PASPY(パスピー)の払い戻し方法まとめ。解約できる場所や窓口はどこ?

PASPY(パスピー)は、広島県内の主要な私鉄・バス・フェリー・ロープウェイなどで利用できる交通系電子マネーです。

SuicaICOCAのように、かざすだけで運賃が支払えて便利ですが、残念ながら2025年3月でサービスが終了します。

これまで使っていたPASPYを払い戻すことで、カードにチャージした残高やデポジット金額を受け取れますよ。

このページでは、PASPYの種類別の払い戻し方法や、払い戻しができる場所などについて紹介していきますね。

PASPYの払い戻し・解約・定期のみを解約する方法・手数料などのまとめ

PASPY(パスピー)の払い戻し・解約について

PASPYの払い戻しとは、PASPYの利用をやめて解約することです。

PASPYのカードを返却し、カードにチャージした金額の残りや、購入時に支払ったデポジット(預かり金)を返金してもらいます。

なお、一度払い戻しをすると再利用できませんので注意しましょう。

PASPYは2025年3月をもって廃止。払い戻しはいつまで?

2008年にスタートしたPASPYですが、機器の老朽化などのため、2025年3月までにサービスが順次終了となります。

PASPYが廃止されるとなると、払い戻しがいつまでできるのかが気になりますよね。

PASPYの払い戻し期限は、2027年3月31日です。

ちなみにPASPYには以下の3種類がありますが、払い戻しはすべて2027年3月31日までですよ。

  • 無記名PASPY
  • 記名式PASPY
  • PASPY定期券

サービス終了から2年ほど期間がありますが、早めに払い戻しの手続きを済ませておくことをおすすめします。

PASPYの払い戻し・解約ができる場所は?どこでできる?

