こんにちは!
大学時代、キャバクラでアルバイトを始めたらハマりすぎて本職並みに働いてしまった経験のある、ライターの「なつみと」です。
キャバクラのバイトというとどんなイメージがありますか?
夜の世界で活躍できるごく一部の女の子だけができる特別な仕事?
それとも、普通の仕事ができないワケアリの人が仕方なく従事する仕事でしょうか?
周りにそういうお店の経験者がいない人にとっては謎に包まれたバイトかもしれませんね。
わたしは大学に入学してから約2年間、とある地方都市のキャバクラでバイトしていました。
このページでは、わたしがキャバクラでバイトしていたときの体験談を紹介します。
稼げるのかどうか、そもそも仕事内容はどんな感じなのか、気になるであろう点についても徹底的に紹介しますよ!
キャバクラバイトの面接体験談
キャバクラでバイトするには、まずは面接を受ける必要があります。
これはほかのアルバイトと同じですよね。
ドラマや漫画ではスカウトマンに声をかけられて・・・という展開も目にしますが、求人情報も普通に出ているので、自分から応募して面接を受けることもできます。
キャバクラでバイトしようと思ったきっかけは?
わたしは大学進学と同時に一人暮らしを始めました。
奨学金があったので家賃ぐらいはまかなえましたが、仕送りはもらっていないので生活費は自分で稼がなくてはなりません。
でも、そもそも1人暮らしの生活費がどれぐらいかかるのかも分からなかったわたしは、「とにかく収入を増やそう!」と考えました。
アルバイト情報誌のページをめくりながら「少しでも時給の高いところ・・・」と思って探していたときに見つけたのが、キャバクラバイトだったんですね。
時給2,000円~3,000円と記載されているお店が多く、普通のアルバイトと比較すると2倍以上です。
ほかのアルバイトよりも短時間で稼げるので、学業に支障をきたさずに生活費が確保できる、と考えました。
※後述しますが、学業に支障をきたさずキャバクラバイトをするのはけっこう難しいです・・・
キャバクラで働くときの条件とは?
キャバクラで働く「キャバ嬢」に求められる条件はなんだと思いますか?
可愛い顔でしょうか?
ドレスが似合う体型でしょうか?
それとも、男性をてのひらで転がすような、小悪魔的な心理的テクニックでしょうか?
いずれもあったほうがいいのでしょうが、実際はあまり関係ないです。
お店ごとに雰囲気も違いますし、そのお店の雰囲気に合っているかどうかが大事ですね。
わたしがいたお店では容姿のレベルはほとんど関係なく、どんな女の子でも「とりあえず採用」という感じでしたよ。
もちろん「遅刻しない」とか「挨拶がちゃんとできる」など社会常識があることは大切です。
ただ実力主義の世界なので、結果を出していれば遅刻や欠勤があっても多少許される部分はありました。
※お店によっては遅刻や当日欠勤の罰金があるので、売れっ子なのに勤務態度が悪くてお給料が10万円台、みたいなことも起こります。
ちなみに、髪の色やメイク、ネイルについては、限りなく自由に近いです。
金髪でもカラコンでも、派手なネイルでも問題ありません。
結果さえ出していればなんでもいいですし、逆に、結果を出したいのであれば外見にも気を使って自分に似合うメイクやドレスを研究する必要もあるでしょう。
キャバクラバイトの面接に採用されるためには
キャバクラのアルバイト面接で採用されるために必要なのはなんだと思いますか?
お店の方針にもよりますが、身だしなみをきちんとして、なるべく愛想よく受け答えしていればまず問題ないのではないかと思います。
容姿レベルが「平均以上」や「中の上以上」を求められるお店もあるかもしれませんが、女性はメイクや服装、それから姿勢や所作で「美人風」に見せることはできますよね。
それに、実際ほんとうに、容姿は問題じゃないんです!
