交通系ICカードのICOCA(イコカ)やSuica(スイカ)を1枚持っていると、電車・バスに乗るときに便利ですよね。
特に関西などの西日本エリアに住んでいる場合、ICOCAとSuicaはどっちがいいのか迷うかもしれません。
そこでこのページでは「ICOCA vs Suica」として、使えるエリアやポイント還元などの違いを比較していきます。
2023年3月に新しくスタートしたモバイルICOCAのメリットやデメリットも紹介していますよ。
ICOCAとSuicaの種類一覧
まず、ICOCAはJR西日本が発行する交通系ICカードです。
▼関西などの西日本エリアに住んでいる場合、一度はICOCAカードを使ったことがあるかもしれません。
ICOCAカードのほかに、以下の種類もありますよ。
以前はICOCAをスマホに入れることはできませんでしたが、2023年3月にモバイルICOCAがスタートし、より便利になりました!
次に、SuicaはJR東日本が発行する交通系ICカードです。
▼関東などに行った際に、Suicaを見かける機会があるかと思います。
ICOCAと同じく、Suicaにもいくつか種類がありますよ。
通常のSuicaカードは、西日本エリアの駅では購入できません。
そのため、関西などに住んでいてSuicaを新しく作りたい場合は、ビューカードもしくはモバイルSuicaが選択肢になりますよ。
ICOCAとSuicaの違いを徹底比較!
それでは、ここからICOCAとSuicaの違いを比較していきますね。
以下4つの項目に分けて比べていきます。
- 使えるエリア
- 購入できる定期券
- モバイルICOCAとモバイルSuica
- ポイント制度
ICOCAとSuicaの使えるエリアの違い
ICOCAやSuicaなどの交通系ICカードは、全国での相互利用が可能です。
Suicaで大阪の電車に乗ったり、ICOCAで東京のバスに乗ったりできますよ。
また、交通系ICカードでの支払いに対応しているお店でも、基本的にICOCAとSuicaの両方が使えます。
交通機関や街中のお店で使えるエリアとしては、ICOCAとSuicaに大きな違いはありません。
ICOCAとSuicaの購入できる定期券の違い
使えるエリアとしては違いがないことを解説しましたが、定期券の購入は例外です。
通勤や通学で定期券を利用するときは、エリアにより以下の交通系ICカードが必要になります。
- JR西日本エリア:ICOCA
- JR東日本エリア:Suica
Suicaで大阪エリアの定期券を買ったり、ICOCAで東京エリアの定期券を買ったりすることはできません。
ちなみに、関東の私鉄やバスの定期券を購入する際は、SuicaではなくPASMO(パスモ)が必要になりますよ。
定期券を使う場合は、必然的に使う交通系ICカードが絞られます。関西ならICOCAかPiTaPa、関東ならSuicaかPASMOですね。
モバイルICOCAとモバイルSuicaの違い
先ほど説明した通り、2023年3月にモバイルICOCAがスタートしました。
スマホでもICOCAが使えるようになったため、モバイルICOCAとモバイルSuicaの違いが気になるかもしれません。
基本的な機能はあまり違いがないものの、モバイルICOCAのデメリットとしてオートチャージができないことが挙げられます。
オートチャージとは、交通系ICカードの残高が一定以下になったときに、自動的にチャージされる仕組みのこと。
モバイルSuicaでは、関東など指定のエリア内でオートチャージが利用できます。
西日本エリアではSuicaのオートチャージができませんので、どうしてもオートチャージを使いたい場合はPiTaPa(ピタパ)の利用を検討してみましょう。
ICOCAとSuicaのポイント制度の違い
ICOCAやSuicaをよく使うのであれば、なるべく多くのポイントを貯めたいですよね。
ICOCAにはWESTERポイント、SuicaにはJREポイントというポイントサービスがあります。
それぞれ電車の利用やチャージの金額に応じてポイントが貯まりますよ。
電車の利用などで貯まるポイント
ICOCAでは、電車の利用や電子マネー支払いで以下のポイントがもらえます。
- 時間帯指定ポイント:JR京都線などの一部区間の運賃が対象
- 利用回数ポイント:JR西日本のICOCAエリアの運賃が対象
- 電子マネーポイント:駅ナカのお店やICOCA加盟店での支払いが対象
ICOCAの利用で貯まるポイントは、Suicaでは対象外です。
そのため、時間帯指定ポイントや利用回数ポイントを貯めたいのであれば、ICOCAを使う必要がありますよ。
また、Suicaでも在来線乗車ポイントや電子マネーポイントが貯まります。
Suicaの利用で貯まるポイントは、ICOCAでは対象外となりますよ。
チャージで貯まるポイント
クレジットカードでICOCAやSuicaにチャージすることでも、ポイントが貯まります。
ICOCAやSuicaには、チャージでのポイント還元率がお得になるクレジットカードがありますよ。
- ICOCA:J-WESTカード
- Suica:ビューカード
それぞれのクレジットカードを使って、モバイルICOCAもしくはモバイルSuicaにチャージしたときのポイント還元率は以下の通り。
モバイルICOCA | モバイルSuica | |
---|---|---|
チャージに使うクレジットカード | J-WESTカード | ビューカード |
チャージでのポイント還元率 | 最大1.5~3% | 最大1.5% |
J-WESTカードのほうがお得に見えますが、3%還元になるのは「J-WESTゴールドカード」でモバイルICOCAにチャージしたときのみ。
J-WESTゴールドカードは税込11,000円~12,100円の年会費がかかるため、ICOCAを使う頻度が高くない場合はおすすめできません。
年会費が実質無料の「J-WESTカード(ベーシック)」や「ビックカメラSuicaカード」での還元率は、どちらも1.5%です。
J-WESTカード(ベーシック)とビックカメラSuicaカードともに、年1回以上クレジットカードで支払いすると、翌年度の年会費が無料になりますよ。
「モバイルICOCA」と「モバイルSuica」は併用もOK
「今までモバイルSuicaを使っていたけど、モバイルICOCAも使ってみたい」という場合もあるかもしれません。
モバイルICOCAとモバイルSuicaは併用が可能です。
スマホの中で、ICOCAとSuicaを2枚持ちするイメージですね。
iPhoneは「ウォレット」アプリの設定で、Androidは「おサイフケータイ」アプリの設定で、優先する交通系ICカードを設定できますよ。
まとめ:ICOCAとSuicaはどっちがいいの?
このページでは、ICOCAとSuicaの違いを比較しました。
改めて、ICOCAとSuicaはどっちがいいのかを判断するための要点をまとめますね。
- 使えるエリアは基本的に同じ
- 定期券はそれぞれのエリアの区間しか購入できない
- モバイルICOCAはオートチャージが利用できない
- ICOCA・Suicaともに独自のポイントサービスがある
- チャージでの還元率はどちらも最大1.5%(年会費が実質無料のクレジットカード利用時)
定期券は購入できるエリアが決まっていますので、関西から関東に引っ越す場合などはSuicaを利用しなければなりません。
また、JR東日本エリアで貯まる「在来線乗車ポイント」なども、Suica限定の特典ですよ。
モバイルICOCAでオートチャージが使えないのは残念ですが、主に西日本エリアで使うのであれば、無理にICOCAをSuicaに変える必要はないかと思います。
J-WESTカードでモバイルICOCAにチャージすると、WESTERポイントが1.5%還元になりますので、頻繁にチャージするなら1枚持っておくのがおすすめです!