9月になると大型雑貨店にたくさん並び始める来年の手帳。
ですが、9月始まり、10月始まり、12月始まり、3月始まり、4月始まりなど、手帳によってスタート時期がバラバラだったりしますよね。
それぞれの手帳の使い方や、何月始まりがベストなのか、新しい手帳への切り替え方法など、くわしく紹介していきます。
デジタル管理しながらもアナログ手帳を使う意味
私は以前からデジタル管理派でもあり、MacではApple社のアプリ『iCal』、iPhoneでは『Staccal』というアプリで、夫とスケジュールを共有しています。
デジタルなら、3人の子ども達のそれぞれの予定だけでなく、お互いの仕事の予定もリアルタイムで更新されるのでとても便利なのです。
たとえば、新しいスケジュールを入れたいときに「この日のお迎えは代わってもらってもいい?」「この日は忙しそうだから、作業に集中できるように子ども達を連れて出かける予定を入れておくね」など、お互いが動きやすいスケジュールを調整しやすくなるのです。
自動的にスケジュールが同期でき、忙しさが理解できていると、一緒にいる時間が家庭内業務連絡でだけで埋まることがなく、「おつかれさま~」とお互いを労わりあえる時間に使えるので、うれしく感じています。
アナログ手帳を使う意味とは?
「それならデジタルだけでよいのでは?」と言われたこともありますが、アナログ管理にはアナログ管理なりの捨てがたい利点があるのです。
1週間、1ヶ月、1年の予定をパッと図として俯瞰できることで、左脳ではなく右脳も使って理解することができます。
「この時期にこの作業をしておくといいかも」と、パズルを組み立てるようにスケジュールをつくりやすくなり、体調管理もしやすいです。
イベントに追われるのではなく、「攻め」の姿勢で追うことができると時間に余裕が持てますよ。
また、日々の育児や雑事や家事で、睡眠不足も加わると脳が疲れてボーッとしたり忘れっぽくなったりしがちですが、ノートや手帳に書く作業を挟むだけで頭が整理されて記憶に残りやすくなります。
手帳には「荷物になる」「忘れたら困る」「保管がかさばる」など不利な点もありますが、それを上回る便利さがあるんですよね。
だからアナログ管理として手帳を使うと、「指と目で使って自分の現在地を認識できる」と「残したログを眺めたときに自分のコンディションを認識しやすい」というダブルの利点があります。
デジタルだけで管理するよりも、段取りを組み立てる力がつく気がします。
また、手帳でアナログ管理をすると、写真のように月間プロジェクトのページを使って「習慣化」や「プロジェクト管理」、「体重管理」「読んだ本の記録」などが一覧で管理できるのも便利ですね。
新しい手帳が出揃うのはいつ?
では、どんな手帳がよいのでしょう?
選ぶにはなるべく数多くの手帳を実際に手にしてみるのが一番です。
ロフトや東急ハンズなど大型文具店では、9月下旬と2月下旬の年2回、店頭に手帳コーナーが特設されることが多いので、ぜひチェックしてみてください。
手帳の種類(大きさとタイプについて)
手帳売り場で見てみると、まずいろんなタイプの手帳があることに圧倒されると思います。
「自分に合う手帳はどんなタイプか」「持ち歩きやすいのはどれか」と考えてから向かうと、希望のものを探しやすいでしょう。
まず手帳のサイズは変形サイズもありますが基本的にこの3種類がメジャーです。
手に馴染みやすく、バッグに入れて持ち歩きやすいのはどのサイズでしょうか?
- 105×148mmの文庫本サイズのA6
- 128×182mmの単行本サイズのB6
- 148×210mmの教科書サイズのA5
中身のタイプもさまざま。
好みの薄さ、見返しやすさ、書き込める量、必要なスペースを考えて選びます。
- 月間スケジュールのみ
- 月間スケジュールと週間スケジュール
- 月間スケジュールと1日1ページ
- 月間スケジュールと週間スケジュールと1日1ページ
手帳の使い始めの月はいつ?
2019年10月現在、何月スタートの手帳が発売されているのかをメーカーごとに分けてみました。
秋始まり(9月か10月)と冬始まり(12月か1月)と春始まり(3月か4月)
- ハイタイド
- アーティミス
- ラコニック
- マークス
- デルフォニック
冬始まり(1月)と春始まり(4月)
- ジブン手帳
- ほぼ日手帳
秋始まり(10月)と春始まり(3月)
- CITTA手帳
冬始まり(1月)のみ
- フランクリンプランナー(フランクリージャパン株式会社)
- NOLTY(JMAM 日本能率協会マネジメントセンター)
- 高橋手帳(高橋書店)
- プラチナダイアリー(成美堂出版)
- あな吉手帳
ざっと並べただけでもこれだけ手帳のスタート時期が違います。
10月にはだいたいほぼ全ての手帳を大型文具店の店頭で手に取ることができるようになるので、秋には「1月始まりにしよう」「この手帳の4月始まりを買おう」と決めることができますね。
いつからの手帳を使うべき?
