美容代をちゃんと使うことが回り回って節約になる|俳優兼メイクアップアーティスト・高橋秋人さん

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「美容代」の節約。

女性なら誰でも一度は考えたことがあると思います。

髪やファッションはもちろん、メイクにかけるコストも維持するのか、ちょっと抑えてみるのか、悩みどころだと思います。

ノマド的節約術では今回、「俳優・メイクアップアーティスト・脚本家」という3つの肩書きを持って働く高橋秋人(たかはし あきひと)さんにインタビューをしました。

メイクアップアーティストをやりながら、俳優として自分自身も美しさを求められる秋人さんが「美」に対して、またお金に対して、どんな考えを持っているのか迫ります。

秋人さんインタビュー

インタビュー日:2017年7月10日

秋人さん1

中学生の頃から唯一変わらない夢が役者だった

── はじめに、秋人さんの現在の肩書きは、俳優・メイクアップアーティスト・脚本家でよろしいですか?

高橋秋人(以下、秋人):
そうですね、脚本や演出を手がけるようになったのは最近なんですけど。

それまではずっと、お芝居とメイクをやってました。人にメイクをするようになったのも、5年前くらいからかな。それまではずっと、自分のためのメイクだったので。

── では、それまでは俳優業を中心にしていたんですね。どうしてお芝居やメイクをするに至るのか聞いていきたいです。お生まれはどちらですか?

秋人:
1986年、東京都出身。江東区で生まれ育ちました。

── どんな子ども時代を過ごしましたか?

秋人:
子どもの頃からゲームが好きでよく遊んでいて、スポーツは苦手でした。

幼少期は、見た目も中身も女の子っぽくて女の子10人くらいの中にひとりだけ混ざってワイワイと遊んでいましたね。

女の子のほうが一緒にいて居心地がよくて、家でゲームをするときも女友だちと集まっていた記憶があります。

── へぇ、女の子と。子供の頃のお金の思い出ってありますか?

秋人:
親は、何かがんばったらその対価として欲しいものを買ってくれるタイプでした。

運動会で1位をとったら、テストで80点以上取ったら、「ご褒美に買ってあげるね」といった感じです。

── 優しいご両親ですね。

秋人:
でも、僕は飽き性だったから「お前はお金と手のかかる子だ」って言われていましたよ(笑)。

秋人さん2

秋人:
だから芸能の道に進むことも20代の頃はずっと反対されていたし。

── 俳優業を目指し始めたのはどうしてですか?

秋人:
お芝居に興味を持ち始めたのは、ホラー映画にハマったことがきっかけだったんです。子どもの頃から親が映画好きだった影響で、自分も映画は身近に感じていて。

たまたま小学校高学年のときに親が『スクリーム』っていうアメリカ映画を借りてきたんですけど、それを見たときに画面から目が離せなくなっちゃって。

そのスピード感とテンポのよさに引き込まれていきました。

中学のときに続編が出たんですけど、それを見たらどハマりしちゃって。「この世界に飛び込みたい」って思ったのが俳優になろうと思ったきっかけです。

── 実際に初めて演技のお仕事をしたのはいつだったんですか?

秋人:
高校卒業してすぐでした。高校2年生のときに初めて事務所に所属して、そのとき事務所でつくっていた舞台が初めてのお仕事だったかな。

自分に役割ができたように思えたのはメイクのおかげ

── 高校を卒業してからは、芸能の道一本ですか?

秋人:
水商売と二足わらじだったんです。

ちょうど19歳のときだったかな「新宿2丁目で働かない?」ってスカウトされて。当時自分もお金が必要な状況だったから、最初は目先のお金のために始めたんです。

でも、はじめてみたら想像以上にキツい仕事だった。

だから、水商売はお金がいいとは言うけれど何もかも潤いに満ちていたかって言われたらそうじゃなかったです。

── 秋人さんがメイクに関心を持ったのはいつごろからなのですか?

秋人:
中学校3年生の時に自分はニキビがすごくて悩み始めていたんです。

皮膚科に行って薬を処方してもらっても、即効性はないじゃない。

それをなんとかすぐに目立たなくしたくて行き着いたのがメイクだったんです。最初はなんの知識もなかったから100円ショップの化粧品売り場に寄って「これを乗せたら目立たなくなる?」とか考えて(笑)。

高校1年生の冬休みがあける前には、髪型から服装から自分自身のイメージも全部変えようって思ったんです。

それで変えたらモテ期が来て。「自分の身なりを変えるだけで周りの反応ってこんなに変わるの?」って思ったら、もう以前の相手にされない自分に戻るのが嫌だった。

そこからメイクやスキンケアの勉強とかの本を読んで勉強するようになりました。

そしたら気づいたらクラスで「俺ここにニキビできてさ、どうすればいい?」なんていうふうに美容について相談されるようになって。

はじめて自分に役割ができたような気がしました。だから、水商売のときも服やメイクにお金をかけていたんです。

日頃からちゃんとケアすることが美容コストを下げる秘訣

秋人さん3

── 自分のためにされていたメイクが、どうしてメイクアップアーティスとして他者に必要とされるようになったんでしょう?

秋人:
メイクアップアーティストとしてお仕事をもらうようになったのは、自分が26歳のときで。

お世話になった劇団の演出家さんから「うちの劇団の子たちのメイクをやってくれない?」ってお願いされたのが最初だったんです。

今まで、水商売なんかで他人のメイクに口を挟むことはあっても実際に自分の手でメイクしてあげることなんてなかったから、本当に試行錯誤をした記憶があります。

でも、実際よかったのは、メイクをした女の子が舞台上でとてもイキイキしているように見えたし、演出家さんからも「秋人のメイクのおかげだ」って言ってもらえたの。

── メイクアップアーティストと俳優のふたつって、秋人さんにとって共通するところがあったりするんですか?

