こんにちは、「灯台もと暮らし」編集部の立花です。
わたしは東京に住んでいるのですが、北風が冷たくなってきて、クリスマスイルミネーションも増え、街が冬の装いになってきました。
寒さも本格的になりつつある今日この頃ですが、秋は終われどアートは季節を問いません。
都内には無料で入れるギャラリーがたくさんあり、一年を通して本当にいろいろなところで企画展や常設展を見ることができます。
実際に調べてみたのですが、とてもじゃないですがすべて周りきれる数ではないほど、多くのギャラリーが点在していました。
あまりにも多すぎてすべては網羅できませんでしたが、できる限りなるべくたくさん、わたしが行ったことのあるギャラリーを優先的に紹介したいと思います。
東京都内の無料で入れるギャラリーを紹介!
銀座・有楽町エリア
銀座・有楽町エリアは、本当にギャラリーが多いです。
コンビニより見つけるのが簡単じゃなかろうかっていうくらい。
有名なブランドや会社が運営するギャラリーはもちろん、作家たちが個人で持っている、アトリエ兼ギャラリーのようなところもありますよ。
そんなギャラリーの宝庫である銀座・有楽町エリアの無料で入れるギャラリーを紹介しますね。
(1) ギンザ・グラフィック・ギャラリー
大日本印刷株式会社が運営する、「ギンザ・グラフィック・ギャラリー」では、絵画やデザインを中心とした企画展が行われています。
わたしが訪れたときは、「榎本了壱コーカイ記」という、グラフィックデザイナーである榎本了壱(えのもとりょういち)氏の企画展の最中でした。
舞台や演劇のパンフレット等も手がけた榎本氏の挿絵や絵画を間近で見ることができ、演劇好きなわたしは大満足。
ほかにもタイポグラフィー展やファッションデザイナーのラフ画の展示など、著名な方々の企画展も多いのが特徴です。
公式サイトはこちら。
(2) 資生堂ギャラリー
言わずと知れた、日本、いや世界の美容業界を牽引する資生堂。
その資生堂が運営するギャラリーは、資生堂パーラーというレストランの地下一階にあります。
うっかり、この隣にある資生堂ビルに入ってしまいそうですが、赤レンガの方を目指して向かってください。
1919年(大正8年)に誕生したというこのギャラリーでは、日本の伝統芸能にまつわる絵画や工芸品の展示から、新進気鋭の現代アーティストたちの作品まで幅広いジャンルの展示が行われています。
公式サイトはこちら。
(3) 王子ペーパーギャラリー
王子製紙の会社の1階にある、展示スペースです。
最初、ふつうのオフィスビルに入っていくので若干緊張しますが、1階の端っこにブースが設けられているのですぐ分かります。
印刷用の紙からオムツ、ティッシュなど様々な紙を解説・展示してあり、紙マニアにはたまりません。
かなり丁寧に、一つひとつの紙について説明がなされているため、空いた時間にふらっと立ち寄るだけでもかなり勉強になると思います。
公式サイトはこちら。
(4) 松屋銀座 デザインギャラリー
銀座の老舗デパートのひとつ「MATSUYA」の7階にあるギャラリーです。
緻密にデザインされた生活雑貨を中心に展示され、それらはほぼすべてその場で購入できます。
日本の職人技が光る器や箸、山形県の天童木工の椅子なども並んでいました。
公式サイトはこちら。
(5) Canonギャラリー
Canonギャラリーは都内にいくつかあり、そのなかでも銀座のギャラリーは無料で入れますよ。
平日の日中に訪れましたが、常に3~4人の人が出入りしていたため、カメラ好き・写真好きには人気スポットなのかもしれません。
公式サイトはこちら。
(6) 小林画廊
こちらも長年続く個人が運営する画廊です。
路面にありますが、扉が奥まったところにあるため注意していないと見過ごしてしまうかもしれません。
現代アートを中心に、絵画や彫刻の展示が行われています。
公式サイトはこちら。
(7) 養清堂画廊(ようせいどうがろう)
ここはわたしが銀座をお散歩していたとき、たまたま見つけた画廊です。
小さなギャラリーですが、壁一面にたくさんの絵が飾られています。
値段も目玉が飛び出るような高額なものは少なく、自宅が寂しいからなにか華を添えたいという時にちょっと買ってみようかな、と思えるくらいの価格帯でした。
公式サイトはこちら。
東京・日本橋エリア
銀座・有楽町エリアとなだらかにつながっている、東京駅近辺や日本橋エリアも、ギャラリーが多いです。
ただ、会社のオフィスなどが増えてくるため、個人で運営しているものなどは銀座エリアよりは少ないかな、という印象。
オフィスビルやデパートなどの中に入っている無料ギャラリーも多いので、探してみるのもおもしろいかもしれませんね。
(8) インターメディアテク
まるで映画「ナイトミュージアム」のような世界が広がっているこちらは、ギャラリーというより博物館のようなスペースです。
日本郵便株式会社と東京大学総合研究博物館(UMUT)が共同して運営しており、動物や植物の標本がずらりと並んでいます。
自然史・文化史を体験できる常設展はもちろん、企画展も日本の文化や歴史に触れられるものが多いです。無料とは思えない充実度で東京駅からも徒歩5分くらいで近いため、オススメです。
