仙台市交通局が発行・管理する交通系ICカードのicsca(イクスカ)。
市交通局管轄の地下鉄、路線バス、および宮城交通・ミヤコーバス管轄のバス乗車時に運賃支払で使用すると、利用額の5%が後日残高に変換できるポイントとして還元される、お得なサービスです。
ただこの還元されたポイント、ひとつ注意したいのは、自動でポイントから残高へは変換されないということ。
自分で変換の手続きを行なわないと、せっかく貯めたポイントも、約1年後に消滅してしまう仕組みとなっています。
今回はこのicscaカードのポイントを残高に変換する手順、および変換に際しての注意点をまとめて紹介していきます。
icscaのポイントのしくみ
icscaは公共交通機関の運賃支払に使用できるだけでなく、仙台市営の路線バス、地下鉄、宮城交通・ミヤコーバス管轄の路線バスで使用すると、当月末日までの利用分に対して5%がポイントとして還元されます。
ちなみにこのポイントは、翌月10日以降にポイントから残高へと変換が可能です。
ポイントの有効期限は翌月10日以降から翌年同月末日まで。
つまりポイントが発生してから約1年間で、ポイントは無効となってしまいます。
ポイントと有効期限の確認、ポイントから残高への変換は、地下鉄駅の券売機やチャージ設置店舗のチャージ機でできますよ。
また、乗車券発売所およびバス営業所では、加えてポイントの付与、チャージ、失効といったさらに詳しい履歴が確認できます。
ポイント → icsca残高への変換方法
先日ちょうど地下鉄を利用する機会があったので、地下鉄駅の券売機でポイントを残高に変換する手順を確認してみました。
駅の券売機にて、まず画面に表示されている「チャージをする(赤いボタン)をタッチ。
icscaを入れるよう、メッセージが表示されます。
券売機の左下にあるカード差込口にicscaを入れてください。
画面の表示が変わりますので、右下にある「ポイントチャージ」をタッチ。
ここでポイントチャージ前の残高、ポイントチャージ前のポイントと今月末消滅分、今回ポイントチャージされる残高、ポイントチャージ後のポイントが確認できます。
のちほど説明しますが、ポイントチャージするポイント数を任意で指定することはできませんので、ここではチャージして問題なければ「チャージする」をタッチ。
これでポイントチャージが実行されました。
券売機の左下を確認すると、先ほど差し込んだ口からicscaが戻ってきています。icscaは忘れずに受け取るようにしましょうね。
先ほど”ポイントチャージするポイント数は指定できない”と書きました。
ポイントチャージをする際は、ポイントチャージ前にicsca内に残っている残高と合わせて2万円を超えない範囲で、自動的に計算されてポイントチャージされる仕組みとなっています。
なお、ポイントチャージは1日1回まで行なうことが可能です。
たくさん使えば最大30%のポイント還元も
さらっと”icscaに残っている残高と合わせて2万円を超えない範囲で”と書きましたが、冷静に考えると、ちょっと待ってとなりますよね。
いくら5%の高還元率でポイントが付与されるとはいえ、1ヶ月内でそもそもそこまでポイントが貯まるのか?ということです。
実はここまで5%のポイントが還元されると書いてきましたが、これはあくまで最低条件。
icscaには、同月内において使用回数を重ねることで還元率を上げる、一定時間以内に乗り継ぎを行なうことでボーナスポイントをもらえる、というさらにお得な仕組みが用意されているんですよ。
乗車回数の増加でよりお得な「基本ポイント」
同月内に同じ交通機関の利用が多い場合によりお得となるのが「基本ポイント」。
通常は運賃の5%が還元されるこの基本ポイント。
ですが、ひとつの交通機関を同月内に多く利用すると、ポイント還元率が増加するという仕組みになっています。
市バス・地下鉄の場合の場合だと次の通り。
- 同月内での利用10回分まで:5%をポイント還元
- 同利用11~20回分まで:9%をポイント還元
- 同利用21~30回分まで:13%をポイント還元
- 同利用31~40回分まで:17%をポイント還元
- 同利用41~50回分まで:21%をポイント還元
- 同利用51回目以降:25%をポイント還元
また宮城交通・ミヤコーバスの場合は次の通り。
- 同月内での利用19回まで:5%をポイント還元
- 同利用20~39回分まで:10%をポイント還元
- 同利用40~59回分まで:20%をポイント還元
- 同利用60回目以降:30%をポイント還元
ちなみにこれらは市バスと地下鉄、一般路線と高速バスの乗車回数は合算せず、それぞれ個別にカウントします。
市バスを9回、地下鉄を3回利用した場合でも、還元率は5%のままということですね。
定期区間とは別に、1ヶ月内で十数回以上の利用となるとなかなかハードルが高いように思いますが、一つの交通機関を無特定の範囲で利用するといった方にはぜひ意識して狙ってみたい仕組みといえそうです。
通勤定期を買うのとどちらが安くなるのかを見比べてみるのがおすすめ。
60分以内の乗り継ぎでもらえる「乗り継ぎポイント」
icscaで乗り継ぎをする場合にゲットできるボーナスポイントが「乗り継ぎポイント」。
地下鉄と市バス、または地下鉄と宮城交通・ミヤコーバス(高速バスを除く)を60分以内に乗り継ぐとポイントが貯まります。
貯まるポイントは運賃の区分毎に定額で決まっており、それぞれ次のようになっていますよ。
- 大人運賃:30ポイント
- 小児運賃:15ポイント
- 大人福祉運賃:15ポイント
- 小児福祉運賃:7ポイント
60分以内の乗り継ぎであれば、どの駅、どの停留所から乗り継いでもポイントが貯まります。
通常1ポイント貯めるのに必要な金額は20円。つまり大人運賃であれば、60分以内の乗継を1回するだけで600円の運賃支払いに相当するポイントがもらえるというわけです。かなり太っ腹です。
こうして考えてみると、乗り継ぎがある場合は時間を意識して利用したくなりますね。
なお定期区間内での乗り継ぎやicscaで切符を購入した場合、バスで同乗者分の運賃も支払った際の同乗者分については、乗り継ぎポイントは貯まりません。この点は注意したいところですね。
まとめ:賢く使えば使うほどお得なicsca
利用額の5%が1円相当のポイントとして還元されるicsca。これだけでもかなりお得な感じがしますが、ポイントのルールを日々少し意識しておくだけで、さらにお得なカードとして使うことができますね。
なかなか多くの利用回数がないという場合も、まずはポイントから残高への変換だけは忘れず、定期的に行なうクセをつけたいところです。