キッチンで大活躍のフリーザーバッグ。ジップロック、コストコ、IKEA、ダイソー等を徹底比較

調理や食材保存の際に活躍するフリーザーバッグ。

我が家ではコストコやIKEA、100均のフリーザーバッグを使い分けています。

すると、周りの友達からよくされるのが「どれが一番使い心地がいい?」という質問。

そこで今回はノマド的節約術で「どれが一番強いのか?」「どれがどのような用途に向いているのか?」そして「どのフリーザーバッグが一番コスパが高いのか?」など、さまざまな視点から検証してみました。

そもそも、フリーザーバッグとは?

フリーザーバッグとは、冷凍も冷蔵もできるジップ式のプラスチック袋です。

ストックバッグと呼ばれるものもありますが、それは「冷蔵のみ」に対応しています。

その違いは袋の厚み。

フリーザーバッグは0.06mmほどでしっかりした素材なのに対し、ストックバッグは0.04mmほどでペラペラのため、触ってみるとその違いをはっきりと感じられると思いますよ。

フリーザーバッグは厚さがある分、冷凍庫での長時間保存にも耐えられ、食品が劣化する冷凍焼けや乾燥を防ぐことができます。

ちなみに、耐熱温度が100度以上のフリーザーバッグは、冷凍だけでなく電子レンジでの解凍にも使えるので便利ですね。

耐熱温度を超えて使うと穴が開いてしまうので注意してください。

コストコのジップロック:ダブルジッパーフリーザー用バッグ(食品冷凍保存バッグ)・サンドイッチ用バッグ

ジップロックのフリーザー用バッグとサンドイッチ用バッグ

【クオーターサイズ】

  • 大きさ:17.7×18.9cm
  • 内容量:54枚×4箱 合計216枚
  • 厚さ:0.06mm
  • 耐熱温度:100度
  • 耐冷温度:̠-70度
  • 価格:1,788円(1枚あたり8.2円)

※価格は2019年2月時点のものです

【サンドイッチ用バッグ】

  • 大きさ:16.5×14.9cm
  • 内容量:125枚×4箱 合計500枚
  • 厚さ:不明
  • 耐熱温度:記載なし
  • 耐冷温度:記載なし
  • 価格:1,398円(1枚あたり2.7円)

※価格は2019年2月時点のものです

まずフリーザーバッグ界のレジェンドといえば、ジップロックではないでしょうか。
スーパーで買うと割高なので、必要になったらコストコで買うようにしています。

ジッパー部分が二重になってるので、液漏れしがちなソースやカレーも漏れづらいのが特徴です。

購入するサイズで悩んだら、板状に凍らせて冷凍保存するときに不安なく使えるクオーターサイズがおすすめですよ。

それ以外にも、肉や魚を下味冷凍したり、野菜を揉み込んでサラダを作ったりと使い道が豊富です。

耐冷温度はマイナス70度で、冷凍庫の内部温度は平均マイナス20度から18度なので、冷凍する際も安心して使えますね。

一方サンドイッチ用バッグは、冷凍はできませんが「サンドイッチバッグ」という名前の通り、サンドイッチやビスケットなどのお菓子をちょっと外出先に持ち出すときに使っています。

あくまでも冷蔵用のストックバッグですので用途は限られますね。

切った野菜を夜のお味噌汁用に冷蔵しておいたり、ホーロー容器が出払ってしまっているときに茹でた野菜ストックを入れて保存しておくのに便利ですよ。

薄いですが割安なので、比較的カジュアルに使えます。

IKEAのプラスチック袋 ISTADシリーズ&HÖSTLÖV

IKEAで販売されているプラスチックバッグHÖSTLÖV

  • 大きさ:合計6種類あり※1パックあたり2種類入りが3パターン
  • 内容量:30枚・50枚・60枚
  • 厚さ:0.055・0.05mm・0.035mm
  • 耐熱温度:50度
  • 耐冷温度:̠-40度
  • 価格:税抜299円(1枚あたり9.9円・5.9円・4.9円)

