ふるさと納税は、好きな自治体に寄付することで返礼品がもらえる上、控除が受けられます。
そんなふるさと納税ですが、住宅ローン減税などほかの控除とも併用できるかが気になりますよね。
もし併用した場合、損してしまわないかも気になるところです。
せっかくなら、お得にふるさと納税したいですよね。
このページでは、ふるさと納税と住宅ローン減税の併用についてと、限度額の計算方法について詳しく説明していきます。
住宅ローン減税について
住宅ローン減税は、住宅購入ローンの契約額から一定額を控除し、税金の負担を軽くする仕組みのことです。
住宅借入金等特別控除とも呼ばれていますよ。
ローン契約開始から10年間に渡って、ローン残高の1%を所得税もしくは住民税から控除できます。
ただでさえ住宅ローンは長く続くものなので、税額控除になることによる節税メリットは絶大です。
ちなみに、控除内容はローンの適用期日によってちがいますよ。
詳しく知りたい場合は、国税庁のサイトをチェックしましょう。
ふるさと納税と住宅ローン減税は併用できる?
住宅ローン減税についてわかったところで、気になるのは「ふるさと納税と併用できるの?」という部分ですよね。
すでに住宅ローン減税を受けている状態で、ふるさと納税もできるかどうか心配になるかと思います。
結論からいうと、ふるさと納税と住宅ローン減税は併用できますよ!
ふるさと納税することで寄附金控除を受けることができます。
納税額によっては控除額が少なくなる可能性もありますが、全く受けられないということはありません。
むしろ、返礼品がもらえる分、お得になる可能性のほうが大きいですよ。
ふるさと納税と住宅ローン減税の計算方法について
ふるさと納税と住宅ローン減税は併用できますが、いくら分までなら寄付できるのか限度額が気になりますよね。
せっかくなので、なるべくなら控除額を減らすことなくふるさと納税したいもの。
ここからは、ふるさと納税と住宅ローン減税を併用するときの計算方法について説明していきますね。
控除限度額をシミュレーションする方法
ふるさと納税と住宅ローン減税を併用する場合、控除額シミュレータで控除額を事前にチェックしておきましょう。
限度額を知っておくことで、損することなくふるさと納税ができますよ。
控除額シミュレータで差額を確認する方法は、以下の通り。
- 控除額シミュレータに給与収入・保険料・扶養家族などの情報を入力
- ふるさと納税で控除できる限度額が表示される
- 住宅ローン減税に関する情報を入力
- ふるさと納税を行った場合と行わない場合の住宅ローン控除が表示される
▼控除額シミュレータはふるさとぷらすから行えます。
▼住宅ローン控除に関する情報を入力すると、住宅ローン控除額への影響の目安が出ますよ。
シミュレータでふるさと納税を行うことによる差額が0円になった場合は、ふるさと納税と住宅ローン減税の両方で全額控除が受けられます。
差額がマイナスになる場合は、住宅ローンから控除できる金額が少なくなるので注意してくださいね。
ワンストップ特例制度を使う場合は併用しても控除額は減りません
ふるさと納税で控除を受けるためには、以下の2通り方法があります。
- 確定申告をする
- ワンストップ特例制度を使う
ワンストップ特例制度を使う場合は、住宅ローン減税とふるさと納税を併用しても控除額が減る心配はありませんよ。
というのも、ワンストップ特例制度では住民税からふるさと納税分が控除されるから。
住宅ローン減税分の住宅税の控除には上限があるため、ふるさと納税分は残りの住民税で控除になります。
結果的に、ふるさと納税と住宅ローン減税を併用しても、控除額が減るということがありません。
ただ、住宅ローン減税1年目の場合はワンストップ特例制度は使えないので注意してくださいね。
ふるさと納税と住宅ローン減税を併用したときの流れ
ふるさと納税と住宅ローン減税を併用した場合、確定申告してから控除を受けるまでの流れについても気になりますよね。
いつ控除が受けられるのかそわそわしないためにも、事前に大体の流れを知っておくと便利ですよ。
確定申告をしてから、ふるさと納税と住宅ローン減税による控除が受けられるまでの流れは、およそ以下の通り。
- ふるさと納税をする
- 確定申告をする
- 所得控除としてふるさと納税の寄附金が控除される
- 課税総所得が確定
- 課税総所得を元に所得税の納税額が確定
- 所得税から住宅ローンの控除額が控除される
- 所得税から引ききれなかった場合は、住宅税から住宅ローンの控除額が控除される
- 住民税からふるさと納税の寄附金金額が控除される
課税総所得が少なくなると、所得税や住民税の納税額も少なくなります。
そうすると住宅ローン分の控除限度額も下がるため、一部控除しきれない部分も出てきてしまいますよ。
ちなみに、ワンストップ特例制度を使った場合の流れは、以下の通り。
- ワンストップ特例制度を使ってふるさと納税する
- 所得税から住宅ローンの控除額が控除される
- 所得税から引ききれなかった場合、住民税から住宅ローンの控除額が控除される
- 住民税からふるさと納税の寄附金額が控除される
ワンストップ特例制度を使うときは、寄附上限額の範囲内であれば、いくらふるさと納税をしても控除金額に影響はありません。
確定申告しなくていい場合は、ワンストップ特例制度を使ってふるさと納税と住宅ローン減税を併用することをおすすめしますよ。
ふるさと納税・住宅ローン減税・医療費控除も併用できます
ふるさと納税と住宅ローン減税を併用すると、ほかの控除は受けられないの?と心配になりますよね。
しかし、医療費控除も同じく併用することができますよ。
住宅ローン減税は、居住用住宅の売却に関連するものでなければ併用可能です。
そもそも医療費控除は、多額の医療費を支払ったときに所得から控除される仕組み。
住宅ローン減税とは控除内容が違うので、併用しても問題はありません。
ふるさと納税・住宅ローン減税・医療費控除を併用する場合は、確定申告が必須となるので気をつけましょう。
さいごに
ふるさと納税と住宅ローン減税は、問題なく併用できることがわかりました。
しかし、場合によっては控除額が減ることもあるので注意が必要。
ワンストップ特例制度をうまく活用したり、限度額シミュレータで控除できる範囲を知っておくことが大切ですよ。
返礼品があることを考えると、多少控除額が減ってしまっても、ふるさと納税する価値はあるかと思います。
限度額を把握した上で、なるべく損がないようにふるさと納税してみてくださいね。