「転送不要郵便」と書かれた郵便物、一度は目にしたことがあるかと思います。
何気なく書かれていますが、転送不要とはどういうことだろうかと少々気になりますよね。
どういったものが転送不要郵便になるのかも気になるところ。
転送不要郵便の意味や仕組みを知っておくと、郵便物を取り扱いやすくなりますよ。
このページでは、転送不要郵便を受け取る方法や書き方、出し方について詳しく説明していきますね。
転送不要郵便とはどんなもの?
転送不要郵便とは、郵便物の宛名本人が送り先の住所に住んでいない場合、転送しないで差出人に返送する取り扱いのこと。
つまり、引越しをして前の住所に転送不要郵便が届いた場合、新しい住所にその郵便物は届かないことになります。
転送不要というのは、あくまでも郵便を届ける配達員に向けた指示。
ちゃんと手元に届いた転送不要郵便については、特に気にすることはありませんよ。
ちなみに、転送不要郵便として扱われる主な郵便物は以下の通り。
- 国民健康保険証
- パスポート
- 銀行から届くキャッシュカード
- カード会社から届くクレジットカード
- 税金の納付書
- 年金の通知書
基本的に、重要な書類として扱われるものは転送不要郵便になりやすいですね。
転送不要郵便の受け取り方法
転送不要郵便であっても、宛名住所にちゃんと住んでいる場合、普通郵便や特定記録郵便などほかの郵便と同じように手元に届きます。
たまたま不在にしていても、郵便受けに入れてもらえることがほとんどですよ。
万が一、自分が住んでいる住所宛てに前住んでいた人宛ての転送不要郵便が来た場合は、受け取らなくて大丈夫です。
受け取らなかった転送不要郵便は、そのまま送り主のところへ戻る形となりますよ。
転送不要郵便が簡易書留だった際の受け取り方法
転送不要郵便が「簡易書留」などの書留だった際は、受け取り時に署名または印鑑が必要です。
玄関先での手渡しとなるため、不在のときは郵便局に持っていかれてしまいます。
書留の場合は不在連絡票も入っているので、用紙にしたがって連絡し、都合の良いときに郵便局で受け取りましょう。
転送不要郵便の書き方
転送不要郵便として、郵便物を出したい場合もあると思います。
宛先の住所で必ず届ける相手に受け取ってほしいときは、転送不要郵便として出すと安心ですよ。
もし相手が引っ越していた場合は、郵便物がそのまま手元に返ってきます。
転送不要郵便として出したいときは、封筒の下あたりに「転送不要」と書きましょう。
親展などは赤字で書きますが、転送不要は黒字で書いても大丈夫ですよ。
▼封筒の表面に「転送不要」と書きます。
ほかは普通郵便を出すときと同じですね。
封筒の表面に宛名・住所・転送不要と書き、裏面に自分の住所と氏名を書きます。
あとは切手を貼って郵便ポストに入れるか、切手を貼らない状態で郵便局へ持っていきましょう。
ちなみに、宛先の住所に相手が住んでいなくても、転送不要と書いていない場合は新しい住所へそのまま転送されます。
転送不要郵便の出し方・料金について
転送不要郵便を普通郵便として送る場合は、切手を貼って郵便ポストに入れるだけでも出すことができます。
ただ、転送不要郵便を簡易書留にしたいときや、切手をいくら分貼ればいいのかわからない場合もありますよね。
そういった場合は、切手を貼らない状態で郵便局に持っていきましょう。
封筒の重さやサイズによって、送料や必要な切手も決まってきますよ。
転送不要郵便を簡易書留で出す大体の流れは、以下の通り。
- 転送不要と書いた郵便を用意する
- 郵便局の窓口で「簡易書留でお願いします」と言う
- 送料+簡易書留料金を支払う
- 書留・特定記録郵便物等受領証(お客様控)をもらう
簡易書留で出す場合、追跡用のバーコードシールも貼ってくれますよ。
追跡サービスを使えば、追跡番号を使って相手に届いたかどうかを確認できるので便利です。
ちなみに、簡易書留料金は350円かかります。
速達にもできますが、その場合は簡易書留料金350円+速達料金300円がかかりますよ。
