「親展」と書かれた郵便物、一度は見たことありますよね。
なんとなく大事なことなんだろうなとは思いつつも、その意味までは詳しく知らないという場合もあるのではないでしょうか。
実は、私も親展の意味についてあまりよく考えたことはありませんでした。
ですが、親展の意味や書き方を知っておくと、いざ使いたいなと思ったときに便利ですよ。
このページでは、親展の意味や書き方、親展の出し方について詳しく説明していきますね。
親展の意味について
親展は、手紙を送るときに「宛名に書かれている人が封を切って読んで欲しい」という意味をこめて送るもの。
宛名本人のプライバシーに関わる書面などを送るときによく使われる方法です。
住所や宛名のほかに記入することから、「外脇付」のひとつともされています。
ちなみに親展と書かれている封筒は、封印や封字がされていることがほとんど。
本人以外が封を切っていないかすぐわかるように、「〆」や「締」などの封字がされていますよ。
お祝いごとの場合は、「寿」や「賀」が使われます。
また、封字のほかにも、封を切ったかすぐわかるよう、あとが残るシールタイプの封印もありますよ。
送る封筒の種類や目的によって使い分けましょう。
親展の書き方について
親展で郵便を送りたい場合、一番気になるのは「どこに書けばいいの?」という部分ではないでしょうか。
記入する場所は、送る封筒の種類によってもちがってきますよ。
封筒の種類別に親展を記入する場所は、以下の通り。
- 縦書き封筒:表面に縦書きの赤字で「親展」と宛名の左下に記入
- 横書き封筒:表面に横書きの赤字で「親展」と宛名の右下に記入
縦書き封筒の場合、裏面の封を閉じる部分に「〆」か「締」と封字を書きましょう。
横書き封筒の場合は、封字を省略しても構いませんよ。
また、縦書き・横書きどちらの封筒も、裏面に封かん日(手紙を書いた日付)を入れておくと親切です。
▼縦書き封筒を親展で出す場合、表面には宛名や住所を記入します。
宛名左下あたりに親展を入れるとバランスがいいですよ。切手は左上に貼ります。
▼親展で出す縦書き封筒の裏面はこんな感じ。
左側に「封かん日」、左側に自分の住所や氏名、封を閉じたところに「〆」など封字をします。
▼横書き封筒を親展で出す場合。表面には宛名、住所を記入します。
宛名右下あたりに親展を入れるとバランスがいいですね。切手は右上に貼りますよ。
▼親展で出す横書き封筒の裏面。左側に封かん日、真ん中に自分の住所や氏名を記入。封字は略しても大丈夫です。
親展の文字は、目立つように赤字で書くと親切ですよ。
親展は手書きでも大丈夫?
郵便を親展で送りたいとき、手書きで書いても大丈夫なのか気になりますよね。
大事な書類や手紙を送るならなおのこと、手書きでいいの?という気持ちになります。
結論からいうと、「親展」という文字が入っていれば手書きでもスタンプでも大丈夫です!
