「メキシカン料理」と聞いて、何を思い浮かべるでしょうか?
メキシカンというと、揚げ物と肉とチーズたっぷりで全体的に油が多いというイメージが、あるかもしれません。
ですが、家で作るメキシカン料理は簡単で、コスパも良く、野菜不足も一気に解消してくれる救世主のようなメニューなのです。
今回は、そんな簡単メキシカン料理を、レシピとともにご紹介します。
メキシカン料理を自宅で作ろう!
まずは、メキシカン料理のための下ごしらえをしていきます。
下ごしらえの方法
メキシカンといえば、必須なのがアボカドです。でも実は、メキシカン料理の影の主役は、玉ネギなのです。
メキシカン料理を作る際のしたごしらえは、まず玉ネギ1個半をみじん切りするところから始まります。
結構な量になりますが、ためらわず切ります。もし残っても、明日別の料理に使えるから大丈夫です。
みじん切りした玉ネギは、いろいろな料理に使えます。ハンバーグ、コールスロー、ポテトサラダやスープなどです。
それでも余ったら炒めて冷凍しておけば、いつでも使える美味しいスープストックになりますよ。
みじん切りが終わったら、次にトマトを切っていきましょう。
次に、パクチーはざく切りに近い、粗みじん切りにします。
パクチーが苦手な方や子供たちのために、パーティーの場では「パクチー別盛り」がおすすめです。
他にも「とりあえず切っていこう」と切っていった材料をまとめたら、こんな感じになります。
- サラダ用のレタス
- 玉ネギ(みじん切り)
- トマト
- キュウリ
- パクチー
- 茹でてザルにあげておいた豆腐
などなどです。これらに、お好みの量でライムを絞っておきます。
ここまでやれば、あとはもう料理ごとの調味料を合わせて「混ぜる」&「焼く」だけです!
(1) 切って刻んで混ぜるだけ!サルサソース
メキシカン料理に欠かせないのが「サルサソース」です。
爽やかな辛さが、メキシカン料理の縁の下の力持ちとなります。今回はこのソースも、さっき下ごしらえをした野菜で、手作りしてしまいましょう!
トマトの種の部分は、ボウルに取り出しておきます。そして残りは1cm角に切っていきます。
この時、一緒にサラダの分に、くし形トマトも切ってしまって確保しておくと、手間が省けてラクですよ。
トマトの種の部分が入ったボウルには、以下の材料を加えます。
- 角切りトマト:1個分弱
- みじん切りにしておいた玉ネギ:ひとつかみ
- 1cm角に切った:キュウリ
- お好みでニンニク(極小みじん切りかすりおろしにしたもの):少々
- ライムかレモンの絞り汁:1/2個分
- オリーブオイル:大さじ1
- 塩:小さじ1/2
- タバスコ:お好みで
これらをまるっと混ぜたら、サルサソースのできあがり。
この日は加えませんでしたが、もしあれば茹でたキヌアなども加えると、よりヘルシーになります。
余ったら翌日、塩胡椒で焼いたチキンの上にソースとしてかけたり、サラダのドレッシングとして使っても美味しいですよ。
(2) 豆腐のチーズ風ペーストの作り方
メキシカン料理には、ふつう豆腐は使いませんが、アボカドの量が足りないときやヘルシーにしたい時や、乳製品アレルギーの子どもがいるなどの理由から、豆腐が活躍します。
ここでは、タコスをつけるチーズ風ペーストを、豆腐を使って作ります。
茹でてザルにあげておいた豆腐1丁350gを、フードプロセッサーにかけるか、すり鉢であたってなめらかにします。豆腐は、一度火を通した方が体に優しいですが、忙しい場合は省略しても良いです。
なめらかにした豆腐に、以下の材料を加えます。
- みじん切りにした玉ネギ:ひとつかみ
- すりおろしニンニク:1/2片
- レモンかライムの絞り汁:大さじ3
- 白味噌:小さじ1
- 塩&黒胡椒:大さじ1/2
- オリーブオイル:大さじ1/2~1
白味噌がなければ、多少味は変わりますが、省いてもかまいません。
すると、乳製品ゼロにも関わらず、クリームチーズのような風合いのクリームになります。
ただし、あまり日持ちはしないので、翌日には食べ切りましょう。
あっという間にサルサソースと豆腐ペーストができあがりました。
(3) ビーンズタコミートの作り方
味を支えるクリームとソースができたので、次はメキシカン料理に欠かせない「ビーンズタコミート」を作ります。
フライパンにほんの少し油をしき、みじん切りにしたニンニクを入れて弱火で香りを出し、玉ネギとひき肉を投入します。
ほぐしながら炒め、以下の調味料を加えます。
- トマトケチャップ:大さじ1~2
- カレー粉:小さじ1
- チリパウダー:大さじ1くらい(子どもがいるご家庭ならチリパウダーは入れなくてもOK)
- 塩:小さじ1
- 胡椒:少々
炒める中で出た多過ぎる油は、キッチンペーパーで拭き取りましょう。
炒めた牛肉に豆を投入して、よく混ぜればできあがりです。
もし作りすぎて余ったら、翌日に少し牛乳か豆乳をかけて、蒸したジャガイモを入れ、チーズをのせて焼けば、美味しいグラタンになります。
