こんにちは!
ライターをする前は損害保険会社に約8年勤務していました、朝子です。
自動車保険は車を運転する方には欠かせませんが、事故がない限りは使う機会もそうそうありません。
なので、「できれば保険料を抑えたい」と思うことってありませんか?
でも、必要な補償を外すことはできませんし、補償を少なくしてしまうのも「事故が起きたら…」と考えると心配になります。
そんなときは、自動車保険の特約を見直してみましょう。
自分には必要なかったり、すでにほかの保険契約についていたりする特約がないかを見直すだけで、年間およそ数百円~数千円の節約になるかもしれません!
今回は、自動車保険の特約を見直す方法についてご紹介していきます。
自動車保険の特約とは?契約中の特約の確認方法
特約ってなに?どうやって見直すの?
はじめに、特約とは対人・対物賠償や車両保険などの基本となる補償に、オプションとして付けられるプラスαの補償です。
また、運転者限定・年齢条件のように、保険料を下げるために補償の対象を限定するという特約もありますよ。
特約の見直しは、とっても簡単!
自分にとって必要な特約とそうでない特約を仕分けていけばいいのです。
まずは、現在の契約内容を確認するところから始めましょう。
契約中の特約を確認する
手元に保険証券がある、もしくはWEBで契約内容一覧が見られる方は、特約の記載部分を確認してみてください。
紙の証券がある場合は、「補償内容」と書かれたところをチェックしましょう。
補償内容は裏面に書かれていることもありますよ。
以下は、WEBで契約内容を確認する手順です。
▼加入している保険会社のHPの「マイページ」や「契約者専用ページ」ボタンからログインすると、このようなページに進みます。
この画面では「契約内容の確認・変更」ボタンをクリックしてください。
そうすると、保険期間や等級、契約者情報などのほか、補償内容が表示されます。
▼特約は、関連する補償のすぐ下に載っていることが多いですよ。
▼また、このように「その他の補償」としてまとめていることもあり、保険会社によって少しずつ違います。
確認できましたでしょうか?
どんな内容なのか、よく知らないまま契約してしまっている特約はありませんか?
自分に必要な特約かどうかを見極めるためには、それぞれの特約の内容を知ることが大切です。
自動車保険の特約ってどんな内容?特約の内容を確認するには?
自動車保険の特約をいくつかご紹介!
それでは、特約の内容を知っていきましょう。
これらが、自動車保険の代表的な特約です。
- 弁護士特約
被害事故で相手との交渉に弁護士を依頼するときにかかる相談費用や弁護士費用を補償する - 個人賠償責任特約
他人の物を壊した・自転車でケガをさせたなど、法律上の賠償責任を負ってしまったときに相手の修理費や治療費を補償する - 人身傷害車外担保特約
歩行中や自転車運転中、他人の車に搭乗中など、契約自動車の車外で起きた自動車事故でケガをしたときの治療費を補償する - ファミリーバイク特約
125cc以下の原付バイクを運転中に事故を起こしたときに、相手の修理費や治療費に加えてバイクの運転手の治療費を補償する - 対物超過修理費特約
相手の車が古い場合、修理費が時価額を上回ってしまうことがあるが、対物賠償では時価額までしか補償されない。
この特約を付けていれば、時価額を上回った分の修理費に事故の責任割合を乗じた額を補償される
このほかにも、自動車保険にはさまざまな特約があります。
特約の内容を確認する方法
特約の内容が知りたいときは、保険会社のHPや約款(契約で決められた保険内容が細かく書かれているもの)で確認するか、代理店担当者もしくは保険会社のコールセンターに問い合わせましょう。
こちらは、保険会社のHPからコールセンターの電話番号を確認する方法です。
保険会社によって、HPの表示や仕様は変わりますが、おおまかな流れは同じですよ。
▼まず、ホームから「お問い合わせ」ボタンをクリックすると、このような問合せ先の一覧ページに進みます。
▼つぎに、「商品・サービスに関するお問い合わせ」をクリックすると、コールセンターの電話番号と受付時間がわかりますよ。
どこの保険会社でも、だいたい「商品に関する問合せ先」の番号にかけると、特約の詳しい説明を聞くことができるでしょう。
多くのドライバーが契約している特約は弁護士特約と○○