つぎに、PASPYの払い戻しがどこでできるのかを紹介しますよ。

PASPYを払い戻しできる場所は、アストラムライン(広島高速交通)以外の事業者とアストラムラインとで異なります
順に見ていきましょう。

アストラムライン以外の事業者は発行した事業者のPASPY取扱窓口で払い戻しできる

アストラムラインをのぞく事業者は、PASPYを発行した事業者のPASPY取扱窓口で払い戻しができます。

▼どこの事業者で発行したか忘れた場合、カードに発行事業者名が書かれてありますので、確認してみてくださいね。

記名PASPY 実物

たとえば発行事業者が「鞆鉄道」の場合、以下にPASPY取扱窓口がありますよ。

  • 福山駅前乗車券発売所
  • ともてつバスセンター(鞆の浦)
  • 新川営業所

各事業者のPASPY取扱窓口については、PASPYの公式サイトを参考にしましょう。

参考:PASPYの取扱窓口の一覧

アストラムラインの場合はPASPYの種類で払い戻し場所が違う

アストラムラインは、無記名PASPY・記名式PASPYと、PASPY定期券の場合で払い戻しできる場所が異なります

▼無記名・記名式PASPYの場合は、以下9駅の窓口となります。

  • 本通駅
  • 県庁前駅
  • 城北駅
  • 新白島駅
  • 中筋駅
  • 大町駅
  • 上安駅
  • 大原駅
  • 広域公園前駅

▼PASPY定期券の場合は、以下4駅の窓口です。

  • 県庁前駅
  • 新白島駅
  • 大町駅
  • 広域公園前駅

JR広島駅や広島電鉄の窓口など、アストラムライン以外の窓口では払い戻しできませんので注意してくださいね。

PASPYの払い戻し手数料は種類によって異なる

つづいてPASPYの払い戻し手数料について紹介します。

PASPYの払い戻し手数料は、無記名・記名式PASPYとPASPY定期券で変わってきます。

▼それぞれの払い戻し手数料は、以下の通りです。

種類払い戻し手数料
無記名・記名式PASPY無料
PASPY定期券(定期のみ解約)事業者により異なる
PASPY定期券(カードも解約)無料

無記名・記名式のPASPYは、2024年6月から払い戻し手数料が無料になりました。

PASPY定期券でカード自体を解約する場合も、払い戻し手数料はかかりません。

定期のみ解約するときの払い戻し手数料は、事業者によって異なります
気になる場合、発行事業者に問い合わせてみてくださいね。

参考:PASPY発行事業者の問い合わせ先の一覧

払い戻される金額は種類によって異なる

ここからは、実際に払い戻される金額について紹介します。

無記名・記名式のPASPYとPASPY定期券で異なりますので、順に見ていきますね。

無記名・記名式のPASPYの場合

まずは、無記名PASPYと記名式PASPYの払い戻しについて紹介します。

無記名PASPYと記名式PASPYの払い戻しは、カードを返却して、カードにチャージした金額の残額に、デポジットの500円を加えた金額を受け取りますよ。

▼たとえば、チャージ金額の残額が1,000円の場合は以下のような計算となります。

内容金額
チャージ金額の残額1,000円
デポジット500円
払い戻し金額1,500円

PASPY定期券の場合は定期のみの解約か完全解約かで異なる

つぎに、PASPY定期券の場合です。

PASPY定期券の払い戻しは2種類あります。

  • 定期券機能のみを解約し、解約後に記名式PASPYとして利用する
  • カードを返却して、カード自体を解約する

定期のみ解約する場合は、定期券の払い戻し計算額から払い戻し手数料を差し引いた金額が、返金されますよ。

▼たとえば、定期券の払い戻し金額が1,000円、払い戻し手数料が200円の場合は以下のような計算となります。

内容金額
定期券の払い戻し金額1,000円
払い戻し手数料-200円
払い戻し金額800円

いっぽうでカード自体を返却して解約する場合、定期券の払い戻し計算額とカードにチャージした金額の残額にデポジット500円を合わせた金額が返金されます。

▼たとえば、定期券の払い戻し金額が1,000円、チャージ金額の残額が1,000円の場合は以下のような計算となりますね。

内容金額
定期券の払い戻し金額1,000円
チャージ金額の残額1,000円
デポジット500円
払い戻し金額2,500円

PASPYの種類別の手数料・払い戻し金額一覧

ここで、PASPYの種類ごとに払い戻し手数料と、じっさいに払い戻しされる金額をまとめてみますね。

種類手数料払い戻される金額
無記名PASPY
記名式PASPY
無料チャージ残高+デポジット500円
PASPY定期券
(定期のみ解約)
事業者による定期払い戻し計算額-手数料
PASPY定期券
(完全解約)
無料定期払い戻し計算額+チャージ残高+デポジット500円

PASPYの払い戻し・解約方法

ここからは、PASPYを窓口で払い戻す方法について見ていきますね。

PASPYの払い戻しには身分証明書が必要

まずは、PASPYを払い戻すときの注意事項からです。

記名式PASPYおよびPASPY定期券を払い戻すときには、身分証明書(運転免許証、健康保険証など)を提示して本人確認をおこないます。

そのため、無記名PASPY以外を払い戻すときには、身分証明書を忘れずに持っていきましょう

PASPYを払い戻すときの手順

つづいて、PASPYを払い戻す手順を紹介しますね。

▼PASPYの払い戻しのおおまかな手順は、以下のとおりです。

  1. 窓口で、係員に「PASPYを払い戻したい」と告げる
  2. PASPYカードを係員に手渡す
  3. 身分証明書を見せて本人確認をする ※無記名PASPYを除く
  4. 必要書類に住所・氏名などを記入する
  5. 返金がある場合は、お金を受け取る

では実際に解約をやってみますね。
▼PASPYのカードと身分証明書を持って、PASPY発行事業者の取扱窓口にいきます。

福山駅前バス案内所(パスピー取扱窓口)
福山駅前バス案内所(中国バス・トモテツバス・井笠バスのPASPY取扱窓口)

▼窓口で係員に、PASPYを払い戻ししたいことを伝え、カードを手渡します。

PASPY取扱窓口(福山駅前バス案内所 トモテツバス窓口)

なお係員に払い戻したいと伝えるとき、PASPY定期券の場合は、定期のみの解約か完全解約かをいってくださいね。

その後、係員によってカードの残額確認と、払い戻される金額についての説明がされますよ。

つぎに係員が本人確認をおこないますので、持ってきた身分証明書を係員へ見せてください。
本人確認ができたら、払い戻しに必要な書類に住所や氏名などを記入します。

▼書類が書けたら、係員から払い戻される金額と払戻証の控が渡されます。

PASPYを払い戻して返金されたところ

▼金額や控を渡されたら、内容を確認しましょう。

以上で、払い戻しは完了です。
定期のみの解約の場合、最後にPASPYカードを受け取るのを忘れないようにしてください。

さいごに

PASPYを実際に払い戻ししてみましたが、とても簡単かつスピーディーに返金されました。

しかも、PASPYにチャージした残額があったことを忘れていたので、思わぬお金を手にすることができてうれしかったです。

サービス終了から払い戻し期限まで2年ほどありますが、忘れないうちに払い戻しの手続きをしましょう。

もしカードは返却せず定期のみ解約する場合は、窓口でどれくらいの金額が払い戻せるかを事前に確認してみてくださいね。

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この記事を書いた人

岡山県出身、広島県在住のライター。将来に必要なお金を作っていくため、節約するとともに、資産運用する余裕資金を捻出していきたいと思っている。地域文化やグルメ・写真などに強いので、ノマド的節約術では文化・風習に関する記事や外食系の記事を多く作成。また、元 鉄道会社の社員なので交通系の記事も。