こんにちは、鉄道で旅するサラリーマンライター山﨑謙です。
私は主に関西で活動をしていますが、中国・四国・山陰地方にも出張に行くことがあり、新幹線をよく使っています。
わりと時間に余裕をもって移動するほうなので、乗る前に飲み物やお弁当を買うことが多いのですが、どうしても時間がない時や消え物に関しては車内販売のお世話になることが多くなるんですよね。
ということでここでは山陽新幹線の車内販売に関して、買えるものと支払い方法、使い方のコツについて紹介していきます。
車内販売は各新幹線によって違う
まず山陽新幹線の車内販売を紹介する前になぜ「山陽新幹線」と路線を限定しているのかというと、新幹線によって販売会社が変わるからです。
東海道新幹線はJR東海が運営しているので、ジェイアール東海パッセンジャーズ。
山陽新幹線はJR西日本が運営しているので、ジェイアール西日本フードサービスネット。
東北・北海道・上越・山形・秋田・北陸の各新幹線はJR東日本(※)が運営しているので、日本レストランエンタプライズが担当しています。
※北海道新幹線はJR北海道、北陸新幹線の一部区間はJR西日本の運営ですが、車内販売は日本レストランエンタプライズが担当。
※北海道・秋田新幹線の全区間と東北・上越・山形新幹線の一部列車では2019年3月15日をもって終了。
また残る区間でも2019年3月16日から取り扱い商品が削減。
※九州新幹線はJR九州が運営していましたが、こちらも2019年3月15日をもって終了。
山陽新幹線の車内販売が利用できる列車
山陽新幹線で車内販売を利用できる列車は「のぞみ」「みずほ」「ひかり」「さくら」で「こだま」には車内販売がありません。
「こだま」の場合は乗車までに購入するか、途中駅の列車通過待ちの際にホームの売店等で購入することになります。
山陽新幹線の車内販売で取り扱っている商品
山陽新幹線の車内販売で取り扱っている商品は以下の通りです。
- ソフトドリンク
- あたたかいお食事・お飲み物
- アルコール
- おつまみ
- お菓子・スイーツ
- 新幹線グッズ
- おみやげ
参考:ワゴンサービス|ジェイアール西日本フードサービスネット
直通する東海道新幹線の車内販売とはだいぶ違いますね。
個人的には東海道新幹線にはないコーンスープやお味噌汁があるのが嬉しいですね。
ザザッと取扱商品だけ見たいのならPDF版のメニューもあります。
参考:車内販売メニュー|ジェイアール西日本フードサービスネット [PDF]
上記の車内販売メニューを見てもわかるんですが、スイーツセット・アルコールセット・沿線のお土産などは山陽新幹線のほうが充実している印象を受けます。
特にコーヒーを買う時にマネケンのワッフルをセットにすると100円で買えてしまうのでついつい買ってしまいます(苦笑)。
▼コーヒーとアイスクリームだけにしようと思っていたのに、ついワッフルまで買ってしまったパターン。
朝はワンコインモーニング・お得なセットもある
新大阪・岡山・広島・博多を朝8時30分までに出発する列車には「ワンコインモーニング」(500円)があります。
- ハムチーズとたまごサンド+コーヒー・紅茶
- 朝のおむすび弁当+緑茶
東海道新幹線にあるプレミアムサンドイッチの取り扱いはないのですが、コーヒーは無料でラージにできますし、セットにはならないもののグリーンスムージーやコーンスープも選べますよ。
期間限定のキャンペーンが多い
山陽新幹線では東海道新幹線以上に期間限定の商品に力を入れています。
過去にあったのが沿線の逸品を取り扱う「走る日本市」。
広島県産熊野筆のチークブラシなど、「こんなん、新幹線の車内販売で売ってるの!?」とびっくりするような商品が、山陽新幹線の車内販売限定で販売されていました。
「走る日本市」に限らず期間限定のキャンペーンは多く行われているので、ホームページであらかじめチェックしておくといいですよ。
参考:ワゴンサービス 期間限定|ジェイアール西日本フードサービスネット
沿線のお弁当を席まで持ってきてくれる「駅弁デリ」
お弁当に関しても取り扱いはあるのですが、普通車指定席・グリーン車であれば、あらかじめ予約すると沿線にある希望の駅弁を座席まで持ってきてくれます。
(自由席は座席が特定できないので席まで持ってこれない訳ですね)
このサービスは2019年3月16日受付、2019年3月17日乗車分より駅弁デリというサービスにリニューアルされ、沿線の約40種類の駅弁が3日前までにネットで予約できるようになりますよ。
また「おまかせ幕の内セット」なら乗車前日の24時まで予約受付が可能です。
参考:駅弁デリ
支払い方法は現金と交通系ICカード、クレジットカードも使える
山陽新幹線の車内販売も東海道新幹線同様長らく現金のみで、早くからSuicaに対応していたJR東日本の新幹線に遅れをとっていましたが、現在は交通系ICカード、そして東海道新幹線では利用できないクレジットカードでの決済もできるようになっています。
▼下の写真では、SMART ICOCAで支払いました。
乗るなら持っておきたい「山陽新幹線便利帳」
山陽新幹線に乗るなら「山陽新幹線便利帳」を持っておきましょう。
運行情報や運賃検索に加え、沿線の駅や車内販売で使えるお得なクーポンもあります。
「便利帳」と言っても冊子ではなく、Webでアクセスができ、クーポンは画面の提示で利用できます。
私も乗車時にすぐ出せるようにブックマークしていますよ。
2019年3月23日からはハローキティ仕様のワゴンも登場!