IKEAのフリーザーバッグといえば、いつも雑貨コーナーの先頭に並べられているISTADシリーズです。

サイズや枚数、柄のバリエーションが豊富で、全て299円(税抜き)。

1箱に2サイズのプラスチックバッグが入っているので、使い道も広がります。

サイズ展開は以下のとおりです。

  • 28.5×41cm 6ℓが15枚、そして27×34cm 4.5ℓが15枚のセットで合計30枚
    大人用のセーターも入れられそうな大きさ!
  • 24×26.5cm 2.5ℓが25枚、そして20.5×20.5cm 1.2ℓが25枚のセットで合計50枚
    下ごしらえした大きな野菜(キャベツや白菜など)も余裕で入る大きさです。
  • 15×15.5cm 0.4ℓが30枚、そして18×21.5cm 1ℓが30枚のセットで合計60枚

IKEAのプラスチック袋ISTAD、4種類

※写真には4種類のISTADとHÖSTLÖVも写っていますが、ISTADのサイズ展開としては2種類入りが3パターンで全6種類です。
ちなみにHÖSTLÖVは、厚さは0.055mmと薄めで、容量2.5ℓの袋が15枚入っています。
パッケージには耐熱温度の記載ありませんでしたが、耐冷温度マイナス40度なので冷凍はできそうです。

ISTADは、湯煎やレンジにはかけられませんが、冷凍はできますね。

大きめサイズは、子どものセーターを入れて布団圧縮袋のように空気を抜くと、外出時に持ち歩きやすくなります。

他にも鍋の具材など、大量に切った野菜を保存しておきたいときにも活用できます。

パンを冷凍したいときにも便利ですね。

小さいサイズのものは、半分だけ使ったえのきやしめじ、開封後のハムやチーズの保存にも使えます。

また、IKEAの袋はかわいい柄が多いので、子どもの絆創膏や小分けにしたお菓子を入れてあげると、女の子は少しテンションが上がりますよ。

ただ、触っているとわかりますが、ジップロックと比べると薄いのです。

野菜を揉み込んで下ごしらえするときなどは、脇の接合部から水漏れしてしまうことがあるので注意してください。

また、以前取材した食品メーカーの方から教わったのですが、IKEAのフリーザーバッグで甘酒や塩麹を仕込むと、密封度が高くないせいか、水分が漏れたり失敗することがあるそうです。

「塩麹や甘酒をフリーザーバッグでつくるときはジップロックを使った方がいいよ」と言われました。

そのため、IKEAのプラスチックバッグに野菜類を入れるときは、長くても翌日までに使い切るようにしています。

持ち物の小分け用途で、ビジュアル重視なときに使う方が安心かもしれませんね。

カインズホームのプラスチック袋(198円)

カインズホームで販売されているフリーザーバッグ

  • 大きさ:大は24.5×23.5cm、小は20×20cm
  • 内容量:大は10枚、小は15枚
  • 厚さ:0.055mm
  • 耐熱温度:記載なし
  • 耐冷温度:-20度
  • 価格:198円(1枚あたり9.9円)

※価格は2019年2月時点のものです

カインズホームにもフリーザーバッグがありました。

こちらも耐熱温度の記載はありませんでしたが、耐冷温度はマイナス20度とあるので冷凍はできますね。

厚さは0.055mmと、数値的にはIKEAのプラスチックバッグよりもわずかに厚いくらいですが、実際触った感じだと違いはほとんど感じられません。

大サイズは24.5×23.5cmが10枚入り、小サイズは20×20cmが15枚入りです。

フライングタイガーのランチバッグ ジッパー付き袋 使い捨て(200円)

フライングタイガーで販売されているランチバッグ

  • 大きさ:19.5×18cm
  • 内容量:20枚
  • 厚さ:0.6mm
  • 耐熱温度:記載なし
  • 耐冷温度:-20度
  • 価格:200円(1枚あたり10円)

※価格は2019年2月時点のものです

北欧のプチプラ雑貨店『フライングタイガー』にもフリーザーバッグが販売されていました。

厚さは0.06mmなのでジップロックと同じ数値なのですが、実際触るともっと薄い気もします。

サイズは19.5×18cmなので、ラップで包んだ真四角のサンドイッチを入れると、パンの真ん中に柄がきてかわいく仕上がりますよ。

ダイソーのフリーザーバッグ(108円)

ダイソーで販売されているフリーザーバッグS、M、Lの3種類

  • 大きさ:Sサイズ14×16cm、Mサイズ 18×22cm
  • 内容量:Sサイズ30枚、Mサイズ25枚、Lサイズ13枚
  • 厚さ:0.07mm
  • 耐熱温度:記載なし
  • 耐冷温度:-20度
  • 価格:110円(1枚あたりSは3.6円、Mは4.4円、Lは8.4円)