(4) 鶏肉の照り焼きの作り方
さて、次はメインの鶏料理です。
フライパンに少し油を引き、皮目を下にして鶏肉を並べます。
鶏肉の周りが茶色くカリッとしてきたように見えたら、ひっくり返し、フタをします。焼き上がり一歩手前くらいで火を止めて、余熱で火を通します。
火が通ったら、みりんを大さじ1加えてアルコール分を飛ばし、砂糖を少々、鍋肌から醤油を大さじ1加えて照り焼きのタレっぽく全体に絡ませ、できあがりです。
(5) ワカモレの作り方
最後に、メキシカン料理といえばコレを思い浮かべる方も多い「ワカモレ」を作ります。
アボカドの皮と種を取ってボウルに入れ、レモンかライムの絞り汁をかけて、マッシュします。マッシャーがあればベストですが、なければフォークでがんばって潰しましょう。
マッシュできたアボカドに、玉ネギをひとつかみ加え、塩胡椒を振ればできあがりです。
なるべくできたてを食べたいので、ワカモレは食べる直前に作りましょう。
また、ワカモレはすぐ変色してしまい、あまり日持ちはしないので、その場で食べきるのをおすすめします。
番外編:トルティーヤ
いろいろな具材を包むためのトルティーヤは、パンの代わりにラップサンドにも、ブリトーにも、ピタサンドの代わりのようにも使えます。
市販のトルティーヤを購入した場合は、霧吹きをかけてから温めるだけで食べられます。
ですが、トルティーヤまで自家製にしたい場合は、以下の流れで作りましょう。
まず、必要な材料はこんな感じです。
- コーンフラワー:100g
- 強力粉:100g
- 塩:小さじ1
- 油:大さじ1~2
- 水:150ml
これらをすべて混ぜてこね、ひとまとめにします。
10等分くらいに切り分けて、打ち粉をし、直径20cmくらいに伸ばしてから、フライパンで焼きます。
弱めの中火で2分、ひっくり返して1分くらい、色づくまで焼いていけば完成です。
焼いて冷凍しておけば、お弁当にもすぐ使えます。また、子どもたちが「お腹が空いた!今すぐ食べたい!」と言っても、すぐ応えることができますよ。
もし市販のトルティーヤを買うならば
市販のトルティーヤは、スーパーの冷蔵コーナーでは小さなサイズ5枚入り280円くらい、常温だとオールドエルパソの普通サイズのものが10枚入り648円で販売されています。
また、コストコではMiRanchoの直径24cmくらいある、大きなフラワートルティーヤが、40枚入り1,088円で販売されています。
こちらの方が一枚27円とお得ではありますが、一般家庭の冷凍庫に入れるには大きく多過ぎるので、友人とシェアして買うのがオススメです。
また、40枚が薄いジップ袋にまとまって入っているので、取り出す時は無理やり剥がそうとすると、端から崩れてしまいます。
ですから袋のまましばらく放置して、5分後くらいに使いそうな分だけで剥がしていき、ラップで包み直してから、残りは密封性のある袋に入れて冷凍しましょう。
そうすると、次の時から簡単に取り出せるようになります。
自分で作るのが一番経済的でオススメではありますが、買うならひと手間かかっても、コストコのトルティーヤが一番コストパフォーマンス良さそうです。
ワカモレやソースをつけて食べる「トルティーヤチップス」は?
焼いたトルティーヤは自家製のコスパはいいですが、トルティーヤチップスは自宅で2回作ってみた結果、「うん、やっぱり買った方が良いかも!」と思いました。
スーパーでも売っているドリトスは味が濃過ぎる気がしますし、KALDIで売っているアボカドトルティーヤチップスなどは、割高な気がします。
その点、コストコなら548円とコストパフォーマンスが抜群! ですが、これもまた1,100gと笑ってしまうほど大きく重いのが難点で、とても一度で食べきれません。
そのため、買ってきたら小分けに包装し直す必要があります。
味はシンプルな塩味で、いろいろなディップに合う、食べやすい味です。
メキシカンはジャンク感を楽しめるヘルシー料理!
一見豪華で難しそうなメキシカン料理ですが、意外と自宅で作るのは簡単です。
トルティーヤは、たくさんの野菜と肉を乗せて、さらにその上に野菜でできたペーストをつけるので、ボリュームのわりにはヘルシーです。
家で作ればジャンクフード感があふれますが、野菜が肉の倍の量もある、健康的な献立なのです。
しかも、もし食べきれずに残っても、翌日違う料理に簡単にアレンジでき、材料代も時間も節約できのも、うれしいポイントです。
うちでは子どもがごはん前に「もっとおやつ食べたい!」と言い出しても、「今日はメキシカンよ」と答えると、「本当に?じゃあ待つ!」と嬉しそうにキッチンカウンターにかじりついて待ちます。
手巻き寿司のように、みんなで好きなものを好きなだけ包むと盛り上がれますね。陽気な音楽をかけながら、トルティーヤチップスに数種類のディップをつけながらつまめば、会話も弾みます。
親子そろって思う存分ジャンク気分を味わえるメキシカンごはん。ぜひご家庭のレパートリーに加えてください。