10月に新しい手帳を買ったら「すぐにでも書いてみたい」と思いませんか?
1月まで寝かせておくというのもなんだかもったいないというか・・・。
そう感じたら迷いなく9月か10月始まりの手帳を買って使い始めていいと思います。
最近は手帳商戦が激しくなってきて、10月始まりの手帳の種類も増えてきました。
『ジブン手帳』のように「11月始まりだけど、公式ガイドに10月から使える別冊が付録でついている」という手帳もあるくらいです。
他にも『ほぼ日手帳』『CITTA手帳』『夢を引き寄せる手帳』『あな吉手帳』など、さまざまな手帳から使い方ガイド本がこの時期に発売されます。
どの手帳でもできる『和気文具の手帳アイデア本』『ボールペンでかんたん!プチかわいいイラストが描ける本』など手帳を書くことが楽しくなるような本もあります。
読みながら「どの手帳をどうやって来年の相棒にしようかな」と考えるのも楽しいですね。
カレンダー通りでキリがいいのはやっぱり1月スタートの手帳です。
初詣のあと、年始の書き初め代わりに手帳に予定を書き始めるのも気分がいいですよね。
冬休みにこたつに入りながら、新しい気持ちで手帳と向き合うのも楽しい時間です。
また、子どもがいるお母さんや学生さん、会社の決算時期が春の場合は3月か4月始まりの手帳がおすすめ。
進級時期などの大きな区切りに合わせて、気持ちも新たなところで手帳もスタート!というのもやる気が出そうですよね。
また、手帳はカレンダーと同じく「日曜始まり」か「月曜始まり」かも重要です。
自分の生活サイクルに合わせて選びましょう。
どんなフォーマットの手帳を使うのがベスト?
手帳にはさまざまなフォーマットがあります。
- 月間ブロックタイプ(カレンダー式で見やすい。予定が少ない人に)
- 週間レフトタイプ(左に一週間の予定を書き込めて、右がメモになっているタイプ)
- 週間バーチカルタイプ(朝から夜まで、24時間の目盛りが縦に並んでいるタイプ)
- 週間ブロックタイプ(月曜から日曜まで四角い枠に囲まれているだけのタイプ)
- 1日1ページタイプ(24時間の時間枠とともに1日1ページ、たっぷり書けるタイプ)
これらは書き込みたい量や、生活リズムによって選ぶものが変わります。
予約や予定が少ない人は、薄くて軽い月間ブロックタイプ。
打ち合わせ内容や、週単位のToDoを書き込んでおきたい人は週間レフトタイプ。
時間ごとの予定が多く、ログを残して時間管理をしたいなら週間バーチカルタイプ。
仕事とプライベートを分けずに、メモを書きたい場合は週間ブロックタイプ。
1日のタスク、絵や業務日誌を書きたいなら1日1ページタイプがおすすめです。
どんな使い方をしたいか、ためしに一週間ずつ試運転してみるのもよいでしょう。
新しい手帳への切り替え方
新しい手帳を買ったら、こんな流れで切り替えています。
- まず最後のページのパーソナルデータ欄に自分の名前と情報を書き込む
- 家族の誕生日、イベント、学校行事を書いていく
- フリーランスの場合は休日を枠で囲って確保する
- 仕事のプロジェクトプランを書き込む
- ウィッシュリスト(やりたいことリスト)を書く
- ウィッシュリストで書いたことをいつ実現していくか期限を書く
- 期限に合わせて予定を組んでいく
そして時間があればこんなこともやっていますよ。
- 好きな写真や欲しいものの写真をシールにして貼る
- 数年後までの家族の年齢と自分のなりたい状態を書いておく
- 数年後から今にさかのぼる形で「今年はこういう年にしよう」というおおざっぱな目標を書いておく
切り替えるだけでこんなにやることがありますから、「1ヶ月くらい自分と向き合い直すワークをする時期」と考えて、少し前に手帳を買っておいてもよいかもしれませんね。
冬始まりから春始まりに切り替えたいとき
私は子どもたちが3人とも上から来年中学1年生、来年小学1年生、幼稚園プレが始まる区切りがいい時期なので、来年からは4月始まりの手帳にしようかと考えています。
でもそうすると今使ってる手帳が1月始まりなので、春始まりに切り替えると4ヶ月空いてしまいます。
そのため今回10月始まりの『CITTA手帳』を買ってみました。
『CITTA手帳』は月初にウィッシュリストがついているので、実現したい期限を書いてスケジュールに落とし込みやすいです。
24時間バーチカルの違い 0時始まりと早朝始まりのちがい
