暮らしの土台をつくることで、仕事が効率よく回っていく。小松美貴さん流のフリーランス仕事術

スポンサーリンク

「仕事が忙しく、効率よく回らない」
「ダラダラとながら作業をしてしまう」

そんなとき、どんな暮らしを送っていますか?

筆者である私・小山内は、仕事が忙しいとき、お風呂を沸かすとか料理をつくるとか、日常の生活におけるひとつひとつの作業が疎かになりがち。

「まずは仕事がひと段落してから、休日にまとめて家事を片付ける」。
そういう方法じゃないと、仕事が疎かになってしまうとずっと思っていました。

けれど、フリーランスの立場から企業のプロジェクトを形にするプロジェクトマネージャー・コーディネーターの小松美貴さんは、「仕事を効率よく回すには、まずは暮らしをつくることが大切」と言います。

小松さんがこんなことに気づいたのは、「ひとり暮らしを始めたこと」がきっかけなんだそう。

実家が都内にあるにも関わらず、今年の2月からあえて実家を出た小松さん。
言うまでもなく、これまでの生活よりもお金も家事の手間もかかっています。

「それなのに小松さんは、どうしてひとり暮らしを選択したのだろう?」

まずはここから、インタビューをはじめてみました。

小松美貴さんインタビュー

インタビューした日:2019年3月22日(月)

より良い仕事環境を求め、実家を出た

── 「どうしてひとり暮らしを選択したのか」を伺いたいのですけど。その前に、まずは小松さんのお仕事について教えてください。

小松美貴(以下、小松):
フリーランスで「プロジェクトマネージャー」「コーディネーター」という仕事をしています。

今年24歳になる代で、フリーランスとしては2年目になります。

── それぞれ、どんなお仕事なんですか?

小松:
プロジェクトマネージャーは、企業のプロジェクトに対してそれをより良い形で実行して、完遂させる仕事。

具体的な内容としては、まずプロジェクトがあって、それの進行管理をしています。スケジュールを引いたり、リマインドをしたり、タスクの洗い出しをしたり。

そういうことを、チームのみんなとコミュニケーションを取りながらやっています。

── コーディネーターはまた全然違うお仕事?

小松:
コーディネーターは、プロジェクトマネージャーをさらにサポートするお仕事。

私がコーディネーターとして参加しているのが、理想の暮らしを叶えるためのウェブメディア「cocorone」で、cocoroneメンバーは全員フルリモートで動いているんです。フルリモートだと、やっぱりコミュニケーション不足やタスク漏れが起こりやすい。

そんな事態を未然に防ぐために、メンバーにリマインドや多方面からケアをする。それがコーディネーターの仕事です。

小松:
私の中での区分けとして、プロジェクトマネージャーとしてはがプロジェクト遂行のための企画の立案やディレクションも担うのに対し、コーディネーターは大きな決定権は持ちません。

企業の中で例えると、イメージとしてはプロジェクトマネージャーがディレクター・プロデューサーで、コーディネーターがそれを実行するのに徹する人。

まだまだフリーランスには浸透していない仕事なので、どっちも兼任してやったりもしているのですけど。

── プロジェクトマネージャーやコーディネーターというお仕事を選んだのは、どうしてですか?

小松:
私、大学を1年間休学しているんですけど。その1年間の間に週5フル勤務で不動産系の会社で働いていたんです。

もともとマーケティング学科だったということもあって、最初は企画をつくる「0→1」の仕事がしたかったのだけど、仕事をしていく中で自分は誰かの「やりたい」を叶える「1→10」の方が向いているし幸福度が高いな、と気づいたんです。

それでフリーランスになってからも、誰かのやりたいをサポートする仕事を継続しているという感じです。

── フリーランスが2年目で、コーディネーターのお仕事はフルリモートということでしたが、お仕事場所は自宅でしょうか?

小松:
ずっと、自宅がメインでした。

実家が都内にあって、今年の2月まで住んでいたのですけど、そこが私の仕事場でした。

けれど、それが自分にとっていい仕事環境だと思えなかったから・・・というのが引っ越し、そしてひとり暮らしを決めたいちばんの理由です。

── なにがいい仕事環境だと思えなかったのか、詳しくお願いします!

家が仕事場のフリーランスだからこそ、住環境にこだわりたい

小松:
そもそも、高校生の頃からひとり暮らしへの憧れはあったんです。

ずっと好きなインテリアやお気に入りのアイテムで囲まれた、自分の城のような空間が欲しくて。

うちはそんなに裕福なわけでもなく、また親が専業主婦だったというのもあって、子どもの頃から本当の意味でひとりになれる環境がなかったというのも、ひとり暮らしに憧れる理由でした。

だけど憧れるだけで4年間ほど過ごしてきて。行動に移そうと思ったのは、フリーランスになってからです。

── フリーランスになって、実家で暮らすことに何を思うようになったのでしょう?