一般的な美人じゃなくても可愛くなくても、太っていても、ナンバーワンにはなれます。
キャバクラのアルバイトに採用されたいのであれば、そんなことよりも、シフトにどれぐらい入れるか、シフトの融通はきくか、ということのほうが重要な気がします。
ほかのアルバイトでも同じかもしれませんが、シフトの融通がきかない・たまにしか出勤できないということでは、お店側の負担が大きいですよね。
キャバクラでは昼職との掛け持ちだったり、学生さんだったりしてシフトに制限がある人も多いですが、その中でもできる範囲で柔軟に対応する姿勢を見せたほうがいいと思います。
「体験入店」ができるので試しに働いてみても◎
キャバクラには「体験入店」というシステムがあります。
体験入店でもちゃんとお給料は出ますし、たいていは「体験時給」が設定されていますよ。
お給料も振込や後日手渡しなどではなく、その日の帰りに現金手渡しでもらえるのが一般的です。
体験してみたうえで、やっていけそうなら正式な入店を決めるといいでしょう。
本入店になると、正式にそのお店に在籍するということになります。
ちなみに体験入店は何度でもできて、わたしがいたお店では、あえて本入店せずに体験入店でずっと働く女の子もいました。
体験扱いであればお給料も即払いですし、シフトも事前に決める必要ないので気軽です。
もちろん、働きたいと思っても「その日はいらない」と断られることもありますし、在籍している女の子が優遇されやすい面はあるので良し悪しありますが。
体験で何店かまわってみて、自分に合うお店を探してみてもいいと思いますよ。
キャバクラでアルバイトした体験談
ここからは、わたし自身の体験についてお話ししますね。
キャバ嬢の基本的な仕事内容
キャバ嬢の仕事は、平たく言えば「お客さんの横に座って、お酒を飲みながら楽しく会話する仕事」だと思います。
お客さんの横に座る、というのがガールズバーなどとは違う点で、風営法で決められています。
ちなみに、風営法というと性的なサービスをする風俗店をイメージしますが、キャバクラは性的なサービスはありません。
平気で「おさわり」をしようとするお客さんも中にはいますが、キャバクラでは禁止です。
仕事の流れとしては、お客さんの横について、水割りを作ったり、タバコに火をつけてあげたり、会話を楽しんだりカラオケを楽しんだり・・・という感じ。
また、お客さんの連絡先を聞いて、普段からやりとりをして、お店に来てもらうように「営業」することも大切な仕事です。
指名や、お客さんとご飯を食べに行ったりしてその後一緒に入店する「同伴」をすれば、それだけお給料が増えます。
※給与体系については後述
あとは、一対一で話すだけでなく、グループのお客さんであればテーブル全体を盛り上げるのもキャバ嬢の仕事だと言えますね。
キャバクラバイトで一番大変だった仕事
キャバクラで働いている中で一番嫌だったのは、酔っぱらって怒鳴ったり暴れたりするお客さんがいることでした。
怒鳴ったり暴れたりする人を好きな人はいないと思いますが、わたしは特に苦手なようで、足がすくんで動けなくなり、声も出せなくなってしまうんですよね・・・。
ただキャバクラの場合はボーイさんがいるので、トラブル時にはボーイさんや店長が対応してくれます。
体験入店をする際には、ボーイさんや店長がちゃんと女の子を守ってくれているかをチェックするといいですね。
※お店によっては女の子が触られたりしていても放置していたりもするので・・・
キャバクラバイトで一番楽しかった仕事
わたしがキャバクラで働いていたのは大学生時代なのですが、正直、大学に行くよりも、キャバクラで働くほうがいろいろと勉強になりました。
これまでのほかのアルバイトと違い、「がんばって結果を出せばお給料も増える」というのがうれしかったですね。
お客さんのことを真剣に考え、誠実に向き合っていればきちんと指名となって返ってきます。
でもなによりも、「お客さんの居場所を作っている」という感覚があり、それがなんとも言えない充実感でした。
会社や家庭以外に、ホッとできる居場所があるって良くないですか?
わたしは、お客さんにそういう居場所を提供できたらいいなと思って接客していました。
もちろん、キャバクラでは仮想恋愛を楽しんでもらうというスタンスの女の子も多いですし、女の子やお店によってさまざまな接客スタイルはあるので、自分に合った接客スタイルを探すといいのかな、と思います。
キャバクラバイトで身に付いたこと
わたしはわりと「記録魔」的な性格で、それはキャバクラのバイトをしていたときに身についたように思います。
中学生ぐらいからよくメモをするようになっていたのですが、キャバクラでは一日に何人ものお客さんに会うので、細かく記録しておかないと忘れてしまいます。
ノートに、お客さんの名前や電話番号、その日話したこと、飲んでいたお酒、自分が飲んだお酒、お客さんが使った金額などを記録していました。
次に来店されたときには、前回の記録を確認して、「そういえばこの前こんな話をしたな」と思い出せます。
接客の中で「この前こんな話をしましたよね」といったことを話すと、「そんなことを覚えていてくれたんだね!」と喜んでもらえることも。
記録をとる意義や楽しさを知れたのは、キャバクラバイトのおかげかな、と思います。
また、いわゆる「PDCAを回す」ことにハマったのもキャバ嬢をしていた時代のことでした。
PDCAサイクルとは、計画を立てて、実践して、振り返って、改善して・・・と繰り返すことですね。
前述のとおり事細かに記録をとりながら、接客の仕方やメールの文面、お酒を飲むペースなどを調整したりして、売上を上げるのが楽しかったです。
その後も、保険会社やリラクゼーションサロンのセラピストなど、歩合制の仕事をするときにはキャバクラで働いた経験が役に立ったな、と感じます。
キャバクラバイトのお金事情!給料や経費
ここからは、キャバクラバイトに関するお金事情について紹介しますね。
飲食店などであればお客さんとして行く機会がありますから想像しやすいですが、キャバクラに行く機会なんてそうそうないですし、分からないことだらけですよね。
まずは、キャバクラの料金体系から紹介しましょう。
そもそもキャバクラの料金体系って?
