結婚や離婚で氏名が変わったら、やらなければならない手続きがたくさんあります。
クレジットカードの名義変更もそのひとつ。
この記事では、クレジットカードの名義変更のやり方・かかる日数・旧姓のまま使い続けたらどうなるかについて、くわしく解説しています。
カード会社によって名義変更の手順が異なり、カード番号が変わる場合もあります。
実際に名義変更をしてみた経験を元に、いくつかのパターンを紹介しますね。
手続きする際の参考にしてみてください。
クレジットカードの名義変更に必要なもの
- 新氏名の銀行口座情報
クレジットカードの支払いには銀行口座を設定していますよね。
この銀行口座の氏名が新しくなっていないと、カードの名義変更はできません。
必ず「銀行口座→クレジットカード」の順で名義変更を行うようにしましょう。
銀行口座の名義変更の方法はこちらで詳しく解説しています。
クレジットカード名義変更の方法
クレジットカードの名義変更には、大きく分けて2つのパターンがあります。
ひとつは「インターネット上で手続きが完了する場合」、もうひとつは「書類を取り寄せ、郵送で手続きする場合」です。
インターネット上で手続きが完了する場合- カード会社の公式サイトにログインする
- 氏名・住所・引き落とし口座など、変更のあったものを入力する
- 10日〜2週間ほどで新しいカードが手元に届く
- カード会社の公式サイトにログインする
- 氏名・住所・引き落とし口座など、変更のあったものを入力する
- 10日〜2週間ほどで新しいカードが手元に届く
エポスカード、イオンカード、セゾンカードなどがこのパターンです。
公式サイトにログインするには、事前に会員登録が必要となります。
登録が済んでいない場合は、サイト上でカード番号や個人情報を入力すればすぐに会員登録することができますよ。
実際にエポスカードをこの方法で名義変更してみたところ、ネット上で手続きしてからちょうど10日後に新しいカードが自宅に届きました。
書類を取り寄せ、郵送で手続きする場合- カード会社の公式サイトから必要書類を取り寄せる
- 届いた書類に必要事項を記入し返送する
- 10日〜2週間ほどで新しいカードが手元に届く
- カード会社の公式サイトから必要書類を取り寄せる
- 届いた書類に必要事項を記入し返送する
- 10日〜2週間ほどで新しいカードが手元に届く
楽天カード、ビューカード、三井住友カードなどがこのパターンです。
カード会社の公式サイトにログインし、「各種変更届」「カード再発行届」など(カード会社により名称が異なります)の書類を自宅に取り寄せ、記入して返送することで手続きが完了します。
なんらかの理由で公式サイトにログインできない場合は、カード裏面に書かれたコールセンターに電話することにより、書類を取り寄せることができますよ。
楽天カードの名義変更
ここからは、私が実際に行ったクレジットカード名義変更の手順を紹介します。
まずは楽天カードから説明しますね。
楽天カードの公式サイトから「楽天e-Navi」にログインし、「お申込み(カード/サービス)」→「カードの再作成・再発行」のページを開き、必要事項を入力します。
すると数日後に、必要書類の入った封筒が自宅に届きますよ。
中には「改姓改名申請書」とその書き方、返送用封筒が入っています。
結婚や離婚で姓が変わった場合はこの「改姓改名申請書」のみ記入して返送すればOKです。
本人確認書類を同封する必要はありませんので、すごく簡単ですね。
改姓改名申請書には、支払い口座の記入欄もあります。
銀行の口座番号は変わっていなくても、氏名は変わっているはずですので、新しい氏名の口座情報を忘れずに記入しましょう。
申請書を記入し終えたら、同封されている切手不要の返送用封筒に入れてポストへ投函すれば、手続きは完了。
かかる費用は0円です。
今回は書類をポストに入れてから12日後に、新しいカードが自宅に届きました。
なお、楽天Edyを利用している場合、チャージ額は新カードに引き継がれないので、古いカードは残額をすべて使い切ってから破棄するようにしてください。
ビューカード(Suica機能付き)の名義変更
Suica機能の付いたビューカードの名義変更は、ちょっと特殊な部分があったので紹介しておきますね。
私が持っていたのは「ビックカメラSuicaカード」です。
ビューカードの公式サイトから「VIEW’s NET」にログインし、「変更書類の請求」から書類を取り寄せます。
数日後届いた封筒には「諸変更届」の用紙と書き方、返送用封筒が入っていました。
姓が変わった場合は、楽天カードと同じくこの「変更届」のみ記入して返送すればOK。
こちらも本人確認書類などは必要ありませんでしたよ。
支払い口座の変更欄は忘れずに記入しましょう。
書き上がった書類を封筒にいれてポストに投函すれば、手続きは完了です。
ここまでは楽天カードと同じですね。
Suicaチャージ額は引き継がれるが、旧カードのSuicaは使えなくなる
ビューカードのSuica機能を使っていた場合、注意しなければならない点があります。
それは、名義変更の書類を投函してしばらくすると、旧カードのSuica機能が使えなくなるということ。
「まだ新しいカードが届いていないのに、Suicaで電車に乗ろうとしたら改札ではじかれてしまった…」というのが私の実体験です。
急いでいるときだったので、切符を買って入り直すのにかなり焦りました。
その後新カードが手元に届くまでの5日ほどは、切符生活を余儀なくされることに…。
Suicaのヘビーユーザーだとちょっと不便に感じるかもしれませんね。
なお、Suicaのチャージ残額は新しいカードに引き継がれます。
そのため旧カードのチャージを使いきるなどの手間は不要で、いつでも名義変更の手続きができますよ。
「Suicaが使えなくなる期間が1週間ほど発生する」ということだけは覚えておきましょう。
旧カードを返送する必要がある
通常のクレジットカードは、新しいカードが届くと古いカードを自分で処分することになっていますが、Suica機能付きビューカードは、旧カードにはさみを入れて返送する必要があります。
▼新カードと一緒に返送用封筒が届くため費用はかかりませんが、ちょっと手間ですね。
クレジットカードの名義変更にかかる日数は?