金曜日と土曜日しかオープンしておらず、撮影に行った日は月曜だったため閉まっていました・・・。
公式サイトはこちら。
(9) LIXILギャラリー
LIXILと聞くと「トイレの会社かな?」というイメージを持たれるでしょうか。
少なくともわたしはそうでした。
LIXILのオフィスビルにも、ギャラリーが3つも入っており、それぞれよく企画展が行われています。
また、ギャラリー内には企画展に関連した書籍も扱っており、興味が沸いたらその場で本を買って読むスペースも設けられていますよ。
わたしは行ったことがないのですが、大阪にもLIXILが運営するギャラリーがあるようです。
公式サイトはこちら。
(10) GOOD DESIGN Marunouchi(グッドデザインマルノウチ)
わたしが行った時は「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞受賞展」が行われていました。
個人的には牛乳石鹸のパッケージが好きだったので、ロングライフデザインに選ばれて展示されていたのがうれしかったです。
展示だけではなく、トークイベントやワークショップが行われているときもあるそう。
公式サイトはこちら。
新宿・代々木エリア
世界一、利用者数が多いと言われていたこともある新宿駅は、どこに住んでいてもアクセス抜群の駅の一つです。
ただ大きな商業施設や飲食店が所狭しと並んでいるため、個人経営のギャラリーなどは少なめ。
代々木エリアに行くと、人ごみも減ってゆき、比較的ゆっくり歩いて回ることができます。
(11) photographers’ gallery(フォトグラファーズギャラリー)
写真家たちが共同で運営・管理をしている「photographers’ gallery」は、幅広い年齢層の写真家たちの作品が集まるギャラリーです。
東京メトロ・都営新宿線の新宿三丁目駅からだと徒歩5分くらいで着く好立地ですが、雑居ビルの中に入っているため、小さな白い看板を見逃さないようにしてください。
気に入った写真があればその場で買えますよ。
(12) P3 art and environment(ピースリーアンドエンバイロメント)
展示だけでなく、ダンスパフォーマンスやワークショップ、トークイベントも行われる「P3 art and environment」。
イベントにより無料開催されているものもありますが、有料の可能性もあるため、行く前にサイトをちらりと確認するのがオススメです。
公式サイトはこちら。
原宿・渋谷・恵比寿エリア
カルチャーの発信地として賑わい続ける原宿~恵比寿エリアは、アートイベントやギャラリーが多い地域の一つです。
絵画や彫刻、工芸といった展示より、生活雑貨や身近な暮らしに取り入れられているデザインやグラフィック、ファッションなどにまつわる展示が多いような気がします。
(13) 渋谷ヒカリエ 8/ ART GALLERY
駅から直結の商業ビル「ヒカリエ」の8階にあるギャラリーです。
「渋谷ヒカリエ8/ CUBE 1,2,3」と称された3つのギャラリーには様々な企画展示が行われており、それらはすべて入場無料ですよ。
しかも展示の入れ替わりも早く、1ヶ月後には違う企画がすでに始まっていることもしばしば。
私が訪れたときは「新しい働き方のための展覧会 -Tokyo Work Design Week 2016 特別展示- あなたが、未来に残したい上司/残したくない上司を教えてください。」の会期中でした。
訪れた人たちが「こんな腐上司(ふじょうし)はイヤだ」というイメージを書いて壁に張っていく、参加型の展示で、多くの人が「定時で帰りたい」と心の叫びを書いていて、複雑な気持ちになりました。
公式サイトはこちら。
(14) Spiral(スパイラル)
現代アートを中心とした展示を積極的に行っている「Spiral」。
青山通りに面し、中にはカフェがあることもあっておしゃれな雰囲気ですが、家族連れやおじいちゃん、おばあちゃんも訪れるイベントスペースです。
以前「Spiral」では、ファッションブランド「mina perhonen(ミナペルホネン)」のテキスタイルの展示が行われていました。
企画展によりますが、館内写真撮影がOKのケースが多いように感じます。
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(15) MoMA DESIGN STORE(モーマデザインストア)
ニューヨーク近代美術館(The Museum of Modern Art)、通称MoMAの公式のショップです。
ギャラリーというよりは店舗の要素が強いですが、販売されている雑貨や絵画、インテリアなどはすべてMoMAのキュレーターたちによって厳選されたものなので、ここでしか買えないもの、見られないものもたくさん揃っています。
わたしは、人と違った贈り物をしたい時などに重宝しています。ただ見て回るだけでも楽しいですよ。
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(16) DESIGN FESTA GALLERY(デザインフェスタギャラリー)
