PASPY(パスピー)は、広島県内の主要な私鉄・バス・フェリー・ロープウェイなどで利用できる交通系電子マネーです。
PASPYは、SuicaやICOCAなどのように、事前にカードへチャージして利用します。
対応する交通機関を使うときに読み取り装置にPASPYをかざすだけで、自動で運賃が支払われ、スムーズに乗り降りできるので便利ですよ。
しかし、最近はモバイルSuicaができるなど、便利なサービスが増えました。
PASPYが不要になる場面もあるかもしれません。
そんなときは、PASPYを払い戻して、カードにチャージした残高やデポジット金額を受け取るのも手です。
このページでは、PASPYの種類別の払い戻し方法や払い戻し手数料、手数料が無料になる場合などについて紹介していきますね。
PASPY(パスピー)の払い戻しとは?利用をやめて解約すること
PASPYの払い戻しとは、PASPYの利用をやめて解約することです。
PASPYのカードを返却し、カードにチャージした金額の残りや、購入時に支払ったデポジット(預かり金)を返金してもらいます。
一度払い戻しをすると再利用できません。
またPASPYを利用したい場合は、再度PASPYを購入する必要がありますよ。
なおPASPYには、以下の3種類があります。
- 無記名PASPY
- 記名式PASPY
- PASPY定期券
PASPYは2025年3月をもって廃止。払い戻しはいつまで?
2008年にスタートしたPASPYですが、機器の老朽化などのため、残念ながら2025年3月までにサービスが順次終了となります。
PASPYが廃止されるとなると、払い戻しがいつまでできるのかが気になりますよね。
2023年8月現在は、払い戻しの明確な期限は発表されていません。
ただ、すでに使っていないPASPYがある場合は、早めに払い戻しの手続きを済ませておくことをおすすめします。
PASPYを払い戻しできる場所について
つぎに、PASPYの払い戻しがどこでできるのかを紹介しますよ。
PASPYを払い戻しできる場所は、アストラムライン(広島高速交通)以外の事業者とアストラムラインとで異なります。
順に見ていきましょう。
アストラムライン以外の事業者は発行した事業者のPASPY取扱窓口で払い戻しできる
アストラムラインをのぞく事業者は、PASPYを発行した事業者のPASPY取扱窓口で払い戻しができます。
▼どこの事業者で発行したか忘れた場合、カードに発行事業者名が書かれてありますので、確認してみてくださいね。
各事業者のPASPY取扱窓口については、PASPYの公式サイトを参考にしましょう。
アストラムラインの場合はPASPYの種類で払い戻し場所が違う
アストラムラインは、無記名PASPY・記名式PASPYと、PASPY定期券の場合で払い戻しできる場所が異なります。
▼無記名・記名式PASPYの場合は、以下9駅の窓口となります。
- 本通駅
- 県庁前駅
- 城北駅
- 新白島駅
- 中筋駅
- 大町駅
- 上安駅
- 大原駅
- 広域公園前駅
▼PASPY定期券の場合は、以下4駅の窓口です。
- 県庁前駅
- 新白島駅
- 大町駅
- 広域公園前駅
PASPYの払い戻し手数料は種類によって異なる
つづいてPASPYの払い戻し手数料について紹介します。
PASPYの払い戻しには、手数料が必要です。
PASPYの払い戻し手数料は、無記名・記名式PASPYとPASPY定期券で変わってきます。
▼それぞれの払い戻し手数料は、以下の通りです。
種類 | 払い戻し手数料 |
---|---|
無記名PASPY | 200円 |
記名式PASPY | 200円 |
PASPY定期券 | 事業者により異なる |
PASPY定期券の払い戻し手数料は、事業者および状況によって異なります。
気になる場合、発行事業者に問い合わせてみてくださいね。
払い戻される金額は種類によって異なる
ここからは、実際に払い戻される金額について紹介します。
無記名・記名式のPASPYとPASPY定期券で異なりますので、順に見ていきますね。
無記名・記名式のPASPYの場合
まずは、無記名PASPYと記名式PASPYの払い戻しについて紹介します。
無記名PASPYと記名式PASPYの払い戻しは、カードを返却して、カードにチャージした金額の残額から払い戻し手数料を差し引いたものに、デポジットの500円を加えた金額を受け取りますよ。
▼たとえば、チャージ金額の残額が1,000円の場合は以下のような計算となります。
内容 | 金額 |
---|---|
チャージ金額の残額 | 1,000円 |
払い戻し手数料 | -200円 |
デポジット | 500円 |
払い戻し金額 | 1,300円 |
PASPY定期券の場合は定期のみの解約か完全解約かで異なる
つぎに、PASPY定期券の場合です。
PASPY定期券の払い戻しは2種類あります。
- 定期券機能のみを解約し、解約後に記名式PASPYとして利用する
