広島県の最南東に位置する福山市は、「鞆の浦(とものうら)」という観光エリア・景勝地で有名です。
鞆の浦は、瀬戸内海の燧灘(ひうちなだ)に面した歴史のある港町と、その沖合にある仙酔島(せんすいじま)・弁天島(べんてんじま)などで構成されます。
2018年(平成30年)には日本遺産に認定された、福山市を代表する観光スポットなんですよ。
でも鞆の浦は、JR福山駅のある福山市街地の南西にあたる鞆町(ともちょう)にあり、かなり離れています。
鉄道を使って初めて福山に来た場合、福山駅から鞆の浦へどうやって行けばいいのかがわからないのではないでしょうか。
また、料金がどれくらい必要になるのかも気になりますよね。
そこでこのページでは、JR福山駅から鞆の浦までの行き方や料金を安くする方法について詳しく紹介していきますよ。
JR福山駅から鞆の浦への公共交通機関は路線バスのみ
JR福山駅から鞆の浦へ向かう公共交通機関は、現在は路線バスのみです。
鞆の浦への路線バスを運行する事業者は、鞆鉄道(トモテツバス)1社のみ。
路線名は「鞆線(ともせん)」です。
▼バスに乗車するときは、福山駅南口にある福山駅前バスターミナルから乗ります。
また鞆の浦と呼ばれるエリアには、北側(福山駅方面)から順に「安国寺下(あんこくじした)」「鞆の浦」「鞆港(ともこう)」の3つのバス停があります。
3つのバス停のうち、目的地に応じたバス停で降車しましょう。
福山駅から鞆の浦へのバスの所要時間は約30分。
かかる運賃は、安国寺下・鞆の浦バス停は大人520円(小人260円)で、鞆港バス停は大人550円(小人280円)です。
なおトモテツバス鞆線の運行時刻は、トモテツバスの公式サイトにある時刻表を参照してください。
鞆の浦側では「鞆の浦」バス停で降りるのがおすすめ
まずは鞆の浦には安国寺下・鞆の浦・鞆港の3つのバス停があることを紹介しました。
中でも鞆の浦バス停と鞆港バス停は、鞆の浦の中心部に近い場所にあります。
▼鞆の浦の名所でもある仙酔島への渡船場は、鞆の浦バス停と鞆港バス停のほぼ中間のところです。
鞆の浦バス停・鞆港バス停から渡船場までは、徒歩で3〜4分です。
鞆港バス停まで行けば、鞆の浦バス停より30円高くなりますので、仙酔島へ渡りたいときは鞆の浦バス停で降りれば少し安くなりますよ。
▼鞆の浦の中枢にあって、鞆の浦のシンボルでもある常夜灯。
常夜灯へは鞆港バス停が近く、徒歩で3分ほどです。
一方で、鞆の浦バス停から常夜灯へは徒歩で約7分。
鞆港バス停の方が約4分早いですが、鞆港バス停の運賃は30円高い点を考えると、3分長く歩くことをがまんして鞆の浦バス停で降りた方がお得だと思います。
悪天候時を除けば、4分程度なら長く歩いても問題ないのではないでしょうか。
▼鞆の浦のメインエリアも常夜灯のすぐそばです。
▼仙酔島や常夜灯、常夜灯周辺の町並など、鞆の浦のメインエリアを観光する目的なら、鞆の浦バス停で降りるのがおすすめです。
▼鞆の浦バス停の目の前に「ともてつバスセンター」があるのも、おすすめする理由ですよ。
▼ともてつバスセンターはお土産をたくさん取りそろえているので、お土産選びにも便利です。
また、ともてつバスセンターは観光情報センターも兼ねているので、鞆の浦観光でわからないことも聞けますよ。
ただし、鞆の浦沖にある走島(はしりじま)へ渡りたい場合で、出船時間まで時間がないときは、鞆港バス停を利用したほうがよいでしょう。
走島への船は、鞆港バス停すぐのところにある鞆港から出ていますよ。
悪天候のように少しでも歩く時間を少なくしたい場合も、鞆港バス停で降りる選択をしてもいいかもしれませんね。
トモテツバスは電子マネーが使用できる
PASPY(パスピー)なら運賃10%割引
トモテツバスでは交通系の電子マネーが使用可能です。
広島県内のバス事業者などが加盟する「PASPY(パスピー)」が利用できますよ。
PASPYを使えば、運賃が10%割引されるのでお得です。
1円単位は10円へ切り上げになるため、鞆の浦への運賃は470円になりますよ。
また、トモテツバスでは以下の交通系電子マネーの相互利用ができます。
ただし、PASPY以外では運賃の割引が適用されません。
