おでんとおでん出汁からの美味しい派生レシピ10選

森山愛美夏の画像

冬以外にも、おでんが恋しくなるときってありませんか?

私はおでんを作ると、美味しくできた出汁をその次の料理に使いたくなったりします。和風カレーや炊き込み御飯にするのも良いですが、他にもたくさん活用できます。

たとえば、日本橋にあるおでん専門店『お多幸』にある、『とうめし』というおでん出汁を使った豆腐ぶっかけご飯も、家で再現するとまた美味しいんです!

今回はそんな基本のおでんの仕込み方と、おでんから広がるアレンジ料理10個を一気にご紹介しますね。

とうめし・おでん

まずは基本のだしつゆから

おでん出汁というと、地方によっても好みによってもたくさんの種類があります。

だけど、どうつくっても野菜や練り物たちから出る出汁で、美味しくまとまるのがおでんの不思議なところ。今回はそんなおでんの懐の広さを感じられる、シンプルなおでん出汁の取り方を数パターン用意しました。

各家庭のお好みの味付けに調節して作ってみてくださいね。

(1)プレーン出汁(昆布とかつおぶし)の作り方

  1. 水2Lに、表面を拭き取った昆布10cmを2枚加えて1時間おいておく。
  2. 沸騰する前(70度くらいまで)に昆布を取り出し、沸騰直前に削りぶしを50g加え、すぐに火を止める。
  3. 削りぶしが沈んできたらふきんで濾してだし汁はできあがり。

ここからさらに、関東風おでん出汁と関西風おでん出汁にアレンジする方法をご紹介します!

まず、関東風おでん出汁にしたい場合は、上記の作り方でできた出汁に醤油50ml、みりん30ml加えて、塩で調節します。

関西風おでん出汁にしたい場合も上記の作り方でできた出汁に、薄口醤油30ml、酒大さじ1、砂糖少々、塩小さじ1-2で様子を見ながら調節。

このようにプレーン出汁をお好みの味に調節することも可能なのです!

(2)植物性のみのおでん出汁(昆布と干し椎茸)の作り方

  1. 夜寝る前に水2Lに干し椎茸3枚と昆布10cmくらいを2枚入れたものを冷蔵庫で冷やしておく。
  2. 翌日火にかけて、醤油50mlとみりん30mlと塩で調節する。(※みりんは必ず煮切ってから野菜や具を入れましょう。)

さらに、『鶏スープおでん』もおすすめです。

よく洗って一度熱湯に通した鶏手羽を加え、強火でひと煮立ちしたところで一度アクを取り、そこからは弱火にしてアクを取りながら煮込みます。

こまめにアクを取る手間はかかりますが、骨から旨味が出ますし、鶏手羽はそのまま具として食べられるので一石二鳥です。

具の下ごしらえが大切

こんにゃく

こんにゃくは「アク抜き済み」と表記されていても、おでんにすると長時間煮込むことになるので念のため下ゆでしておきます。そのあと切れ込みを入れ、一度フライパンでから炒めたりすると、より味が染み込みやすくなりますよ。

大根

大根は、お米のとぎ汁で下ゆでしておきます。
お米のとぎ汁がない場合は、生米をひとつかみ入れて茹でてもOKです。
茹で上がったら洗ってお出汁に加えます。

練り物

表面の油を取るように、湯通しします。
このひと手間でおでん出汁が濁らないのでぜひ。

きんちゃく餅

きんちゃく餅は練り物と同じように油抜きした油揚げを半分切って中を空洞にし、
半分に切った切り餅を入れ、ようじ、もしくはかんぴょうで留めます。

おでんの煮方

おでんの煮方の基本は、固いものから順番にポイポイ入れて、煮ていくだけ! 沸騰させずに煮ていくことが最大のポイントです。

最初に入れるのは、大根、こんにゃく、厚揚げなど、大きいものや火が通りにくいもの。タコ足や牛筋も入れたかったら、柔らかく煮上げるために最初の段階で入れましょう。

写真は我が家のおでんにとってマストな具材、ロールキャベツです。(中身は普通のロールキャベツと同じものか、野菜と豆腐をまとめたものなどご自由に!)

おでん

4〜50分後、「煮崩れしたくないけど味をしみこませたい!」という具材(きんちゃく餅やじゃがいもなど)を入れて、少し煮たら火を止めておいておきます。

そして火を止めて最低1時間、できれば半日寝かせて味を染み込ませます。最後に食べる前に練り物を入れて、30分ほど煮たらできあがり。(お好みで10分くらいさっと煮ても美味しいです)

おでん

シャトルシェフや保温帽子などを使えば、弱火で加熱し続けられます。50分くらいは火から離れられるので、より簡単になりますよ。

完成したおでんはこんな感じ。

おでん

具を仕込んでいるうちに想定外に量が多くなってしまい、なぜか鍋2個分になるというアクシデント、よくありますよね!(あると言ってください)

おでんの次の日リメイクスタート!

