保険初心者の夫が選んだ保険とは?元保険会社社員と「ほけんの窓口」で相談した結果

結婚を機に生命保険への加入を考えた夫。
結婚から1年以上経ち、ようやく重い腰を上げて、二人でほけんの窓口へ行ってきました!

本日は2回目の相談日。
夫の生命保険について、トコトン相談してきましたよ!

(※運営者の実体験になります。
補償内容・保険料はそれぞれのご家庭状況に応じて変わります。)

前回の相談内容は以下のページで。
このページは続編となります。

前回までのあらすじ

まずは、すでに生命保険に加入しているわたしの契約内容の確認。結果、過不足なく加入できているとのことで、わたしの保険見直しは不要でした。

次に、夫の生命保険。
生命保険の柱となる「死亡保障」と「医療保障」のうち、死亡保障から相談しました。

その結果、死亡保障についてはわたしと同じ「終身保険+収入保障保険」という形で加入することに。

終身保険についてはわたしも加入している「ソニー生命」の変額終身保険にしました。
収入保障保険については、ソニー生命だと条件に合わない部分があったため他社とも比較していきます。

期間・金額では他社の方が安い結果となりましたが、ソニー独自の「生活保障特則(要介護状態などになっても保険金が受け取れる)」という特則にも魅力を感じ、決めかねました。

そこで相談時間終了。今回はその続きになります。

詳しくは以下のページで。

医療保障は必要か?どれが自分たちに合うかを考える

収入保障保険をどうするかはまだ決まっていませんが、この日はまず、医療保険について考えていくことになりました。

医療保険とは、入院したり手術をしたときに給付金がもらえる保険のことです。
さらに、オプション(特約)を付けることによってがんや脳卒中といった重大疾病の保障を付けたり、通院保障を付けることも可能です。

さて、基本的な医療保険は、「入院日額」が柱となっています。

  • 入院した場合は、「入院日額×日数」の給付金が受け取れる
  • 手術した場合は、「入院日額×手術内容に応じた倍率」の給付金が受け取れる

多くの医療保険では手術給付金は「手術の内容に応じて10倍・20倍・40倍」という倍率が設定されています。

簡単で低額な手術なら10倍、難しい高額な手術なら40倍、という具合です。

入院日額1万円の医療保険に加入した場合、

  • 10日間入院した ⇒ 1万円×10日間=10万円受け取れる
  • 倍率20倍に該当する手術をした ⇒ 1万円×20倍=20万円受け取れる

というわけですね。

入院日額の妥当な金額は?

医療保険の入院日額で多いのは、5,000円もしくは10,000円です。
「勧められるままに加入した」という人だと10,000円になっているのでは?

前回に引き続き担当してくださった佐々木さん(仮名)も、はじめは1万円で見積もりを作成されていました。

でも、わたしはサクッと「5,000円にしてください」と言っちゃいました。
貯金が全然無い自営業の人なんかだと10,000円は確保しておいたほうがいいかもしれませんが、そうでなければ5,000円あれば十分です(と、わたしは思っています)。

万が一入院や手術などした場合は医療費がかさみますが、わたしたちが加入している健康保険では、「高額療養費」という制度があります。

これは、1か月あたりの医療費が一定額を超えた場合、その超えた分は払わなくていい、というものです。

一般的な所得の方であれば、自己負担は80,000円程度。
これぐらいなら、我が家の場合貯金で問題なく出せます。

我が家が心配しているのは、医療費が払えるかどうかではなく「仕事を休んだ分の収入減」です。

夫は会社員なので、仕事を休んだ場合は有休がありますし、3日以上休んだとしても傷病手当があります。
しかし、有休には日数の限りがありますし、傷病手当も日給換算で3分の2程度しかもらえません。

長期の入院になった場合、まだ貯蓄が少ない我が家では支えきれない可能性があります。
だからこそ、その補てんをするために医療保険が必要だと、わたしは考えているんですよね。

そして、収入減をカバーするにしても、入院日額は5,000円で十分、というのが結論です。

先進医療特約はつけよう

医療保険につける特約の中で、唯一「つけておいた方がいい!」と思うのが先進医療特約。

先進医療特約とは、保険が適用されない治療を受けた場合の保障をしてくれる特約です。

健康保険が適用されない場合、医療費はとんでもない金額になることもあります。
健康保険が使えないということは高額療養費の対象にもなりません。

先進医療特約があれば、通算1,000~2,000万円(保険会社による)の保障が受けられますし、特約保険料も100円前後と非常に安いのでつけておいた方がいいでしょう。

がん保障について

父親をガンで亡くしたこともあり、がん保険に興味がある夫。
がん保障については、「がん保険に加入する」という方法と、「医療保険にがん特約を付ける」という方法があります。

