年末年始は、外の寒さが厳しくなってくる上に、忘年会やクリスマスなど何かと家に人が集まってワイワイ過ごすことが多くなってきます。
そんな中「身内に近いけど、特別感を出したい大切な人たち」への手土産に悩むことがしばしば。
そんな時、私がよく贈るのが、料理やケーキよりも日持ちがするクッキーハウスです。
パーツを焼いて「さぁ一緒に組み立てよう!」という会は、大人にも子供にもなかなか楽しいものでオススメなのです。
段取りよく楽しく進めるように、コツと手順をご紹介しますね。
安くて簡単な手土産に「クッキーハウス」がオススメ!
クッキーハウスの作り方
まず、クッキーハウスに必要な型紙を用意しましょう。
A4コピー用紙でOKなので、必要な部分の絵を描き切り抜きます。
- 土台(16cm×16cm)
- 屋根(10cm×12cm)
- 家の前後の壁(横幅9.5cm、高さ13cm、屋根の勾配は10.5cm)
- 家の横の壁(高さ4.5cm、横幅7cm)
- もみの木(高さ10cm)
厚さ5mmのクッキー生地を作り、この型紙を乗せて周りを小さなナイフでなぞるように切ります。
そしてオーブンペーパーに乗せていきます。
- 土台は1枚
- 屋根と四方の壁は2枚ずつ(前の壁はドアの形でくり抜き、くりぬいた生地も一緒に焼く)
- もみの木は1枚
- もみの木の半身を2枚
残った生地はまとめて四角く切ってもよし、手持ちの星やハートの型でくり抜いてもいいでしょう。
私は残った生地に少し残っていた抹茶パウダーを混ぜて、もみの木や他の形を作りました。
家の壁にブロック模様をつけてあげると、より本物の家らしくなりますよ。
また、前の壁はドアをくり抜いたあと、星型の窓もくり抜いてみました。
ここに半分に切ったのど飴を置いて焼けば、ステンドグラス風になります。
私は毎年違う色を乗せているのですが、クッキーハウスの中にLEDライトを置くととってもきれいに光るのです。
焼きあがった生地はこのような感じです。焼きあがってケーキクーラーに置いて冷まして様子を見に行ったら、またたく間に1/3近く子供達に食べられていました。
このままだと普通のクッキーですが、クッキーハウスはこれらにアイシングを塗って、それを組み立てていきます。
アイシングは、粉砂糖50gに対して小さじ2くらいの水を加えて混ぜたものを使います。
粉砂糖は、改めて買いに行く必要はありません。てんさい糖など、お持ちの砂糖をすり鉢で摺ったもので代用できます。
今回は、長女が「いとこと一緒にクッキーハウスを組み立てたい! 接着したい!」と言ったので、出産前の義弟の家へ遊びに行くタイミングで、このクッキーを焼きました。
ところが丁寧にラッピングしたにも関わらず、いざ持参して開けてみるとクッキー全体に無残なヒビが!
開けた瞬間「もうダメだ」と思いました。
そっとフタをして「クッキーハウス建設中止」とつぶやきかけたのですが、子供たちは熱い視線でこちらを見ています。
もうダメ元でやってみるしかないと思い、「よし、失敗したらみんなですぐに全部食べちゃおう!」と腕まくりをして組み立てました。
その際に一番うまくいったアイシングの硬さはこれくらいの見た目です。普通よりも少し固めで、ほぼ糊ですね。
割れていた土台から固定していきます。
ごまかすために「全体を白く固めてしまえばきれいになるかな」と考えました。けれど、食べる時になって砂糖の量が多くなり過ぎてしまうと、妊婦さんと子供たちの体が心配です。
そのため、今回はひび割れたままで我慢してもらいました。
クッキーの割れた部分の間に入れて、やさしく接着しながら乾かすのがポイントです。
屋根も真っ二つに割れていましたが、同じように接着しました。
でも屋根だけは「ひび割れたまま」というのは、さすがにいたたまれないと感じたので、上半分だけアイシングをかけてチョコレート菓子を貼り付けてみました。
子供達に押さえてもらいながら位置決めしつつ、クッキーハウスの前の壁と、両脇の壁、それから後ろの壁を貼りました。
意外と早く固まりますよ。
クッキーハウスの前面のドアの部分は、くりぬいたクッキーも一緒に置くと「誰かが中にいる」風に見えますね。
裏から見るとこんな感じ。ひび割れがひどいです。
欠陥住宅もいいところですが「とにかく建っていてくれればいい」と祈るような気持ちで接着していきます。
もみの木も作りました。
普通にもみの木の形をしたクッキーを1枚と、もみの木の半分弱の形をしたクッキーを2枚用意します。
もみの木の形をしたクッキーに、半身のクッキーを貼り付け、固まったら裏にももう一枚つければ、自立するもみの木クッキーの出来上がり。
この時、底面にも四角いクッキーを貼り付けると、置く時にさらに安定しますよ。
今回はクッキーハウスのすぐ脇に設置したかったので、土台作りは省きました。
クッキーハウスの前後と両脇の壁が固まったら、屋根をつけて、てっぺんにもアイシングをかけて固めれば、できあがりです。
さらに今回は、お店で買ったサンタさんとトナカイの砂糖菓子を置きました。
ケースでフタをすれば完成です!