必要な特約とそうでない特約は人によって違いますが、一般的に多くの方が付けている特約は弁護士特約と対物超過修理費特約です。
弁護士特約があったほうがいい理由
自分に責任のない被害事故の場合、自分が加入している保険会社は相手との交渉を行うことができません。
相手がしっかりとスピーディに対応してくれれば問題ないが、そうでないケースもあり、難しい対応を強いられることも。
弁護士特約を付けていれば、費用がかかることをためらうことなく、弁護士に事故対応を依頼できます。
対物超過修理費特約があったほうがいい理由
古い車の場合、修理費が時価額を上回ることがあるが、対物賠償では法律上の賠償責任が生じる時価額までしか支払うことができず、時価額を超えた分は補償されません。
しかし、時価額を上回った分の修理費用は補償しないといっても、相手の方が納得するのは難しく、事故解決が長引いてしまいます。
この特約を付けていれば、50万円を限度に自身の責任割合分までは補償されるため、この部分で揉める必要がなくなりますよ。
わたしは損害保険会社で自動車保険を担当していたことがあるのですが、ほとんどの方がこの2つの特約は付けていました。
特約を見直すコツ
特約を見直すコツは、現在の契約内容が車の使用状況・ほかの保険契約・ライフスタイルに合っているかどうかを考えてみることです。
たとえば、人身傷害車外担保特約は、交通事故の際は安心ですが、すでに傷害保険に入っているなど、ほかにケガの補償を付けているのであれば、必要ないかもしれません。
また、「自動車保険を契約した当時は原付バイクを持っていたので、ファミリーバイク特約を付けたけど、最近バイクを売却したのでもう原付バイクには乗らない」という方には、もうファミリーバイク特約は必要ありませんよね。
もし「どんな特約が必要なのか、もしくは不必要なのかが自分ではわからない」というときには、代理店や先ほどご紹介した保険会社のコールセンターに問い合わせると、一人ひとりに合った提案をしてくれます。
特約を付けていると起こりやすい、補償が重複するケースって!?
よくあるのが特約を余分に付けてしまい、補償が重複しているケースです。
なかでも、家族で弁護士特約を重ねて付けてしまっていることが多く、その分の特約保険料はムダになってしまいます。
弁護士特約は先に紹介したとおり、被害事故で弁護士を依頼するときにかかる費用を補償してくれる特約で、以下の人が補償の対象です。
- 記名被保険者
- 記名被保険者の配偶者
- 記名被保険者または配偶者の同居の親族
- 記名被保険者または配偶者の別居の未婚の子
- 1~4以外の者で契約自動車に同乗中の者
- 1~5以外の者で契約自動車の所有者
つまり、弁護士特約は同居している家族内の誰かが1人付ければ、ほかの家族も同じく補償されます。
ご家族で2台以上、車を持っている方は一度確認してみてくださいね。
似たケースでは、個人賠償責任特約も補償の対象となる方は弁護士特約とほぼ同じなので、家族内で重複して契約してしまっていることがあります。
さらに、個人賠償責任特約の場合は自動車保険だけでなく、火災保険や生命保険など、自動車保険以外の保険契約に付帯しているケースもありますので、注意が必要です。
保険期間の途中でも特約は外せる
自動車保険は、保険期間の途中で契約内容を変更することが可能です。
特約を外して補償を少なくした場合、契約時に一括払いで保険料を納めている方は残りの期間分の返金がありますし、月払いの方は変更日以降の保険料がそれまでよりも安くなります。
よく見直してみたら自分には必要なかった…!という特約は保険期間の途中でも外してしまいましょう。
代理店や保険会社のコールセンター、インターネットで変更手続きができます。
さいごに
今回のように、ご自身の保険契約を見直すほかにも、比較サイトなどを利用して数社の保険料を比較するのも、自動車保険料の節約には有効です。
たとえば、同乗中のペットのケガを補償してくれる特約など、保険会社によって用意している特約も違うので、保険料だけでなくご自身のカーライフに合った自動車保険を選ぶといいでしょう。
また、こちらでご紹介した内容は自動車保険の一般的なお話です。
手続きの方法や補償の内容など、詳細は保険会社ごとに異なりますので、詳しくは加入している保険会社に確認してみてくださいね。