小松:
まず、家が都内にあるのですけど、駅まで徒歩30分近くかかるんです。

一旦電車に乗っちゃえば都心までは30分くらいなんですけど、なんせ駅まで時間がかかるので、いつも打ち合わせの時は1時間半前に家を出ていました。私にとってはそれが結構しんどかった。

「これから仕事をつくっていかないといけないのに、この時間って無駄じゃない?」ってモヤモヤしていて。

あとは、やっぱり家がメインの仕事場になったのに、自然光が入ってこないとか、使い勝手のいい家具じゃないとか、細かいことなんですけど「気分が沈むなぁ」って思っていたりもしました。

── 自宅が仕事場になったからこそ改善したい部分が見えてきたんですね。

小松:
それと、実家にいたときは全体的にひどいライフスタイルだったというのも、一人暮らしをしようと思った大きな理由です。

ダラダラ仕事をしてしまうのは、生活にメリハリがないから

── 実家にいたときどんなライフスタイルだったか、教えてもらうことはできますか?

小松:
まず起床は、10時か11時。起きて、5分で仕事開始。

── (5分ってすごいな。)

小松:
そこから21時くらいまで仕事をしていました。「1日8時間は仕事しよう」って自分の中で決めていたので。

── それ以降は?

小松:
ご飯を食べてお風呂に入って、ケータイをいじって、それで12時くらいになっている。

── もう寝るだけですね。

小松:
いえ、そこからやっと仕事のスイッチが入るんです。

── 12時から!? 日中の仕事時間で片付かないほど仕事が膨大ということではなく?

小松:
日中は、とにかくダラダラ仕事をしていたんです。メッセージを返してそのままTwitterを長時間触るとか、調べ物ついでにネットサーフィンしてたら意外と時間が経ってたなんてことはしょっちゅうで。

ずっと座っているから「なんか仕事した気分」になっちゃっていたんですよね。でも実際は終わっていないタスクとか結構あって、12時くらいに急に危機感がやってくる。「やばい、仕事しないと」と思って、12時から3時くらいまで仕事を猛烈にやることになるんです。

その時間帯って女の子にとって、「シンデレラタイム」って名付けられているくらい睡眠すると美容にいい時間帯じゃないですか。私にとっては3時間は「お仕事シンデレラタイム」でした(笑)。

小松美貴さん

小松:
私はこんなふうにダラダラ仕事をしているいることを自覚していて、それに嫌気もさしていました。「いつまでこのダラダラした生活が続くんだろう?」そんな気持ち。

だから「そもそもどうしてメリハリのない仕事をしてしまうのか」を考えて。

── ダラダラ仕事をしてしまう原因はなんだと思いましたか?

小松:
生活にメリハリがないことが原因だと思いました。

お風呂を沸かすとかご飯をつくるとか、そういう生活のやるべきことを考えなくていいのが実家じゃないですか。だけどそうすると、いつまでも仕事ができると思ってなかなかスイッチが入らなかったり、ダラダラと仕事をしちゃう。

ひとり暮らしをしたら、ご飯の支度もお風呂の準備も自分でやらないといけなくなるから、きっとその生活サイクルの中で仕事をするようになると思ったんです。

それで今年の2月、フリーランスになって約1年のタイミングで引っ越し資金も溜まったので、思い切ってひとり暮らしを始めました。

暮らしを大切にすることで、仕事が効率よく回っていく

── 私もダラダラ仕事をしてしまうこと、よくあるんです。だけどそんなとき小松さんのように、「まずは暮らしをつくる」視点になったことはありませんでした。

小松:
生活の中でひとつひとつやるべきこと、暮らしに目がいったのは、私が高校生の頃からNEXT WEEKENDの村上萌さんに憧れていたというのが大きいです。

高校2年生の頃、村上さんの本を読んで「自分の生活にゆとりを持つこと」「生活のひとつひとつを楽しむこと」が豊かに暮らす上でとても大切なことだなと思いました。

村上さんのライフスタイルが、もう7年間くらい私のひとつの憧れなんです。だから仕事を見直そうとなったとき、仕事自体に目がいくのではなく、ライフスタイル全体に目がいったのかも。

── 「仕事をダラダラするのは、仕事への意識が甘いからだ!」みたいな精神論には陥らなかった。

小松:
意識で問題を解決しようと思わなかったのは、たぶん私が自分の精神力をあんまり信じていない、そこに期待していないから(笑)。

自分で「頑張るぞ!」って思っているだけじゃ「頑張りきれない部分がある」と思っているからなんです。

だから仕組みから整えることの方が、自分には向いていると思いました。

── ライフスタイルから変えることに取り組んでみて、仕事にどんな変化がありましたか?

