月末、家庭のお財布がピンチなとき、価格も安定していて季節問わず出回っているじゃがいもは重宝しますよね。
日々の食卓に取り入れやすく、気軽に美味しいつくり置きに使えるじゃがいも。
このページでは、じゃがいもの栄養、品種の使い分け、そして幅広い世代に喜ばれるじゃがいも料理のレシピを紹介します。
じゃがいもの基本 栄養素と使い分け
免疫力を高めてくれるビタミンCは、水溶性のため加熱すると一般的に栄養素が損失してしまいます。
ですが、じゃがいもに含まれるビタミンCはりんごの5倍なうえ、加熱しても損失が少ないのです。
肌が乾燥する季節も、コラーゲンの生成に役立つビタミンCを確実に摂れるじゃがいもはうれしいですよね。
ビタミンC以外にも、食物繊維や体の余分なナトリウムを排出してくれるカリウムも豊富です。
さらに、代謝をよくするナイアシンも含まれているため、風邪をひきやすい季節に抵抗力を高めるにはぴったりの食材です。
買うときは「持ったときにずっしり重いもの」「皮が薄くてしなびていないもの」を選ぶのがおすすめです。
毒性がある芽が出ていたり、緑がかった皮のものは省きましょう。
じゃがいもを保存するときは、泥つきのまま新聞紙に包み、冷暗所で風通しがいい場所に置いておきます。
常温で保存可能な点もうれしいですね。
また、りんごと一緒に保存しておくと、りんごから出るエチレンガスがじゃがいもの発芽を抑えてくれるので、より長持ちしますよ。
じゃがいもの品種別、適した使い道
よくスーパーで売られているじゃがいもには、ぎゅっとした粘り気あるなめらかな品種と、粉っぽくホクホクした美味しさがある品種に大きく分けられます。
よく目にする代表的の品種を紹介しますね。
男爵の使い道
粉っぽさが強い品種。丸みがかっていてくぼみが深く、加熱するとホクホク。
煮崩れしやすく、ポテトサラダやマッシュポテト、コロッケなどに向いています。
きたあかりの使い道
カットすると中が黄色で、加熱するとホクホク。
煮崩れしやすく、さつまいものような甘みを感じるものが多いです。
インカのめざめの使い道
きたあかりより中が黄色く、栗やナッツのような風味と甘みがあります。
食べると口触りがなめらか。粉っぽさはそれほど強くありません。
メークインの使い道
長い卵型で中は白っぽく、きめ細かい舌触りです。
煮崩れしにくいので、ポトフやシチューなど煮込み料理に向いています。
新じゃがの使い道
新じゃがは収穫後貯蔵せずにそのまま出荷されるじゃがいものことです。
ほとんどが若い男爵いもで水分量が多く、皮が薄くて丸ごと食べられます。
2月下旬から6月くらいまでが美味しく、フライドポテトにすると香ばしいです。
じゃがいもの美味しい節約レシピ7選
それでは、実際にじゃがいもでだからこそできる美味しいかさまし料理、もっちりしたおやつ、コクがあるスープ、ジャンクな楽しさがあるフライ、気軽にできる副菜を紹介します。
じゃがいもでかさまし豚唐揚げ
「かさましといえばじゃがいも」と言われるほど、少量のお肉でも食べ応え満点の豚唐揚げ。
手がかかっているように見えるけれど、朝仕込んでおいて夜帰ってきたら丸めて揚げるだけ!
