ペン字で美文字を練習できる本はダイソーなどの100均で買える!練習帳を1ヶ月使った効果も紹介

こんにちは、ライターの森山です。

最近は文字を書く機会が減っていますが、公の場では自筆を求められることが多いですよね。

「通信講座で学ぶほどでもないけど、もうちょっときれいな字を書きたい」というとき、まずは100均にあるペン字練習帳を試してみるのはいかがでしょうか?

今回は市販のペン字練習帳2冊と、ダイソーとセリアにあったペン字練習帳3冊を比較してみました。

通信講座を挫折するタイミング

ペン字といえば、日本ペン習字研究会の『ボールペン習字講座』や、ユーキャンの『実用ペン字講座』がメジャーどころではないでしょうか。

他にもPILOTの『パイロットペン習字通信講座』や四谷学院の『55段階ボールペン講座』など、まだまだあります。

実は、20年近く前にユーキャンの『実用ペン字講座』を購入したことがあります。

ユーキャンの実用ペン字講座

ひらがなからカタカナ、そして漢字の部首から行書まで網羅した全十数冊、重さにして3kg近くのパッケージに驚きました。

「これでもか」というほど充実していた内容だったのに、恥ずかしながら長続きしませんでした。

ペン字を習うにあたって、一番大切なのは「見本の字体を好きになれるかどうか」だと思うのです。

私は通信講座でペン字を学ぼうとして「届いてみたら好みの字体じゃなかった」という失敗をしてしまいました。

教材到着後8日間は返品可能でしたが、「書いてみたら好きになれるかもしれない」と変に覚悟を決めてしまい、結果的にクローゼットで塩漬け状態にしてしまったのです。

そんなこともあって、「もう2度とペン字を習うのはやめよう」と思っていました。

「丸文字を直したい」と思ったきっかけ

ところが結婚して子どもができ、幼い娘が書道を習うようになりました。

そして気づけば硬筆6段、半紙6段、条幅8段になり、学会優秀賞でトロフィーまで持ち帰ってくるようになったのです。

先生に宛てて連絡帳を書くときも「親の字よりも、子どもの字の方がきれい」という事実は、親として誇らしくも恥ずかしいものです。

「もう、代わりに書いてくれないかしら?」と言いながら、親なのに丸文字であることが申し訳なくなり「次女がひらがなを覚えようとしているところだから、私も一緒にペン字を始めようかな」と思い始めたのです。

写真は長女がさらっと書いた字です。

筆者の長女が書いた字

この整った字は、子どもが書いたものです。

見る度、親の字が丸文字という事実に落ち込むばかり。

どうにかしなくては、と思いました。

書店の『趣味・実用』にある市販のボールペン字練習帳

通信講座は失敗したときの痛手が大きいので、いきなりは無理だと思いました。

そこで向かったのは書店の『趣味・実用』コーナーです。

市販のペン字練習帳は種類豊富で、どれにしようか迷いますよね。

「どれを選んでも同じだろうから、レビューがよい本を適当に選ぼう」と思いがちかもしれません。

でもそんなときこそ、「好きな字体はどれだろう」という目線で選ぶのが大切です。

今回は実際に見て「読みやすいな」と思った2冊を手に取ってみました。

書き込み式美文字のペン字練習帳

書き込み式ボールペン字横書き練習帳

書き込み式美文字のペン字練習帳と書き込み式ボールペン字横書き練習帳

買ってきた市販本の中身はどんな感じ?

市販本の中身を比較してみると、この写真のような感じでした。

どちらもやわらかく、バランスのよさを感じる字体です。

読みやすくて好感が持てました。

何度も書くものですから、こうして好きな文字を選んで練習していくといいと思います。

市販のペン字練習帳のひらがな練習ページの比較

漢字は最初の一画目から丁寧に教えてくれています。

美文字のペン字練習帳の漢字練習のページ

本の内容は、通信講座よりボリュームこそ減るものの、人名、住所、季節の語句や熟語、挨拶に例文など、かなり充実しています。

「美文字のペン字練習帳」の方は行書の練習や筆ペンでのしに書く言葉などの練習もありました。

一方「ボールペン字横書き練習帳」は下敷き付きで、人名以外にも数字やアルファベット、地名や宛名や伝票の書き方、ハガキやカードの書き方にまで触れていて実用性があります。

ただ、書く回数としてはどちらも「これで覚えられるかな。流れ作業にならないかな」という微妙なマス数なので、子どもの漢字練習帳などを買い足して、もう少し練習してみてもいいかもしれませんね。

ダイソーとセリアにもペン字練習帳がある!