キャバクラは高いと思っている人も多いですが、金額を抑えることも可能です。
基本的な料金体系はこんな感じになっていますよ。
- セット料金:1時間あたり5,000円などと決まっている
- ドリンク代:ボトル1本数千円から、カクテル1杯1,000円など
- 指名料:女の子1人1時間指名するごとに2,000円程度
- 同伴料:女の子と一緒に入店したときに1回3,000円程度
- フード代:枝豆やからあげなど1つ1,000~3,000円程度
この中で、絶対にかかるのは「セット料金」。
セット料金にはハウスボトルといってはじめから飲み放題になっているドリンクがついてくるので、女の子も指名せずお任せ、女の子のドリンクやフードのおねだりもすべて断れば、セット料金のみの支払いで済みます。
セット料金は1時間ごとにかかるので、延長せず1時間で帰るのが、一番安く済ませる方法ですね。
逆に働く身からすると、いかにお金を使っていただくかということになるので、指名してほしい、ドリンクが飲みたい、もう1時間いてほしいなど、さまざまなお願いをします。
わたしは指名のお客さんであれば1時間単価7,500円、1来店あたりの客単価を20,000円程度に調整するのがちょうどよかったです。
もちろんお客さんによって、1時間だけで帰る人もいれば、5時間でも6時間でもずっといる人もいますが、平均するとこれぐらい。
ちなみに地方都市にある、平均売上25万円程度のお店での話です。
お店としても平均客単価や延長率などは統計をとっていてミーティング時に数字が読み上げられるので、その数字を参考にしながら個人の目標を決めていましたよ。
キャバクラバイトの給与体系
つづいて、キャバ嬢のお給料について。
給与体系はお店によって異なりますが、「時給+インセンティブ」という形が多いように思います。
基本時給に加えて、指名や同伴、ドリンク代等のバックがあるという感じ。
わたしが働いていたお店はちょっと違って、「ポイント制」でした。
指名や同伴でポイントが貯まり、そのポイント数によって時給が決まる、というもの。
指名や同伴でポイントを稼ぎまくっている人なら時給5,000円になることもあるし、逆に最低ポイントに到達していない人は最低時給の1,800円になったり。
さらに、お店によっては「待機カット」があります。
「お客さんについていない時間は時給が発生しないor時給が大幅に下がる」という仕組みです。
法的には、勤務時間として拘束されている以上は時給は発生するはずなのですが、独自の慣習というか、わりと当たり前にまかり通っているような気もしますね・・・。
わたしが働いていたお店では、そもそも実働時間なんて全然管理されていませんでした。
一応シフトはありますが、売上のうち人件費に使える割合は決まっていたので、それを各スタッフの貢献度に応じて、店長やボーイさんの判断で割り振っていくといというやり方だったんですよね・・・。
おそらくほとんどの女の子はそんなことは分かっていないと思いますが、わたしはベテランと呼ばれるほど長く在籍していて日報を書いているところを見たりもしていたので知っていました。
初めて知ったときは「めっちゃてきとうやな」と思いましたが、かといって入ってくるお給料は自分自身の「これぐらいは稼げただろう」という感覚とほとんど同じだったので、不満はありませんでしたよ。
お給料から引かれるものとしては、「ヘアセット代」や「送り代」などがあります。
ヘアセットは強制ではないです。
送り代とは、帰りに家まで送ってもらうためのお金ですね。
わたしが働いていたお店ではいずれも引かれなかったです。
ヘアセットは自分でやっていましたし。
キャバクラバイトはお金がかかる!?
キャバクラで働くためには、ドレス代やヘアセット代などもかかるイメージがありますよね。
わたしが働いていたお店はけっこうカジュアルな服装だったのでドレスではなくワンピースでしたが、数着を着まわしていたので「すごくお金がかかっていた」という記憶はありません。
わたしは靴が好きなので、サンダルはそれなりにいいものを買って散財していましたが・・・。
ブランドバッグなども、多少買いましたが「買わなければならない」というほどではなかったです。
お客さんに買ってもらうことはもちろんありますが。
個人的に一番お金がかかったのは、付き合いでの飲み代です。
わたしは休みの日でも繁華街に繰り出して、飲食店を経営しているお客さんのところに飲み行ったりしていました。
お店の女の子と行くことが多かったですね。
営業活動の一環です。
飲みに行くこと自体が好きだったので半分遊びみたいなものでしたが、お給料の半分ぐらいは飲み代に使っていたんじゃないかとさえ思うほど。
はじめは生活費を稼ぐ目的で始めたキャバクラバイトでしたが、いつのまにか売上を上げることを追求するようになり、お金遣いも派手になっていきましたね・・・。
キャバクラバイトにまつわる素朴な疑問への回答
ここまで、キャバ嬢の仕事やお給料のことについて紹介してきましたが、ほかにもよく聞かれる質問について、お答えしておきますね。
お酒が飲めないとだめ?