特徴としては、以下の2つの傾向があります。

  • がん保険 ⇒ 手厚い保障
  • がん特約 ⇒ 最低限の保障

わたし自身は、「最低限の保障でいい」という考えからがん保険には加入せず、医療保険に特約として保障を付けています。

夫も、特約を付けるパターンとがん保険に加入するパターンでシミュレーションしていただきました。

払込期間について

医療保険の場合、払込期間も重要です。
医療保険は終身タイプが主流ですが、払込期間は選べます。

払込期間が長くなるほど月額の保険料は安くなりますよ。
ただし、総額では、払込期間が長いほど損をします。

今回の夫の保険では、払込期間を終身にしました。
なぜなら、「将来の解約を前提にしている」からです。

十分な貯蓄があれば、医療保険は不要です。
現状としては医療保険を頼らざるを得ませんが、将来的に貯蓄が増えれば解約してしまおうと思っているので、とにかく「今の保険料が安い」ことが重要。

逆に、「一生医療保険を手放したくない!」という人は、総額で安くなるようなるべく払込期間を短くするのがおすすめですよ。

医療保険のシミュレーション結果

いくつか見積もりを出してもらい、以下の2つから選ぶことになりました。

夫の年齢は30歳、いずれも入院日額5,000円、払込期間は終身での試算です。【2015年7月のデータなので、現在とは異なる可能性あり】

【損保ジャパン日本興亜ひまわり生命】
医療保険+がん特約

 

  • 医療保険(主契約部分):1,425円
  • 新先進医療特約:87円
  • がん診断給付特約100万円:1,240円

合計:2,752円

「がん診断給付特約」とは、がんと診断された場合に一括で給付金を受け取れる特約です。
回数無制限なので、(考えたくはないですが)何度がんになっても100万円受け取れます。

【オリックス生命・チューリッヒ生命】医療保険(オリックス生命)

 

  • 医療保険(主契約部分):1,330円
  • 先進医療特約:112円

合計:1,442円

がん保険(チューリッヒ生命)

  • がん保険(主契約部分)……655円
  • がん診断特約……774円

合計:1,430円

※ 月払い不可のため、年払契約になります。年払保険料は17,160円です。

医療保険とがん保険の合計:2,872円

ほかにも、がん保険で有名な保険会社の商品も見せてもらいましたが、保障内容の充実度と保険料のバランスでは、上記2つがよかったです。

※あくまで執筆当時の情報です。今は内容が変わっていたり、他社からさらに良い商品が販売されていると思われます。

わたしのように細かくカスタマイズしたい方もいれば、「難しいことはわからないから、多少割高でもはじめから保障がセットになっているほうがいい」という方もいますよね。

自分の性格も踏まえて選びましょう。

がん保険は医療保険と分けて加入!

さて、【医療保険+がん特約】と【医療保険+がん保険】という2パターンを比較しましたが、最終的に選んだのは、【医療保険+がん保険】でした。

保険料は120円の差ですが、保障内容は断然チューリッヒ生命の方が良かったからです。
医療保険のオリックス生命も安いですしね。

契約する保険の数は多くなりますが、値段を抑えつつ充実した保障内容になりました。

死亡保障はどうする?

さて、前回迷って保留にした死亡保障。

簡単に言ってしまえば、以下の2つの選択です。

  • 安さをとるのか
  • 保障の充実を選ぶのか

夫が死亡した場合はわたしが頑張って働けばいい話ですが、夫が生きていて、なおかつ働けないとなると、わたしが夫も養っていくことになりますし、介護が必要ならわたしの収入も落ちてしまう可能性が高いです。

というわけで、死亡保障に関しては、「生活保障特則」のあるソニー生命に決めました。
わたしの保険と同じように、変額終身保険に収入保障保険の特約を付ける、という形です。

選んだ保険はこちら!

では、夫が加入を決めた保険をまとめます。

死亡保障にはソニー生命の変額保険終身型を選んだ

ソニー生命

 

  • 変額保険終身型 200万円
  • 生活保障特則付き家族収入特約 月額5万円(25年間)

⇒ 夫が死亡した場合は200万円と、毎月5万円が2040年まで受け取れる
※ 2040年以降に死亡した場合は200万円のみ

医療保障にはオリックス生命とチューリッヒ生命を選択

≪医療保険≫
オリックス生命(新CURE)

 

  • 無解約払戻金型医療保険60日型 入院日額5,000円
  • 先進医療特約 通算2,000万円

⇒ 入院したら、1日あたり5,000円受け取れる
⇒ 入院中に手術したら、1回あたり10万円受け取れる
⇒ 外来で手術したら、1回あたり2.5万円受け取れる
⇒ 先進医療を受けたら、通算2000万円の範囲内で技術料と同額が受け取れる

≪がん保険≫
チューリッヒ生命(がん保険プレミアム)

 