100均のダイソーとセリアからもボールペン字練習帳が発売されているのをご存知でしょうか?

現在販売されていた3冊を入手できたので実際に練習しながら比較してみますね。

ダイソーでは『とっても簡単!基礎編 美文字練習帳』と『すぐに使える実用編 美文字練習帳』の2冊、セリアでは『美文字が書ける ボールペン練習帳』を購入しました。

ダイソーで購入したペン字練習帳2冊とセリアで購入したペン字練習帳1冊

100円(税抜)でペン字練習帳があったなんて。

買う前にパラパラめくってみましたが「意外とちゃんとしてる!」と驚きました。

ダイソーの基礎編美文字練習帳とセリアのボールペン字練習帳

ページ数はセリアが32ページと薄く、ダイソーが80ページとまあまあなボリューム。

印刷はセリアはモノクロ、ダイソーはピンク系に黒字の2色刷りでした。

写真左がセリアのペン字練習帳、右がダイソーの基礎編のひらがなページです。

セリアとダイソーのペン字練習帳ひらがな練習ページの比較

文字はセリアの方がやわらかい字で、ダイソーは教科書のような堅めの読みやすい字だと感じました。

漢字は、どちらも部首や部分の書き方をバランスから丁寧に教えてくれている印象です。

ただ書くマスの大きさが違い、セリアの方が小さくコンパクトにまとめられていますね。

セリアとダイソーのペン字練習帳、漢字練習ページの比較セリアとダイソーのペン字練習帳、漢字練習ページの比較

ダイソーの本はページ数も多く、よく使う単語や熟語、縦書きと横書きのかな混じりなど練習も豊富です。

ページの後半はマスではなく、真ん中に1本線が入った行で練習をしていきます。

ダイソーのペン字練習帳の後半ページ

ページ数が少ないですが数字も練習できてうれしいですね。

ダイソーのペン字練習帳の後半ページ

のしに書くことがある漢数字を練習できるのも助かります。

また、手紙やはがきの練習や文例もありました。

ダイソーペン字練習帳の手紙・ハガキの季節の挨拶練習ページ

横書きは、普段から使いそうな手紙の書き出しが練習できます。

ダイソーペン字練習帳の横書きの手紙・ハガキの季節の挨拶練習ページ

ダイソーの実用編美文字練習帳

ダイソーの基礎編は、ひらがな、カタカナ、漢字の書き方から練習するものでした。

一方実用編は、お手本の字をなぞる部分がなく要点のみを書いている印象です。

基礎編と実用編をあわせて1冊、という考え方なのかもしれません。

ダイソーペン字練習帳実用編の基礎ページ

本の中には例文の練習や、宛名書きや手紙の書き方が多くありました。

芳名帳の住所の書き方も、縦書きと横書き2パターンを練習できます。

ダイソーペン字練習帳実用編の住所の書き方練習ページ

宅急便ラベルの書き方も市販本よりしっかりとスペースを取って練習できます。

ダイソーペン字練習帳実用編の宅急便ラベルの書き方練習ページ

私がダイソー本で「これはいい」と思ったのはこのページでした。

ダイソーペン字練習帳実用編の筆ペン練習ページ

「御礼」や「御見舞い」など筆ペンで書かなくてはいけない言葉ばかりが並んでいます。

ここで何回か練習してから書くだけでも、普段より少しきれいな字になるのではないでしょうか。

最後の広告までもペン字

驚いたのが最後のページです。

ダイソーペン字練習帳の最後のページ

これまでのペン字練習欄の流れで、淡々と真似して書いてみたら保険の広告だったという・・・。

基礎編にも実用編にもこの広告があったので、うっかり2回書いてしまいました。

見る限り、ダイソーの本は2冊とも小笠原絵三子さんという方が指導されているようですね。

他にもダイソーの『えんぴつで書く古典シリーズ』の『百人一首』や「竹取物語』などを書かれているそうです。

セリア本はどんな感じ?

