SBI証券のiDeCo(イデコ)で、2018年11月から新プラン「セレクトプラン」が設定されました。
現行のプランは「オリジナルプラン」となり、今後は運用商品が異なる2つのプランからいずれかを選べます。
今回新たに設定されたセレクトプランは「eMAXIS Slimシリーズ」をはじめ、資産形成に適した商品がそろっていますよ。
私はSBI証券のiDeCoに加入しており、さっそくセレクトプランへの変更手続きを行いました。
そこでこのページでは、セレクトプランの特徴や主な運用商品、プラン変更の手順などについて詳しく説明してきますね。
iDeCoについておさらい
セレクトプランについて説明する前に、まずはiDeCo(個人型確定拠出年金)についておさらいしておきましょう。
iDeCoとは、個人が自分の意思で加入して掛金を支払い、その掛金を自分で運用する年金制度のことです。
iDeCoの特徴をざっくりとまとめました。
- 所得税と住民税が安くなる
- 非課税で運用できる
- 受け取るときは退職金や年金として所得控除が適用される
- 60歳まで引き出せない
iDeCoの掛金は全額所得控除になるので、所得税と住民税が安くなりますよ。
たとえば、年収400万円の会社員が毎月2万円(年間24万円)を積み立てると、年間約36,000円(24万円×税率15%)も所得税・住民税が安くなります。
iDeCoでは投資信託などで運用を行いますが、その運用益は非課税になるため、利益が出ると手取り額が増えますよ。
また、積み立てた掛金は退職金や年金として所得控除が適用されるため、将来受け取るときも税金が安くなります。
このように、iDeCoは税制面でとても優遇されていますが、60歳までは引き出せません。
お得だからといって掛金を増やし過ぎると、手元のお金が不足してしまうので注意してくださいね。
SBI証券iDeCoのセレクトプランとは?
セレクトプランとは、SBI証券のiDeCoで2018年11月から新しく設定された運用プランです。
SBI証券のiDeCoは10年を超える実績があり、60本を超える商品ラインナップがありました。
しかし、2018年5月に確定拠出年金に関する法律が改正され、iDeCoの商品上限数が35本に制限されることになったんです。
そこでSBI証券は、現行プラン(オリジナルプラン)の本数を35本に見直すと同時に、新たにセレクトプランを導入して、2つの運用プランから選べるように対応しました。
現在SBI証券のiDeCoに加入している場合は、資料請求するとセレクトプランへ切り替えることができますよ。
また、これから新規加入する場合は、オリジナルプランとセレクトプランのいずれかを選んで加入手続きを行います。
オリジナルプランとセレクトプランの商品を比較
プラン変更を検討するときに気になるのが、オリジナルプランとセレクトプランの商品の違いだと思います。
ここでは、それぞれのプランの主な運用商品を紹介して、どちらがおすすめかを説明していきますね。
オリジナルプランの主な運用商品一覧
オリジナルプランの主な運用商品をまとめてみました。
ファンド名 | カテゴリ | 信託報酬(年率:税込) |
---|---|---|
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド | 国内株式 | 0.176% |
DCニッセイ日経225インデックスファンドA | 国内株式 | 0.1859%以内 |
DCニッセイ外国株式インデックスファンド | 外国株式 | 0.2079% |
iFreeNYダウ・インデックス | 外国株式 | 0.2475% |
三菱UFJ国内債券インデックスファンド(確定拠出年金) | 国内債券 | 0.132% |
野村外国債券インデックスファンド(確定拠出年金向け) | 外国債券 | 0.154% |
iFree 8資産バランス | バランス | 0.242% |
ひふみ年金 | 国内株式 | 0.836% |
セレクトプランの主な運用商品一覧
一方、セレクトプランの主な運用商品は以下の通りです。
ファンド名 | カテゴリ | 信託報酬(年率:税込) |
---|---|---|
eMAXIS Slim国内株式(TOPIX) | 国内株式 | 0.154%以内 |
<購入・換金手数料なし>ニッセイ日経平均インデックスファンド | 国内株式 | 0.154%以内 |
eMAXIS Slim先進国株式インデックス | 先進国株式 | 0.10989% |
<購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | 先進国株式 | 0.10989%以内 |
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) | 先進国株式 | 0.165%以内 |
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス | 新興国株式 | 0.2079%以内 |
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式)) | 全世界株式 | 0.1102%程度 |
eMAXIS Slim全世界株式(除く日本) | 全世界株式 | 0.132%以内 |
eMAXIS Slim国内債券インデックス | 国内債券 | 0.132%以内 |
eMAXIS Slim先進国債券インデックス | 先進国債券 | 0.154%以内 |
iFree 新興国債券インデックス | 新興国債券 | 0.242% |
eMAXIS Slimバランス(8資産均等型) | バランス | 0.154%以内 |
ひふみ年金 | 国内株式 | 0.836% |
セゾン資産形成の達人ファンド | 全世界株式 | 1.35%±0.2% |
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド | バランス | 0.61%±0.02% |
セレクトプランへの変更がおすすめ
