「得意なことで一軍になる」日ハム・中島卓也選手のファンになって学んだ、大田あさみさんのフリーランスデザイナーとしての仕事の考え方とは

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「この人のファンになって人生が変わりました」。

という人に出会うと、そういう人たちは決まって幸せな面持ちで「この人」と「今の自分」について語ってくれるような気がします。

筆者自身、ジャニーズ、KーPOP、スポーツ選手、二次元に没頭し、推しメンを追いかけてきた経歴の持ち主なので、ファン活動がいかに楽しく、毎日を刺激あるものにするのかについては、非常に共感してしまいます。

けれど、よくよく考えたら継続的なファン活動には「お金」がかかるのです。

イベント参戦、グッズ購入、オフ会参加。時には地方に遠征したり、仕事を調整してまでファン活動に時間を割いたり。

だからこそ、継続してファン活動を続けられる源には、「お金」以上の何かがあるのだと思わずにはいられません。

今回ノマド的節約術のインタビュー企画では、プロ野球チーム「北海道日本ハムファイターズ」の遊撃手・中島卓也選手の大ファンで、その斬新な応援スタイルが文春オンラインでも特集されたことのある大田あさみさんに取材。

フリーランスのデザイナーになって1年が経とうとしていた頃、中島選手のファンになったあさみさん。

中島選手と出会えたことで、それまでの人間関係やお金の使い方に変化があったそうなのですが、いちばん影響を受けたのは、「仕事についての考え方」でした。

プロ野球選手とフリーランスデザイナー。
あさみさんは中島選手の中に、どんなふうに自分自身の仕事に活きる考え方を見つけたのでしょう。

大田あさみさんインタビュー

インタビューした日:2018年10月19日(金)

中島卓也選手のファンになって、生活が野球中心に

── あさみさんは、日ハム・中島選手のファンになって何年目になりますか?

大田あさみ(以下、あさみ): 
今年で3年目になります。

私は生まれも育ちも札幌で、ずっと札幌で暮らしているんですけど。

フリーランス1年目の時に、札幌ドームで中島選手のファンになって、そこから頻繁に球場に通うように。

── 今は年間どのくらい球場に通われているのですか?

あさみ:
30試合以上は行っていますね。

── 1試合がチケット代3000円くらいなので、年間10万円は観戦費に使っていることになりますよね。

あさみ:
観に行けない試合は、スポーツ関連の動画コンテンツ配信サービス「DAZN(ダゾーン)」や、パシフィック・リーグの試合を動画配信するインターネットテレビサービス「パ・リーグTV」などでチェックもしています。

── 観戦に行く日は決まっていたりするのですか?

あさみ:
土日は大抵仕事なので、観戦は平日に。

水曜日がお仕事がお休みなので水曜日はほとんど行っていて、あとは金曜日のナイターもよく行きますね。金曜日のナイターは、お客さんの雰囲気もどこか開放感がある気がします。

私も周りのお客さんと一緒に、外野席で盛り上がったり。

── プロ野球の試合は日本各地で行われていますが、選手を追いかけて遠征にも行かれたりするのでしょうか?

あさみ:
遠征は今年から挑戦しました。行ったのは、北海道の札幌以外の球場、東京、あとは中島選手の地元が福岡でずっと行きたいなと思っていたので、福岡にも行きました。

── 北海道から福岡まで!

あさみ:
そうなるとやっぱり旅費はかかるんですけどね(笑)。

いつかは「キャンプも行ってみたいな」という気持ちがあるんですけど、日ハムのキャンプ地が海外や沖縄というのもあり、なかなか・・・。

私よりも熱心なファンは11月くらいからホテルを抑えている人もいますよ。

キャンプに毎年行っている人が、普段どんな仕事をしてどんな日々を送っているのかは気になります。

── 熱狂的なファンはオフシーズンも大忙しですね。あさみさんはオフシーズンは、中島選手ロスにならないのですか?

あさみ:
オフシーズンは、ファンクラブに入っているので、ファンクラブのイベントに行ったりしています。

あとは、ファンクラブイベント以外のイベントも。ファンミーティングや地方のトークショーなどがあるんですけど、そういうイベントに行くと一回1万〜2万円くらいは飛びますね。

── イベントには年間どのくらい行っているんですか?

