毎年5〜6月頃になると、住民税のお知らせが手元に届きますよね。
個人で納めている場合は納付書が届き、会社に勤めている場合は給料からの天引きがはじまります。
「今回は、どのくらいの住民税を納めることになるのか」か気になりますよね。
とくに前年の収入が少なかった場合、「住民税が非課税になると助かるな」と思うのではないでしょうか。僕もそうでした。
2016年は1年間の育児休業を取得しており、収入はほぼなし。
2017年は就職活動をしてもなかなか就職できず、ほぼ無職。
こうなると、できるだけ出費を減らしたいものです。
このページでは僕の体験談と、他に住民税が非課税になる条件など紹介していきます。
そもそも住民税の納税義務者の基準は?
住民税の納税義務者(納税義務があり)の基準ってなんでしょうか。
僕は岡山市に住んでいるのでホームページを確認したところ、以下のような基準でしたよ。
区内に住所があるかどうか、あるいは事務所等を有しているかどうかは、その年の1月1日(課税期日)現在の状況での判断となります。
引用元:個人市民税について
住民税の2つの区分と非課税
住民税は以下の2区分に分かれていますよ。
- 均等割
- 所得割
この2つが課税されない場合、非課税となります。
条件によって、どちらか1つが課税になる場合は違いますよ。
住民税が課税されない基準は?
住民税が課税されない(非課税になる)基準は、どうなのでしょうか。
気になりますよね。
岡山市の場合3つの基準があります。
順番に見ていきましょう。
均等割と所得割のいずれも非課税になる場合
まずは、均等割と所得割のいずれも非課税になる場合の基準です。
▼それは以下とおり。
- 生活保護法によって生活扶助を受けている
- 障害者、未成年者、寡婦または寡夫で、前年中の合計所得金額が125万円以下(給与所得のみの場合は、収入が204万4千円未満)であった場合
生活に困っているのに課税はできませんよね。
均等割が非課税になる場合
▼均等割が非課税になる場合は、以下のとおりです。
- 前年中の合計所得金額が、『35万円×(本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計数)+21万円』以下の場合
- ただし、控除対象配偶者・扶養親族がいない場合は、35万円以下の場合
計算式を見ても「収入が少ない場合が対象なんだろうな」ということが、わかりますよね。
所得割が非課税になるひと
▼所得割が非課税になる場合は、以下のとおりです。
- 前年中の総所得金額等の合計が、『35万円×(本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計数)+32万円』以下のひと
- ただし、控除対象配偶者・扶養親族がいない場合は、35万円以下のひと
こちらも、計算式を見ると「収入が少ない場合が対象なんだろうな」ということが、合わせてわかりますよね。
ぼくの場合は前年中の収入が少なく、『均等割が非課税』になり『所得割も合わせて非課税』になったため、住民税が非課税になった流れとなります。
パパンダの実際の2016年収入を見てみる
本当のところ、実際どれくらいの低収入であれば住民税が非課税になるのでしょうか。
基準の計算式はありますが、ここも気になりますよね。
僕は2015年11月から2016年11月まで、1年間の育児休業を取得していました。
そのため2016年の収入(給料)は、12月支給分(実質11月分のみ)しかなくとても少なかったんです。
▼以下が2016年の源泉徴収票。
1
見てのとおり、51,824円でした。
なお育児休業中に『育児休業給付金』を受給していましたが、非課税所得のため加算されません。
均等割と所得割の計算式に当てはめてみる
実際に、均等割と所得割の計算式に当てはめてみてみましょう。
『本人・控除対象配偶者・扶養親族の合計数』は、『パパンダ・妻』で2人となります。
子供は16歳未満なので扶養親族には入りません。
▼まずは、均等割です。
91万円以下の場合は均等割が非課税になるので、収入が51,824円しかなかった僕は非課税になりました。
▼続いて、所得割です。
102万円以下の場合は所得割が非課税になるので、収入が51,824円しかなかった僕は非課税になりました。
なお妻は精神障害者で、障害年金を受給しています。
障害年金も非課税所得のため、住民税は非課税です。
よって、2017年のパパンダ家は『住民税非課税世帯』となりましたよ。
住民税が非課税の場合に連絡はあるの?
『あなたは非課税になりましたよ!』という連絡があるのかどうか、気になりますよね。
この連絡は、待てど暮らせどなにもありませんでした。
住民税が非課税になった場合のメリット
住民税が非課税になった場合、どんなメリットがあるのでしょうか。
一番のメリットは、住民税の支払いがないことですよね。
『住民税非課税』だけで他にメリットがあるのか、といえばありません。
もう1つの条件と組み合わさるとメリットが発生します。
とくに僕の場合は、妻が精神障害者のため恩恵を受けているのがNHK受信料全額免除です。
▼条件としては、以下のように定められています。
精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方がいる世帯で、かつ、世帯構成員全員が市町村民税(特別区民税含む)非課税の場合
引用元:放送受信料の免除について
さらに僕が恩恵を受けているのが『ひとり親家庭等医療費助成制度』です。
厳密には『ひとり親』ではないのですが、妻が精神障害者のため制度を利用できています。
2018年現在、僕の医療費は1割負担で月額自己負担限度額は外来が1,000円、入院が6,000円です。
▼これが受給者証。
ちなみに、この制度は『所得税が非課税』であることが前提となっていますよ。
▼岡山県では、たとえば他に以下のようなものがあります。
制度 | 内容 |
---|---|
特定医療費(指定難病)助成制度 | 患者負担割合が2割までで、自己負担上限月額が1,000円~5,000円 |
入院時の食事療養費(後期高齢者医療制度) | 入院時の食費の負担額が、食事療養標準負担額が1食につき100円~210円 |
岡山県肝炎陽性者フォローアップ事業 | 肝炎ウイルス陽性者に対し、年2回の定期検査費用が0円 |
小児慢性特定疾病医療に係る医療費支給 | 患者負担割合が2割までで、自己負担上限月額が500円~2,500円 |
心身障害者扶養共済制度(掛金の減免) | 加入者の属する世帯員のすべてが市町村民税非課税又は免除である場合は半額減免 |
このように福祉的なメリットが多く存在します。
一時的な制度である、臨時福祉給付金のような経済対策も受けることができますよ。
さいごに
前年中の収入がなんらかの理由で少ない場合、住民税が非課税になることがわかりました。
でも自分の収入が基準より低いのか、それとも上回っているのか微妙なラインの場合、市の担当部署に問い合わせてみるのもいいかもしれませんね。
いずれにしても、5月頃に納付書が送られてきた場合は住民税が課税されているので、しっかり払いましょう。
おまけ:住民税をクレジットカードで支払う裏技
住民税が課税になった場合は、お得な支払い方法で少しでも節約するといいですよ。