肌が弱くて、石鹸洗濯を6年以上続けているなつみとです。
乾燥肌・敏感肌に加え、アトピー性皮膚炎も持っています。
市販の洗濯洗剤や柔軟でかゆくなってしまうわたしでも、石鹸洗濯に切り替えてからは安心して服が着られるようになりました。
ただ、石鹸洗濯って、石鹸カスが服に付いてしまったり嫌な臭いが発生したりと、失敗する人も多いんですよね。
わたしは6年以上にわたって石鹸洗濯を続けたことにより、失敗しない石鹸洗濯のやり方はわかっています。
このページでは、これから石鹸洗濯を始めたい方のために、石鹸洗濯のやり方や洗剤の選び方を紹介しますね。
石鹸洗濯を始める前に準備すること
石鹸洗濯とは、市販の合成洗剤ではなく粉せっけんもしくは液体せっけんを使って洗濯することです。でもそれ以外にも、準備するものがあります。
- 洗濯用石鹸
- 酸素系漂白剤
- クエン酸リンスorクエン酸
- ふろ水ポンプ等
洗濯用石鹸は粉末と液体の両方そろえるのがおすすめ
石鹸洗濯になれるまでは、洗濯石鹸は液体と粉末の2種類用意しておくほうがいいでしょう。
▼これが粉末タイプの洗濯石鹸です。
▼こちらが液体タイプの洗濯石鹸。
どちらも主成分は「石鹸」で、合成洗剤は入っていません。
ミヨシの「そよ風」という洗剤を使っていますが、おすすめですよ。
昔ながらの粉末洗剤はあくまでも合成洗剤で、粉せっけんとは別物なので注意してくださいね。
また、洗濯用石鹸にもいろんな商品があり「無添加」のものもありますが、無添加つまり石鹸成分100%のものは洗浄力が低くなるのでおすすめしません。炭酸塩が添加されているものを選びましょう。
洗濯槽掃除にも使える酸素系漂白剤
酸素系漂白剤は、洗濯槽クリーニングに使います。
特に、石鹸洗濯に切り替えるときには、先に洗濯槽の掃除をしておいた方がいいです。
洗濯機には今まで使用してきた合成洗剤のカス等が付着しているので、石鹸が泡立ちにくくなるんですね。
市販の洗濯槽洗剤を使用してもいいのですが、わたしの経験上、酸素系漂白剤を使って掃除するほうがきれいになります。
酸素系漂白剤での洗濯槽掃除のやり方も後述しますね。
▼これが酸素系漂白剤100%のものです。
過炭酸ナトリウムと記載されていることもあります。
可炭酸ナトリウム100%の酸素系漂白剤であればなんでもいいです。
見分けるのが難しければ、上記画像の「シャボン玉 酸素系漂白剤」を買っておくのが無難ですよ。
柔軟剤が必要ならクエン酸リンスorクエン酸
そもそもですが、柔軟剤は絶対に使うべきものではありません。
肌が弱い人には柔軟剤でかぶれるという人もけっこういるみたいですし、使わないで済むなら使う必要はありません。
わたしも、もうずっと柔軟剤は使っていないんですよ。
ただ、石鹸のみで洗濯するとやはり少し仕上がりが固くなることがあるので、必要な人は以下の柔軟剤を用意しましょう。
石鹸洗濯に使う柔軟剤はクエン酸です。
ただ、粉末のクエン酸は毎回溶かす手間があるので、液体状のクエン酸を使うほうが手軽です。
せっけんシャンプーの仕上げに使うクエン酸リンスは洗濯の仕上げ剤としても使えますよ。
ミヨシの「無添加せっけん専用リンス」はクエン酸リンスです。
石鹸はアルカリ性なので、クエン酸の酸によって中性に整えるわけですね。
また、お好みでエッセンシャルオイル(精油)で香りを付けることもできますよ。
ふろ水ポンプ等
石鹸洗濯はなるべくお湯を使うのがおすすめです。
わたしは、洗面所の蛇口を伸ばしてお湯を溜めています。
もし、洗面所の蛇口が届かない場合は「ふろ水ポンプ」や「ホース」でお湯を入れるといいでしょう。
▼残り湯を使うなら、ふろ水ポンプがあると便利ですね。