あさみ:
3、4回かなぁ。

開催されるイベントの、半分くらいは行っている気がします。

ほんと、中島選手に出会ってから野球中心の生活に一変しました。

妄想が先行してファンに

── あさみさんが中島選手を知ったきっかけについてお伺いしたいのですけど。日ハムの本拠地である札幌が地元とのことですが、もともと野球は好きだったのですか?

あさみ:
札幌ドームができたのが2001年で、それまで東京ドームを拠点にしていたファイターズが移転したのが2004年だったんです。

だから私が子どもの頃はまだまだ、札幌にはプロ野球の文化は根付いていなくて。家族も、野球よりサッカー派だったので、野球のルールもわからなかったし、球場も行ってみたことがありませんでした。

けれども大学時代に、札幌ドームでコーラの売り子のバイトをしたんです。

── それは、どんな動機で?

あさみ:
たまたま友だちに誘われて、ノリで(笑)。

その時もまだ野球に興味があったわけではなかったけど、いつかゆっくり野球観戦をしてみたいなぁという気持ちはありました。

そのあとに就職した建築会社が、ドームの目の前にオフィスを構えていたというのもあり、そこで私ははじめてドームで野球を観ました。同僚ですごくファイターズファンの子がいたのでその子に誘われて、仕事帰りに観戦しに行ったり。

就職してからはプロ野球を観に行く機会は、けっこうありましたね。

── 今みたいに年間何十試合も観に行くというまでどハマりしたきっかけは、やっぱり中島選手ですか?

あさみ:
中島選手ですね。

その日はたまたま家族とドームに来ていたんです。仕事も休みの日で、なんとなく「今日は選手のグッズを買って応援しよう」と決めていました。

それで、なんとなく知っていて応援したいなと思っていたのが中島選手だったので、中島選手のタオルを買ったんです。

今となってはその試合で中島選手がどう活躍したのかは、失礼ながら全然思い出せないのですけど、でも大量得点で勝って、すごく楽しかったのを覚えています。

また、その試合で特定の選手を応援できる特別シートというのがあるのを知って、「次は中島選手の特別シートで応援したい」って思ったんですよね。それで、応援してみたらやっぱり楽しくて、そのままズブズブと中島選手のファンになっていきました。

── あさみさんが、中島選手のファンになったポイントはなんだったと思われますか?

あさみ:
こんなのは失礼かもしれないけど、キラキラしすぎていないところ、ですかね(笑)。

ファイターズって、スター選手が多いじゃないですか。

── ダルビッシュ、大谷翔平、中田翔。(今年のドラフトで甲子園のスター、吉田輝星も入団も決定)

あさみ:
でも中島選手はどこか、素朴な感じがしたんですよね。

実直で、素朴という気がした。完全に妄想なんですけど、ファンの数も、スター選手に比べたらそこまで多くないだろうなと思っていて。

── 実際はどうなんですか?

あさみ:
ファンクラブに入って、蓋を開けてみたら、すごく人気選手でした。だから本当に、妄想が先行して好きになったという感じなんですけど。

── 野球選手に限らず、「キラキラオーラが出すぎていない人が好き」みたいな部分もあるんですか?

あさみ:
ありますね、泥臭いのが好きなんです。

真面目にコツコツ、地道な努力を積み上げられる人が好き。でも、そういう意味では、中島選手はすごく当てはまっていたなぁと思います。

「得意なことで一軍に」。仕事の焦りを払拭してくれたのは、もうひとりのプロの姿勢だった

── 中島選手はあさみさんから見て、地道な努力を積み上げられる人。

あさみ:
私が中島選手にハマったのって、それまでのもっと自分発信のデザインをしたいという思いから建築会社を辞めて、フリーランスのデザイナーになって1年目を終えた頃でした。

その頃の私は、とにかく周りのすごい人たちに追いついていかないといけないという気持ちばっかりで、とても焦っていました。

でも、そんなときに中島選手がとある番組に出ていたのを見て。

── どんな内容で出演していたのですか?

