夏場に出てくる冬瓜(とうがん)は、よくスーパーで1/4にカットされた状態で売られています。
夏なのに名前に「冬」と入っているので不思議な感じがしますが、代表的な夏野菜の一つです。
体に良い聞くけど、どうやって料理すれば良いか分からず、なかなか手を出せない人が多いかもしれません。ですが実際作ってみると、とっても簡単なのです!
今回は、一つの冬瓜で3品できる調理方法をご紹介します。
夏の体に良い「冬瓜」を食べよう!
冬瓜は、非常に低カロリーでカリウムが多く、体内に溜め込んでいる余分なものを排出して、むくみを解消してくれます。
また、水に溶けにくい不溶性食物繊維と、溶けやすい水溶性食物繊維が2:1の割合で含まれていて、便秘解消に理想的なバランスを持つ数少ない野菜でもあります。
糖や余分な脂肪の吸収や蓄積をおさえてくれる「サポニン」という成分も豊富ですし、「ビタミンC」もたっぷりです。
美肌にも風邪予防にも効果的な夏野菜なのです。これだけ良いポイントがあるにも関わらず、旬のうちに食べないなんてもったいないですね。
今回は、その冬瓜をムダなく美味しく食べる方法をご紹介します。
冬瓜の下ごしらえと、3つの料理にするための切り分け方
まず1/4の状態で売られていた冬瓜がこちらです。
これを2つに切ります。
それをまた半分にカットします。
次に横から包丁を入れ、皮を切っていきます。
そしてワタも切っていきましょう。
実とワタの違いは包丁を入れようとした時に分かります。
色が少し透明っぽく白く光り、メロンのような種が入っていて柔らかいのがワタで、サクッと固めなのが実の部分です。
このように、冬瓜が実と皮とワタに分解されました。
ここまで切り分けてから、それぞれを使って冬瓜料理を作っていきます。
(1) 温かくても冷やしても美味しい!冬瓜の煮物
実の部分は写真のように角切りにして、ポイポイと鍋に入れていきます。
調味料(醤油大さじ1、生姜1片すりおろし、出汁400cc)を入れて、火にかけます。中火で15分くらいしたら火を止めて、冷めて味がしみるのを待ちます。
冷めて味がしみた冬瓜は、こんな風に透き通ってとろっとしてきます。
器に盛り付けて、かつおぶしやねぎなど、お好みの薬味をかけて温かいまま食べるのも美味しいですし、冷やして常備菜として少しずつ小鉢として食べていくのもまた美味しいです。
これで、冬瓜の煮物のできあがりです。この日は夫が食べる用の小鉢だったので、かつおぶしをかけました。
(2) 常備菜にも便利!「冬瓜の皮のきんぴら」
皮は細めの千切りにして、人参はその半量くらいを目安に同じように千切りにします。
種を抜いた唐辛子1本を少量の油で温め、お子さんがいらっしゃるご家庭の場合は、ここで風味だけ油に移したら唐辛子を取り除き、冬瓜の皮をフライパンで炒めます。
実の部分が少し透き通ってくるまでが目安です。
次に、ニンジンを加えて炒め合わせます。
酒小さじ1、みりん小さじ2を入れてアルコール分が飛ぶまで炒めたら、砂糖小さじ1、醤油小さじ2、水大さじ2を加えて混ぜたらフタをします。
味付けの好みによっては、鶏がらスープの粉末を小さじ1くらい加えてもいいかもしれません。
水分がほとんどなくなって冬瓜の皮が柔らかくなったら、白すりごまをまぶしてひと混ぜしたらできあがり。
冬瓜の皮のきんぴらのできあがりです。
(3) あっという間になくなる「冬瓜のワタの酢の物」
ワタから種だけを取り除いていきます。
種を取り除いた冬瓜のワタを、そぎ切りにしていきます。
ワタを入れた器には、天然塩をまぶしてなじませておきます。あとで絞ってに入れておけば、好きな時に酢の物が作れますよ。
細く輪切りにしたきゅうりを塩もみしたものと、ワカメを加えて、三杯酢や寿司酢を注いで、軽く揉み込み冷やしたら「冬瓜のワタの酢の物」のできあがり!
刺身用タコなども混ぜると、夏バテした体にもいいですし、より美味しくなりますよ。
冬瓜丸ごとレシピは 美味しくてエコで気分良い!
作った3品はこんな感じです。
今回は時間がなかったので、冬瓜のワタだけの酢の物になってしまいましたが、これもまたシンプルな美味しさがあります。
冬瓜の煮物は、冷たくする場合は、少し味を濃いめにすると、より美味しく食べられます。
冬瓜の皮のきんぴらは常備菜としてもかなり優秀です。このままでパンや肉まんの具に、ひき肉と炒め合わせて丼や焼きうどんの具に、など使い道はいろいろあります。
冬瓜を1/4個を買ってきただけで、一気に3品作れると、家族4人で翌日の副菜にもなる量ができあがります。
明日の自分を少しラクにさせてあげられる、簡単エコレシピなのです。
お父さんの晩酌にも、年配のご両親が来た時にも、ほっとする和小鉢は喜ばれますよ。
ぜひレパートリーのひとつに、加えてみてくださいね。