クレジットカードの名義変更にかかる日数は、インターネット上で手続きが完了する場合が10日〜2週間ほど。
郵送で手続きする場合は2週間〜20日ほどかかります。
銀行口座の名義変更が済んでからでないと、カードの名義変更は完了しないので、まずは銀行口座の名義変更を早めに行うのがおすすめですよ。
また、郵送による手続きの場合、書類だけでも早めに取り寄せておくといいと思います。
名義変更するとカード番号は変わるの?
クレジットカードを名義変更すると、カード番号が変わってしまうのか気になりますよね。
実際に名義変更をしてみたところ、番号が変わるカードと変わらないカードがありました。
カード会社によって対応が違うようです。
エポスカードやビューカードは、番号は変わりませんでしたが、有効期限が変わりました。
楽天カードはカード番号も有効期限も変わっていましたよ。
▼名義変更後と名義変更前の楽天カードを並べたところ。番号が違っていますよね。
カード番号が変わらなくても、有効期限はほとんどのカードが変わるので、公共料金などのカード引き落としを設定している場合はそちらの変更手続きも必要になりますよ。
名義変更時に審査はあるの?
名義変更時にカード名義人の職業や収入が変わった場合は、あらためて審査されます。
審査基準はカード会社によるので一概にこうとはいえませんが、今までに大きな支払いの遅延がなく一定の世帯収入があれば、審査は通るようです。
離婚して専業主婦から無職になった場合などは、審査が通らずカードの再発行がされない場合もありますよ。
なお、私は離婚してパート主婦から自営業(フリーランス)へと変わりましたが、カードは問題なく発行してもらえました。
クレジットカードを旧姓のままにしておくとどうなる?
クレジットカードの名義変更をせず、旧姓のままにしておいても、すぐにカードが使えなくなるわけではありません。
ですがそのままだといずれ不都合が生じるので、早めに名義変更を済ませるようにしましょう。
名義変更をしないと起こり得るトラブルをいくつか紹介しますね。
クレジットカードが更新されない
クレジットカードの有効期限が来て、通常なら新しいカードが自宅に送られてくるのですが、氏名や住所変更をしていないと新しいカードが受け取れなくなってしまいます。
銀行口座のみ名義変更をした場合、引き落としがされない
銀行口座を新しい姓にし、クレジットカードの名義が旧姓のままだと、口座情報の氏名とカード名義が異なるため、決済ができなくなります。
銀行口座の名義変更が済んだら速やかに、クレジットカードの名義変更も行いましょう。
サインを間違うと買い物ができない
旧姓のまま使い続け、サインを間違えて新しい姓でしてしまうと、不正利用を疑われてカードでの買い物ができない場合があります。
海外での身分証明書として使えない
海外では「クレジットカードを所有している=信用のある人」と見なされ、クレジットカードが身分証明書代わりに使われます。
たとえば海外のホテルに宿泊する場合、パスポートとクレジットカードの名義が違うと、クレジットカードでの支払いができないだけでなく、高額のデポジット(預り金)が発生する場合もありますよ。
海外旅行へ行かれる際は必ず、パスポートとクレジットカードの名義変更を合わせて済ませておきましょう。
さいごに
結婚や離婚で苗字が変わったら、クレジットカードの名義変更は必ずしなくてはいけない手続きです。
まずは住民票や免許証など新しい氏名の身分証明書を手に入れ、すぐに「銀行口座の名義変更」、それが済んだら「クレジットカードの名義変更」の順に行いましょう。
新しいカードが届くまでに時間はかかりますが、手続き自体は思ったより簡単に済みましたよ。
クレジットカードを複数持っている場合は、まとめて一気に手続きをしてしまうとスッキリするのでおすすめです。