【岡山電気軌道】岡山の路面電車の乗り方・運賃・Suicaへの対応状況まとめ

岡山市のJR岡山駅東口から東にのびる「桃太郎大通り」には路面電車「岡山電気軌道」(通称:岡電)が走っています。

岡山の有名観光地である岡山城や後楽園、繁華街の表町(おもてちょう)などへ行こうとしている場合は路面電車が便利ですよ。

でも、初めて岡山の路面電車に乗ろうとしている場合は、乗り方や運賃などがわからないのではないでしょうか。

そこでこのページでは、岡山電気軌道の路面電車の乗り方や運賃について、気になるところを詳しく紹介していきますね。

岡山電気軌道の路線は2系統

まず岡山電気軌道の路線は「東山(ひがしやま)線」と「清輝橋(せいきばし)線」の2系統です。

岡山電気軌道 路線図

さらに、両線とも岡山駅前電停(駅)〜柳川(やながわ)電停(駅)までは同じ軌道を走ります。

分岐後しばらく両線が繁華街である表町を挟み込むように走りますので、表町に用のある方はどちらの線に乗っても大丈夫です。

岡山城や後楽園へは、東山線の城下(しろした)駅で下車してくださいね。

岡山駅前駅から城下駅までの所要時間は約5分で、城下駅からは岡山城が徒歩約7分、後楽園は徒歩約10分ですよ。

また表町商店街の中心部にある天満屋岡山店へは、東山線は県庁通り、清輝橋線では郵便局前駅が最寄りです。

岡山駅前からの所要時間は、県庁通りが約7分、郵便局前が約5分になります。

岡山電気軌道の運行本数は多め

2018年7月時点の時刻表はこちら。

▼東山線の時刻表はこちら。

岡山電気軌道 時刻表 東山線

▼清輝橋線の時刻表

岡山電気軌道 時刻表 清輝橋線

岡山電気軌道の運行本数は、東山線・清輝橋線とも多め。

昼間なら約5分に1本ある感じですね。

岡山電気軌道の運賃は100円と140円の2通り

岡山電気軌道の運賃は、2系統とも一律100円の区間と一律140円の区間の2通り。

岡山電気軌道 運賃表

東山線の100円区間は岡山駅前〜県庁通りまで、清輝橋線の100円区間は岡山駅前〜郵便局前までとなっています。

この区間ではどこで乗車し、どこで降車しても一律100円です。

お店の多いエリアですので、うれしいですね。

100円区間外で乗車し降車した場合、また100円区間内で乗車して100円区間外で降車した場合は一律140円となります。

乗り換えした場合は140円

前述の通り、柳川駅で東山線と清輝橋線が分岐します。

そのため終点側から乗車し、柳川で乗り換えて別路線の終点側へ向かうこともあるでしょう。

その場合は運賃は140円になりますよ。

こども運賃は半額、幼児割引もある

岡山電気軌道では、こども運賃は12歳未満で適用されます。

こども運賃は半額で、100円の場合は50円、140円の場合は70円ですよ。

さらに6歳未満の幼児割引もあります。
幼児割引は、大人または小学生(12歳未満6歳以上)の方1名につき幼児1人が無料になるうれしいサービスですね。

つまり、大人・小学生にかかわらず6歳以上の運賃支払対象者1名に対して幼児1名が割引になるんですよ。

大家族や複数のファミリーでお出かけのときに大変助かるシステムですが、少しややこしいのでイラストで説明しますね。

大人1人、幼児2人の場合

岡山電気軌道 運賃 1

この場合は大人1人に対し幼児1人が無料になり、残る幼児1人は有料です。

そのため大人運賃1人分と子ども料金1人分がかかります。

合計金額

  • (A) 150円
  • (B) 210円

大人2人、幼児3人の場合

岡山電気軌道 運賃 2

この場合は大人が2人いるので幼児2人分が無料になり、残る幼児1人は有料。

大人運賃2人分とこども運賃1人分を支払います。

合計金額

  • (A) 250円
  • (B) 350円

大人1人、小学生1人、幼児1人の場合

岡山電気軌道 運賃 3

大人または小学生1人につき幼児1人が無料になるので、この場合は大人運賃1人分、こども運賃1人分の支払となります。

合計金額

  • (A) 150円
  • (B) 210円

大人2人、小学生1人、幼児2人の場合

岡山電気軌道 運賃 4

この場合は大人または小学生が合計3人ですので、幼児は3人まで無料となります。