キャバクラでのアルバイトに興味がある人によく聞かれましたが、一般的には「お酒が飲めなくても大丈夫」だと言われています。
実際、お酒をほとんど飲まない女の子もいました。
カクテルを注文する際にも、薄めに作ってもらうことはできますし、お客さんのボトルを無理に飲む必要もありません。
逆に、わたしは飲めるほうだったので、飲めない子のフォローをすることが多かったです。
お客さんの中には、女の子を酔わせようとお酒を強く勧めてくる人もいるので。
たしかに飲めたほうが対応できる幅は広がりますし、お店によってはいじわるな女の子もいて飲ませようとしてくるケースもあると思いますが、飲めなくてもいいよと言ってくれるお店を選べば問題ないと思いますよ。
お客さんやボーイとの恋愛はある?
キャバクラではさまざまな出会いがありますが、その中で、お客さんやお店のボーイさん・店長と恋愛関係になる・・・ということも、ありますよ。
お客さんと付き合う女の子もよくいますし、正直に白状するとわたしも経験あります。
ただ、お客さんとしてつなぎとめるために「付き合っているフリ」をする女の子もいますし、この記事を読んでいる男性の方には、慎重に判断していただきたいですね・・・。
ボーイや店長など、お店のスタッフと付き合うパターンもあります。
女の子との恋愛が発覚すると罰金を設けている会社もありますが、逆に、男性スタッフが、女の子を管理するために「付き合うフリ」をするようなケースも。
「枕営業」ってある?
枕営業とは、お客さんをつなぎとめて、お店に通ってもらうために性的な関係をもつこと。
これも、あるか無いかで言えば、「あります」。
でも枕営業をしているのはごく一部のキャバ嬢だけだと思いますし、実際、体の関係をもつことで満足してお店にこなくなるお客さんもいますから、「枕営業をすれば簡単にお客さんを呼べる」というものでもないんだろうな、と感じます。
それに、そういうことってお客さんが周りに自慢話として話したりするので、枕営業するとすぐうわさになり、自分の首を絞めるだけのような気もしますね。
キャバクラバイトのメリット・デメリットまとめ
キャバクラでのアルバイトは、個人的にはメリットよりデメリットのほうが大きい気がしています。
メリットとしてはこういったものがありますね。
- (実力があり努力すれば)お金が稼ぎやすい
- 見た目にも気を遣うので普段から美意識高めになる
- 接客のノウハウが身に付く
デメリットとしてはこういったことでしょうか。
- お酒で太ったり健康を害したりする
- 金銭感覚が狂う
- 独特な世界なので昼職に戻りにくくなる
- 水商売への偏見を持つ人が多い
わたし自身、大学よりキャバクラでのバイトを優先させてしまっていましたし、同世代の女の子よりも派手にお金を使うようにもなってしまいました。
一度狂った金銭感覚は、お金がなくなるまで治りませんでしたね。
わたしはお金が無くなった時点で我に返りましたが、中には生活水準を下げることができず、風俗で働くようになったり、借金を繰り返したりする子も・・・。
「大学生活中のアルバイト」のつもりがそのまま本職のキャバ嬢になってしまい、昼職もできずずっと水商売の世界で生きていく子も。
若いうちはなんとでもなりますが、年をとってくると厳しそうです・・・。
中には自分の店をもったりして成功する人もいますが。
キャバクラでアルバイトするときには、こうしたデメリットや危険性についてもよく理解した上で決断してほしいと思います。
ちなみに、わたしの周りだと、キャバクラをやめたあとは営業職など実力主義の仕事に就いてる子が多いイメージですよ。
さいごに
キャバクラでのアルバイトについては、刺激的で楽しい思い出がたくさんあります。
やりがいもあるし、わたし自身はよい経験をしたな、と思っているので後悔はありません。
また、結局は真面目に、誠実に働くことが結果につながるので、ほかの仕事をするときにも通じるものがありますね。
デメリットも多いので積極的に勧める気持ちにはなれませんが、偏見により眉をひそめられるほど悪い仕事でもないと思います。