現在山陽新幹線ではハローキティ新幹線が走っています。
ハローキティ新幹線自体はこだまでの運用が主なので車内販売はありませんが、2019年3月23日(土)から一部のみずほ・さくらにハローキティ仕様のワゴンが登場します。
ハローキティ仕様のワゴンでの営業内容は以下のとおり。
- ハローキティ新幹線の世界観を再現したラッピングワゴン(全6種類)
- ハローキティ新幹線コンシェルジュ専用サロンの着用
- ハローキティ新幹線限定グッズ、地域産品の販売
- ハローキティ新幹線オリジナルデザインカップでのホットコーヒーの提供(レギュラーサイズのみ)と限定スイーツセットの販売
- ハローキティ新幹線オリジナルシールのプレゼント
今のところ期限は定められておらず、しばらくはお目にかかることができそうです。
詳しくは以下のページでご確認ください。
参考:ハローキティ仕様の特別なワゴンが登場します!|JR西日本ホームページ
来るタイミングってどうなってるの?
車内販売で一番気になるのは「どのタイミングで来るの?」ってことかもしれません。
山陽新幹線には主に「のぞみ」「ひかり」で使われるN700系・700系16両編成、主に「みずほ」「さくら」で使われるN700系8両編成、主に「こだま」で使われるもののたまに「ひかり」でも使われる500系・700系8両編成といくつかの車両パターンがあるため、乗る列車によって変わってきます。
「のぞみ」「ひかり」の16両編成
16両編成の「のぞみ」「ひかり」の車内販売用準備室は11号車にありますよ。
この車両には乗降用のドアに加えて「業務用」と書かれた大きなドアがあり、そこから車内販売用の物品を詰め込みます。
新幹線をよく利用する人なら、始発・終着となる東京駅・新大阪駅・岡山駅・広島駅・博多駅などで荷物を出し入れしている様子を見たことがあるのではないでしょうか?
列車が駅を発車した後、拠点となる11号車から1号車へ向かうワゴンと16号車へ向かうワゴンが出発するようになっています。
ということは11号車前後に乗車すれば、早いタイミングで車内販売に出会うことができますね。
逆に端になる1号車や16号車は来るまでに時間がかかります。
とくに1号車から3号車(ひかりの場合は5号車まで)は自由席のため、混雑時は回って来れない可能性もあるので、使う前提なら準備室近くの普通車である11号車前後にある車両の利用がおすすめです。
「みずほ」「さくら」の8両編成
8両編成「みずほ」「さくら」の車内販売用準備室は7号車にあります。
ここにも乗降用のドアとは別に「業務用」と書かれた大きいドアがあり、そこから車内販売用の物品を詰め込みますよ。
列車が駅を発車した後、8号車(場合によっては1号車)に向けてワゴンが出発するようになっています。
早く車内販売を使いたい場合は、7号車に乗車すれば早いタイミングで車内販売に出会うことができますね。
逆に端っこになる1号車、まず1号車方面に向かった場合は8号車でも来るまでに時間がかかります。
とくに1号車から3号車は自由席のため、混雑時は回って来れない可能性もあるので、使う前提なら準備室近くの7号車前後の車両を利用しましょう。
さいごに
山陽新幹線の車内販売について紹介しました。
- 利用できるのは「のぞみ」「みずほ」「ひかり」「さくら」だけ
- 取扱商品はジェイアール西日本フードサービスネットのホームページで確認できる
- 限定商品やお得なセット・取り扱い商品が充実
- 支払い方法は現金と交通系ICカードに加えクレジットカードも使用可能
- よく使うなら「山陽新幹線便利帳」のページをブックマーク
- 車内販売の拠点は16両編成(のぞみ・ひかり)なら11号車、8両編成(みずほ・さくら)なら7号車。確実に使うならその近くに席を取る
以上、覚えておけばスムーズに使えますよ。
さいごに
残念ながら車内販売は衰退の一途です。
2019年3月には先述した通り、九州新幹線、JR北海道内の特急、北海道新幹線の車内販売はすべて廃止。
さらにはJR東日本の東北・上越・秋田・山形新幹線の一部区間でも車内販売は廃止、残る区間も取扱商品が削減されます。
JR東海・西日本の在来線特急には車内販売を行っている列車はありません。
コンビニや駅ナカの充実で事前に買って乗ることが多くなりましたが、車内販売をうまく活用すれば時間の短縮にもなり、温かいものは温かいうちに、冷たいものは冷たいうちにいただくことができます。
山陽新幹線の車内販売はそもそもの利用者数が少ないこともあって、東海道新幹線にはない商品の取り扱いやクレジットカード決済を導入するなどさまざまな取り組みがされていますが、利用する人がいなければ今後取扱商品の削減や車内販売の廃止もあり得る状況です。
移動の時間を少しでも快適にするために、ぜひ車内販売を活用してみてください。