  • 無解約払戻金型終身ガン治療保険 月額10万円
  • ガン診断特約 1回につき50万円

⇒ がんで放射線治療や抗がん剤、ホルモン剤治療をする場合は月額10万円受け取れる
⇒ がんと診断されたら1回あたり50万円受け取れる

月払保険料の合計と内訳

気になる月払保険料は、以下の通りになりました。

  • 死亡保障:4,603円
  • 医療保障:1,442円
  • がん保障:1,430円

合計:7,475円

月額の内訳は以下の通りです。

  • ソニー生命変額終身保険200万円:3,088円
  • ソニー生命家族収入特約月額5万円:1,515円
  • オリックス生命医療保険入院日額5,000円:1,330円
  • オリックス生命先進医療特約2000万円:112円
  • チューリッヒ生命がん保険月額10万円:655円
  • チューリッヒ生命がん診断特約50万円:774円

チューリッヒ生命のがん保険は年払契約になるため、月々支払う金額としてはソニー生命とオリックス生命の分で、6,045円です。

別途、チューリッヒ生命の年払として17,160円を年に1回支払います。

ただ、将来的には、徐々に不要な分を削っていくつもりです。
今より貯蓄が順調に増えていけば、医療保険とがん保険については解約するでしょう。

現在、子供が10歳なので、しばらくは教育費の確保を優先させる必要がありますが、その後には解約できるようにしたいですね。

終身保険に付いている、収入保障の特約についても解約できればいいなぁ。

今の調子で蓄えを増やしていけば、将来的には変額終身のみが残り、月々の保険料も3,088円だけになります。

保険ショップの相談に対して思うこと

ほけんの窓口キッズスペース

今回相談を担当してくださった佐々木さんは、とても良い方でした。
テキパキと見積もりを出してくださいますし、話も分かりやすい。商品知識も豊富です。

ただ、正直な感想を言えば、「やっぱり保険の営業でしか無いな」と。
そう思った理由は以下の通り。

  • 高額療養費や傷病手当など、公的保障の話をしない
  • 私たち夫婦の年収や貯蓄に関する話をしない
  • 微妙に高いプランを必ず出してくる

高額療養費や傷病手当など、公的保障の話をしない

日本には「国民皆保険」と言って、みんなが何かしらの健康保険に加入するという制度があります。

医療費の支払が3割で済むのも、高額療養費が使えるのも、傷病手当が使えるのも健康保険のおかげです。

また、遺族年金や障害年金といった年金制度もあります。

こうした公的保障については詳しく知らない人も多く、「何かあったら生活できない!」と思って必要以上に手厚い保険に加入してしまうんですよね。

今回の相談では、公的保障の話はまったく出てこなくて、生命保険の必要性ばかりが重視されているような印象を受けました。

私たち夫婦の年収や貯蓄に関する話をしない

人によっては年収や貯蓄について聞かれたくないでしょうが、ここをはっきり知ってもらうことで、必要な保険をより具体的に提案してもらえるようになります。

「貯金がどれぐらいあるなら医療保険はこれぐらいで十分ですね」とか、「ご主人の年収をカバーするには、これぐらい保障があった方がいいでしょう」とか、そういう話を期待していました。

実際にはそのような話もなく、わたしが仕事をしているかどうかさえ聞かれなかったので(耐えきれず自分から言いましたが)、ちょっともやっとしますね。

微妙に高いプランを必ず出してくる

たまにいる「まったく見当違いのバカ高い保険を勧めてくる保険レディ」のようなことはありませんでしたが、微妙に高いプランは出されました。

やはり人間なのですから、好みもあると思いますし、担当の方が「この保険がおすすめ!」というものは存在します。

ただ単に、マージンが高い商品っていうだけ、という可能性も考えられますね。

今回担当してくださた佐々木さんは良い人ではありましたが、あくまでも「保険屋さん」というイメージは払しょくできなかったです。

ちゃんとした保険に入りたいなら、FPさんへの有料相談も検討を

保険ショップにもファイナンシャルプランナーはいますが、かと言ってあくまでも保険を売るのがお仕事。
「保険を選ぶところ」と考えたほうがいいでしょう。

家電を買うときにも、家電量販店に行けば商品の詳しい説明はしてくれますが、「我が家の家計的にこの商品を買うのは適切ですか?」なんて聞いてもちゃんと答えられる店員さんはいませんよね。それと同じことです。

保険ショップはあくまでも保険のプロフェッショナルに相談できるところ。
それ以前に、「どのような保障が、いつまで、いくら必要なのか」ということは、保険ショップでは教えてくれないのです。

理想を言えば、まずはファイナンシャルプランナーの有料相談に行くのがいいでしょう。

1〜2万という相談料はかかってしまいますが、それこそ年収から今の家計の状態から、お金に関することすべてを相談できます。

その上で、必要な生命保険がどういうものなのかを教えてもらうことができるのです。

まずは有料のFP相談に行き、それから保険ショップで保険を選ぶ。これが、もっともムダが無い方法ではないでしょうか。

相談内容を最初から読む場合は、以下のページからどうぞ。

ノマド的節約術の裏話

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この記事を書いた人

節約はするけど好きなことにお金を使うのが大好きなWebライター・webライティング講師。節約に関する知識が豊富な反面、必要なものにはどんどんお金を使っていく性格のため「メリハリあるお金の使い方」を発信していきます!

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