こんにちは!
旅ライターの伊佐知美です。
トルコ・イスタンブールを旅したことはありますか?
イスタンブールはヨーロッパとアジア文化が交差する歴史的にも重要な拠点で、街は活気にあふれ、旅先としても見所満載の魅力的な土地です。
街を歩いているだけでも、そこかしこが絵になって、カメラを手に歩くのがとても楽しい! 物価は、アジア旅行ほど安い!という感覚ではないけれど、宿泊先や食事場所などを選べば、東京よりも安く滞在できます。
ライフスタイルは、ヨーロッパの文化が取り込まれているため、近代的で、トイレやシャワールームの衛生状態もいい感じです◎
交通網もある程度整っているため、効率的に回る術さえ知っていれば、とてもよい体験ができる街ですよ。
この記事は、イスタンブールを三度旅行したライターが、「イスタンブール旅行前に知っておきたかった!」と思うリアルな基礎情報についてまとめたものです。
時間とお金を無駄なく使うために、役立つとうれしいです(記事中の金額表示は、2019年11月時点のレートの参考値です)。
イスタンブールの基本情報
・面積:約1,831㎢(参考地として東京都:約2,193㎢)
・人口:約1,360万人(参考値として東京都:約1,394万人)
・日本からの直行便:あり(ANA、ターキッシュエアー)
・往復航空券の値段目安:直行便(13時間)の場合は約10〜13万円、乗り継ぎ便(18時間)の場合は約8万円〜10万円程度
・ビザ:滞在期間が90日以内の観光は査証不要
・飲み水:不可(ミネラルウォーター購入が必要)
・たばこ:屋内の公共施設での喫煙は法律で禁止されているため、NG。違反した場合は罰金が課せられる
・飲酒:イスラム圏だが、飲酒はOK
・服装:イスラム圏のため、肌の派手な露出は避けるのがマナー。露出が多いと、モスクの入場を断られることもある
・撮影時の注意:住人(とくに女性)の無断撮影は厳禁
・バザール(マーケット)での買い物について:街中のショッピングモール等は別だが、バザールでは値札のない、口頭交渉での買い物が基本。最初の言い値で買うと損をすることが多いので、ある程度交渉するのが◎
※買い物については、以下の記事も参照ください
おもな交通手段
国際線の拠点であるイスタンブール空港から、市街地までの交通経路は以下の記事にまとめています。
市街地内の公共交通機関は、以下の3つがメイン。
- トラム(路面電車)
- 地下鉄
- バス
すべてに共通して、日本でいう「スイカ」「パスモ」のような、「イスタンブールカルト(IstanbulKart)」と呼ばれるプリペイド式カードが利用できます。
「イスタンブールカルト」を使うと、片道4リラ(約75円)の切符が2.15リラ(約40円)になるなど、安く移動できるようになるので、購入しておくと便利!
購入できる場所は、空港や、「タクシム(Taksim)」「レベント(Levent)」など主要駅の券売機です。カード自体の代金は6リラ(約115円)なので、ほかに利用料金を一緒にチャージする必要があります。
私の体験としては、地下鉄とトラムは想像以上に時刻表に忠実で、多少遅れたとしても本数が多いので問題なく移動できる、といった印象でした。
市街地の主要観光地は、トラムに乗れば大抵は移動が可能なため、旅行中の移動手段としてオススメできます。
対してバスは、10〜20分の遅延が普通にありました。かつ満員に近い乗客数だと、バス停で待っていても素通りされてしまうケースがあるのが一般的なよう。私も何度かスルーされました。
そのため、地下鉄やトラムに比べると、時間が読みづらく、利用しづらいかな?と感じました。
タクシーも利用可能ですが、街中を走るタクシーは、メーターを正確に動かしてくれなかったり、遠回りして料金を上乗せしてくるタクシーが混じっているという情報が多く、私はあまり利用しませんでした。
タクシー自体は、市街地であれば問題なく捕まえられるため、料金確認など、交渉に自信があったら、タクシー乗車も検討してよさそうです。
オススメ滞在エリアと宿泊費予算目安
イスタンブール観光で大切なのは、宿をどこに取るか、です。なぜかというと、それによって見えるイスタンブールの表情が、まったく異なってくるからです。
多くの観光客が選ぶエリアは、多い順に上から3つ。
- 世界遺産エリアの観光地をじっくり楽しむ!スルタンアメフット地区(Sultanahmet District)
- 旧市街と新市街どちらにもアクセスよく滞在する、ガラタ橋周辺(Galata Bridge)
- イスタンブールのローカルの街の空気が楽しめる新市街・カラキョイ地区(Karakoy District)
そもそものイスタンブールの街の構成についてですが、大前提として、イスタンブールはボスポラス海峡を挟んで大きく「ヨーロッパサイド」と「アジアサイド」に分かれています。
