こんにちは、次女の幼稚園入園を目前に控えた、ライターの森山です。
どこの幼稚園でも、「入園までに必要なものを揃えておいてください」と言われます。
入園・入学に必要な定番セットは、この5点だと思います。
- 絵本などを持ち帰るための幼稚園用レッスンバッグ
- 上履き袋
- 運動着袋
- コップ入れ
- お弁当入れ
ここから各幼稚園によって、「ハサミ入れ」や「運動帽を手縫い」などの追加ミッションは変わってきます。
ですが、自前で作ったり揃えたりといった準備の必要があるのは、ほかにもこんなものがあると思います。
- ブカブカな制服や運動着の丈詰め作業
- 連絡帳への詳しい情報記入
- 持ち物全てに名前を書く
- 上履きや靴下など、必要なものを購入しておく
事前準備はただでさえいろいろなことがあるのに、こうした必要品のために親が手を動かさなければならないことは、意外と多いのです。
手作りせずに買おうとすると、意外と高い入園グッズ
入園セットが必要だと分かっていても、自分で作るのはちょっと億劫です。
祖母は裁縫の師範を持っているのに、私はというと裁縫も編み物も大の苦手なんですよね。
だから、「春休みを挟んでいるから大丈夫」と布団をかぶり、できるならそのまま逃げてしまいたい気持ちでした。
今回も「入園グッズは買ってしまおうよ!」と夫に話していたんです。
ところが、これらをすべて買うと意外に高くつきます。
5点セットで平均6,500円ほど。
特に入園前はみんな同じことを考えているようで、楽天セールの最終日にはあまり好みではない残念な柄のものしか残っていませんでした。
仕方なく近所の手芸店へ行くと、次女は「バッグを私に作ってくれるの!?」とキラキラした目で私を見上げ、長女までも「いいなー! 私もお揃いのがほしい!」と叫んでいます。
・・・こうなってしまったら、作るしか道はありません。
困り果てて祖母のいる実家に連絡をすると、「そろそろ来ると思ったよ」とすべてを悟った仙人のようなことを言われました。
祖母に頼めば作ってくれそうな気もしましたが、「ママが作ってくれるって!」と喜んでいる娘たちに申し訳が立ちません。
そこで不器用な私でもできる、安くできて簡単で、かわいいリバーシブルバッグの作り方を教えてもらいました。
「型紙なし、まち針なし、仮縫いなし」の簡単リバーシブルレッスンバッグの作り方
この作り方には、型紙はありません。
設計図を書いて把握したら、布を四角く切っていくだけです。
説明を聞きながらノートを取ったので、走り書きですが作る際にぜひ参考にしてください。
実際に作っていく手順の詳細はのちほど解説しますね。
準備:必要な布が手に入るオススメの店2選
今回作るバッグは裁縫の細かいルールはひとまず置いておいて
- できるだけ丈夫に
- 長く使えるようにキャラものは避ける
- 飽きないようにリバーシブルでも使えるもの
という点をテーマにしました。
幼稚園生のレッスンバッグと言えば、布と布にクッションが入ったふかふかのキルティング素材が使われていることが多いです。
ですが、長く使えそうなかわいい布は、どのお店も3月上旬にはもう品薄になっているんですよね。
ママ友に聞いたところ、買うならもっと早めか、3月下旬のぎりぎりを狙うと良いそうです。
Web上だと、こちらの会社がとても人気です。
(1) デコレクションズ
デコレクションズの布は、いつ見ても破壊力あるかわいさのものが多いです。
子供たちも「これかわいい! ああこれも!」と叫んでいました。
でも時は楽天セール最終日でしたので、売り切ればかりで選べませんでした。
(2) マルイシ
マルイシの何が良いかというと、水通し不要の布を選べるところです。
布を買ったら、縮み予防として縫う前に一度洗って乾かして、アイロンをかけなくてはいけません。
それらをすでにお店でやっておいてくれますから、届いたらすぐに縫うことができます。
これは嬉しいですね。
今回のバッグ作りにかかった材料費
今回は、このマルイシの布を買いました。
- 表の布1メートル分:1,296円
- 裏地1メートル分:864円
これに、100均で持ち手ヒモとレース(216円)を追加で購入しました。