秋人:
自分にとってお芝居は「代弁」でメイクは「表現」に近いのかな。俳優というものはやっぱり求められるものにたいして答える仕事なんです。

そもそも作品があって、そこに俳優が演技をして肉付けすることで作品の世界が完成する。

第三者の想いがあるので、代弁に近いと思っています。

その反面、メイクアップアーティストは自分のセンスをモデルに当てはめ、価値観を伝えることができる。そうそう、最近はメイク講師もしています。

── メイク講師ですか。自分で研究するのと、誰かに教えてもらうのとでは違うものですか?

秋人:
人が鏡を見るときって、基本的にはマイナスなところしか見ないんです。顔がむくんでいるな、クマがあるな、肌が荒れているな・・・というふうに。だからネットで出回っている「コンプレックスを打開するメイク法」に走りがち。

でもそれってその人の個性で、差があって当たり前のものなんですよ。

私たちメイクアップアーティストはその人のコンプレックスじゃなくて、「その人のベストを引き出すための視点」が入るから、おんなじ化粧品を使っていても仕上がりは全然違う様子になったりするんです。

秋人さん4

美容代はケチらないほうがいい

秋人:
女の子って、可哀想だなって思うのは、高校の頃は校則に縛られてメイクするの「ダメダメ」って規制されるのに、社会に出たらメイクすることを強要される。

だから僕は、特別カリキュラムでもいいから「メイク講座」のような時間を設けたほうがいいと思うし、自分自身も協力したいなって思います。

だって目を瞑ってできないことは仕方ないよね、って言ってたら社会に出てから損するのは会社だし、クライアントだし、なにより自分なんです。

よく女の人の顔って、「人生の領収書」って言うけれど、美容に関してはかけた時間と労力の分だけちゃんと自分に返ってくるから。

── それはつまり、節約したいって思っても、美容代はケチらないほうがいいってことですか?

秋人:
一番の節約術は、日頃からちゃんと使うことだと思います。背伸びして高いブランドものを買う必要はないんです。自分がいいと思ったものであればそれでよくて。

風邪をひいたときと一緒なんですよ。風邪予防として手洗いうがいをすることはタダでできる。うがい薬を買ったとしても1,000円程度。

だけど、もしも日頃予防をサボって風邪をこじらせてしまったら、仕事は休まないといけないし、病院に行かないといけません。

どっちのほうがお金かかりますか?って言われたら、当然風邪をひいたときですよね。

メイクもそれと一緒。

日頃からスキンケア・UVケアを怠って、「どうしよう」となったときにかかるお金の方がうんと高いんです。だから私が思う美容代の節約術は常日頃ちゃんと使うこと。

秋人さん5

── 長期的に見てどっちが節約になっているかってことですね。

秋人:
そうですね。それに、美容に関しての自己投資で無駄なことってないと思っています。

1,000円プラスアルファで人の目に止まる女の人になったとしたら、それって目先のお金には変えられない利益になることもあるでしょう?

たとえば彼氏だってできるし、結婚や仕事のチャンスにだって繋がるかもしれない。

たしかに女の人はお金かかるけど、その過程すらも楽しめたらいいんじゃないですかね。

今はまだ夢の途中

── 最後に、今後どうなっていきたいという未来図があったらお聞きしたいです。

秋人:
とりあえず、現在フリーになったのですけど、おんなじ方向を向いて何かを一緒にやっていきたいと言ってくれる人にまた出会えると信じています。

そのためにお芝居やメイクアップアーティスト、脚本など自分ができることをやっていくしかないという気持ちです。

── 今までずっと続けてこられた役者の道も並行しながら。

秋人:
そうですね、ちょうど25歳のときかな。たまたま実家で中学の学級通信を見る機会があって。

そこには「将来は映画スターになって世界中を飛び回っているかな?」って書かれていたんです。

それを見たときに、夢は叶っていないけど、でも自分の道は大きく外れてないなって思ったの。

10年前の自分に、何を言えるだろう?って考えたら「ごめんね。映画スターにはなってないし、世界中を飛び回ってもいないんだけど、その途中にはいるよ」って言えるなって。

10年って人を変えるには十分なんだけど、唯一中学生の頃の思いからはそれていないって思えた。

今では親も、「飽き性のお前がこんなに長く続けているんだったら、一生やって行きなさい」って言ってくれて。

── 途中でやめないでがんばっていたらかならず、誰かが見ていてくれるんですよね。とても勇気が出るお話です。

秋人:
ありがたことに初めての脚本『ブスアンドザシティ』を書かせていただいてから「またやってほしい」と声をかけてもらえたりもして。

そういうふうに方向性を広げていきながら、自分のいる意味とか感じながら可能性を見出せるようになっていけたらいいなと思っています。

インタビューした感想

秋人さん6

節約って、なんのためにするの?と考えたときに、目先のお金だけじゃなく、自分の総合的な利益のためだなと今更ながらハッとさせられました。

秋人さんのお話を聞いて思ったのは、利益って「目に見える金額だけじゃない」ということ。

自分を綺麗に保つことでモチベーションが上がったりお仕事に繋がったりすることも、回り回って自分の財産になるはずですね。

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この記事を書いた人

小山内 彩希

1995年生まれ、秋田県能代市出身。株式会社Waseiインターンとして編集・ライター。「植物」と「親友」と過ごす毎日が好き。

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