そして、観光客が訪れるメインのエリアは、ヨーロッパサイドの「スルタンアフメット地区」に集中。
たとえば、ビザンチン建築の最高傑作とも言われる歴史的建物の「アヤソフィア(Ayasofya)」や6本のミナレットを持つ「ブルーモスク(Blue mosque)」、オスマントルコ帝国の君主が400年間に渡り居住していたことで知られる「トプカプ宮殿(Topkapi Palace)」、イスタンブール最大のマーケット「グランドバザール(Grand Bazaar)」などがこのエリア内に位置しています。
なので、イスタンブールのオールドタウンの魅力をじっくりと楽しみたいなら、1のスルタンアメフット地区に宿を取るのがオススメです。
私は実際に、1・2度目の訪問でスルタンアメフット地区に滞在。1度目はドミトリーで1泊100リラ(約2,000円)、2度目はホテルで1泊260リラ(約5,000円)の個室に泊まりました。
個室は、ホテルのランクにより当然金額は異なりますが、1泊200リラ(約4,000円)〜525リラ(約10,000円)ほどが相場です。
2のガラタ橋周辺は、オールドタウンと新市街のちょうど真ん中あたりに位置しているため、どちらにも移動しやすく便利。逆にいうと、その分人通りが多く、夜遅くまで賑わっている場所ともいえます。
イスタンブールの「文化が交錯する雰囲気が味わいたい!」という方にはこのエリアがオススメ。ガラタ橋からの景色は、夕景が本当に美しいので、それが毎日簡単に眺められる立地なのが最大のメリットかもしれません。
オールドタウンと、新市街のいいとこ取りのようなエリアです。
そして3の新市街は、1と2に比べるとちょっぴり玄人向けのエリア。私は3度目のイスタンブール滞在で、初めて新市街を選びました。
新市街地の中心部は「タクシム」駅なのですが、この周辺はイスタンブールの若者が集う、いわゆる近代的なショッピングエリア。
そこではなく、宿泊するならタクシム駅から徒歩10分程度の場所に広がる「カラキョイ」というエリアがオススメです。
なぜかといえば、イスタンブールのローカルの人々が暮らす、「イスタンブールの普段の空気」が味わえる土地だから。
街の人がなぜか猫好きで、野良猫にみんながエサをやりながら、一緒に育てているような雰囲気があります。アーティストのアトリエや、骨董屋さんも点在しているので、目的のない散策も楽しい。
また、地元の人が通うリーズナブルなレストランも多数あるので、長期滞在ならカラキョイ周辺が一番向いていると思いました。
1〜3を移動すると、トラムやバスを使って30〜40分というイメージでしょうか。
それぞれ特色があるエリアなので、自分がどんな風にイスタンブール滞在を楽しみたいか考えて、もっともフィットする場所を選ぶといいと思います。宿の相場は、どこもそこまで大きく変わりません。
一食あたりの予算目安
これは、私が想定外だったことなのですが、トルコの食事は意外に(?)お金がかかります……!
観光客向けのレストランで昼食をとったら、50リラ(約1,500円)〜110リラ(約2,000円)ほど。夕食なら160リラ(約3,000円)以上の支払いが発生することが珍しくありません。
個人的には「ここは、表参道や青山か……?」と思ってしまうくらいの値段相場でした。
ただ、ガイドブックに載っているような観光客向けのお店ではなく、ローカルの行くお店を選んだら、値段は半額以上安くなりました。
たとえば、サバサンドは、ガラタ橋周辺の観光客向けのお店だと50リラ(約1,000円)ほどしますが、ガラタ橋から少しずれた場所で売っている「Emin Usta」という地元の人が通うお店で買うと、15リラ(約300円)で済みます。しかも後者の方が、絶対的においしい……!
食事についてはこんな感じの物価感なので、ある程度観光客気分を満喫したら、食事は宿のスタッフさんや、イスタンブールで出会ったトルコ人などにどこで食べたらいいかを聞いて、ローカルの人と同じお店に入った方がおいしいものを安く食べられるのでオススメ。
ちなみに絶対に食べてほしいのは、トルコの名物である各種ケバブと、ガラタ橋周辺でよく売っているサバサンド、あとはトルコといえばのデザート「トルコアイス」と、地元の人が大好きなピスタチオデザートの「キュネフェ」!
あと、スーパーで醤油やお米が売っていたりと、何かと日本人に馴染みのある味に親しめるトルコでは、自炊も楽しいので、長期滞在の方は自炊にチャレンジするのもオススメです。
自分色にカスタマイズできるイスタンブール旅
こんな感じで、何日の旅行なのか、街のどんな雰囲気を楽しみたいのかによってステイの仕方も、予算感も変わってくるイスタンブール滞在。
一週間程度滞在する方は、ヨーロッパサイドだけでなく、観光色がグッと弱くなるアジアサイド側まで足を伸ばすと、よりトルコのリアルな暮らしが垣間見られる上、費用が抑えられて楽しいと思います。
では、また次回! よいトルコの日々を。