大鍋でおでんを作ると「食べ切れない」「翌日も翌々日もおでん」「おでん出汁が盛大に余る」という問題が起きがち。そんなとき、ぜひ思い出していただきたいのが、以下のリメイクレシピです。

(1)お好み焼き

キャベツ、長ネギ、紅生姜、ツナを刻んで、あまったおでんの具(こんにゃくなど)も刻んで、お好み焼き粉で焼いたもの。

お好み焼き粉が家にない場合は、薄力粉、だしの素、山芋、揚げ玉などを入れたものでも大丈夫です。(うちは子どもが卵アレルギーなので入れませんが、入れた方がふんわりします)

おでん・お好み焼き

(2)うどん

白菜、長ネギ、しめじ、生姜のおろし汁をおでんの出汁で煮て、うどんとおでんの具を加え、温めるだけでできあがりです。七味唐辛子を振って食べると、やさしい出汁の味が引き締まって体も温まりますよ。

おでん・うどん

(3)とうめし

きび砂糖を30g、醤油とお酒とみりんを50mlずつ鍋に入れて沸騰させ、アルコール分を飛ばします。

そこにおでんの出汁を100mlから150ml加えて温め、半分に切った絹ごし豆腐を2丁沈めて煮立たせます。

煮立ったらすぐに弱火にして落としぶたをし、15分煮てから火を止め、そのまま冷まして味を仕込みこませましょう。

とうめし

このとうめしのために作った煮汁は、おでんの出汁以上にいろいろな用途に使えます。煮物に、炒め物に、そしてお好みの出汁で薄めてめんつゆにと、とっても便利! 冷蔵で1週間くらい持ちます。

とうめし・おでん

(4)おでんのネギだれ

友人に教えてもらった長野県飯田市に伝わるおでんのタレです。

各家庭によってレシピが違うみたいですが、ネギ3本と醤油180ccと砂糖70gを混ぜ、1週間くらい寝かせたらできあがりなのだそう。これをおでんの具にたっぷり乗せて食べるんだそうです。

「最低1時間は寝かして」と教わったので、待ちきれない子どもたちをなだめながら1時間待って食べてみました。

おでんのネギだれ、とっても美味しかったです。これもアリ!と思いました。

参考:長野県飯田市が発祥、おでんにかけるご当地グルメ「ねぎだれ」のまとめ

おでんのネギダレ

(5)出し巻き卵

卵におでん出汁を少量加え、味を整えて焼けばできあがり。びっくりするほど簡単なレシピです。

出し巻き卵を巻くのに慣れていない方は、片栗粉を少量加えると破れにくく、簡単に巻くことができますよ。

おでん・だし巻き卵

(6)焼うどん

冷蔵庫のあまった野菜と、あまったおでんの具を刻んで、生姜醤油で炒めます。

やさしいおでんの味と生姜醤油のパンチがある味のメリハリが効いて美味しいです。

おでん・焼うどん

(7)肉じゃが

牛肉か豚肉を炒めて野菜を加えたら、先ほどご紹介したとうめしのタレとお酒少々を加えて煮込むだけ。

こっくりホクホクとした美味しい肉じゃがになりました。

おでん・肉じゃが

(8)ネギ白菜とささみのおろし煮

ネギと白菜とささみをおでん出汁で煮て、とうめしのタレを加えて煮立てます。最後に味を調節したら大根おろしを乗せてできあがり。

濃いめの味つけにして、そばつゆにしても美味しいです。

ささみネギ・おでん

(9)炊き込み御飯

おでん出汁の活用法で一番有名なのが、炊き込み御飯ですよね。

お米を研いだらおでん出汁と水少々を、普段お米を炊くときより少なめに調節して入れます。そこにお好みの野菜(炒めた人参、ごぼう、生姜、油揚げ)と刻んだおでんの具を乗せて炊くだけ。

こちらもとっても簡単です。

おでん・炊き込みご飯

(10)カレー

それでもあまったら……でよく知られているリメイク方法は、「あまったおでん出汁にカレールーを溶く」というもの。

和風カレーになりますし、味を調えれば簡単に、出汁の効いた美味しいカレーうどんができます。

おでん・カレー

おでんのアレンジで美味しさを感じながら栄養バランスも整えられる!

他にも、白菜と長ネギときくらげと刻み生姜をごま油で炒めて、あまったおでんの具を刻んだものを投入し、オイスターソースとがらスープを加えれば、中華丼の具になります。

ひじきの煮物や切り干し大根の煮物を作るときに、出汁代わりに使ってもやさしい味になりますよ。

つい大鍋で作ってしまって、続くと飽きそうなおでん。だけど、こうやってリメイクやアレンジをしていくと、無限に食べられてしまいそうです。

我が家は冬はもちろんのこと、秋の始まりから何度もおでんを作ってきました。ただ、練り物は健康に良いものばかりではないので、続くと消化に負担がくることがあります。

そんなとき、たまには練り物なしの野菜おでんや、変わりおでんで攻めてみるのもおすすめです。

美味しさを感じながら栄養バランスに気をつけつつ、具を選びつつ、寒さが始まる秋と厳しい冬を、温かく乗り越えていきましょう。

この記事を書いた人

CM音楽、作詞作曲、歌手、翻訳、ライター、料理講師。 卵乳アレルギーの8歳と1歳の母。出産を機に自分も同じアレルギーを持っていたと知り、卵乳製品を使わない料理やマクロビオティックを実践。中医学(薬膳)も学ぶほぼベジタリアン。作詞作曲業、執筆業のかたわら、さまざまな自然酵母のパンと焼き菓子、妊娠出産授乳期の食事、菜食と肉食ごはんの同時レシピ、アレルギー対応食などを専門としている。