ふるさと納税をすると、所得税だけでなく住民税の控除も受けられます。
お得な返礼品がもらえる上、控除まで受けられるなんてうれしい話ですよね。
しかし、ふるさと納税することで住民税がどれくらい安くなるのかが気になるところ。
また、控除されるのがいつなのかも気になりますよね。
このページでは、ふるさと納税をすると住民税がどれくらい安くなるのかや、控除される時期について詳しく説明していきます。
ふるさと納税で住民税の控除を受ける方法
まず最初に、どうすれば住民税の控除が受けられるのかについて説明していきますね。
ふるさと納税をしても、手続きをしないと控除は受けられません。
住民税の控除を受けるためには、以下の2通り方法がありますよ。
- 確定申告をする
- ワンストップ特例制度を使う
ここからはそれぞれの方法について、詳しく説明していきます。
ふるさと納税してから確定申告するまでの流れ
ふるさと納税をした場合、確定申告をする必要があります。
おおまかな流れは、以下の通り。
- 好きな自治体にふるさと納税(寄付)する
- 自治体から寄附金受領証明書が届く
- 寄附金受領証明書など必要書類をそろえて確定申告する
- 住民税が還付される
確定申告するときに必要となる書類は、以下の通り。
- 寄附金受領証明書
- 個人番号確認の書類
- 本人確認の書類(コピー)
ちなみに、e-Taxで確定申告する場合、本人確認の書類(コピー)はいりません。
確定申告の期限は、以下の通り。
ふるさと納税をして確定申告する方法については、こちらで詳しく説明していますよ。
ふるさと納税でワンストップ特例制度を使う手順
1年間に寄付する自治体が5つ以下であれば、ワンストップ特例制度を使ってふるさと納税することができます。
確定申告をしなくても住民税の控除が受けられますよ。
特に、会社員など確定申告しなくてもいい場合におすすめの方法です。
ワンストップ特例制度を使ってふるさと納税する流れは、以下の通り。
- 好きな自治体にふるさと納税(寄付)をする
- 寄付した自治体から「寄附金税額控除に係る申告特例申請書」を取り寄せる
- 申請書と個人番号確認書類を一緒に返送する
- 住民税の控除が受けられる
ちなみに、ワンストップ特例制度では1回の寄付につき1通の申請が必要になります。
ふるさと納税するたびに手続きする形となりますよ。
ワンストップ特例制度を使ったふるさと納税のやり方については、こちらでも詳しく説明しています。
ふるさと納税すると住民税はどれくらい安くなるのか
住民税の控除を受ける方法がわかったところで、「どれくらい安くなるの?」という部分が気になってきますよね。
ふるさと納税では、寄付した合計金額から2,000円差し引いた額が住民税から控除されます。
つまり、実質負担2,000円で済む上限額を知っておくことが大切。
控除の上限額は、寄付する人の年収や家族構成などでちがってくるため、事前にシミュレーションしましょう。
ふるさと納税で還付される住民税の確認・計算方法
ここからは、ふるさと納税で還付される住民税の確認・計算方法について説明していきますね。
控除の上限額は、ふるさとチョイスの還付・控除限度額計算シミュレーションで確認できます。
▼還付・控除限度額計算シミュレーションに必要情報を入力。
▼控除限度額が表示されます。今回は夫婦と子どもがいる場合+年収5,000,000円でかんたんシミュレーションしてみました。
上限額から実質負担2,000円を差し引いた分が、控除対象となりますよ。
たとえば、上限額40,000円の場合、控除対象になる金額は以下の通り。
ふるさと納税で住民税が控除されるのはいつ?
控除される金額がわかったところで、次に気になるのはいつ控除されるのか?というところですよね。
所得税は還付金が指定した口座へと振り込まれますが、住民税は控除分が直接差し引かれます。
控除された分の住民税については、5~6月ごろに届く住民税決定通知書で確認できますよ。
住民税決定通知書に記載された住民税が、控除分を差し引いた金額になっています。
ちなみに、会社員の場合は「給与所得等に係る特別市(区)民税・県(都・府・道)民税 特別徴収税額の決定通知書」で確認できますよ。
住民税が控除されるのは、ふるさと納税をした翌年6月以降からになります。
住民税決定通知書の見方
はじめてふるさと納税をする場合、どうやって住民税の控除額を確認すればいいのかわからない部分もあると思います。
ここからは、住民税決定通知書の見方について説明していきますね。
▼住民税決定通知書にある「税額」という部分を見ましょう。
「税額控除額」と書かれている部分が、ふるさと納税による控除分になりますよ。
ふるさと納税しても住民税が減額されていないときの対処法
ふるさと納税をしたのに、住民税としておさめる税額に変化がない場合、減額されていないのでは?と心配になってしまいますよね。
原因としては、以下のような理由が考えられますよ。
- ふるさと納税の名義が扶養家族になっている
- 住宅ローン控除をしている
- 医療費控除をしている
ふるさと納税をする場合、収入が多いほうの名義で申請しないと控除されないことがあります。
申請したのが収入が少ない扶養家族だった場合、そもそも支払う税金がない可能性も考えられます。
支払う税金がないのであれば、控除も受けられませんよね。
夫婦共通で申請する場合は、必ず収入が多いほうの名義で申請するようにしましょう。
また、住宅ローン控除や医療費控除などですでにたくさん控除を受けている場合、住民税の控除分が少なくなってしまうこともあります。
控除対象が増える分、どうしても受けられる控除が少なくなってしまいますよ。
別の控除と併用する場合は気をつけてくださいね。
さいごに
ふるさと納税と住民税の控除について説明してきましたが、あまり難しく考えることはありません。
確定申告やワンストップ特例制度を使って申請すれば、ちゃんと控除が受けられますよ。
まずは控除限度額をシミュレーションしてから、ふるさと納税するようにしましょう!