一方セリアの『美文字が書けるボールペン字練習帳』は、書の教室「真鈴社」の代表、書家の太田真采代さんによるものです。

32ページとボリュームが少ない分、例文も厳選されています。

見本字の横になぞるための灰色の文字があり、その横に練習スペースがあります。

セリアのペン字練習帳の前半ページ

はがきの宛名書きや文面全体のバランスがわかりやすく、灰色の文字の上をなぞって練習できます。

セリアのペン字練習帳のはがきの書き方の練習ページ

同じように、年賀状の練習もできます。

セリアのペン字練習帳の年賀状の書き方の練習ページ

よく使う賀詞(お祝いのことば)も手書きで書けたらスマートですよね。

セリアのペン字本は最後まで練習本でした

セリアの『美文字が書けるボールペン練習帳』はこのように最後まで練習欄になっています。

背表紙の裏が履歴書の書き方のお手本になっているので、上からコピー用紙を重ねて練習することもできますね。

筆者が書いた手紙

100均のペン字練習帳はどんなペンで練習するとよい?

えんぴつ、油性ボールペン、水性ボールペン、万年筆。

どんなペンで練習するのが一番よいのでしょうか。

私は万年筆が好きなので万年筆で練習していましたが、セリアの練習帳は紙質がしっかりしていて、裏移りせず滑りもよく書きやすかったです。

対してダイソーの2冊は少しざらざらした紙質で、染み込んで少し裏移りしてしまいました。

使うなら普通のボールペンやえんぴつが無難かもしれません。

もしくは、フリクションペンで練習して、全て書き終わったらドライヤーの熱風を当てて真っ白に戻すという手もあるでしょう。

100均本や市販の本は通信講座の本よりも安価なので、もう一度買ってもいいかもしれないですね。

写真は実際に万年筆(インクはパイロットの万年筆インクiroshizukuの『深海』です)で練習したページです。

セリアのペン字練習帳で手本を元に筆者が練習したページ

灰色のなぞる部分と色を比較できるよう、あえてなぞらず横に書きました。

セリアの本はインクの吸収もよく、すぐ乾いて次に進めて快適に練習できましたよ。

まとめ:1ヶ月字の練習をしてみた効果は?

今回付け焼き刃ながら練習してみましたが、効果よりも癒しの効能を感じた1ヶ月でした。

ひらがなの練習をする5歳の次女のとなりで、同じペースでひらがなから練習して「丁寧に書こうね。書き順はこうだよ」と遊ぶように書けたのが楽しかったです。

本当は「こんなに変わりました!」とビフォーアフターを示したかったのですが、正直言って思ったほど字に変化が見られませんでした。

ペン字練習経験者の母も「うまくなるには一定の時間がかかるし、やめてしまったらまた元に戻ってしまう」と言っています。

何より継続が大事ということなのでしょうね。

通信講座は「数万円かけて飽きて挫折してしまったらどうしよう」という不安があります。

100均の練習帳や市販本を終えてかから判断するのがいいかもしれません。

また、ボールペン字は教室に通って習うのも上達の近道です。

個人で書道と一緒にボールペン字を教えている場所は意外と多く、区や市のカルチャーセンターなどでも見かけることがあります。

自分が書いた文字をその場で添削してもらえるライブ感を味わいながら指導を受けると、技術が体に染み込みやすいかもしれませんね。

そういえば、長女の書の画像の整理をしていたら、彼女が小学2〜3年の頃に書いてくれたメモの写真が出てきました。

「文字を書くとき、どんなことを考えているの?」と聞いたら書いてくれたメモです。

筆者の娘が文字を書くときに考えていることを書いたメモ

学校のノートを破って数分で書いてくれたのですが、「こんなにいろいろなことを考えながら文字を書いてるの!?」と驚きました。

きれいな字を書くには、練習をするときに「無」になるのではなく、ポイントをしっかりとらえ咀嚼しながら書かなくてはいけないのですね。

正しい形を覚え、速くスムーズに書けるようになるために、これからも子どもと一緒に練習していこうと思います。

ノマド的節約術の裏話

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この記事を書いた人

ライター、料理講師。 アレルギー持ちの8歳と1歳の母。 フリーランスとして20年以上、節約を意識しながら暮らしを楽しんでいます。 普段はベジタリアン料理と普通食、離乳食や制限食など、両立した料理の展開メニュー開発など多数提案。 インタビュー記事、料理レシピやレストラン紹介、コラム執筆、人物や料理撮影も担当しています。