こんにちは。「4人家族のお金が貯まる暮らし方。」の小松ゆみです。
わたしは、現在、住宅ローンを返済しています。
2011年7月に住宅ローンの返済が始まって感じたのは、なんといっても、事前の返済計画をしっかりと立てることが大事だということです。
家計管理に重点をおいた住宅ローンの借り入れ方から、新規で借り入れるまでの手順、住宅ローンを支払うようになって感じたことをまとめました。
これから住宅ローンを新規で借りる方、住宅ローンを返済しながらもきちんと貯金をしていきたい方は、とくに参考になると思います。
購入前の大事な準備。家計としっかり向き合おう
わたし自身が住宅購入で大事だと思っているのは、なんといっても「予算の設計」です。
実際に借り入れたあとに、住宅ローンの返済で家計が苦しくなることは、絶対に避けたいものですよね。
物件を探しはじめる前に、あらかじめ予算を立てておくことが重要です。
いまの家計から、住宅ローンの返済にいくら使えるのかを知っておくと、失敗する確率をぐっと下げることができます。
わたしも夫も、住宅を購入すると決めてから、毎日のように家計簿を見ながら、電卓をたたいていました。
返済シミュレーションができるサイトもあるので活用してみてくださいね。
一般的に、家計における住居費の理想の割合は、手取りの25%だと言われています。
当時、わが家の手取りは23万円でしたので、住居費の理想金額は、57,500円程度になります。
マンションの場合は、管理修繕積立金というものが毎月必要になるので、57,500円のなかにその金額も入れなければいけません。
そうすると、住宅ローンの予算は、月々3~4万円前後ということになります。
計算をしてみると、1,200~1,400万円くらいの物件なら無理なく買える、ということがわかりました。
これは、思っていたより低い金額です・・・。
とはいえ、あまり予算ばかり重視していては、満足のいく住宅選びはできません。
わたし自身はかなり慎重に予算を立てましたが、住宅を選ぶときには、妥協したくないところをしっかり決めてから、予算設計に取り組むという方法も良いですね。
物件を検討する前から、夫婦や家族でしっかり話し合い、無理のない返済プランを立てることが大切です。
不動産はご縁なので焦らなくてもいい
以前から、住むならここがいいね、と話していたエリアがありました。
偶然とても条件の良い中古マンションが売りに出されていたので、すぐに内見を申し込みました。
販売価格も1,280万円と、事前に出していた予算の範囲内です。
売主は個人の方でした。
中古住宅の場合、売主が個人であれば消費税はかかりません。
不動産会社などの法人の場合は、消費税がかかります。
売主がまだ居住されている物件だったのですが、奇跡的にスケジュール調整がうまくいき、数日後には内見させていただくことができました。
このとき、1名ほどわたしたちより早く内見の申し込みがあったそうなのですが、日程が合わずに内見できなかった、とのことでした。
転勤経験もあり、何度か引っ越してきて感じますが、不動産はご縁とタイミングが大事です。
購入に至れなかった物件は、ご縁がなかっただけのこと。
中古マンションは比較的よく売りに出ていますので、焦らずじっくり探しつつ、「ここだ!」と思った物件はすぐに申し込んでみるといいですよ!
不動産も値切れます。価格交渉は必ずしよう!
内見も終わり、物件そのものも、とても満足のいくものでした。
管理組合に関する書類も見せていただき、納得ができる管理状況だったので、不動産会社の担当者に購入の意思があることを伝えました。
ご存知ない方もいらっしゃるかもしれません。
実は、中古マンションは値切れる可能性が高いです。
売主が早く売却を検討している場合は、とくにチャンスです。
価格交渉はしっかりとしていきましょう。
価格交渉は、不動産会社の担当者に仲介していただきます。
売主側と直接交渉をすることはないので、安心して意見を交換することができますよ!
交渉が完了すれば、いよいよ住宅購入に向けての手続きが始まります。
住宅ローンの返済計画から事前審査まで
ここからは、たくさんの手続きをこなしていかなければいけません。
おおまかな流れをまとめますと、以下の通りになります。
- 住宅購入の申し込み予約+住宅ローンの事前審査
- 不動産会社で売買契約を交わす
- 住宅ローンの本審査申し込み
- 融資実行・物件引渡し
住宅ローンの本審査より、売買契約が先なんですね。
膨大な手続きと多額のお金も、ここから先にどんどん発生してきます。
とはいえ、新規で購入する場合は、不動産会社の担当者主体で動いていただけるので、手続き自体に迷ったり悩んだりすることはありませんでした。
資金計画を立てる!住宅ローンをどう組む?