上記では幼児が2人のみなので2人とも無料。

ですから大人運賃2人分とこども運賃1人分がかかります。

合計金額

  • (A) 250円
  • (B) 350円

大人2人、小学生1人、幼児3人の場合

岡山電気軌道 運賃 5

この場合では大人または小学生が合計3人ですので、幼児は3人とも無料です。

支払うのは大人運賃2人分とこども運賃1人分になります。

合計金額

  • (A) 250円
  • (B) 350円

小学生1人、幼児2人の場合

間違いやすいのがこのパターン。
小学生だけだと幼児割引が適用されない気がしますよね。

実際は大人がいなくて小学生と幼児だけでもOK。
小学生1人と幼児2人だと、小学生1人につき幼児が1人分が無料になります。

そのためこども運賃2人分の支払いになりますよ。

合計金額

  • (A) 100円
  • (B) 140円

障がい者向けの特別割引は半額で、介護人も対象

岡山電気軌道には障がい者用の特別割引運賃も用意されています。
対象は、身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者手帳を交付されている方です。

ただし、12歳未満の方には適用されません。
適用時の運賃は半額になりますよ。

また、特別割引は対象者1名につき介護人1名も半額になるので助かりますね。
やり方は、降りるときに運転士に手帳を見せるだけです。

1日400円の路面電車1日乗車券もあります

岡山電気軌道では、1日乗車券が販売されています。
価格は大人400円、こども200円。

全区間の路面電車が対象で、終日乗り放題になりますよ。
観光で訪れた方など、1日に何度も乗車する場合はお得ですね。

1日乗車券はカード型で、表面に銀色で数字の隠れたカレンダーが描かれています。

当日の日付の箇所をコイン等で削って使いますが、間違った日を削ってしまうと無効になるのでご注意くださいね。

使い方は、路面電車の降車時にこのカードを運転士に見せるだけなので、簡単ですよ!

1日乗車券の販売場所は以下の通りです。

  • 路面電車車内(停車中に運転士に注文)
  • 岡山電気軌道 電車事業本部運輸課(東山駅前)
  • 岡山駅前バス総合案内所
  • 岡電観光センター(岡電バス 岡南営業所)

岡山電気軌道は全国相互利用対象の交通系ICカードが使用可能

2017年10月から岡山電気軌道では、全国相互利用対象の交通系ICカードが使えるようになり、全部で11種類のICカードに対応しました。

使用可なICカードは以下の通りです。

なお車内でのチャージに対応しているのは、Harecaのみなのでご注意ください。

Suica・PASMO・ICOCAなどの主要な交通系ICカードに対応しているのが便利ですね。

Hareca以外の全国共通で使える交通系ICカードならSuicaがおすすめです。

もしこの機会にSuicaを作るのであれば、ビックカメラSuicaカードがいいですよ。

岡山電気軌道の乗り方

岡山電気軌道では、一般の車両とMOMO(モモ)という超低床型車両があります。

▼一般車両(たま電車)はこんな感じ。

岡山電気軌道 たま電車

▼MOMOの車両はこんな感じ。

岡山電気軌道 MOMO

どちらも乗り方はいっしょですが、運賃箱の位置等が少し異なりますので、それぞれご説明しますね。

岡山駅から岡山駅前駅への行き方

岡山駅から岡山電気軌道に乗車する場合は、岡山駅前駅から乗ります。

名前の通り岡山駅前にある駅ですが、岡山駅の東口から大回りしなければなりません。

また地下街を経由して行くことも可能ですが、こちらも少し歩きますが、地下とつながっているのは便利ですね。

岡山電気軌道 岡山駅前電停
岡山駅前駅

岡山駅前駅は乗車ホームと降車ホームが離れていて行き来ができないので、間違わないようにしてくださいね。

路面電車の乗車から降車まで

岡山電気軌道の車両はすべて後ろ側から乗車し、前側から降車します。

運賃は降車時に支払う後払い式。

乗り降りの仕方は、路線バスによく似ていますよ。

なおMOMOのみ2両連結タイプですが、1両目2両目それぞれの後部から乗車できます。

ただし降車は1両目の前側のみになります。

▼一般車両の乗車口

岡山電気軌道 乗車口(一般)