合計で、2,376円。
この価格でレッスンバッグ(手提げ袋)、上履き袋、ハサミ入れ(小物入れ)の3点ができました。
同じセットを手芸店で購入しようとした時は
- レッスンバッグ:2,500円
- 上履き入れ:1,800円
- 同サイズの小物入れ:1,000円
合計5,300円でしたから、手作りすると2,924円の節約になります。
今回は他にも買わなくてはいけないものを同時購入したら、送料600円が無料になりました。
また、Web上の手芸店は、はぎれの布を組み合わせた福袋を一緒に買うと、送料が無料になることが多いです。
他のものも作りたい時などは、送料対策にとても便利ですね。
さっそく注文した布はこんな形で届きました。
私はあまりにも裁縫が苦手で、開封した時は一瞬「あーこのままクッションとして使ってしまいたい」とも思いましたが、開けなくては入園グッズは手に入りません。
勇気を出して早速バッグ作り開始です。
(1) 布をカットする
基本的に、小物を作る時は指示通りに線を引いて、布を切ることができればあとは縫うだけです。
今回もこのシンプルな工程が基本になります。
料理でいうと「材料を切ればあとは炒めるだけ」というのと同じですね。
まず必要なパーツを用意しましょう。
他に作るものを含めて、だいたいこんな感じで切りました。ポケットも忘れずに。
(2) ポケットを作る
実際に布を切ってみて、ポケットの大きさを調整します。
写真は「もうちょっと小さくても良いかな?」と布を折り返して切っているところです。
こんな風にアバウトに作って全然良いんです。
ポケットパーツは、布の四隅をグルリと折り返して、縫っていくだけです。
普通は、ここでマチ針を使うことが多いですが、この小ささですから余裕で手で押さえられます。
ポケットができあがりました。
レースをつけたい場合は、布の上下を縫ったところでレースを縫い付けて、横を折り返して縫っていきましょう。
(3) 持ち手の長さを測る
子供の肩を借りて「これくらい?」と必要な長さを測ったら、そのサイズ+3cmくらいに切ります。
うちの3歳と9歳の娘たちの肩を測ったところ、2人とも38〜9cmでした。
この辺りは、お子様の背丈に合わせてお好みで調節してください。
そして適当な長さに切った肩紐を、表地(キルティング地の模様が見える方)に縫い合わせていきます。
取り付ける向きはこんな感じで、表地から1センチ〜1.5センチほど飛び出る感じで縫っておきます。
ここは、手間でなければ1cmくらいの長方形に縫っておくと補強になりますよ。
写真を撮り忘れて作ってしまったので、もう1つ作った色違いのバッグで撮影しました。
(4) 2枚の布を重ねて縫う
次に、ポケットをつけた表の生地同士をくっつけるように、裏地が外側に来るように重ねて持ち手がある上下部分を縫っていきましょう。
この時、必ずどちらかの持ち手の真ん中部分は縫わずに空けておきます。
穴がないと、どう頑張っても最後にひっくり返せませんから、これはマストです。
縫い合わせる前に重ねた布は、チラッと内側をめくるとこんな感じになっています。
この写真でいうと左右を縫っていくイメージですね。
左は上から下まで一直線で、右だけ上下10cmくらいずつしか縫わないでおくのがコツです。
(5) 広げてアイロンをかける
持ち手の部分を縫ったら、裏地だけ真ん中をつまんで持ち上げ、そのまま床に置いたような形にします。
つまり持ち手が真ん中にきて、縫い目が広がる感じです。
この持ち手の縫い目を割るように広げながら、アイロンをかけておきます。
(6) マチを縫う
今回は、マチつきのリバーシブルバッグにしたいので、マチを作ります。
バッグの底にあたる部分を広げて、2.5cmの部分をつまんで縫っていきましょう。
ここでは必ず、バッグの左右にあたる部分の縫い目が、真ん中に来る角度でつまみ直すのがポイントです。
写真で見るとこんな感じです。底の線とまっすぐになるように気をつけてください。
マチまで縫ったら、こんな感じになります。
縫ってみて、この形になったら正解だと思ってください。
(7) ひっくり返してラストスパート!