SBI証券のiDeCoで運用している方は、セレクトプランへの変更がおすすめですよ。
セレクトプランの運用商品は「eMAXIS Slimシリーズ」を中心とした低コストのインデックスファンドから、ひふみ年金などのアクティブファンドまで素晴らしい商品がそろっています。
オリジナルプランの運用商品も悪くありませんが、セレクトプランの商品ラインナップはとにかくすごいですね。
ここまで商品が充実しているiDeCoは、2018年11月時点では他にないと私は思います。
これからiDeCoに加入する場合は、SBI証券iDeCoのセレクトプラン以外の選択肢はないでしょう。
オリジナルプランからセレクトプランへの変更手順(画像付き)
ここからは、オリジナルプランからセレクトプランへの変更手順について、画像も使って詳しく説明していきますね。
SBI証券のホームページから資料請求する
まずは、SBI証券のホームページからセレクトプランの資料請求を行いましょう。
▼SBI証券のトップページ(ログイン後画面)の「iDeCo 確定拠出年金」を押します。
▼画面が切り替わったら、「プラン変更の手続きはこちら」ボタンを押しましょう。
▼プラン変更のところにある「当てはまる方はこちらから資料請求!」を押しましょう。
▼プラン変更届であることを確認し、チェックを入れて「先に進む」ボタンを押します。
▼書類の送付先を入力したら「確認」ボタンを押しましょう。
基礎年金番号の入力が必要なので、事前に準備しておくといいですよ。
▼入力内容に間違いがないことを確認し、「請求」ボタンを押せば資料請求は完了です。
あとは資料が届くのを待ちましょう。
プラン変更届に記入して返送する
資料が届いたら、プラン変更届に必要事項を記入してSBI証券に返送します。
▼SBI証券から封筒が届いたら、開封して中身を確認しましょう。
▼プラン変更届が入っているので記入していきます。
▼記入例はこんな感じですね。
加入者IDと基礎年金番号を確認しておくといいですよ。
▼本人確認書類の提出も必要です。
運転免許証または各種健康保険証(いずれも表裏面)のコピーを準備して、貼付位置に貼付しましょう。
▼書類の準備ができたら、返信用封筒に入れてSBI証券に返送します。
▼ポストに投函すれば、プラン変更届の提出は完了です。
新プランのIDとパスワードが発行される
プラン変更届を返送後、手続きが完了すると新プランのIDとパスワードが発行されます。
このタイミングで、現行プランでの配分変更やスイッチングは停止されますよ。
新プランのIDとパスワードが届いたら、ログインして運用商品の設定などを行いましょう。
(2019.1.30追記)
新プランのIDとパスワードが発行されたので、掛金の配分割合の設定手順について解説しますね。
▼SBIベネフィット・システムズのWEBサイトにアクセスして、IDと初期パスワードを入力しましょう。
▼規程の内容を確認して「ホーム画面へ」ボタンを押します。
▼パスワード変更を促されるので、変更を行いましょう。
▼現在のパスワード(初期パスワード)と新しいパスワードを入力して「実行」ボタンを押します。
▼パスワード変更が完了したら「ログイン」ボタンを押して、再度ログインしましょう。
▼次に掛金の配分割合を設定していきます。
トップ画面の「掛金の配分割合」を押しましょう。
▼トップ画面の下にある「掛金の配分割合を指定する」ボタンからでも大丈夫ですよ。
▼セレクトプランの運用商品一覧が表示されるので、配分割合を設定していきます。
運用する商品を選んで、合計が100になるように配分割合を設定しましょう。
また、端数が出たときに購入する商品を選んでチェックを入れます。
▼画面の一番下に移動し、合計が100になっていたら「確認」ボタンを押しましょう。
▼確認画面が表示されたらもう一度内容を確認し、問題がなければ「実行」ボタンを押します。
▼重要事項の内容を確認して「了承する」を押しましょう。
▼これで掛金の配分割合設定は完了です。
今までオリジナルプランで運用していた資産の移換金も、掛金と同じ配分割合で購入されますよ。
もし移換金の配分割合を掛金とは異なる配分に設定したい場合は、「移換金の配分割合を指定する」ボタンを押して配分割合を設定してくださいね。
▼ちなみに、移換手続きが終われば、こんな書類が届きますよ。
プラン変更についての疑問点についてのまとめ
セレクトプランへの変更について、サポートに連絡をして確認した内容をまとめました。
プラン変更に費用はかかるの?
オリジナルプランからセレクトプランへ変更するのに、費用は一切かかりません。
無料でプラン変更できます。
セレクトプランへの変更タイミングは?
毎月5日までにSBI証券がプラン変更届を受け取ると、翌月からセレクトプランに変更になります。
たとえば、2018年12月5日までにSBI証券がプラン変更届を受け取れば、2019年1月の掛金からセレクトプランが適用されますよ。
変更手続き中の掛金の取り扱いは?
セレクトプランに変更手続き中も、掛金は予定通り引き落とされます。
プラン変更が完了するまで、掛金はオリジナルプランでの運用になりますよ。
現在のプランで運用中の資産はどうなるの?
現在の運用資産は、一度現金化されてからセレクトプランに移換されます。
SBI証券が任意のタイミングで行うため、いつ現金化されるかは不明です。
現金化からセレクトプランへの移換までは数か月かかる予定ですよ。
現金化された資産の配分は、セレクトプランの画面から自分で指示をすることになります。
さいごに
この記事で紹介した手順通りに手続きを進めれば、セレクトプランに変更できます。
SBI証券iDeCoのセレクトプランは、インデックスファンドからアクティブファンドまで素晴らしい商品がそろっていますよ。
運用中の資産を一度現金化する必要がありますが、これから長く運用を続けるのであれば、セレクトプランへの変更がおすすめです。
もし、今からSBI証券のiDeCoを始めるのであれば、セレクトプランを使いましょう!
iDeCoが気になったら、気軽に資料請求できますよ。
使うかどうかはそのあと考えるのでも全然オッケーです!