日常の移動手段として公共交通機関をよく使う場合、もはや無くてはならない交通系ICカード。
使い慣れるとその便利さを手放すのが苦痛に思えてしまいますよね。
行動エリアが広いのであれば、より広域で使用できるJR東日本のSuica(スイカ)などが便利です。
しかし一方で、行動エリアがある程度限定されているのであれば、そのエリア向けに提供されているもののほうがよりお得に利用できるケースも。
例えば私が住んでいる宮城県仙台市。
仙台市交通局が管理・発行しているicsca(イクスカ)がまさにそれです。
このページでは、ほとんど宮城県内でしか公共交通機関を使わない方に向けて、icscaの作成手順を説明していきますね。
icsca(イクスカ)とは
icsca(イクスカ)はもともと宮城県内を走る路線バス、および仙台市内を走る地下鉄での利用を目的として提供されはじめた交通系ICカードサービスです。
サービスの提供が始まったのは2014年12月とまだ最近ですね。
2016年3月26日からはJR東日本が提供する交通系ICカードのSuicaとの相互利用もスタートしました。
これにより、icscaでは従来のエリアに加え、仙台SuicaエリアのJR線、そして仙台駅と仙台空港を結ぶ仙台空港アクセス線も利用できるようになりました。
icscaを選ぶメリット
あれ、ちょっと待って。
Suicaとの相互利用が始まっているということは、より広いエリアで使用できるSuicaに統一したほうがよいのでは?と思いますよね。
あえてicscaを選ぶことのメリットもきちんとあります!
icscaは特定のエリアで利用するとポイント還元があるからです。
宮城県内を走る路線バスエリア、および仙台市内を走る地下鉄といった当初の設定エリアでの運賃支払に利用することで、利用額の5%がポイントとして貯まる仕組みになっています。
月末までに溜まった分がポイントとして還元され、翌月10日以降に1ポイント=1円として残高に交換できる仕組みです。
普段、利用する公共交通機関が路線バスおよび地下鉄だけで収まる人にとっては、丸々5%が還元されます。
10,000円分の利用で500円が還元されると考えると、かなり大きな金額ですよね。
ポイントからチャージ残高への変換は、地下鉄駅構内に設定されている券売機などに足を運べば、月末を待たずとも手続きできますよ。
icscaの種類
icscaには利用者の名前を印字した記名式のもの、名前を印字しない無記名式のもの、2種類が存在します。
どちらも発行にかかる費用は変わりません。
ですが、記名式のものはシステムへ利用者登録を行なうため、万が一icscaを紛失してしまった場合でも残額を引き継いでカードを再発行してもらえます。
一方で無記名式のものはというと、誰のものかがわかりません。
紛失してしまうと、その時点でicscaにチャージされていた残高は失われてしまいます。
記名式のものは記名されている本人のみ利用可能。
無記名式のものは家族などで使い回すことも可能といったメリットもあります。
このあたりをしっかりと考えて、作成するものを選びたいところですね。
ちなみに私は記名式のものを作成しました。
記名式にして紛失時のリスクに備えるのをおすすめします。
icscaを作成する方法
記名式のicscaを作るなら、地下鉄駅の券売機か乗車券発売所に足を運ぶ必要があります。
ちなみに、記名式こども用icscaは乗車券発売所でのみ購入可能です。
無記名式のものであれば、上記の方法に加え、路線バス内で運転手さんにお願いして発行してもらうこともできますよ。
今回は記名式・無記名式を問わず利用できる地下鉄駅の券売機で行なった場合を例に説明していきます。
まずは地下鉄の駅で券売機を探しましょう。
画面に大きく表示されている3つのボタンから「icscaを買う」をタッチ。
無記名式と記名式、どちらで発行するかを選択します。
今回は、より手順の多い記名式を選択しました。
記名式のicscaを発行するには利用する本人の氏名、連絡先といった利用者情報を入力する必要があります。
その情報に関しての取扱い規約が表示されますので、内容をよく確認の上で「同意する」をタッチしましょう。
券種を登録。ここでは「おとな」をタッチします。
なお未成年は券売機での発行ができません。
記名式でこども用のicscaを作成する場合は大人が同行の上、乗車券発売所に足を運ぶ必要があります。
利用者の名前をひらがなフルネームで入力します。
画面中央を見ると「姓」と「名」で欄が分かれていますよ。
姓を入力し終えたら「名」のボタンをタッチしてから、名を入力します。
入力できたら右下の「確認」をタッチしてください。
利用者の性別をタッチしましょう。
続いて、利用者の生年月日を入力。
和暦(年号)または西暦を選択し、年→月→日と順番にタッチしていきます。
それぞれの区切りには画面中央右の「年」「月」「日」をタッチするのも忘れずに。
利用者の連絡先を入力します。
ここではハイフン(”-“)無しで番号をタッチしていきます。
ここまで入力してきた情報に誤りがないかを確認してください。
OKであれば右下の「確認」をタッチ。
もし直す必要のある項目があれば、その項目名のボタンをタッチすると修正できます。
さいごにicsca発行時にチャージする金額を選択してください。
支払う金額はここで選んだものとなりますが、チャージされる金額はここからはデポジットの500円が引かれたものとなります。
なお、無記名式の発行を選んだ場合は、ここまでの画面を飛ばし、いきなりこの画面が表示されます。
画面の指示に従い、表示されたお金を券売機へ投入してください。
発行作業には1分弱程度の時間がかかります。
領収書が必要な場合、待ち時間に表示される以下の画面で「領収書」のボタンをタッチするとカードと一緒に領収書が出てきますよ。
あとは券売機から出てくるicscaを受け取れば発行手続きは完了です。
領収書の発行を選択した場合はicscaの後に領収書が出てきます。取り忘れないように注意しましょう。
記名式のカードも券売機で発行できる点はとても便利ですね。
特に複雑さは感じない手順で、5分以内でicscaを入手できました。
icscaを解約する際の注意点やポイントは?
icscaの発行方法はわかりましたが、今後使わなくなってしまった場合のことも考え、合わせて解約の方法も確認しておきたいところですよね。
icscaを解約するための流れや、解約時にちょっと得する方法については以下の記事でまとめています。
作成方法を確認するのと合わせて、ぜひ一度チェックしてみてください。
さいごに
現在非常に数多く存在する交通系のICのカードですが、その中でも、主目的である
仙台のバスや地下鉄の利用で5%の高還元が受けられるicscaは魅力的なICカードですね。
Suicaとの相互利用が始まったことで、さらに広いエリアで使えるようになったSuicaの魅力は大きいです。
ですが、普段の行動エリアが仙台市内とその周辺に限るのであれば、あえてicscaに一本化して、日々の交通費が勝手に節約されていく環境を作ってしまうのがおすすめですよ。