ここまでできたら、もう少しです!
持ち手の真ん中に空けておいた穴から、全体を表に裏返します。
縫い目を傷つけないように、こんな感じに少しずつ表にしていきましょう。
ひっくり返し終わると、だいたいこんな風になります。
ちゃんとバッグになっています!
作り慣れていないので、ちょっと感動しました。
この裏地の部分を表地の中に入れ込むと、もうだいたい普通のバッグの姿になりますよ。
持ち手がついた上の部分だけが、ブカブカしています。
次はここを縫っていきましょう。
上をぐるりと一周縫っていくのですが、これは端から5mmくらいを意識していきます。
特に、これまで縫わずに空けておいた持ち手部分は慎重に、折り込みながら縫っていきましょう。
そしてもう一度、今度は上から1cmくらいのところを縫って補強していきます。
これで完成です!
裏返すとこんな感じになります。
ポケットを、若干下の方につけたので、「アイロンでアップリケをつけてあげようかな」と考えています。
おまけ:こんな失敗には要注意
ちなみに、私がこのバッグを作った後、長女が「私も作ってみたい!」と言い出しました。
全部任せるのは危険だったので、直線縫いなど子供ができそうなところをやってもらったのですが、最後に「いよいよひっくり返すよ~!」と表裏を返すと、悲劇が起きていました。
ご覧になってください。一目で分かるでしょうか。
はい、取っ手をつけて布の上下を縫っていく時に、最初の段階で裏表間違えて縫い合わせていたのでした。
次女の入園グッズセットを全て作り終えて、疲れていた私の指示間違いのせいです。
近くから見るとこんな感じで、縫い目が逆になっています。
「リバーシブルにしないで、片面だけのバッグになら直せる」と提案したら、長女に「絶対イヤ!」と泣かれてしまいました。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです・・・。
こうなってしまった場合は、マチ部分と両端、そして上下すべてを一度ほどいてから再度縫い直しをする必要があります。
縫い目を割るように開いて、真ん中の紐を1目ずつ切っていくとほどけます。
優しく割きながら作業をすると、綺麗にほどけますが「これをもう一度全部縫い直すのか」という無念さと、向き合う心の強さが必要になります。
ですので、どうか皆さんは布の表と裏だけは間違えないように気をつけてくださいね。
そこさえ気をつければ、本当に失敗はない簡単な作り方ですし、不器用でも手作りのリバーシブルバッグは必ず作れます。
初心者でも作れる幼稚園バッグの作り方まとめ
今回、実際に作ってみて「縫う箇所さえハッキリ分かれば、案外あっという間にできた」というのが率直な感想です。
私はミシンに苦手意識があり過ぎるのか、ミシンの音を聞くと猛烈に眠くなってしまいます。
そのため、「絶対に寝てはならない」と自分に強く課するために、あえてミシンを最速モードにしてジェットコースターに乗っているような感覚でガーッと一気に作りました。
実際に手を動かしたのは、考える時間も含めてだいたい30分間くらいでした。
私は裁縫もミシンも大の苦手ですが、以前「型紙なし、マチ針なし、仮縫いなし」でズボンとワンピースを作ったことがあります。
案外、丈夫に作れていたので子供が遊んで汚しても「余り布でまた簡単に作れるから、どうぞどうぞー」と、心を広く持つことができました。
本格的に作っている方々には「ここが違う」と感じられるところもたくさんあるかもしれません。
ですが「裁縫が不得意でも簡単にできる」というところまでハードルを下げても、ここまで使えるものはできるんだなーと嬉しくなりました。
もしよろしかったら、作ってあげてみてくださいね。