200gで4人分できてしまいます。
ぜひお試しください。
(材料)
- 豚こま 200g
- じゃがいも 1-2個
- ◉醤油 大さじ1.5
- ◉酒 大さじ2
- ◉生姜すりおろし 小さじ1/4
- ◉にんにくすりおろし 小さじ1/4
- ◉塩胡椒 少々
- 片栗粉 大さじ4
(つくり方)
- 豚こまは小さめに切ります。
- 豚こまと◉印の調味料をビニール袋に入れてよくもみ混ぜます。
3.じゃがいもを千切りにします。
- 千切りにしたじゃがいもも加えてよく混ぜましょう。
朝この状態で冷蔵庫に入れておき、帰ってきてすぐ揚げるとラクですよ。
- 4を唐揚げの大きさに丸めて、片栗粉をまぶします。
大きさは横21cmのバットにこれくらいです。
- これを180度で揚げたらできあがりです。
のり塩ポテト
ポテトチップスを食事のときに食べるのはダメですが、これなら大丈夫!
我が家でも子どもが大好きなのり塩ポテトです。
蒸す工程は、面倒であれば電子レンジを使っても構いません。
最後に焼いて絡めるバターと青のりの風味のよさがポイントです。
(材料)
- じゃがいも1個
- バター 大さじ1/2
- 塩 少々
- 青のり 適宜
(つくり方)
- じゃがいもの皮をむいて2cm角に切って蒸します。丸ごとレンチンして、粗熱を冷ましてから2cm角に切ってもOKです。
- フライパンにバターを溶かしてじゃがいもをこんがり炒め、塩と青のりをふりかけて混ぜたらできあがりです。
ガーリックバタージャーマンポテト
フライパンであっという間にできるこのレシピは、朝食にも副菜にも活用できます。
パンに挟んでも美味しく、余ったら卵でとじてもオムレツにしても美味しいです。
時間がないときのために、レンジだけで一気にできるバージョンも書いてみました。
(材料)
- じゃがいも2個
- 玉ねぎ 1/4個
- ウィンナー 1袋
- 醤油
- 水 大さじ1
- 砂糖 小さじ2
- にんにく 1/2かけ(チューブなら5mmくらい)
- 塩胡椒 適量
- バター 1かけ
(つくり方)
- じゃがいもは5mm厚に切って、玉ねぎは千切り、ウィンナーは3等分くらいに切ります。
- フライパンでバターとニンニクを熱して、玉ねぎとじゃがいもを炒め、ウィンナーも加えて炒めます。
- 砂糖と水としょうゆと水を入れて炒め合わせ、塩胡椒で味を整えたらできあがりです。
時間がない場合は耐熱容器にバター以外の材料を全て入れて、ゆったりとラップをかけたら600wで6-7分レンジで加熱。
火が通ったのを確認したあとバターを加えて混ぜ、仕上げに塩胡椒したらできあがりです。
いももち
学校や幼稚園から帰ってきた第一声が「お腹空いた!」の子どもたち。
1歳の離乳食にもなるこのいももちは兄弟が多い家に重宝するレシピです。
さつまいもでつくっても美味しいのでぜひ食べてみてください。
(材料)
- じゃがいも(男爵いも)2個
- 片栗粉 大さじ3
- 塩 ひとつまみ強
- ごま油 大さじ1
(たれ)
- 醤油 大さじ1
- みりん 大さじ1
- 砂糖 大さじ1/2-1(お好みの甘さで)
- 水 大さじ1
- 片栗粉 大さじ1弱
(つくり方)
- じゃがいものを蒸してつぶしておきます。
- じゃがいもを蒸しているうちに合わせダレをつくっておきます。
- 1が熱いうちに皮をむいてボウルの中でよく潰し、片栗粉と塩を加えてよく混ぜます。
- 直径5cmくらいの棒状にしたら、ラップを包んで冷蔵庫で1時間くらい休ませておく。
- 2を食べやすい厚さにスライスして、ごま油を熱したフライパンで両面に焼き目がつくまでこんがり焼き上げます。
- 3のフライパンにたれの材料を入れて火にかけて、とろみがついたら完成です。
フィッシュ&チップス