お風呂の蛇口からお湯を引っ張るならホースを付けましょう。
失敗しない石鹸洗濯のやり方・手順
洗剤等がそろったら、さっそく石鹸洗濯をやってみましょう。
手順は以下の通りです。
※ドラム式の場合は少し違うところがあるので、あとで解説しますね。
【1】低水位でお湯を溜める
水の温度は20度以上が良いとされています。
わたしははじめの洗いだけ40度ぐらいのお湯を使い、すすぎは真水を使っていますよ。
洗面所の蛇口からお湯を入れているので、洗濯機の電源は入れずにお湯を注いでいきます。
はじめは「低水位」の位置が分からないと思うので、洗濯機の蛇口を閉めた状態で低水位で洗濯機をスタートしましょう。
フタを開けたままお湯を入れていると、低水位まで溜まった段階でピーッと音が鳴るはずです。
【2】石鹸を入れて2~3分かくはんする
衣類はまだ入れずに、洗剤を投入します。
洗剤投入口は無視して、そのままお湯の中に入れましょう。
洗剤の使用量は洗剤のパッケージに書かれている目安を参考にすると良いですよ。
▼わたしが愛用しているミヨシ「そよ風」の場合はこんな感じです。
洗剤を入れたら、2~3分洗濯機をまわして泡立てます。
洗濯機の機種によってやり方が違うかもしれませんが、我が家の洗濯機だと「電源」→「水位(少)」→「スタート」です。
放っておくとそのまま洗濯が進んでしまうので、2~3分経ったら電源を切ってくださいね。
【3】衣類を入れて洗濯スタート
石鹸が十分に泡立ったら、洗濯ものを入れましょう。泡立ちの目安はこれぐらいです。
もし泡立ちが足りなかったら、洗剤を少し追加して、さらに2~3分泡立ててみてください。
柔軟剤を使いたい人は、柔軟剤を入れるところにクエン酸リンスを入れてみましょう。
使用量の目安は30ml前後。
小さなコップを用意しておくと便利ですね。
すすぎのタイミングで後から入れる方法もありますが、面倒なので続きにくいと思います。
柔軟剤を入れるところにクエン酸リンスを入れても問題ないですよ。
衣類・柔軟剤を入れたら洗濯スタートです。
今度は洗濯物の量に合わせて水位を設定した上で洗濯機をまわしてください。
【4】3分後、もう一度泡立ちの確認を!
石鹸洗濯に慣れるまでは、洗濯スタートしてからもう一度、3分後ぐらいに泡の状態を確認してみてください。
これぐらい泡があればOKです。
衣類を入れたあとに泡が消えてしまっているなら、やはり洗剤が足りない証拠です。
洗濯物を入れてしまったあとは、粉せっけんだと溶けにくくなるので液体せっけんを使いましょう。
慣れるまでは、細かく確認しながら必要に応じて液体せっけんを足してくださいね。
何度か洗濯しているうちにちょうど良い量が分かってくるはずですよ。
あとは、通常通り洗濯機の運転が終了するのを待つだけです。
ドラム式洗濯機で石鹸洗濯をする方法
我が家のような縦型ではなく、ドラム式の洗濯機を使っている家庭では、少しやり方が違います。
ドラム式洗濯機では、以下の手順で石鹸洗濯をします。
- 洗濯機に衣類を入れる
- 衣類の上から粉せっけんを振りかける
- 必要な人は柔軟剤口にクエン酸リンスを入れる
- 通常通りスタート
大きく違うのは、衣類を入れてから石鹸を入れるという点ですね。
洗濯槽掃除のやり方
これから石鹸洗濯を始める方は、先に洗濯槽掃除をしておくことをおすすめします。
もちろん、すでに石鹸洗濯を始めているとしても、定期的に洗濯槽掃除は必要ですね。
わたしは専用の洗剤ではなく酸素系漂白剤を使っていますが、やり方は簡単ですよ。
準備するものはこちらです。
- 酸素系漂白剤
- ゴミ取り用の網