- カードを返却して、カード自体を解約する
定期のみ解約する場合は、定期券の払い戻し計算額から払い戻し手数料を差し引いた金額が、返金されますよ。
▼たとえば、定期券の払い戻し金額が1,000円、払い戻し手数料が200円の場合は以下のような計算となります。
内容 | 金額 |
---|---|
定期券の払い戻し金額 | 1,000円 |
払い戻し手数料 | -200円 |
払い戻し金額 | 800円 |
いっぽうでカード自体を返却して解約する場合、定期券の払い戻し計算額とカードにチャージした残高から、払い戻し手数料を差し引き、デポジット500円を合わせた金額が返金されます。
▼たとえば、定期券の払い戻し金額が1,000円、チャージ金額の残額が1,000円、払い戻し手数料が200円の場合は以下のような計算となりますね。
内容 | 金額 |
---|---|
定期券の払い戻し金額 | 1,000円 |
チャージ金額の残額 | 1,000円 |
払い戻し手数料 | -200円 |
デポジット | 500円 |
払い戻し金額 | 2,300円 |
PASPYの種類別の手数料・払い戻し金額一覧
ここで、PASPYの種類ごとに払い戻し手数料と、じっさいに払い戻しされる金額をまとめてみますね。
種類 | 手数料 | 払い戻される金額 |
---|---|---|
無記名PASPY 記名式PASPY | 200円 | チャージ残高-手数料200円+デポジット500円 |
PASPY定期券 (定期のみ解約) | 事業者による | 定期払い戻し計算額-手数料 |
PASPY定期券 (完全解約) | 事業者による | 定期払い戻し計算額+チャージ残高-手数料+デポジット500円 |
払い戻し手数料がなしになる場合がある
PASPYには、払い戻し手数料がなしなる場合があるんですよ。
▼払い戻し手数料がなしにになる場合は以下の通り。
種類 | 手数料がなしになる場合 |
---|---|
無記名・記名式PASPY | カード内のチャージ残額が、払い戻し手数料以下 |
PASPY定期(完全解約の場合) | 定期券の払い戻し計算額+カード内のチャージ残額が、払い戻し手数料以下 |
払い戻し手数料がなしの場合は、デポジットの500円のみが返金されますよ。
うまく計算してPASPYを利用して、カード内のチャージ残額を減らせば、手数料がかからないのでお得ですね。
なお、PASPY定期券の定期のみ解約の場合は、払い戻し手数料がなしになる場合はありません。
PASPYを払い戻す方法
ここからは、PASPYを窓口で払い戻す方法について見ていきますね。
PASPYの払い戻しには身分証明書が必要
まずは、PASPYを払い戻すときの注意事項からです。
記名式PASPYおよびPASPY定期券を払い戻すときには、身分証明書(運転免許証、健康保険証など)を提示して本人確認をおこないます。
そのため、無記名PASPY以外を払い戻すときには、身分証明書を忘れずに持っていきましょう。
PASPYを払い戻すときの手順
つづいて、PASPYを払い戻す手順を紹介しますね。
▼PASPYの払い戻しのおおまかな手順は、以下のとおりです。
- 窓口で、係員に「PASPYを払い戻したい」と告げる
- PASPYカードを係員に手渡す
- 身分証明書を見せて本人確認をする ※無記名PASPYを除く
- 必要書類に住所・氏名などを記入する
- 返金がある場合は、お金を受け取る
では実際に解約をやってみますね。
▼PASPYのカードと身分証明書を持って、PASPY発行事業者の取扱窓口にいきます。
▼窓口で係員に、PASPYを払い戻ししたいことを伝え、カードを手渡します。
なお係員に払い戻したいと伝えるとき、PASPY定期券の場合は、定期のみの解約か完全解約かをいってくださいね。
その後、係員によってカードの残額確認と、払い戻される金額についての説明がされますよ。
つぎに係員が本人確認をおこないますので、持ってきた身分証明書を係員へ見せてください。
本人確認ができたら、払い戻しに必要な書類に住所や氏名などを記入します。
▼書類が書けたら、係員から払い戻される金額と払戻証の控が渡されます。
▼金額や控を渡されたら、内容を確認しましょう。
以上で、払い戻しは完了です。
定期のみの解約の場合、最後にPASPYカードを受け取るのを忘れないようにしてください。
さいごに
PASPYを実際に払い戻ししてみましたが、とても簡単かつスピーディーに返金されました。
しかも、PASPYにチャージした残額があったことを忘れていたので、思わぬお金を手にすることができてうれしかったです。
PASPYを使わなくなったら、そのままにしておくよりも払い戻しした方が、使えるお金が増えておすすめですよ。
PASPY対応の交通機関を利用する予定があるなら、うまく残額を計算して、手数料なしで解約するのがお得です。
定期の解約の場合は、窓口でどれくらいの金額が払い戻せるかを事前に確認してみてくださいね。