電子マネーを使うときは、乗車時に整理券の代わりに、発券機の近くにある読み取り機に電子マネーをタッチさせて読み取らせます。
降車時は、運賃を運賃箱に入れる代わりに、運賃箱にある読み取り機に電子マネーをタッチして読み取らせてください。
JR福山駅から鞆の浦へバスでの行き方
ここからは、JR福山駅から鞆の浦までバスでの行き方を説明しますね。
▼福山駅の改札を出たら南口(改札を出て右方面)へ向かいましょう。
▼南口へ向かって直進し、駅の外へ出ます。
南口を出たら、そのまま直進してください。
▼進行方向の右にマネケン・セブンイレブン・麺処があり、進行方向の左にはパン屋のリトルマーメイドがあるのが目印です。
そのまま直進すると電光掲示板があります。
▼電光掲示板には各バス路線の発車時刻が表示されていますよ。
▼トモテツバスの鞆線の鞆港行きの発車時刻と乗り場の番号を確認してくださいね。
トモテツバス鞆線は5番乗り場です。
電光掲示板には、福山駅前バスターミナルの案内図も出ています。
▼5番乗り場への行き方もここで確認しておきましょうね。
ここからは、福山駅前バスターミナルの5番乗り場への行き方を案内しますね。
電光掲示板の南(裏側)に福山駅前バスターミナルがあります。
▼電光掲示板の右側のところから、さらに直進してくださいね。
▼タクシー専用道路を横断しますので、車に気をつけましょう。
さらに直進するとバスターミナルに出ます。
▼バスターミナルに出たら、すぐ左斜め前にある乗り場が5番乗り場です。
▼5番乗り場は、一番近くにある乗り場ですよ。
▼もし乗り場が分からないときは、バスターミナルの北に案内所があるので、中にいる係員に聞いてくださいね。
バス案内所は 、7:00〜19:30まで空いていますよ。
▼5番乗り場は、南西部方面行きの路線バスが発着します。
なお、5番乗り場はトモテツバスの鞆線しか発着しません。
▼乗り場にはバスの行き先と発車時刻が表示されているので、確認しましょう。
▼トモテツバスは後ろ側のドアから乗車し、前側のドアから降車しますよ。
▼バスに乗車したら、入口にある発券機から出る整理券を取ります。
なお、始発である福山駅前は、整理券を取らなくても大丈夫ですよ。
電子マネーを使う場合は、整理券箱の上にタッチ箇所があるので、タッチしましょう。
また小銭がない場合、時間に余裕があれば、発車までの間に両替を済ませておくのがおすすめです。
また、PASPYの場合はチャージすることもできます。
▼両替機はバスの前側、運転席の横にありますよ。
鞆の浦のバス停に近づいたら、近くの降車ボタンを押して、運転手に降車を知らせましょう。
▼バス停に着いたら、バスの前側、運転席の横にある運賃箱に運賃を入れて、前のドアから降りてくださいね。
電子マネーの場合は、運賃箱に設置されているタッチ箇所にタッチします。
「竹ヶ端」行きのバスには乗らないようにしよう
しかし、同じ鞆線でも1日5本程度「竹ヶ端(たけがはな)」行きのバスがあります。
竹ヶ端行きは、途中の「竹ヶ端」バス停までしか行きません。
竹ヶ端行きのバスには乗らないように気をつけてくださいね。
さらに、同じ鞆線の鞆の浦行きでも、「明王院(みょうおういん)」経由と「三新田(さんしんでん)」経由のものが、それぞれ1日2便程度運行しています。
明王院経由も三新田経由も途中に通る道がちがうだけで、どちらも鞆の浦へ行くことができますので、気にしなくて大丈夫です。
クラシカルなボンネットバスも運行している
▼トモテツバスでは、ときどき昔ながらのボンネットバスも運行しています。
もしボンネットバスにあたったら、ぜひノスタルジックな雰囲気にひたってみてくださいね。
さいごに
鞆の浦は福山市を代表する観光地です。
駅から離れているので、公共交通機関で向かう場合は、福山駅から乗り換えが発生します。
福山駅からバスへ乗り換えて鞆の浦へ向かうときに、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
そして鞆の浦で、美しい景観や古い町並・寺社、名物の鯛料理や練り物・保命酒などを楽しんでくださいね。