【1】50度ぐらいのお湯を満タンに溜める
まず、ゴミ取り用の洗濯フィルターは外しておきましょう。
それから洗濯槽にお湯を溜めます。
水量は高水位で、満タンになるまでお湯を入れましょう。
ぬるま湯でも掃除できなくはないのですが、酸素系漂白剤の特性上、50度ぐらいの熱いお湯の方が断然汚れ落ちが良くなります。
ただし、熱湯では洗濯槽を傷つけることがあるので気を付けてくださいね。
【2】酸素系漂白剤を500gほど入れる
酸素系漂白剤の分量はざっくり500gほど入れていて、細かく計量しなくても大丈夫です。目安としては10Lあたり100gですよ。
【3】5分間ほどかくはんして放置×3回
洗濯機の電源を入れて、「洗い」で5分ほど運転します。
その後1時間ほど放置すると、汚れが浮き上がってきますよ。
ゴミ取り用の網で汚れをすくい取りましょう。
その後また「洗い」でかきまぜます。3回ほど繰り返しましょう。
ちなみに、放置する時間は1時間と決まっているわけではなく、2~3時間放置していても大丈夫ですし、一晩おいてもいいですよ。
【4】洗濯コースを1回運転して終了
最後の仕上げとして、洗いから脱水まで、通常の洗濯コースを1回分運転します。
終了したらくず取り用のフィルターを元の位置に取り付けて終了です!
おしゃれ着洗いはセスキ炭酸ソーダか専用洗剤で
ドライマークのついた衣類など、いわゆる「おしゃれ着洗い」は、普通の石鹸洗濯ではできません。
デリケートな衣類を洗う場合は、無添加石鹸もしくはセスキ炭酸ソーダがおすすめです。
炭酸塩が添加されていない純石鹸は洗浄力が低いのですが、その分おしゃれ着洗いには向いています。
セスキ炭酸ソーダも洗浄力がおだやかで、デリケートな衣類でも洗いやすいです。
セスキ炭酸ソーダの使用方法については後述しますね。
ただ、わたしはおしゃれ着洗い用の中性洗剤を使っています。
「エマール」や「アクロン」のことですね。
直接肌に付くような服はセスキ炭酸ソーダで洗いますが、下着の上から着るような服に関しては市販の洗剤を使った方が楽だからです。
決まりがあるわけではないので、やりやすい方法でいいと思いますよ。
石鹸が溶けにくい冬の洗濯方法について
石鹸洗濯をするなら、粉せっけんを使うのがおすすめです。
汚れ落ちも、コストパフォーマンスも粉せっけんの方が優れているから。
ただし、冬は水が冷たくて、石鹸が溶けにくくなってしまうという問題があります。
洗濯機の蛇口からお湯が出るならいいのですが、我が家のようにはじめだけお湯を使って脱水は水で、というやり方が難しくなるんですね。
そこで、我が家では冬のあいだは液体せっけんとセスキ炭酸ソーダ(アルカリウォッシュ)を併用しています。
液体せっけんは一度に使う量が多くてコストパフォーマンスが悪いため、2~3日に1回使うような感じです。
それ以外の日にはセスキ炭酸ソーダを使って洗濯します。
セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすいため、粉せっけんのようにあらかじめ泡立てる必要もありません。
衣類と同時に洗濯槽に入れるだけでOKです。
使用量の目安としては10Lあたり5gほど。45Lなら大さじ山盛り1杯ぐらいです。
液体せっけんを使い続けるのに比べると洗濯にかかる費用が抑えられますし、買い物の手間も減らせますよ。
石鹸洗濯が上手くいかないときの対策
石鹸洗濯にチャレンジしても、洗濯物のニオイが気になったり、ごわごわしたり……とうまくいかない人もいます。
もしうまくいかない場合は、以下の対策を試してみてくださいね。
生乾きの臭いがするとき