クッキーハウスを作る時のコツとケースについて
クッキーハウスを作る際、考えたいのは設置場所と保存方法です。
自宅用なら「大きなタッパーをひっくり返したフタの上で作って、タッパー本体を上からかぶせて飾る」というのも手です。
タッパーのプラスチック容器の白く曇った色が気になる場合は、100均で売っているディスプレイケースでもよいと思います。
また、友人からは「カブトムシの飼育プラケースや、水槽などをよく洗ったものでも代用できる」と聞いて驚きました。
クッキーハウスは、基本的にお持ちのディスプレイケースの大きさに合わせて作るのがコツです。
その際、下記の3つの点に気をつけてみてください。
- 土台とハウスの高さはケースのサイズから1cm引いた大きさにする
- 屋根の勾配はなるべく大きめにする(勾配が大きく取ると接着面も大きくなるので安定しやすい)
- クッキー生地の厚さは5mmにする(これ以上薄いと接着しづらいです)
また、今回は部品を食べられてしまったのでありませんでしたが、煙突を設置したい場合は、その部分だけ少しアイシングを厚く塗ってから接着すると失敗が少ないと思います。
高さは屋根のてっぺんと同じくらいにするか、少しだけ飛び出るくらいにするとバランスが取れますよ。
この日は、お祝いのお土産用だったので、家の玄関に飾りやすいようにAmazonで830円だった真四角のディスプレイケースを用意しました。
これは使い終わったあとも、買ってきた花を生けたり子供の作品を飾ったりできるサイズなのでオススメです。
また、100均のディスプレイケースでもいくつかサイズがありますが、横長のものが多いのです。
その場合はクッキーハウスそのものを「1階建ての横長の家」にして、木やキャラクターを横に並べる形にすると、かわいくできますよ。
クッキーハウス総額予算と、同じボリュームの手土産の予算比較
クッキーハウスを手作りした予算は、こんな感じです。
- 北海道産薄力粉:117円
- 油:50円くらい
- てんさい糖:50円くらい
- 粉砂糖・144円
合計約361円になります。
これにディスプレイケース830円を足すと、約1,191円の予算で作れますね。
ですが、100均のディスプレイケースや水槽にすると、一気に予算が下がって合計469円になります。
ちなみにこのクッキーハウスは、だいたい6~7人で食べられるサイズです。
比較しやすいように、同じボリュームの手土産はいくらくらいか選んでみました。
これらが、相場になるかと思います。
安く作ろうと思えば1/2以下の材料費で作ることができますし、ディスプレイケースを買ったとしても、クッキーハウスの部品を焼いた状態で持参して、みんなで組み立てることもできるので、ちょっとした楽しいイベントになりました。
クッキーハウスを手土産にする良さとは
今まで私たちは数回クッキーハウスを手土産にしてきましたが、同じ形の家は2つとありませんでした。
組み立てる仲間のセンスによって、お菓子の装飾も家全体の形もどれもオリジナルの良さがありました。
日持ちは密閉性と衛生状態など環境によると思いますが、2日後くらいと考えています。
といっても、これまで作った家全て「翌日には全て食べてしまったよ」と言われたので、厳密に賞味期限を出すことができないのですが・・・。
今回も作ったあとにすぐ「食べようよ!」と言われたので、余ったパーツをその場でみんなで分け合って、すぐに食べきってしまいました。
私なりに感じた、クッキーハウスを手土産にする利点を並べてみますね。
- 訪問前に「どこに行って何を買おう」と悩む必要がない
- アイシングは粉砂糖と水だけなので、小さな子も楽しめる!
- パーツを乗せた時、そーっと保っている時など、ジェンガのようなスリルを楽しめる
- くっついた後の「やった!できた!」と皆で喜び合える
- 帰ってきたお父さんにサプライズができる
- 余ったパーツは手土産にしたあとのおやつにできる
- 2つと同じもののないオリジナルのクッキーハウスを自由に作ることができる
- 崩れて失敗しても「失敗したからみんなで食べちゃおうか?」と笑い合える
といったところでしょうか。 逆にデメリットといえば・・・。
- 「手土産だから」となるべく日持ちをしてほしいがために準備がギリギリになることも
- 手作りなので、やはり手がかかる
- クッキーのひび割れが心配で、持ち歩きに気を使う
という感じです。
それでも、「決して器用とは言えない私でも、クッキーにたくさんのひび割れができてしまっても、なんとか形になった! 案外子供とでも簡単に作れるものなんだ!」という喜びはかなり大きかったです。
さらに子供たちにとっては嬉しさ3倍だったようで、帰り道も「楽しかったねー!またやろう。新しいのをうちでも作ろうよ!」と何度も言われました。
たとえすぐに食べてしまっても、思い出に残るクッキーハウス。
もしよろしかったら、ぜひ試してみてくださいね。