大切なのは、親展と入っていて「宛名本人に読んで欲しい」という意味が伝わること。
郵便を手にしたときに、親展であることがわかればOKです。
どうしても手書きしたくない場合は、親展のスタンプなどを購入して対応しましょう。
ちなみに、郵便局に親展のスタンプは置かれていないので、自分で用意する形になります。
親展のスタンプは楽天市場やAmazonなどでも購入できますよ。
親展の位置は縦書き・横書きどちらがいいのか
親展を記入したい場合、縦書き・横書きどちらで記入すればいいのかも迷うところ。
基本的には、封筒の仕様に合わせるようにしましょう。
封筒の仕様ごとの、親展の書き方は以下の通り。
封筒の仕様 | 親展の書き方 |
---|---|
縦書き封筒 | 縦書き |
横書き封筒 | 横書き |
縦書き封筒なのに横書きで親展を記入すると、なんだかちぐはぐな感じになってしまいますよね。
バランスよくするためにも、封筒の仕様に合わせて「親展」と入れましょう。
親展は「赤字」で書こう
どうして親展を赤字で書くのか不思議に思いますよね。
これは「親展」という文字を目立たせるため。
宛名や住所は黒字で書くことが基本なので、それと区別するために赤字で書きます。
黒字で親展と入れてしまうと、重要な封筒だと思わずに読まない可能性だってありますよね。
親展は相手に読んで欲しいからこそ出すもの。
なるべく赤字で書いて、親展であることを主張しましょう。
親展の出し方・送り方について
親展の書き方がわかったところで、次は実際にどうやって送るのか、どんな方法で出せばいいのかが気になるかと思います。
ちなみに、親展として送れる郵便物の種類は以下の通り。
- 封筒
- 圧着タイプのハガキ
中身が見えない封筒を使うのが一般的ですね。
親展として送られてくる郵便物の中には、圧着タイプで中が見えなくなっているハガキもあります。
どちらにせよ、宛名本人以外に中身が見えないようにするというのが大切です。
また、親展とはいえ、郵便物であることに変わりはありません。
そのため、親展を出したいときは郵便ポストがある場所から出すだけでOKですよ。
親展の郵便を送る主な方法は、以下の通り。
郵便物の種類に合わせて送る方法を選びましょう。
普通の定型郵便として出すのであれば、ローソンやミニストップといったコンビニの郵便ポストから送れます。
郵便物に貼る切手の種類や送り方がわからないという場合は、郵便局に持っていくのが一番安心ですね。
送りたい郵便物の重さやサイズに合わせて、どの方法にするか選べますよ。
ちなみに、親展にするからといって別途料金がかかるわけではありません。
ただし、親展の郵便を書留にしたい場合や、速達で送る場合にはそれぞれ別料金がかかってきますよ。
どうしても宛名本人以外に渡したくない、届けたくないという場合は、本人限定受取郵便というサービスを使うのも良いですね。
確実に宛名本人に届けてくれるので安心です。
親展では心配というのであれば、本人限定受取郵便を利用しましょう。
親展に転送不要と書かれている場合
引越しをした際に、新しい住所ではなく前の住所に親展の郵便物が届いてしまうこともあります。
住所は変わったけど、キャッシュカードなどの住所変更をしていないときに多いパターンですね。
こういった郵便物の場合、封筒のところに「転送不要」と書かれていることがほとんど。
転送不要とは、親展の郵便物を送った際、その住所に宛名本人が住んでいない場合は差出人に送り返してくださいという意味。
つまり、親展でも転送不要と記載されている郵便物の場合は転送できません。
銀行から重要なお知らせが届くこともあるので、引っ越して住所が変わった場合は、なるべく早めに住所変更の手続きをしましょう。
親展を本人以外が開封してしまったときの対処法
親展の郵便物を間違えて本人以外が開けてしまった!という場合、ちょっと焦りますよね。
もし開封してしまった場合は、親展の郵便物に書かれている宛名本人に素直に言えば大丈夫です。
ただし、勝手に開封して親展の郵便物を隠したり、捨ててしまったりすると大変なことに。
中に入っているのが信書だった場合は、法律違反に関わってくる可能性もありますよ。
以下の信書の場合は、本人以外が開封することがないようにしましょう。
- 健康保険証
- 契約書
- 領収書
基本的に「親展の郵便物を開封するのは宛名本人」。
親展の郵便物が届いたら、開封せずに本人に渡すのが一番ですね。
さいごに
親展について説明してきましたが、そこまで難しく考えることはありません。
あくまでも「宛名本人に開封してほしい」というお願いのようなものです。
もしも郵便物を親展で出したいときは、受け取った相手がわかりやすいように記入するのが一番ですよ。
送る相手や目的に合わせて、親展にするのかそのまま出すのか使い分けてみてくださいね。