こんにちは、ライターの森山です。
春の時期は、お子さんの入園グッズを縫ったり買ったり、名前を書いて揃えたり・・・という作業で、燃え尽きているのではないでしょうか。
私はそれらの多くを手作りしているのですが、余った布や糸など材料をまとめながら「これ、次いつ使うんだろう・・・?」と、ふと思いました。
ギザギザに切られた布、余り布にハギレ、使わなかったレースやボタンなどは「いつか使おう」と寝かせておいても、その「いつか」はほとんど来ません。
ですので早めに、その柄が旬なうちに使い切りたいところです。
今回はその余り生地で、入園バッグの応用編として、子供用のショルダーバッグを作ってみました。
簡単にリバーシブルにできる、作り方の手順とポイントをご紹介しますね。
余り布があれば予算200円でできる!
今回作るバッグは、フタ付きポケット付きのボタンで留めるバッグです。
パーツはこういったものを使います。
- 上履き入れで使ってあまったDカンやヒモ
- 家にある髪ゴム
- はぎれ(本体部分・ポケット部分・フタ部分)
- レース(飾り用に必要であれば)
- 他の服についていたボタン
新しく追加で買ったものは、ヒモの調節パーツだけでした。
※調節パーツがなくてもショルダーバッグは作れます。ヒモの長さ調整に便利というだけなので、必要でしたら準備しておくといいでしょう。
もともとの余り布の大きさは横45cm、縦52cmくらいで、これに8cmのマチ(奥行き)をつけたバッグを作ると、できあがりの完成形は縦27cm横20cmくらいになりました。
もちろん、このバッグを作るために切って余った布も、さらにポケットにして使い切ることができます。
今回はリバーシブルバッグを作るので、はぎれはそれぞれ2枚ずつ同じ大きさにカットしておきましょう。
最終的には、手作りのショルダーバッグを作るのにかかった費用はヒモの調節パーツ代として200円弱しか、かかりませんでした。
余り布でできる「ショルダーバッグ」の作り方
それでは早速、リーズナブルなリバーシブルの「ショルダーバッグ」を作ってみます。
以下のステップになりますよ。
- ポケットのパーツを作る
- 本体を作る
- フタのパーツを作る
- それぞれのパーツを縫い合わせる
【1】ポケットのパーツを作る
まず、余った布の中で特に小さいハギレの部分で、バッグの表面に付けるポケットを作りましょう。
バッグの大きさが変わっても、とりあえずポケットができていればあとの作業がラクになります。
作り方は簡単です。
余り布の四隅を折り込んで、周りを縫っていくだけ!
レースや飾りをつけたかったら、この段階で一緒に縫っていけば良いだけなのです。
【2】本体を作る
次に、バッグのボディ部分にボタンとポケットを取りつけます。
私の場合は幼稚園のグッズを作るために、幅110cmの布を80cm分購入しました。
そして入園バッグの他に上履き入れやポーチを作り終わったあと、横45cm、縦52cmの布が余りました。
これをそのまま有効活用して、バッグのボディ部分を作っていきます。
まず最初に、フタにつけたゴムのフックをひっかけて留める、ボタンをつけます。
見た目はこんな感じです。
布を二つ折りにしたら、その反対側にあたる部分にポケットを縫い付けます。
ポケットなので、上の面だけは閉じずにしっかり開くようにコの字型に縫いましょう。
特に縫い始めと縫い終わりは、ほつれないように二重にして丈夫に縫うと失敗が少なくなると思います。
【3】フタのパーツを作る
次はバッグのフタになる部分を作っていきます。
布を用意したら、余った髪ゴムを輪にして、フタを留めるパーツとして内側に縫い込んでいきます。
まず、フタの角を丸めたかったので適当に丸く切り、上部以外の周りをコの字型に縫っていきます。
※四角い形のフタで良ければ四角いまま縫ってもOKです。
このとき、以下の写真のようにゴムの結び目を外に出して縫うようにしてくださいね。
そうすれば、ひっくり返した時にちょうどボタンをひっかけられる形になります。
以下の画像は失敗例です。
「できあがりはこんな形よね・・・」とざっくり予想して縫ってしまうと、ひっくり返した時に結び目しか見えないという悲しいことが起きます。
私も一度やってしまい、ほどいて縫い直しました。
正しくフタを縫い終えてひっくり返すと、このような形になります。
ちゃんとヒモが出ていますね。
【4】パーツを縫い合わせる
これまで作ったパーツを重ねて縫い合わせるだけで、一気にバッグらしくなります。
ポケット同士を合わせるように、生地の表側同士を重ね、その間にフタのパーツを挟みます。
写真は、重ねた様子をチラッとめくったところです。
ここからは一気にバッグが仕上がっていくのですが、少しややこしいところもあるので詳しく説明していきますね。
【4-1】本体とフタを縫い合わせる