100円ショップの代表格であるダイソーにも、もちろんフリーザーバッグがあります。

耐熱温度の表記は見つからなかったのですが、厚さが0.07mmとジップロックより0.01mm厚いのが特徴です。

ダイソーのフリーザーバッグのラインナップは以下の通り。

  • Sサイズ 14×16cm が30枚入り(1枚あたり3.6円)
  • Mサイズ 18×22cm が25枚入り(1枚あたり4.4円)
  • Lサイズ 28×27cm が13枚入り(1枚あたり8.4円)

冷凍焼けを防ぐ力は、ジップロックを上回っているかもしれませんが、肝心なジップ部分が一重でジップロックよりも弱いのが難点です。

惜しい! 一長一短とはまさにこのこと。

ですが、汁漏れする心配がないごはんやパン、餃子などを冷凍する際には使いやすい気がします。

コスパとバランスを考えると、どのフリーザーバッグがベスト?

計算してみるは正直、「コストコが一番安いんじゃないかな?」と思っていました。

ですが実際に1枚あたりの価格を比較してみると、ダイソーのフリーザーバッグが段違いに安いことが発覚しました。

以下が1枚あたりの価格です。

  • ジップロック クオーターサイズ 1枚あたり8.2円
  • ジップロック サンドイッチバッグ 1枚あたり2.7円
  • IKEA ISTAD プラスチックバッグ大 1枚あたり9.9円
  • IKEA ISTAD プラスチックバッグ中 1枚あたり5.9円
  • IKEA ISTAD プラスチックバッグ小 1枚あたり4.9円
  • カインズホーム ストックバッグ 1枚あたり9.9円
  • フライングタイガー ランチバッグ 1枚あたり10円
  • ダイソー フリーザーバッグS  1枚あたり3.6円
  • ダイソー フリーザーバッグM 1枚あたり4.4円
  • ダイソー フリーザーバッグL 1枚あたり8.4円

冷凍に向かないものだと安い商品もありますが、「冷凍もできて厚みもしっかりしている」ことを考えると、ダイソーのフリーザーバッグは高コスパですね!
ただ、私は調理でも使うため、ジッパー部分の弱さによる液体の漏れが心配です。

なので、シチュエーションや用途に合わせて使用するのがいいかもしれません。

実際にジップロック調理をしてみよう

私がストックバッグとフリーザーバッグを使って調理するのは、「体力的に辛くなる夕方以降の自分を助けるために、朝のうちに下ごしらえをしておく」というときが多いです。

大きなボウルやホーロー容器もありますが、常に作りおきや他の料理の下ごしらえで使ってしまっているため、フリーザーバッグは予備として重宝しています。

例えば、朝のうちにこんな下ごしらえをしています。

えのきやキャベツの保存

フリーザーバッグに入れられた、えのきと千切りされたキャベツ

まず、IKEAの一番小さなプラスチックバッグに、朝食で使ったえのきの残りを入れます。

そして、刻んでおいたキャベツを大きなプラスチックバッグに入れて、空気を抜いて冷蔵庫にしまっておきす。

フリーザーバッグを使って半真空にしておくことで、切り口の酸化を遅らせることができますよ。

キャロットラペ&下味をつけた鶏肉

ジップロックでつくられたキャロットラペと、下味を付けた鶏肉

さらに、千切りにした人参に塩少々を振り、しばらく置いてぎゅっと水気を絞ったあとジップロックのフリーザーバッグに入れます。

そしてそこにメープルシロップと酢とオリーブオイルを少々、砕いたくるみとレーズンとディルを入れて袋内で軽く混ぜたら、空気を抜いて冷蔵庫に入れておきます。

これでキャロットラペのできあがり。

もう一袋は、余分な皮を取った鶏肉を、にんにく塩胡椒で下味をつけて冷蔵庫に入れておきます。

豚ハム※炊飯器調理

ジップロックに入れ下味つけておいた豚肉を炊飯器に入れた様子

豚ハムをつくるために、にんにく塩胡椒で下味つけておいた豚肉も前日から冷蔵庫に眠らせておきました。

まず、炊飯器にジップロックに入った豚肉をポンと入れて、お湯をジップロックが浸るまで加えます。

その上に重石として、炊飯器より小さなお皿を置き、ふたを閉めて「保温」ボタンを押せばOKです。

そこからは2時間くらい放っておくだけ。とても簡単です。

その間に家事を済ませたり、子どもの世話をしたり、他の料理を作ったりもできますよ。

2時間経ったら取り出して、保冷剤の上で冷まします。

粗熱が冷めたら、そのまま汁漏れが起きないよう、他の余ったジップロックに入れて冷蔵庫に入れて冷やします。

写真は冷たくなった豚ハムです。

ジップロックに入れてつくった豚ハム

この豚ハムの白い部分が見えるでしょうか?

