期保有には向かない

ブル型ファンドは、短期保有向けの商品です。

長期で保有することはオススメしません。

とくに、指数の値動きが激しく上昇と下降を繰り返すような時には、基準価額が下がりやすい傾向にあります。

長く保有すればするほど基準価額が下がりやすくなるので、ブル型ファンドは期間を限定して売買することが大原則なのです。

信託報酬が割高

ブル型ファンドは、一般の投資信託よりも信託報酬が割高です。

たとえば、全体的にファンドのコストが安い楽天証券でも、このようになっています。

ファンド信託報酬
楽天日本株4.3倍ブル1.243%
SBI 日本株4.3ブル0.968%
楽天日本株トリプル・ブル1.023%
日本トレンド・セレクト ハイパー・ウェイブ1.012%

信託報酬が1%超えのファンドばかりで、安くても0.9%以上取られてしまいますね。

ブル型ファンドはハイリターンが見込める商品なので、コストが高いのは当然です。

しかし、買う側の気持ちとしては、信託報酬はできるだけ安いと助かります。

ベア型ファンドを買う時のポイントは?

先ほどの注意点を見て、「じゃあ、どんな時にブル型ファンドを買えばいいの?」思ったかもしれませんね。

もちろん、投資は自己責任なので、断定的なことは言えません。

しかし、私が考える「こうするといいかも」程度のポイントは紹介したいと思います。

今後、ブル型ファンドを買う時の参考にしてみてくださいね!

  • 指数が上がりそうな時に、買う
  • 最初は、倍率の低いファンドを選ぶ
  • 大金を入れない
  • 売るタイミングを決めておく
  • ノーロードのファンドを選ぶ
  • 信託報酬の安いファンドを選ぶ
  • NISA口座を使う
  • 値動きをまめにチェックする

理由は、ここから1つ1つ解説しますね!

指数が上がりそうな時に、買う

ブル型ファンドを買う前には必ず、今後の指数の値動きを予想してみましょう。

ブル型ファンドは短期保有が前提の商品なので、気長に値上がりを待つわけにはいきません。

そうなると、自分なりに考えて「今後、数年以内にきっと指数は上がるだろう」と思えるものに投資しなければいけませんよね。

もちろん予想が完璧に当たることはあり得ませんが、自分でしっかり考えて保有することが大事です。

ですから、専門家の意見に流され過ぎないように注意しましょう!

投資は自己責任が大原則で、予想が外れても誰かのせいにはできませんからね。

最初は、倍率の低いファンドを選ぶ

ブル型を買うなら、はじめはレバレッジの小さいファンドがオススメです。

2倍や3倍がいいですね。

一方、4倍以上のレバレッジが大きめのファンドは、日々の値動きも大きくなるので気持ちも不安定になりがちです。

レバレッジが大きなブル型ファンドを買うなら、何度もブル型を売買して慣れてきてからチャレンジしてみましょう。

大金を入れない

ブル型ファンドは、長期的に国や企業の成長に投資するファンドではありません。

一時的な指数の値上がりを見込んで売買するものなので、他の投資信託とは分けて考える必要があります。

そのため、資産をすべてブル型ファンドにしてしまうのはあまりにもハイリスクです。

ブル型ファンドは、資産のごく一部を、損失を出しても痛くない金額に留めておくことが肝心ですよ!