私が『CITTA手帳』にしたのは24時間バーチカルの時間帯と幅が決め手でした。
バーチカルタイプは、同じ24時間でも0時から23時台までの「きっかり丸一日」バーチカルと、朝4時から夜3時までなどの「早朝から深夜まで」タイプがあります。
夜0時までに必ず眠れる人は「きっかり丸一日タイプ」がベストかもしれませんが、寝るのが深夜になる場合は「早朝から深夜まで」の方が1日のスケジュールが立てやすいと思います。
たとえば高橋手帳の『シャルム8』の24時間バーチカルタイプは、0時から23時までの「きっかり丸一日タイプ」です。
値段も手頃で大きさもB6とちょうどよいサイズ。
『ジブン手帳』も0時から23時までの「きっかり丸一日タイプ」ですが、深夜の時間が睡眠に充てられることが前提になっていて枠が狭まっています。その分昼の予定のスペースになっているんですね。
一方私が買った『CITTA手帳』は早朝5時始まり。
早朝から深夜までの時間枠で動いている人も使いやすいですし、深夜の睡眠時間枠に日記やメモを書いている人にも使いやすいです。
何より全ての時間枠が均一であることにより、朝活や朝家事の内容も書きやすいのがうれしいです。
止むを得ない場合は2冊使いもあり
家族が多かったり副業をしていたりして「スケジュールを手帳に書ききれない」という場合もあると思います。
そんなときは無理して全部書ける手帳を探すより、用途に応じて2冊使いをしてもよいでしょう。
例として私の使い方を紹介しますね。
フリーランスで3児の母は24時間バーチカルタイプ+1日1ページタイプ
私は自営業なので、プロジェクトプランから取材、準備や執筆と制作、締め切り管理はもちろんのこと、3人の子どものスケジュールと夫のスケジュールを見ながら動くようにしています。
アレルギー対応も必要なため、学校との打ち合わせやアレルギー対応の代替弁当を持たせる日も忘れないように管理しています。
時間を立体的にとらえて、1日の隙間時間を確保しなくてはいけないので、予定は24時間パーチカルタイプの手帳にしています。
ですがこれはあくまでも時間管理用で、ToDoやメモは1日1ページタイプの手帳にがんがん書き込んで、日付でリンクさせながらあとで見返すようにしています。
1日1ページタイプの手帳には、思いつきで作った料理のレシピや、子どもが初めてしゃべった可愛い言葉もメモできますよ。
なお、1日1ページタイプの手帳は、以前は『ほぼ日手帳』のオリジナルサイズを使っていましたが、今はEDiTのB6変形タイプを使っています。
また、出産直後の子育て記録をつけていた頃は、24時間バーチカルタイプの手帳を2冊使っていました。
1冊は、赤ちゃんの育児記録もう一冊は、他の家族とのスケジュール管理として使用。
赤ちゃんが1歳を過ぎた頃からは、自分と家族の予定をまとめて24時間のバーチカルタイプで管理し、ToDoは家置き用として1日1ページタイプにしています。
『ほぼ日手帳カズン』(A5サイズのバーチカルウィークリーと1日1ページがドッキングした手帳)も好きですが、今年は別々に持つようにしました。
結局手帳は何月始まりがベスト? 手帳の切り替え方 まとめ
それでは、結局手帳を使うとするなら、何月始まりがベストなのでしょう?
子どもがいる場合は4月始まりがベストかもしれませんし、会社勤めで大型休日がお正月しかない方は1月始まりがベストかもしれません。
そんな風に、手帳の切り替え時期は人それぞれの生活リズムによると思います。
切り替え方は手帳の始まり日からいきなり書き始めるのではなく、前もって年プラン、月間プランと書き込んで「どう過ごすか」を決めてからデイリーやウィークリーに落とし込んでいく方が、自分の思い通りに時間を過ごせます。
私たちは行きたい場所があったら地図を眺めて、現在地を見て、現在地周辺を知り、どの方向にどの交通手段を使うか決めますよね。
手帳も同じように「年間」「月間」「ウィークリー」「デイリー」と落とし込めるように切り替えていくことをおすすめします。
秋始まりでも冬始まりでも春始まりでも、1年は同じ52週間です。
1ヶ月前から1週間前には自分を向き合う時間を設けられるタイミングから始めると、有意義に過ごせそうですね。
まず手帳の一番最後のページにあるパーソナルデータを「これは私の手帳です。どうぞよろしくお願いします」とまっすぐな気持ちで書き込んで、思う存分自分だけの手帳生活を楽しみましょう。