▼MOMOの乗車口

岡山電気軌道 乗車口(MOMO)

乗車方法

後ろ側のドアから入るとすぐオレンジ色の精算機があります。

現金の場合は整理券を取ります(ただし整理券が不要な場合は券が出てきません)。

ICカードの場合は、側面のタッチ箇所にタッチしてください(上部にあるタッチ箇所は降車専用です)。

1日乗車券の場合は、何もせずに中に入ってください。

▼一般車両の乗車箱

岡山電気軌道 乗車箱(一般)

▼MOMOの乗車箱

岡山電気軌道 乗車箱(MOMO)

なお両替は、前側(運転席後ろ)にも同じオレンジの精算機がありますので、両替が必要な場合は降車するまでの間に行ってください。

降車方法

降車する駅がアナウンスされたら、近くにある降車ボタンを押してください。

▼一般車両の降車ボタン

岡山電気軌道 降車ボタン(一般)

▼MOMOの壁にある降車ボタン

岡山電気軌道 降車ボタン(MOMO)

▼MOMOの柱にある降車ボタン

岡山電気軌道 降車ボタン(MOMO)

路面電車が停車したら、前側の精算機のところへ移動し、現金の場合は精算機の上側にある投入口に運賃と整理券を入れます。

ICカードの場合は精算機上部にあるタッチ箇所にタッチしてください。

乗車時とはタッチ箇所が異なるので注意してくださいね。

▼一般車両の精算機

岡山電気軌道 精算箱(一般)

▼MOMOの精算機

岡山電気軌道 精算箱(MOMO)

1日乗車券の場合は、運転士に乗車券を見せてください。

乗り換えの方法

乗り換え方法ですが、現金の場合とICカード利用の場合で異なります。

現金の場合

乗り換え前の路面電車を降車する際に、運転士に乗り換えをする旨を告げてください。

そこで乗り換え運賃140円を支払い、運転士から乗り換え券を受け取ります。

乗り換える路面電車に乗車するときは、何もせずに乗ってください。

そして乗り換えた路面電車から降車するときは、精算機に乗り換え券を投入して降ります。

ICカードの場合

ICカードを利用する場合は、乗り換え前の路面電車を降車するときは、一般の降車と同じように精算機にタッチして降ります。

乗り換える路面電車に乗車するときも、一般の乗車と同じようにICカードをタッチ。

そして乗り換えた路面電車から降車するとき、一般の降車と同じようにICカードをタッチして降りてください。

自動で乗り換え運賃の140円以上にならないように計算されますよ。

岡山電気軌道に乗ってみた感想

岡山の路面電車は岡山電気軌道が運営するもののみですが、その総営業キロ数は約4.7kmで、なんと日本で一番短い距離を走る路面電車なんですよ。

1912年(大正元年)に開業し歴史も古い岡山の路面電車ですが、個性的な車両を導入するなどの工夫をしています。

また、今回は平日の昼間に利用しましたが、東山線は約5分間隔、清輝橋線は約10分間隔で運行していました。

運行距離は短いですが、低運賃で本数が多いので気軽に乗れるのが魅力だと思います。

さらに岡山電気軌道は超低床路面電車「MOMO」のほかにも、いろんなデザインの一般車両があるのもおもしろいですよ。

今回はMOMOと一般車両の「たま電車」に乗車しました。

▼たま電車の車内はこんな感じ。

岡山電気軌道 車内(たま電車)

岡山電気軌道 車内(たま電車)

▼MOMOの車内はこんな感じ。

岡山電気軌道 車内(MOMO)

岡山電気軌道 車内(MOMO)

さいごに

岡山電気軌道 外観(MOMO)

岡山駅から観光地の岡山城や後楽園、繁華街の表町へは徒歩で行けなくはありませんが、25分以上かかります。

真夏の暑い日や天候が悪いときは大変ですよね。

また同じ区間ではバスもたくさん走っています。

しかしバスにくらべて、路面電車は運行本数が多く乗りやすいのが魅力です。

岡山観光やビジネスの際には路面電車を使ってみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

岡山県出身、広島県在住のライター。将来に必要なお金を作っていくため、節約するとともに、資産運用する余裕資金を捻出していきたいと思っている。地域文化やグルメ・写真などに強いので、ノマド的節約術では文化・風習に関する記事や外食系の記事を多く作成。また、元 鉄道会社の社員なので交通系の記事も。