イギリスでよく食べられている郷土料理ですが、うちでは日本仕様にしてより適当に食べやすくしています。
子どもに卵乳製品と小麦のアレルギーがあるため、グルテンフリーでよりカリッとした食感が楽しめるレシピになっています。
(材料)
- じゃがいも(男爵いも)2個
- 生のたら 2切れ
- 塩 小さじ1
- ガーリックパウダー 少々
- オニオンパウダー 少々(あれば)
(衣)
- 米粉 100g
- 片栗粉 25g
- 塩 小さじ1/2
- ベーキングパウダー 小さじ1/2
- 酢 小さじ1/2
(つくり方)
- たらは塩を振って30分くらいおいて滲み出てきた水分を拭き取り、ガーリックパウダーやオニオンパウダーで下味をつけます。
- その間に水以外の衣の材料を混ぜ合わせておきましょう。
ゆるめのホットケーキの生地くらいの柔らかさを目安に混ぜてください。
- たらを3等分くらいに切り、じゃがいもは皮をむいて2cm幅のちょっと太めに切っておきます。
- 合わせた衣にじゃがいもをくぐらせ、フライパンに乗せて中火で揚げたら完成です。
油の温度が上がったら、たらを加えて、こんがり揚がったらできあがりです。
モルトビネガーか少量のお酢と塩で食べるとさっぱり食べられますよ。
じゃがいものポタージュ
このスープは夜つくっておいて冷蔵庫で冷やしておき、朝あっさりしたヴィジソワーズとして冷たいまま飲んでも美味しいメニューです。
(材料)
- じゃがいも(男爵いも)2個
- バター 大さじ1/2
- 水 150ml
- コンソメ 1袋
- 塩 小さじ1/2
- 豆乳 100ml~300ml
(つくり方)
- じゃがいもは皮をむいて1口大くらいに切って鍋に入れます。
- 水を塩を加えて沸騰したら弱火にしてフタして10分。じゃがいもが柔らかくなるまで煮込みます。
- コンソメを加えてハンドミキサーでかくはんしましょう。
- 豆乳と塩を加えて煮立つ寸前(80度くらい)で火を止めたらできあがりです。
そして、じゃがいもといえばお味噌汁!
じゃがいものビタミンCは加熱に強いとはいえ、他のカリウムなどの栄養素は水に流出しやすいですし、調理法次第では栄養を全て取り入れられないこともあります。
だから栄養が溶け出した汁ごと食べるのが一番簡単で確実なのです。
スープにして飲むのもよいですが、その中でも一番おすすめしたいのはやはりお味噌汁です。
じゃがいもを味噌汁の具にすることによって豊富なカリウムを摂ることができますし、ビタミンCもでんぷんに守られているとはいえ少しは汁に流出しています。
これらを発酵食品の味噌や、他の栄養たっぷりな野菜と合わせて味わう味噌汁は、じゃがいもの栄養素を最大限摂取できる一番の食べ方なのではないでしょうか。
正直言って、結婚するまで私は「味噌汁にじゃがいもは、絶対ない」と思っていました。
でもやってみたら「あれ、ホクホクしてて美味しいかも。特に玉ねぎとわかめとじゃがいものお味噌汁、好きかも」と食卓に並べる回数が増えました。
写真はじゃがいもとにんじんとかぶの葉のお味噌汁です。
これも節約と栄養と彩りのバランスがいい組み合わせだと思います。
じゃがいもはいくらあっても困らない!じゃがいも料理いろいろ まとめ
じゃがいもはきんぴらからグラタン、コロッケや煮物と和食にも洋食にも欠かせない使い道が多い野菜です。
かさましできて、栄養もあって、エネルギーになりやすい、そのうえ子ども達も喜ぶとあっては使わない手はありません。
週の初めに多めに蒸しておけば、つぶしてポテトサラダにもできるし、他の野菜や肉と煮込んでも美味しい、とても便利な食材です。
今回書いたレシピはほんの一例ですが、少しでも皆さんの参考になればうれしいです。
実際に挑戦したときは、ぜひ感想を聞かせてくださいね。