あさみ:
「打撃ランキングはビリだけどチームに必要とされている理由はなにか」という内容で取り上げられていました。

中島選手は守備はすごく上手で足も早いんだけど、ずっと打撃が弱くて。けれども打席で粘って自分が出塁したあとに、続く選手たちがヒットを打って勝った試合があったことを話していたんです。

そのときに中島選手は、どんな方法でも自分の得意なことを活かして出塁や進塁ができれば、チームの勝利に貢献できるんだということに気づいたみたいで。

中島選手のバッティングはファウルが多く、球数を投げさせる粘りのバッティングなんですけど、それも自分ができること・得意なことで一軍で生きる道を切り開いた結果のスタイルなんだということを知りました。

── 自分ができることで一軍に。

あさみ:
中島選手は自分のプレーもすごく分析していて、毎試合野球ノートをつけているんです。

私はそんなふうに、自分の生きる道を見つけてそこに向かってコツコツ努力を重ねる姿勢に、すごくハッとしました。私もこうありたいと思ったんです。

それから自分の仕事に関しては自己分析をすることがすごく増えました。今は仕事に対しては、中島選手に出会った頃の自分よりもずっと、「自分の得意なことを伸ばしていこう」という気持ちが強いです。

── 中島選手との出会いが、あさみさんの仕事の考え方に大きく影響したのですね。

あさみ:
出会えた時期もよかったな、と振り返ります。

中島選手の努力家な部分を知ってからは、もっと応援したいと思い、オリジナルの応援ボードも作りました。

それが元プロ野球選手で野球解説者の岩本勉さんの目に留まり、「タクメーター」と名付けられました。

── タクメーターは、どんな応援ボードなのですか?

あさみ:
ファウルを数えられるんです。応援ボードは数字をめくれるようになっていて、ファウルの数とともに数字が変わっていきます。

もともと「応援ボードを持って外野席で応援したいな」という気持ちがあったのですけど、ハートのデザインとかは自分らしくないし、面白いことをやりたいなという気持ちがあったので、選手の特徴も合わせてこのデザインに。

選手のプレーに絡めて貯金や観戦をしたら、ファン活動はもっと楽しくなる

── あさみさんは、来シーズンはどんなふうに中島選手を応援したいですか?

あさみ:
基本的には観戦ペースは変わらないと思います。

お金も時間も、これまでと変わらず使っていきたいですね。中島選手のファンになってから、応援用のSNSを開設して、年代問わず、ただ野球や中島選手が好きな観戦仲間ができました。

その人たちと交流したり、一緒に遠征したりするのがすごく楽しいんです。それってお金以上の価値があると心から思えるから、ファン活動費は出し惜しみたくないですね。

── 貯金もされたりしていますか?

あさみ:
遠征のために貯金しています。

ちょっと来年やってみようと思っているのは、中島選手のプレーに絡めて貯金するという方法。

── 中島選手のプレーに絡めて。

あさみ:
ヒットを打ったら1000円、盗塁したら500円みたいな。

── すっごくおもしろい!

あさみ:
タクメーターも来年は改良を考えていて。

私は、全体のファウル数以外にも、エクセルデータに2ストライク以降のファウル数や相手投手に投げさせた球数もまとめているんです。

だから個人的に、「このファウルは、試合の中でこういう意味があったんじゃないか?」という見解も持っていて。

その気づきをもっとアウトプットできる形に、来年のタクメーターは改良してみたい、という気持ちがあります。

一軍で生き抜くための努力を怠らない中島卓也選手を、私なりの気づきと共にこれからも応援していきます。決して派手ではないけれど柔軟さのあるプレーを、来年も楽しみたいです。

インタビューした感想

あさみさんが中島選手のファンになってから使ったお金の総額を聞いてみたところ、「100万は超えていると思います」とのことでした。

けれどもあさみさんは、それをとてもうれしそうに話すのです。

それはきっとお金以上の人との出会い、生き方や働き方のヒント、それまで知らなかった楽しさを、中島選手を通して知ったからなのだと思います。

誰かのファンになることで、自分の人生の歯車が回り出す。

そんな生き方もいいなぁと、中島選手を応援するあさみさんにお話を伺って思いました。

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この記事を書いた人

小山内 彩希

編集者・ライター。1995年生まれ、秋田県能代市出身。株式会社Wasei「灯台もと暮らし」編集部。野球しながら植物を育てています。

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