「心地よいところを探しながら水と関わって生きたい」飯島久美子さん

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世界は、お金を中心に回っています。
昨今では、電子マネーなども普及してきていますよね。

私自身は「データ上でしか存在しない電子マネー」に接して、「お金の定義ってなんだろう?」と疑問に感じていました。

そんなタイミングで「お金の価値を決めるのは難しいと思うんです」と語る人に出会います。

飯島久美子さん1アイキャッチ

会社員、スイミングコーチ、ヨガインストラクター、フリーダイバー、旅人。いくつもの顔を持つ、飯島久美子さん。

3歳から人生のほとんどを水とともに過ごしてきた飯島さんにとって、泳ぐことは、気持ちを切り替えリズムを整えるメンテナンス作業です。

自分の一番心地よい生き方を求めて、水や自然の中で暮らす経験をする中で「お金じゃない価値交換の手段は無いのだろうか」と考えるようになったそう。

なぜその思いにたどり着いたのか、いくつもの職業を持つようになったのか。その理由を聞いてみました。

飯島久美子さんインタビュー

飯島久美子さん2

水とともに育つ

── 飯島さんはたくさんの顔を持って働かれています。どのような経緯で今に至ったのですか?

飯島:
もともと高校卒業まで競泳の選手をしていて、引退後は理系の大学を卒業しました。

社会人になってからは水泳や水の世界からは離れていましたが、あるとき、旅に行ったんです。その旅先で、水の魅力を思い出しました。

その後、また水に関わる仕事に戻ってきたときから今の働き方が始まっています。

── 水の魅力ですか。

飯島:
水に関して言うと、物心ついた3歳からスイミングスクールに通い、泳ぐことが当たり前の中で育ってきたんですね。

だから水に触れていることが、自分のメンテナンスになるような感じ。モヤモヤしたときは、泳ぐとスッキリして気持ちが切りかわる。

── 共にあるもの、という感じでしょうか。

飯島:
そうですね。大学受験のときもギリギリまで水泳を続けていました。リズムが掴めるのでよかったんです。

体を動かすと集中力が増して、結果的に他のことも効率が上がります。

── なるほど。

飯島:
今は会社員として週4日働きつつ、それ以外の時間を利用して、トライアスロンスクールのスイミングコーチ、そしてドルフィンスイムレッスンのお手伝い、ウォータースポーツメディアのライター。

これらが水関係のお仕事ですね。

それ以外にヨガとメディテーションのインストラクターをしています。

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今一番やりたいこと

── 数多く働かれている中で、一番やりたいことってなんでしょうか?

飯島:
自分でもそれを探している部分はありますが、優先順位が一番高いのは旅をすること。

どうしても会社員やレッスン系は、自分がその場所にいなければいけない。だから自分がやりたいことは、今はまだ、全然実現できていないと思っています。

レッスン系に関して言えば、今後は旅先でもできるようになりたいです。

── なぜ旅をすることが一番優先順位が高いのですか?

飯島:
そもそも旅をするようになった理由から説明しますね。

大学卒業後、新卒で正社員で働きました。いろいろあって最初の会社を辞めたあと、やりたいことが何もない時期があったんです。

── 今の飯島さんからは想像できないですね(笑)。

飯島:
そうですね(笑)。

とりあえず好きなことをやってみようかと模索していたときに、旅をしてみたいなと思って。

じゃあどんなところに行こう、と考えたときに浮かんできたのが、大自然のある場所。たとえるならアメリカの国立公園とかですね。

── ネイチャー系と言われる観光スポットですね。

飯島:
それで初めての海外旅行としてロサンゼルスに行ってみたら、ストライキで全部閉鎖してたんです(笑)。

どうしよう、困ったとなって、現地でいろいろ調べて行動したところ、それがとても楽しかったんです!

紆余曲折を経て、地元のビーチにたどり着いたりとか。

その経験で旅が好きになって、会社員をしながら旅に行くようになりました。

海外と日本を行ったり来たりしてるうちに、帰ってくるのがめんどくさいなと思うようになってしまったんです(笑)。

どこか海外で暮らすように過ごしてみたいなと、フィリピンの語学留学やオーストラリアへワーキングホリデーに行ってみたりしました。

そうやって海外に何度も行くなかで、それだけだと自分の今後を考えると何も残らないなと感じるようになりました。

もっといい方法はないかと模索していたときに、ヨガのレッスンを始めることになりました。

そこからレッスン系やライターなどの小商いをはじめて、今の働き方になっています。

── 小商いっていいですね。

飯島:
レッスンは教えることで自分の勉強になります。ライターの方も、書く上で色々調べるので知識が増えます。結果的に会社員だけではできない経験ができるのでいいなと思っています。

また、事情が変わってどれかができなくなったり、旅に出るときに必要な時間を作れるよう、今のような働き方をしています。

── たくさんのお仕事をされているので、お休みが少ないのかなと想像しましたが、大変ではないですか?

飯島:
なにを持って休みとするか人それぞれだと思うんですけど。

私の中では自分の気分転換をできることがお休みだと思ってるんです。じっと体を休めることよりも。

だから、お仕事中だとしても「仕事でもあり、休みでもあり」と感じるときもあるし、今日は仕事だけの仕事をしているなという場合もあります。

さっき言ったように水に触れていることがメンテナンスになるので。

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── ちなみに、旅をしているときは泳ぎたくならないんですか?