こんな感じに端をしっかり合わせて重ねてから、まず上下の部分を縫っていきます。
最後にはバッグの裏表をひっくり返したいので、この工程では必ず生地の片方を10センチくらい縫わずに空けておくようにしてくださいね。
また、この部分を縫い合わせるのは、あまり端っこではなく、端から1センチくらいのところを意識してまっすぐ縫いましょう。
生地の上下を縫い終えたら、真ん中に手を入れてパッと広げます。
つまり、縫い合わせが真ん中に来るように広げてみてください。
そして縫い目を開くようにアイロンをかけておきます。
アイロンをかけておくことで、最後にバッグの口の周りが縫いやすくなるんですよ。
先ほど縫わずに空けておいた10センチの部分も、丁寧に折ってアイロンをかけておきましょう。
そして今度は左右端から1cmのところをダーッとまっすぐ縫っていきます。(上部画像参照)
ここは何も考えず頭を真っ白にして、ただまっすぐ縫えば大丈夫です。
【4-2】マチを作る
次はマチを作っていきます。
先ほど縫わずに空けておいた10センチの部分から手を入れて、バッグの底の隅を広げるようにして折ります。
それから隅をつぶすように、縫い目が垂直になるイメージで定規を当てて、端から4cmのところにあたりをつけて横に(垂直に)縫っていきます。
まっすぐ4センチ計ったところから、人差し指が当たっている定規の部分をまっすぐ縫っていくイメージです。
このように4センチのところを垂直に縫っていくと、だいたいその倍、8センチのマチ幅のバッグができあがります。
四隅を縫ったところを写真に撮ってみました。
こんな感じにつまんだ風に縫えたら、マチがあるバッグができあがります。
それでは最後にバッグ作りのハイライト。
ずっと裏面を縫ってきましたが、ここで真ん中の穴から表地にひっくり返してみましょう。
【4-3】空けておいた穴の部分を縫う
さあ、いきなりバッグらしくなったと思います。
最後に、ひっくり返すために空けておいた穴の部分を縫います。
そのままバッグの上部端から3ミリくらいのところをミシンで一周ほど縫いましょう。
【4-4】ヒモを付けてリバーシブルショルダーバッグの完成!
最後に両端にヒモを縫い付けます。
これは、上履き入れで使ったヒモの余りを使いました。
とにかく頑丈になるよう、四角く縫ったあとにバッテンに縫ってしっかり留めました。
ヒモも成長や用途にともなって、長さを変えられると便利ですよね。
以下の画像に写っている調節パーツは手芸店で180円で購入したものを使いました。
今回、手作りショルダーバッグを作るために新しく買ったのは、このパーツだけだったんです。
また、テプラで名前をプリントしてリボンを作り、タグのように縫いこんであります。
誰のバッグかすぐにわかるので、便利かなと思いました。
おまけ:余った布があったら追加ポケットをつけてみよう
布を切ってポケットを作っていくと、フタのために切り取ったパーツがまだ少し余っているのに気づきました。
そこで、余った布の四隅を織り込んで縫いつけ、ポケットを追加で作ることにしました。
ちょうどカード入れになりそうな大きさなので、子供も使いやすそうです。
先ほどポケットを付けたのとは反対側に、ボタンの上あたり、フタがかぶさると隠れる位置にこの小さなポケットを付けました。
完成したリバーシブルショルダーバッグがこちら
完成した形はこんな感じです。
リバーシブルなので裏面のポケットが内ポケットとしても機能しますし、布を切った時に余ったハギレも、ボタンの上のカード入れポケットとして活用しました。
ボタンは、長女が小さな時に来ていたコートのボタン。
思い出があるボタンなので、ここに使えて私もうれしかったです。
また、裏返した時はこんな感じになっています。
フタを縫う時に、次女の幼稚園の小物入れに使って「いいなー」と言っていたレースを一緒に縫い込みました。
使うボタンは、長女の幼稚園時代のブレザーについていたボタンです。
本人が気に入って、ずっと宝箱にしまっていたのを活用しました。
このように、使う本人の思い出のパーツを組み合わせて、世界でひとつだけのバッグができました。
思い出のパーツを使って世界に一つだけのバッグを
不器用でところどころ縫い目がずれているような情けない出来なのに、子供達に渡した時は「おおお!」と喜んで、それから毎日持ち歩いてくれています。
長く飽きずに使えるように、リバーシブルにしたのもポイントです。
余り布で作るバッグは、節約になるだけでなく、手作りですから大切に使ってもらえそうです。
このバッグは以前書いた「入園バッグの作り方」の記事のバッグにフタとボタンと取っ手をつけただけのものです。
とても簡単にできる上に使い勝手が良いバッグができました。
せっかくですので、入園バッグの作り方を覚えているうちに、ぜひ一度作ってみてくださいね。