売るタイミングを決めておく

何度も書いていますが、ブル型ファンドは短期向け・事前予想が大原則の商品です。

売るタイミングも、もちろん買う前から具体的に決めておく必要がありますよね。

できれば、長くても1年以内に売って欲しいです。

明確な理由があるならもっと長くてもいいかもしれませんが、基準価額が下がるリスクも大きくなっていくことを理解しておきましょう。

ノーロードのファンドを選ぶ

今や、だいたいの投資信託はノーロードですよね。

ブル型ファンドも例外ではありません。

ただし、ごくまれに購入手数料がかかるファンドもあるので、確認はしっかり行いましょう。

信託報酬の安いファンドを選ぶ

購入手数料がかからないファンドでも、信託報酬には注意が必要です。

信託報酬が無料のファンドは、ないと思っていいでしょう。

とくに、ブル型ファンドのようなハイリターンが期待できるものは、信託報酬が高くなりがちです。

どうせ買うなら、できるだけコストは抑えて利益に回したいですよね。

ブル型ファンドだけではありませんが、買う前には必ず説明書をよく読んで、信託報酬の割合を確認してください。

ブル型でオススメなのは、信託報酬が1%未満のファンドです。

NISA口座を使う

ブル型ファンドでも、NISA口座を利用できますよ!

特殊な商品だからといって、間違って特定口座で買わないように気をつけてくださいね。

税金をムダに取られないように、ベア型もしっかり非課税枠で保有しましょう。

ただし、短期で頻繁に売買しすぎると、あっという間に限度額を超えてしまうかもしれません。

ブル型ファンドをNISA口座で買うときには、年間限度額の範囲内で、他のフォンドとのバランスを考えながら保有しましょう。

値動きをまめにチェックする

ブル型ファンドは、値動きが激しい商品なので、できるだけまめに値動きをチェックして欲しいです。

ただし、急に上下したからといって急いで売買するのは危険だと思います。

基本的には、購入当初に決めたタイミングを信じて冷静に判断してください。

急激な変化があったら「どうしてこうなったのかな?」と分析して、その後の運用に活かすという姿勢がオススメですよ。

ブル型のETFもおすすめ

ここまで、投資信託のブル型ファンドについて詳しく説明してきました。

しかし、投資信託だけではなく、株式でもブル型の商品を売買できますよ!

ちなみに、株式市場では、ブル型のことを「レバレッジ型」といいます。

株式市場で買えるレバレッジ銘柄は、国内ものだけでもこんなにあって選択肢が豊富です。

銘柄倍率対象
TOPIXブル2倍上場投信TOPIX2倍
ダイワ上場投信TOPIXレバレッジ(2倍)指数TOPIX2倍
NEXT FUNDS日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信日経平均2倍
日経平均ブル2倍上場投信日経平均2倍
上場インデックスファンド日経レバレッジ指数日経平均2倍
ダイワ上場投信 日経平均レバレッジ・インデックス日経平均2倍
楽天ETF日経レバレッジ指数連動型日経平均2倍
ダイワ上場投信JPX日経400レバレッジ・インデックスJPX日経4002倍
JPX日経400ブル2倍上場投信(レバレッジ)JPX日経4002倍
NEXT FUNDS JPX日経400レバレッジ・インデックス連動型上場投信JPX日経4002倍

ETFなら、株式と同じ時間内で自由に売買できるのが大きなメリットになりますね。

しかも、投資信託より信託報酬が安めに設定されているところも、オススメのポイントです!

実は、私もETFでブル型を持っています。

金融緩和によって日経平均が上昇すると見込んで、今月から買いはじめました。

保有銘柄の最近の値動きを見てください。

ブル型ETFの実際の値動き

最も高い2020年1月29日の日経平均は、23,000円くらいでした。

日経平均に合わせて、この銘柄も上下していることがわかりますよね。

2020年からは、コロナショックの影響で大きく株価が動いています。

短期間でここまで大きく値段が変わることはレアケースではありますが、こういう時にブル型は真価を発揮するのです。

ただし、ETFは、株式のルールで買い手が極端に少ないと売りたくても売れないことがあります。

確実な売買を望むなら、投資信託でブル型ファンドを買ったほうがいいですよ。

さいごに

ブル型ファンドは高リスクな商品ですが、信用取引ほどリスクを背負わずに大きな利益を狙える、夢のある投資商品です。

注意点をあらかじめ確認すれば、それほど怖がる必要はないと思います。

資産の一部をブル型ファンドにして、来たる株価の上昇に備えておくのもいいですよ!

ノマド的節約術の裏話

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この記事を書いた人

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