飯島:
なります(笑)。

だから旅行先ではいつも「このへんに泳げるところやプールない?」って聞いています。

ピクトグラムを見て、こっちが女性ロッカーだよね、となんとなく判断して。使い方がわからなくても聞けばいいし。

それも旅の楽しみですね。現地で泳ぐこと。あと必ず誕生日は海外の出入国ゲートを通って期日の入ったスタンプをもらうようにしています。

「人生ってシンプル」と気づいた

── 競泳から始まって、今はヨガもされていますよね。水の魅力とは軸が違うものだと思うのですが、なぜその要素も増えたのでしょうか。

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飯島:
ヨガやメディテーションを始めた理由はいくつかあります。

まず、きっかけは、3年前にハワイ島のジャングルで1ヶ月くらいオフグリッド(電気を使わない)生活をしたこと。

インストラクタートレーニングのプログラムでオフグリッド生活をしたのですが、その生活中、天然の温水プールで泳げる機会があったんです。

そこで「自分の心地よいところを探しながら水と関わって生きたい」というインスピレーションを得ました。

さらに、バハマでイルカと目を合わせて泳いだドルフィンスイムの経験がすごくよくって。

イルカとシンクロして、時が止まったような、ふわーっとする感覚になるんです。それにびっくりしましたね。

よくたとえられるのは、スポーツ選手がゾーンに入ったと言われる状態のような。意識はここにあるけれども、思考は働いていなくて感覚がすごく開かれている。

── その感覚を忘れないように、ヨガやメディテーションに取り組まれているのかもしれませんね・・・。

飯島:
バハマのドルフィンスイムクルージングでは、5日間陸に戻らず船の上で生活していました。

隔離された状態で波に揺られながら、朝は日が昇るのを見て、夜は夕日が沈むのを眺める。

ただ日が昇って沈むだけ。この経験から「人生ってシンプルなんだな」と気づきました。

お金を使わずに生きていきたい

── 子供のときのお年玉やお小遣いは、何に使っていましたか?

飯島:
全然覚えてない!(笑)。

つまり使っていなかったということだと思います。

お小遣いは毎月もらっていたけれども、気にしていなかった記憶があるので、なにかを買いたいと思うことが少なかったんでしょうね。

── 飯島さんは、お金がなくても生きていけそうですよね。

飯島:
そうそう、お金を使わずに生きていきたいと思っています。だからこそ、働かなきゃ!という気持ちも手放せているんでしょうね。

── それはどのタイミングで思うようになったんですか?

飯島:
先ほども話したハワイ島での経験です。

オフグリッドの生活だと、自分で家を建てる人、雨水を溜めてシャワーを浴びる人がいます。ご飯も自分で作ったフルーツだったり。

パーマカルチャーと呼ばれる循環する生活に魅力を感じているので、お金は最低限のなにかを買う額だけあれば大丈夫。

そういう生き方を目指したいという前提があります。

お金をなるべく使わずに生きていこうっていう。

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── お金という手段を選ばない、という選択。

飯島:
そうですね、お金は手段です。

もし私がトレーニングにも海外旅行にも興味がなかったら、この働き方はしていなかったと思うんです。

私はドネーション(寄付)も好きなんですけど。

たとえば私がヨガのレッスンを提供するとき「その価値に対してフルーツをください」「その食べ物で私は生活します」というような。

そうできたらいいという感覚があります。

── お金じゃない価値の直接交換をしたい、というような。

飯島:
お金の価値を決めるのは難しいと思うから。

スクールでレッスンをしていて思うのは、生徒さんは、経営者の方やふつうの会社員や学生、いろんな人がいますけど、各自、お金の使い方が違うんですよね。

持ってるお金の量も違うし。同じ1,000円でもそれぞれにとっての価値が違うな、と。

だから価格を決めるということに関して、すごく違和感があります。

だから、お金はたしかにあるけれども、それ以外の手段でやりとりすることや、お互いに与え合える状態で人と接することを、大切にしていきたいっていつも思っています。

【編集後記】インタビューを終えて

様々な顔をもつ飯島さんのお話を聞いたら見えてきた「人生のシンプルさ」。

小商いで、必要な分だけお金を手に入れて、あとは目の前の人と価値を交換して生きていく。

じつは私も、飯島さんと同じように複数の肩書きを持って仕事をしています。

そんな中で正直、「忙しない・・・」と感じていた自分にとって、飯島さんの視点にはハッとさせられました。

なりたい自分になるための手段を複雑に考えすぎていないだろうか?

今を生き抜く上で「働くとは価値を交換すること」という原点に戻って考えてみることは、楽しく生きるためのいい視点かもなあ。そんなふうに感じた取材でした。

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▼飯島さんのインスタグラムアカウントはこちらから

参考:Kumiko Iijima

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この記事を書いた人

すずきよぴこ

コミュニケーションプランナー、ライター。次の70年に何をのこす?がコンセプトの「70seeds」編集部。1985年茨城県生まれ。昭和女子大卒業後、ダイヤモンド卸、Webクリエイティブ企業の管理部門を経て、PRプランナーを志す。主に、ローカル、ソーシャル、ものづくり、アート、VR等について執筆中。

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