住宅を購入したい意思を伝えると、不動産会社の担当者から次のことを聞かれました。
- 住宅ローンを利用するかどうか
- 支払い年数や回数などの希望はあるか
資金計画と呼ばれるものですね。
現金で買えるほどではないと思いますので、35年ローンを組まれるのではないかと思います。
わが家も家計に余裕を持って返済に取り組みたいので、フラット35の35年ローンを利用したいと伝えました。
フラット35は、民間金融機関と住宅金融支援機構が提携し、提供している長期固定金利住宅ローンです。
35年間金利が固定され、金利と返済額がすぐに確定するので、長期的なライフプランを立てやすいというメリットがあります。
担当者から返済シュミレーションを作成してもらえるので、それを元に返済が可能かどうかを検討しましょう。
住宅ローンの借り入れ先を検討する
どこで住宅ローンを組むかは、じぶんたちで選ぶことができます。
不動産会社側が提携先の住宅ローンを持ってくることがあるのですが、金利や融資手数料は、銀行により大きく違うので、できれば近隣の銀行やネット銀行などの住宅ローン金利も知っておくといいと思います。
住宅を購入するまえに、どこで借入れたいのか、あらかじめ決めておくのも良いですね。
ただし、不動産会社の提携先の住宅ローンを利用しない場合、じぶんたちで金融機関に申し込みをしたり、あるいは物件の審査を申し込んだりする手続きが必要になってきます。
その手続きに必要な書類を揃えるために、会社の休みを取得する必要も出てくるかもしれません。
スケジュール調整も大事ですね。
わが家の場合、事前に調べたうえで、SBIモーゲージ(現ARUHI)のフラット35での借り入れを検討していました。
運良く、不動産会社の提携先にあったので、そのまま話をすすめました。
ほとんどの手続きを不動産会社の担当者がやってくれることになったので、さほど悩むこともありませんでした。
購入の申し込み予約と、住宅ローンの事前審査
資金計画が立ったら、物件購入の申込み予約をし、住宅ローンの事前審査を申し込みます。
この時点では、まだ申し込みの予約段階なので、売買契約ではありません。
予約は整理券のようなもので、他に申込みをしたい人がいても、先を越される心配がなくなります。
必要な書類は、以下の2つだけ。
- 源泉徴収票
- 本人確認書類
物件に関する必要書類は、不動産会社側で用意してもらえます。
提携先ローンということもあり、事前審査の結果は、不動産会社を通して連絡がありました。
審査結果はOKだったので、次のステップに進みます。
フラット35を利用したい!適合証明書をもらおう!
フラット35を利用する場合、物件自体が、住宅金融支援機構が定める独自の基準に適合している必要があります。
これはじぶんで調べることができませんので、技術者にお願いして物件を審査していただき、適合証明書というものを発行することになります。
じぶんたちが住宅ローンの審査に通ったとしても、物件が審査基準を満たさない物件であれば、フラット35を利用することはできないので、注意が必要です。
適合証明の申請の手続きは、すべて不動産会社が行ってくれました。
売買契約から融資実行・物件引渡しまでの流れ
事前審査が通ったら、本審査までに売買契約書を交わしておく必要があります。
ここから、たくさんのお金が必要になり、流れが複雑になってきました。
売買契約を交わすために不動産会社まで出向きました
売買契約は、不動産会社の一室で交わしました。
売主、買主、担当者、宅地建物取引主任者が同席しました。
持って行ったものは、以下の3つ。
- 実印
- 手付(てつけ)金
- 仲介手数料の半額分のお金
仲介手数料が半額分ほど必要なのは、事前の取り決めとしてそうなっていたので支払いました。
残りの半分は、無事に融資実行が終わったあとに支払います。
手付金とは、契約締結時に買主が売主に預けるお金です。
(一般的には解約手付けと呼びます。)
買主が契約解除をする場合は、手付金を放棄し、売主が契約解除をする場合は、手付金を全額返還した上で、手付金相当額を支払う(手付け倍返し)という性質を持っているお金です。
手付金があることで、買主も売主も、簡単な理由では契約が解除できないようになる、ということですね。
次に、無事に契約が成立した場合、手付金は融資実行のときに、物件のお金に無利息で充当されます。
ですので、融資実行の時に売主に支払うお金は、手付金分を引いた残りの代金になります。
契約締結時に必要なお金は多額になります。
しっかりと手元に、現金で準備していきましょう!
余談ですが、こんな経験は滅多にないので、わたしは新札で準備し、帯までつけていただきました。
手付金は100万円でした。
いよいよ本審査!だけど、通らなかった場合はどうなるの?
売買契約が終了したら、いよいよ住宅ローンの本審査の申込みになります。
その前に、売買契約まで交わしているのに、ローンの本審査に落ちてしまったらどうなるのか、とても気になりますよね。
万が一、住宅ローンの本審査に落ちてしまった場合は、売買契約を無効にすることができる特約があります。
その場合は、手付金と仲介手数料の全額が、買主に返還され、契約自体がなかったことになります。
わたしも、このことを知ったときには少し安心しました。
本審査に必要な書類の一覧
本審査用の申込みに必要な書類は複数ありますが、金融機関によって異なることがあります。
忘れることがないように、しっかりチェックですね!