これはラードですが、メタボを気にする夫には避けたい部分なので、スプーンできれいに取り除きます。

(脂ものが気にならないなら、取り除いたラードを炒め物などに使うと味にコクが出るので使ってみてください)

そしてこれを食べる前に湯煎して、温かくしてからスライスして食卓に並べたら豚ハムのできあがりです。

もちろん冷たいままでも美味しいのでお弁当にも重宝しますが、温め直してから切ると肉汁の美味しさが豚肉に戻り、より風味がよくなる気がします。

急いでいるときは、炊飯器から取り出してスライスしてそのまま食べても美味しいですよ。

(私も普段はそのまま食べる派です)

フリーザーバッグで仕込んだ料理のある食卓

ジップロックで下味をつけておいた鶏肉でつくった油淋鶏。それを囲むように置かれたキャロットラペやほうれん草のおひたし

朝仕込んだキャロットラペはそのまま盛り付けて、下味をつけておいた鶏肉は片栗粉をはたいてカラッと揚げ、長ネギなどでつくったタレをかけたら油淋鶏のできあがり。

他は塩麹漬けの鮭を白菜と一緒に焼いたもの、三色ナムル、ほうれん草のおひたしや温野菜が並んでいます。

フリーザーバッグは使い道に応じて使い分けよう

このようにジップロックは冷凍だけでなく、下味調理や湯煎(80度まで)にも活躍してくれます。

野菜を切って下味をつけ、空気を抜いて冷蔵庫に入れておけば、真空調理さながらに味が染みて美味しく仕上がります。

また、今回の比較でダイソーのフリーザーバッグのコスパがいいことがわかったので、後日同じように作ってみました。

少し汁漏れしましたが、同じようにつくることができたので、これからは対策をしてもうちょっと使い込んでみようと思います。

まとめると、フリーザーバッグの使い分けはこんな感じです。

  • ジップロック・ダイソー:下味調理や湯煎、サラダ作りなど半真空調理
    料理によっては、厚めのビニール袋の口をしばって使うことも多いです
  • IKEA・カインズホーム・フライングタイガー:
    • 切った野菜を入れておく
    • 子どものものを持ち歩く
    • カバンの中身をわかりやすく分類する

ちなみに、「一度使ったフリーザーバッグ、もったいなくない?洗ってもう一度使えないかな?」と、料理研究家の友人たちに聞いてみたところ、同じことを思っていたようで話が盛り上がりました。

そのときにまとまった意見は、こんな感じです。

「ラップで包んだパンなどを入れて冷凍していたフリーザーバッグは、洗ってからもう一度同じ用途で使う」

「生肉や生魚を入れていたフリーザーバッグはそのまま捨てる」

「切った野菜を入れておいたものは、洗ってもう一度だけ使う」

「子どもの服やおもちゃを入れて使ったものは、破れるまで使える」

「子どものお菓子を入れて持ち歩いた場合は、そのお菓子がもう食べられないなら一緒に捨てる」

節約がテーマの『ノマド的節約術』としては、もう一度洗って使うことを推奨したいところですが、フリーザーバッグを販売している各社からは「使ったら、捨てて」というメッセージがパッケージに記載されていることが多いです。

各自の判断で衛生面を考えながら使ってみてください。

今回、たくさんのフリーザーバッグを比較してみて、「衛生的に、かつ大事に使おう」と改めて思い直すことができました。

ノマド的節約術の裏話

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この記事を書いた人

ライター、料理講師。 アレルギー持ちの8歳と1歳の母。 フリーランスとして20年以上、節約を意識しながら暮らしを楽しんでいます。 普段はベジタリアン料理と普通食、離乳食や制限食など、両立した料理の展開メニュー開発など多数提案。 インタビュー記事、料理レシピやレストラン紹介、コラム執筆、人物や料理撮影も担当しています。