裏原エリアにある、「DESIGN FESTA GALLERY」は、毎日様々な展示が行われています。
というのも1階から3階までに広さに違いはあれど、21の展示スペースがあり、更には50ヶ所の壁面やちょっとした1点ものを飾れるようなスペースが設けられ、それぞれにすべて違ったアーティストの作品が並んでいるのです。
無料というには贅沢なギャラリー。
ふらりと寄ったつもりが、1時間くらい経っていたなんてことも珍しくありません。
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(17) DIESEL ART GALLERY(ディーゼルアートギャラリー)
ファッションブランド「DIESEL」が運営するギャラリー。
お買い物のついでに立ち寄れるのが便利で、展示も一つひとつの会期が長めです。
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(18) Paul Smith SPACE Gallery(ポール・スミススペースギャラリー)
青参道と呼ばれる、青山通りと表参道の中間エリアに「Paul Smith SPACE Gallery」はあります。
1階はポール・スミスの洋服や小物が販売されており、2階に行くとギャラリーへの入口がありますよ。
わたしが行ったときは残念ながら展示の入れ替え中で中を見ることはできませんでした。
もし行く際は、足を運ぶ前に公式サイトでちらりと展示内容を確認すると良いかもしれません。
公式サイトはこちら。
六本木・麻布エリア(19) FUJIFILM SQUARE
東京ミッドタウン内にある、FUJIFILMの博物館兼ギャラリー兼店舗が「FUJIFILM SQUARE」です。
店頭では、手袋をはめたスタッフが、カメラのいろはを教えてくれます。
ギャラリーはFUJIFILMが運営しているということもあり、カメラ好き・写真好きが多いような雰囲気でした。
一枚一枚吟味するように見ている方がたくさんいらっしゃって、展示内容によりますが、年齢層は他より若干高めかもしれません。
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(20) Tokyo midtown DESIGN HUB
「Tokyo midtown DESIGN HUB」は、東京ミッドタウン内の、ミッドタウンタワーの5階にあります。
連絡通路を通ってミッドタウンタワーに入れるので若干分かりづらいのが難点です。
2016年11月21日現在は、武蔵野美術大学による第62回企画展「デザインの理念と形成:デザイン学の50年」が行われていました。
わたしが訪れたときは展示の入れ替え中でしたので、後日足を運んでみようと思っています。
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(21) hiromiyoshii roppongi
真っ白なギャラリーで、つい見過ごしてしまいそうになる「hiromiyoshii roppongi」。
内装も真っ白で2階にもギャラリーがあります。わたしはアンドレ・ブッツァーというドイツのアーティストの展示に行きましたが、白壁にモノクロの絵が飾られているだけで、作品名などのタグが一切なかったため、ついスタッフに「今って展示中ですよね?」と聞いてしまいました。
でも、それでもいいのです。怖がっていては未知なる世界への扉は開かれません。
初めてですと若干入りづらいかもしれませんが、勇気を出して一歩踏み出してみてください。
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上野・浅草エリア(22) 日本藝術院
上野にある日本藝術院は、その名のとおり日本を誇る工芸、絵画、彫刻などを常設作品として保存・研究しています。
日本画などに興味がなくとも、館内を歩いているだけでも背筋がピンとする、由緒正しい場所でもあります。
現在は展示を見ることができず、平成29年の秋頃に再開予定とのことです。
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(23) 黒田記念館
美術の教科書で黒田清輝の日本画は、一度は見たことがある方も多いかもしれません。
「黒田記念館」では画家・黒田清輝の有名な作品群はもちろん、デッサンなども合わせて展示されることがあります。
常時一般公開されているわけではなく、特別展期間中は黒田清輝の名画をたっぷりることができますよ。
公式サイトはこちら。
さいごに
「アート鑑賞ってなんかハードル高いわ」と感じても、入場料無料だと、ちょっと入ってみようかなという気持ちになってきます。
それに、ギャラリーに展示をしているアーティストを知らなくてもいいのです。「なんとなく気に入った」という感覚でも、十分楽しめますよ。
人待ち時間、空き時間、ノープランのデートにも、無料ギャラリー巡りはピッタリ。
都内に訪れた際の隙間時間に、ぜひ無料ギャラリーを訪れてみてください。