わが家が用意したものは、こちらです。
- フラット35の借り入れに関する申込書類
- 納税証明書
- 本人確認書類
- 印鑑証明
- 売買契約書の写し
- 住宅及び土地の登記事項証明書
じぶんたちで準備したのは、納税証明書と本人確認書類だけです。
その他はすべて不動産会社で準備していただきました。
ちなみに、納税証明書は、税務署で取得することができますよ。
フラット35の団体信用生命保険は任意加入
フラット35の場合、団体信用生命保険は任意加入になっています。
団体信用生命保険とは、加入者に万一があった場合に、住宅ローンがすべて弁済される生命保険です。
任意なので加入しないという選択もできますが、機構団信に加入しない場合は、民間の生命保険などで代用し、必ず住宅ローンに関する保険は備えておきましょう。
こちらは申込書への記入のみで、特別必要な書類などはありませんでした。
本審査の結果が出るまでは、どのくらいかかる?
本審査申込みから1週間経ったころ、不動産会社から「審査に通りました!」という連絡がありました。
無事に通って安心しました。
住宅ローンが通るまでは、いてもたってもいられませんでした・・・
さて、本審査に通ったら、次は金融機関側との契約面談になります。
この契約面談ですが、金融機関側が指定する近隣の窓口まで出向く必要があります。
窓口が近くにあればいいのですが、ネット銀行などのローンを利用する場合は大変かもしれません。
面談内容は、延滞遅延金などの大事な項目の説明がありました。
そのあとで、金銭消費賃借契約書や抵当権設定契約書などの書類を作っていきます。
ここはとにかく淡々と書いていきました。
すべて金融機関側の担当者が指示してくれるので、間違うことなく書くことができます。
書類作成が完了すれば、後は引渡しと融資実効が行われる日を待つのみです。
融資実行日にやったこと
融資実行日は、朝から緊張しっぱなしでした。
引き落とし口座に指定した銀行の、最寄りの店舗内の会議室を借りて行いました。
当日は売主さん、司法書士、不動産会社の担当者が集まります。
まず初めに、司法書士がSBIモーゲージ(現ARUHI)側に連絡をして、融資の実行を依頼します。
しばらくすると、SBIモーゲージから、銀行口座に融資金額が振込まれます。
預金通帳は、しばし残高が1,000万円を超え、気分は少しお金持ちです。
でも、あっという間に売主さんへ渡ってしまいました・・・。
また、住宅購入には、いろいろな諸費用がかかるのですが、すべて引き落としで対応されるそうだったので、事前に諸費用分のお金も口座に入金していました。
すべて引き落とされて、あっという間になくなりました。
融資実行から引き落としまでは、ほんの一瞬です。
ただただ大金が通り過ぎていくだけでした。
手続きは司法書士が、通帳の記入などは銀行員がやっていたので、わたしたちはとくにすることもなく座って待つだけでした。
残りの仲介手数料を支払い、これで売買が完了。
受領書を作成し、鍵を受け取って完了です。
重厚な契約ファイル一式も完成。
大切な書類が保管されています。
これを受け取ったときには、住宅を購入したんだなぁと、感慨深いものがありました。
住宅ローンの返済がはじまって感じたこと
引っ越しが完了したと同時に、わが家ではいよいよ返済が始まることになりました。
忘れないように、引き落とし口座にしっかりとお金を入金しておかなければいけませんよね。
ですが・・・
実は、あまりにもうっかりしていて、1度だけ引き落とし口座への入金を忘れたことがあったんです。
借り入れ先から「残高不足で引き落としができませんでした。」という連絡がきたときは、冷や汗をたくさんかいてしまいました・・・。
住宅ローンの引き落としができていないという連絡は、ものすごく焦りますよね。
この日までに再度入金してくださいという連絡がきたのですぐに入金し、無事に引き落としてもらうことができました。
幸いにも、初めてのことだったので親切に対応していただき、延滞金などの発生もなかったので、ほっとひと安心です。
再入金する期日をすぎてしまうと、延滞金が発生するとの説明でしたので、忘れないように普段から多めに口座に入れておくようにしておこう、と痛感しました。
いまは、住信SBIネット銀行の定額自動振込サービスを利用して、お金の入金忘れを防いでいます。
家計はどう変化したのか
社宅生活をしていたとき、家賃は破格の16,000円。
住宅ローンと修繕積立金を含めた住居費は、毎月58,000円になり、ぐっと上がってしまいました。
はじめは本当にうまくやっていけるのか不安でしたが、事前に家計の予算設計をしっかりしていたので、住宅ローンの返済が始まっても、とくに家計に大きな影響はなかったです。
変わったことといえば、毎年の固定資産税用に積み立てを始めたこと。
そして、中古マンションだったこともあり、入居から数年経った頃に、修繕が発生したくらいです。
網戸の張替えや、トイレやガスコンロを交換しました。
これからは、住宅修繕費として少しずつ積立てをしておこうと思います。
マンションなので、外壁などの修繕は管理組合任せです。
しかし、一戸建ての場合は、すべての修繕をじぶんたちで行う必要がありますよね。
その場合、今後のリフォームや修繕費用も合わせて貯めるようにすると、なお良いと思いますよ。
住宅ローンは資金計画が命です。
物件を選ぶよりも前に、しっかりと家計について考えてみてくださいね!
その後、住宅ローンの借り換えも行いました。
借り換えの時の手続きの流れは、以下のページで紹介していますよ。