生乾きのにおいがするのは乾くのに時間がかかったからというだけでなく、汚れがしっかり落ちていなかった、という原因もあります。
干し方が今までと変わっていないのに生乾きのにおいがするなら、汚れが落ちていない可能性を考えましょう。
洗濯物の詰め込み過ぎもしくは石鹸量の不足が考えられるので、洗濯物の量を減らしてみるか、石鹸の量を増やして様子を見てください。
生乾きのにおいではなくカビ臭い場合は洗濯槽が汚れているかもしれません。
また、洗濯が終わってからすぐに干さずしばらく放置場合もカビ臭くなることがありますよ。
洗濯が終わったらすぐに干すようにしましょう。
すぐに干せない場合、洗濯機のフタを開けておくだけでも違います。
溶け残った石鹸のせいで洗濯物が白くなるとき
黒い衣類だと特に目立つのですが、溶け残った石鹸のようなものが白いまだら模様になって残ることがあります。
濡れている状態では分からなくても、乾くと目立つんですよね。
この場合は石鹸がしっかり溶けていないか、石鹸成分が洗い流せていない可能性が考えられます。
洗濯ものの量が多すぎる、石鹸の量が多すぎor少なすぎでも白くなります。
対策としては、洗濯物の量を減らしてみる、石鹸の量を加減してみることですね。
洗濯物がゴワゴワと固いとき
今まで合成洗剤と柔軟剤を使っていた人だと、石鹸洗濯に切り替えたあとのゴワゴワ感が気になるかもしれません。
石鹸洗濯特有のものなのである程度のゴワゴワ感は仕方ない面もあります。
柔らかく仕上げたいならクエン酸リンスを使いましょう。
クエン酸はアルカリ性の石鹸を中和してくれるので、柔軟剤のような働きをしてくれます。
また、干し方にもコツがあります。
洗濯物を干すときにしっかりパンパンと振ってから干すのがポイントなんです。
洗濯・脱水で固くなった繊維をほぐすイメージでパンパンと振ってみましょう。
特にタオルだと差が分かりやすいのですが、10回ほど振ると乾いても固くならず、柔らかく仕上がりますよ。
石鹸洗濯の洗剤購入はネット通販がおすすめ
洗濯石鹸やクエン酸リンス、酸素系漂白剤などは、普通のドラッグストアでは手に入らないことも多いです。
わたしは近所で売っているお店をだいたい把握していますが、重たいこともあって普段はネット通販で購入しています。
安いのはAmazonやLOHACOですね。
どちらかの通販で購入することが多いです。
洗剤を切らしてしまってすぐにほしいときは、地元スーパーのネットスーパーで注文すれば当日中に届けてもらえます。
ネット通販を使う時には送料が気になりますが、なるべく洗剤はまとめ買いにして送料無料で届けてもらうようにしていますよ。
肌が弱い人は石鹸洗濯にチャレンジしてほしい
わたしはもともと肌が弱く、すぐに肌荒れしてしまうタイプでした。
大人になってからは少しずつ重曹やクエン酸などを使った掃除を取り入れたりして徐々に合成洗剤を使わなくなっていったんですね。
石鹸洗濯は面倒そうだと思ってなかなかチャレンジできなかったのですが、やってみると大して難しいこともなく、多少面倒でも続けられました。
石鹸洗濯に変えてからは衣類のせいでかゆくなることは減りましたし、今でも続けられています。
ただ、合成洗剤に比べるとお金はかかります。
洗剤自体も少し高いですし、また、すすぎもしっかりしなければなりませんよね。
すすぎ1回でOKとうたっている合成洗剤に比べると水道代もかさんでしまうので、その点は理解しておきましょう。
それでも、わたしのように肌が弱い人にはおすすめです。
肌荒れのせいで皮膚科に通う時間や費用、それから肌荒れのストレスを考えれば、多少お金をかけてでも石鹸洗濯をする価値はありますよ。