また、転送不要郵便だからといって特別な料金がかかることはありません。
転送不要郵便は追跡できるのか
転送不要郵便を追跡したい場合、以下の方法があります。
- 簡易書留にする
- 特定記録郵便にする
どちらも転送不要郵便にできる上、追跡サービスが使えますよ。
ただ、それぞれサービス内容や料金がちがってきます。
簡易書留と特定記録郵便の違いについては、以下の通り。
サービス内容 | 簡易書留 | 特定記録郵便 |
---|---|---|
不在時 | 郵便局持ち帰り | 郵便受けに入れる |
料金 | 350円 | 160円 |
補償 | 上限5万円まで | × |
こうして見ると、補償がない分、特定記録郵便のほうが安く送ることができます。
ただ、安全面を考えると不在時に郵便局預かりになり、補償がつく簡易書留のほうがいいかなといった感じですね。
追跡サービスはどちらでも使えるので、送りたい郵便物に合わせて選ぶのがおすすめです。
転送不要郵便の保管期間はいつまでか
不在時に転送不要郵便が簡易書留できた場合、郵便物は郵便局に持っていかれてしまいます。
この場合、転送不要郵便はいつまで保管してもらえるのか?というところが気になりますよね。
保管期間が過ぎてしまったときの転送不要郵便の扱いについても気になるところ。
郵便局で転送不要郵便を保管してくれる期間は7日間となっています。
どうしても保管期間中に受け取りにいけない場合は、不在届を出すことで最大30日間まで保管期間をのばすことができますよ。
ちなみに、不在届は郵便局でもらえます。
たとえば旅行で自宅を留守にしている場合でも、旅行先の最寄り郵便局で不在届を出せば、あとで自宅近くの郵便局預かりになっている転送不要郵便を受け取れますよ。
不在届を出したいときは、印鑑を持っていって手続きするようにしましょう。
転送不要郵便を再配達で受け取りたい場合は?
転送不要郵便を受け取れなかった場合、再配達してもらえるのかどうかも気になる部分ですよね。
結論からいうと、不在のときに「不在通知書」が届いている場合は、転送不要郵便を再配達してもらうことができます。
不在通知書が入っているということは、宛先住所に宛名本人が住んでいる確認がとれていることになりますからね。
郵便局に連絡することで、指定した日時に再配達をお願いすることができますよ。
転送不要郵便が届かないときの対処法
クレジットカードやキャッシュカードなどは、転送不要郵便として送られてきます。
せっかく手続きしたのに、転送不要郵便が届かないなんてことは避けたいものですよね。
転送不要郵便が届かない主な原因として考えられるのは、以下の通り。
- 住所変更手続きをしていない
- 転送届を出している
たとえば、カードに登録した住所と今住んでいる住所がちがう場合、転送不要郵便は届きません。
もしも手続きした当初と住所がちがうのであれば、早めに住所変更の手続きをしましょう。
また、転居届を出している場合も、転送不要郵便は届きません。
受け取る側が転送してほしいと思っていても、送る側が転送してほしくないという意味で転送不要郵便を送っているのだから仕方ありませんよね。
どうしても受け取りたい場合は、転居届を取り消すか、差出人に住所変更届を出して新しい住所に送ってもらうかのどちらかです。
転送不要郵便は住民票のあるところに送られてくるので、住民票を住んでいる場所に移していない場合は、住民票の移動も必要になってきますよ。
大事な郵便物が届かないケースを防ぐためにも、住所変更などは早めに行いたいですね。
さいごに
転送不要郵便について説明してきましたが、転送不要というのはあくまでも差出人の意思。
普段、郵便物を受け取る分にはそこまで気にしなくていいと思いますよ。
自ら転送不要郵便を出したいというのであれば、追跡サービスができる簡易書留か特定記録郵便を使うのがおすすめですね。
料金やサービス内容に多少違いがあるので、送る目的に合わせて選ぶようにしましょう。