小松:
まず、仕事時間が今までより短くなりました。

今は毎朝8時に起床して、8時半頃から仕事を開始しているのですけど。夕ご飯の支度をしないといけないので、切り上げるのは19時頃。

ご飯を食べた後は、お風呂に入ったり、家事をやったり、Amazonプライムで映画をみたり、本や漫画を読んだり。そうしているうちに24時頃になる。

今までだったらここで「日中ダラダラした分の仕事をしないと!」と焦るんですけど、明日も8時起床だから、「寝よう」と思ってそのまま寝ます。

── とても健康的!

小松:
こうやって言葉にして、実家にいたときと比較すると、仕事時間が短くなったように感じるじゃないですか。

だけど、仕事量は変えていないし、タスク漏れも減ったんです。だから売り上げも変わっていない。いかに今まで仕事している気になっていた時間を、仕事している時間とカウントしていたのかわかりました(笑)。

たぶん実質労働時間は、実家にいた頃と変わっていなくて。今は仕事している気になっていた時間を家事に回せるようになったんだと思います。

── 暮らしがベースにあると、仕事の集中力もアップするのかもしれないですね。

小松:
そうかも。まとまった睡眠時間を24時から8時までとっているからか、日中眠くなることも減った気がします。

── ひとり暮らしをはじめて、実家にいた頃よりも出費は増えたと思います。金銭面のストレスはありませんか?

小松:
ほとんど感じてないです。私、「売り上げは気にするけど経費は気にしない」ようにしていて。

以前、月にどのくらい出費があるか計算していた時期があったんですけど、それがものすごいストレスでした。

もともとどんぶり勘定をするタイプだっていうのもあるのかも。だけど、どんぶり勘定をしたあとはちゃんと「今月は大きい買い物したから抑えよう」という気持ちが働いているので、けっきょく月の出費は毎月同じくらいの額になっている。

だったらいちいち計算してストレスを抱え込む必要はないんじゃない?と気づいて、経費の計算をすることをやめました。

引っ越しと家具を購入するのでこの2月は出費がかさんだけど、それ以上に今の暮らしが本当に幸せ。

── 今回の引っ越しとひとり暮らしで、自分に合うライフスタイルを見つけたんですね。

小松:
実家にいたときは、仕事が第一優先、暮らしはその次の次くらいの優先順位だったんだけど。

ひとり暮らしを始めて、今の生活が自分に合っているし、仕事も効率よく回っていることに気づきました。なのでこれからも、暮らしの中に仕事を置いていくくらいのイメージで過ごしていきたいです。

今までは「仕事するぞー!」っていう気持ちで毎日を過ごしていたけど、今は「暮らすぞー!」って気持ちの方が大きい。するとSNSなんかで発信することも、自然と暮らしに紐づくことばかりになっていたりする。

私はひとり暮らしに憧れ始めた高校生の頃から、それを考えることが好きなので、今は暮らしが仕事になればいいな、と思っています。

インタビューした感想

私は今まで、仕事をダラダラやってしまう原因について、「仕事に集中できない理由があるんだ」「今自分の中で仕事以上に気になることがあるんだ」と、精神的な部分に問題意識を感じ、解決を求めてきました。

けれど精神的な部分で課題を解決することは、継続するのが難しかったり、自己否定に陥って精神を病むことにもつながります。

仕事をダラダラやってしまう。
この問題に対して「気合い」とか「意識」とか精神的な部分からは離れて、暮らし全体の仕組み全体を変えてみることで仕事が効率よく回るようになった小松さん。

そして今彼女は、暮らしをベースに仕事が回っている毎日を「とても幸せ」と語ります。

今回小松さんにお話を伺って知りました。

精神的な部分で解決できない問題にぶつかったとき一旦仕組みから見直してみることは、課題解決だけでなく精神的に豊かでいられるためにとても大切なことなのだと。

何か課題にぶつかったとき、心に意識がいきがちな私ですが、これからはもっと仕組みの方にも目を向けていきたい。そんなことを思った取材でした。

スポンサーリンク

このページをシェアする!

ノマド的節約術の裏話

ブログでは公開していない情報をメールやLINEで受け取れます。無料で登録可能ですので、下記のボタンよりお気軽にご登録ください!

この記事を書いた人

小山内 彩希

編集者・ライター。1995年生まれ、秋田県能代市出身。株式会社Wasei「灯台もと暮らし」編集部。野球しながら植物を育てています。

執筆メンバの一覧を見る